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OSTRICH FEATHER BOA

お前の意見は求めん。

21512031

2020-12-06 20:31:44 | Weblog

ご無沙汰しています。
新型FXXXCINコロナの中、ほぼライブレポと化していたこのブログも活動休止を余儀なくされました。
正直前回何を書いたのかもいつ書いたのかも覚えていない程に...この場所からは離れていました。

こんな状況下で書いていいのかも分からないんですが、、、11/22に入籍しました。
お相手の方はこのブログの存在を知りませんが、私がライブが大好きでよく頻回に出ていくという事について
「自分の責任でお金のヘルプとか求めないなら好きなだけ行って良いよ」と理解を示してくれるとても懐の深い人です。
正直こんな人もうこの先いないんじゃないかと、勿論一人の女性としても私にはない素敵な所を沢山持っている所に
惹かれ、交際を始めて約4年を経て入籍に至りました。

近くの区役所に婚姻届を提出に行ったのですが、知っての通り当日は閉庁日だったため、管理の人に必要書類を渡して
数日後に確認したところ、無事に届出日で手続きが無事に完了していたことが判明したという次第です。(この日は"良い夫婦"の日でかつ大安だったため、同じように届を提出に来るカップルが多く、わざわざ役所の担当者が提出したカップル全組にいちいち連絡する余裕もないという事で、こっちで確認するという状況になったのであります)
結婚式、新婚旅行については、おいおいタイミングを見ながら考えていく予定です。
まあ仮に結婚しても、結婚式に職場の職員は出ません。なので、どうすればいいのか色々考え中です。
こんな状況は数年続くでしょうね。

まあ、そんなこんなで2月のsukekiyo以降ライブに行っていなかった私ですが、10月以降徐々にライブ参加を再開するようになりました。回数は1~2回、感染症対策を徹底している、クラスターが発生していない等入念に確認した上ですけどね。3月以降ずっとライブ・コンサートは配信だったんですけど、正直もう飽きてしまって...。普段見れないアーティストのライブを見れるというメリットはあるんですけどね...。それに応援しているミュージシャンやバンドが、その世界から消えて欲しくないっていうのもあるんです。配信よりも実際に参加した方がチケット代も高いし、グッズもその場で買えるとそれも収益になったりするので。ただ、今まで当たり前にライブに行っていたことが、行くことそのものにこんなにも背徳感を感じてしまう程になってしまうのかと...ギスギスした空気が付き纏っているような、変な感覚ですね...。

今年ももうあとわずかですが、最後のライブレポをこれから綴っていきたいと思います。


1430

2020-08-23 14:07:49 | Weblog

ご無沙汰してます。
これを以前書いた頃、2~3月頃には、4月、5月にかけてライブにも行けるような状況になるんじゃないか、、今頃はまたライブも出来るようになっている、と思っていたんですが、そんな短絡的前向きシンキングで済むような状況ではなく、この時点でも新型コロナが国内を圧巻し、あらゆる事が日常を変えてしまいました。

・7月に行く予定だったDIRのぴあアリーナの中止。
・映画館の閉鎖と新作映画の公開見合わせ。
・飲食店での飲み会自粛。
・スキルアップ研修の延期。

個人的には特にこのDIRのぴあアリーナの中止が相当応えましたね。なんせVIPチケットを抑えていたので、2日目only。
去年の年末からこの日のために全てを準備してきましたから。チケット、宿泊、シフトの調整。何なら仕事も辞めるつもりが、確実にこのライブに行くために転職しなかったり(大馬鹿)なので。
メンバーのアフタートークイベントを堪能したり、初めての会場で最前柵で、どんな景色が待っているんだろうって、それを思うともう言葉でも言い表せない悔しさ,,,虚しさ,,,悲しさ...そして受け入れないといけないという無情さに苛まれました。YouTubeで音源のみによる完全再現ストリームが行われたのは記憶に新しいですが、正直音源だけであそこまで興奮されるとは思っていませんでした。確かにそこにはライブで味わうようなスリリングさや興奮さがインターネットという媒介を通して錯綜していたように思います。
感想を言うと生で見たらもっと凄かっただろうなって思いました。本当にそれ位最高のセットリストだったんじゃないでしょうか。攻撃的な、ハードコアな側面が強い『The Insulated World』ですが、過去の曲や「The World of Mercy」も加わる事で、バンドの持つ普遍的な「痛み」が根底では繋がっていて、改めて彼らの軸、核のブレなさと、何処か希望を感じさせる構成だったように思います。
過去曲をあそこまで散りばめるとも思わなかったし。初日の「空谷の跫音」「VINUSHKA」「INCONVINIENT IDEAL」「蟲」等のレア曲や、2日目の「DIABOLOS」「CONCEIVED SORROW」「ザクロ」の流れ等、それらの曲が違和感ないどころか、逆にあの2日間の世界観に彩りを加えて、アルバム以上の世界観を体現していたように思うんです。
それこそ5年前位にアルバム振り返りツアーをやったからこそ出来た1つの答えもそこにあったようにも思いました。
恐らくやってなかったら、ああいう流れになっていなかったんじゃないかって。
個人的には、「DIABOLOS」~「ザクロ」の流れが凄く印象に残ってる。
たぶん、次にツアーをやるとしたら、また「疎外」になるんじゃないかという気はしてます。
「The World You Live In」の流れはあくまであの配信ならではと薫がインタビューで発言していたので、当の「疎外」がどういう内容だったのか、気になるところです。もう幻になるかもしれませんが。

そして新曲の「落ちた事のある空」。タイトルからは想像もつかない激しさに満ちた曲で驚きました。「8月6日」という言葉が出てきたので最初「理由」の続編的な曲なのかと思いましたが、PVを見る限り、あっちの落とされた方の意味で使っているのかなと。曲調的にはインサレから続くDIR流ハードコアの1つの到達点といってもいいかもですけどね。さらに再録された「CLEVER SLEAZOID」。個人的に2005年のオリジナルバージョンが好きな人間としては、この曲を再録する事に複雑な気分があったのも事実です。デジタルで買ってから表題曲よりこっちを聞き込んでいます(笑)あれをどう変えるのかという興味もあれば、あれをもう変にいじって欲しくないっていう気持ちもありました。なんせ「詩踏み」の次に好きな曲なんでね...で、いざ聞いてみるとやっぱり双方の感情が入り乱れた気持ちでしたね(笑)ここまで激しくなったのか!と思いつつも、ボーカリゼーション的に冒頭の英詩はシャウトだろ!!(笑)とか変な所で気になったりとか。
爆発力が凄かったオリジナルに比べると、バンドの持つグルーブや激しさが、よりハードコア的に上がって、コーラスも加わり、特に「This is the last time」のくだりのドラムのファスト具合は、聞いてて鳥肌が立つくらい興奮しましたね。オリジナルにあった破壊の卵のようなイメージが、ここにきて羽ばたいたというか。
京が正直何と歌っているのかはっきりと分からないので(笑)断片的にしか聞き取れてないのですが、歌詞の内容的には書きたい本質の部分は変わっていなくて、英詩全開だった部分を日本語に変えつつも、以前使っていた言葉の構成を微妙に変える事で以前よりもより効果的に耳に入ってくる感覚はありました。「Wither」とか「右も左も前も後ろも絶望」とかね。この音源は返礼品をお願いしているので、歌詞を聞いて、またじっくり考察を深めたいなと思っています。
2曲の曲調を聞く限りですが、余りのハードコアさにライブが出来ないフラストレーションのようなものがここに凝縮されているようにも感じましたが(笑)それにしても年齢を重ねているのに逆行するようにここ数年の彼らの音楽が激しさを増しているのは、凄い事だと思いますね。

まあ、2月にsukekiyoのライブに行ってからはずっと3月のDIRのライブ以降配信で過ごしています。
4月にLarge House Satisfactionの無観客ライブですね、これはアルバム『Thundersnake』ツアーで僕も福岡編に行く予定が中止になったため、そのツアーファイナルに併せて行ったライブでした。正直、その『Thundersnake』が凄い好きだったので、悔しい思いがあります。
で、5月にはKING BROTHERSの難波での有料配信ライブ。まあ彼らの場合もう衝動でやっているようなものなので、構成とかあって無い様なものなんだなというのを、去年と今回のライブで確信しましたね。だから、次回からライブに行こうかどうか悩んでいる所です。ロックを通して何かを訴えている、演説のような印象もあったので。
6月はロフトで行われたキノコホテルの開店10何周年かの実演会。去年九州で3回も見たドラムのファビエンヌさんが同年末で退職というまさに青天霹靂な事があり、新ドラマーを加えてのライブでした。キノコホテルの場合、配信なら配信で割とショータイム的な要素を織り交ぜているようにも思えたけど、生を配信の違いを如実に感じましたね。
7月はインディーズバンドlicalの大阪北堀江で行われた有料配信ラストワンマンライブ。2年前の夏にバズマザースのツアーで北九州で見たのが最初だったけど、その時内まだ20代前半という若さながら内から出てくるようなモノを感じた彼らだったので、密かに追っていたのですがここに来て活動休止となってしまいました。何故休止したのか、は分からないけど、ボーカルの人のツイッターとか見てると結構エロス的な内容もあって見てて楽しかったんですよね。凄く純粋な人なのかな?と思います。そんな彼らのラストライブも繊細さと激しさと、純粋であるが故に不器用にしか表現できない生き様が伝わってくるライブでした。
そして8月はケセラセラの下北沢GARDENで行われた特別ライブとDIMMDIVISIONの池袋手刀での配信ライブでした。
ケセラは春の対バンツアー中止に伴う特別公演として四季折々の季節の移り変わりをコンセプトに、ブロックごとに夏~秋~冬~そして春と、それぞれの季節を彷彿させる楽曲をプレイしていくという彼ららしい情緒的な展開でした。
ノスタルジックさと瑞々しさ、そして若々しさと勢いが同居したコンセプチュアルなライブでした。
逆にDIMMDIVISIONはthe studsやHOLLOWGRAMにも在籍していた「ゆきの」こと天野攸紀が、gibikiy gibikiy gibikiyなんかでも活躍するベースのkazuさんらと共にやっているバンドです。実質天野氏がボーカル&ギターを努め、作詞作曲も彼が主体になったものが多いので、ソロプロジェクト的な性質もあると個人的には思っているんですが。10年くらい前から知ってるんですけど、ほとんど首都圏でしか活動しないので、名前と音源を多少知っているが全貌が、ライブがどんな感じか一切分からなかったんですよね。で、今回配信するっていう事でやっと見れたんですが。こう、彼の頭の中にある幻想的な世界観を、音楽というキャンパスに落とし込んだという感じでしたね。聞き込んでないのも悪いんですけど、曲調が殆ど一緒で、全部同じ曲にしか聞こえなかったので(笑)最後に「ありがとうございました」という意外は、黙々と演奏するというストイックなライブでした。聞き手を選ぶとは思いますが、好きな人はとことん好きな世界観じゃなかろうか、と思います。来年3月に1st albumが出るみたいなんですが、恐らく曲調が一緒ならたぶんアルバム買ってもライブはもういいかなって感じです。

で、本当は8/16に清春のライブもやる予定だったんですが、このコロナの影響で延期となってしまいました。
なので、最短では8/30に行われるメリーのツアー福岡編が半年ぶりのライブ参戦になりそうです。
sukekiyoで終わり、またメリーで始まるという、不思議な因果を感じています。メリーはね...もうナンセンスマーケット以降全然聞かなくなって、、なんか規模も縮小しているし、どういうスタンスで活動したいかがよく分からないんですよね。『エムオロギー』も正直ピンと来なかったし、でも行くのは健一がこのツアー終わったら脱退するんで、、その為のツアーだから行くって言うだけですね。。だから、よっぽど音源聞いてピンと来ないともう行かないと思う。

あと思ったのは今後コンサートは有料配信が付いて回るって事でしょうね。なんせ国の基準で人数制限されてしまって、会場のキャパシティMAXで集客する事は難しくなっているので。結果的に配信と生観戦という両輪が、今後選択肢として常態化してくるのではないか?と思っています。まあ、それによってDIMMDIVISIONみたいに、今まで見れなかったアーティストのライブも見れるようになったっていうメリットもあるので、音源がCDからサブスクリプションに移行したように、どんどんコンサートの行い方、という概念も変わる世界になっていると思います。。
でも、それでもやっぱ生が良いです。生だからこそしか味わえないものがあるんで。それが好きだから、ライブに行っていた人間からすると尚の事、ね。

そんなつらつらと書いた日記はここでいったん終わりにします。また、、、また、、、

 

 

 

 











TR20 THE WAY CROSSING A NONE
1.-6/20- Between the_
1.If… 合鍵 3.PIECES OF A DREAM 4.Point of No Return 5.Everbody Join Us
6.愛しすぎて 7.So in Vain 8.Running Away 9.BACK TOGETHER AGAIN 10.SOLID DREAM
11.No Color Line 12.FLOATTIN’ 13.C’EST LA VIE 14.Bound for Identity ~dear friend~
15.This Night 16.This age 17.STILL ECHO 18.You Go Your Way 19.White Moon Lullaby 20.Sparkle 21.RIPTIDE
22.Rewind 23.CORAZON 24.BROTHERHOOD 25.Steppin’ and Shaken’ 26.Let’s Get Together Now

27.月夜 28.星たちの距離 29.マイウェイ 30.Motherland 31.君をさがしてた~New Jersey United~
32.It Takes Two 33.a Place for Us 34.B.M.N 35.Wings of Words 36.My Gift To You 37.Us

2. -6/27- The Way We..
1.合鍵 2.PIECES OF A DREAM 3.BROTHERHOOD 4.Angel 5.もしも 6.Rewind 7.愛しすぎて 8.星たちの距離 9.You Go Your Way
10.ただ、まだ、私。11.C’EST LA VIE 12.Ponit of Bo Return 13.B.M.N 14.Windy 15.VOICE

16.ラビリンス 17.ユメノツヅキ 18.君をさがしてた~New Jersey United~ 19.Motherland

3.-6/30- Second to None
1.BACK TOGETHER AGAIN-FOOTSTEPS ON THE BEACH- 2.It Takes Two (OCTOPUSSY Remix) 3.Running Away 4.STILL ECHO
5.RIPTIDE 6.13ヶ月 7.My Gift To You 8.No Color Line 9.FLOATIN’ 10.MOVE ON 11.Heaven Only Knows 12.SOLID DREAM
13.濤声 14.月夜 15.ただ、まだ、私。16. VOICE

17.夜行バス 18.Let’s Get Together Now 19.マイウェイ

4.-7/12-The Way We...
1.合鍵 2.PIECES OF A DREAM 3Angel 4.もしも 5.Rewind 6.BROTHERHOOD 7.束縛 8.愛しすぎて 9.星たちの距離
10.You Go Your Way 11.Heaven Only Knows12.B.M.N 13.C’EST LA VIE 14.Ponit of Bo Return 15.Windy 16.VOICE

17.ユメノツヅキ 18.Point of No Return-ケツメイシのRemix- 19.君をさがしてた 20.The Course of Life 21.Motherland

5.-7/18-Second to None
1.BACK TOGETHER AGAIN-FOOTSTEPS ON THE BEACH- 2.It Takes Two 3.STILL ECHO 4.濤声 5.潮騒6.13ヶ月
7.Running Away 8.MOVE ON 9.FLOATIN 10.Heaven Only Knows 12.SOLID DREAM
13.月夜14.RIPTIDE 15.Let’s Get Together Now 16. No Color Line 17.VOICE

18.夜行バス 19.太陽と砂漠のバラ 20.Let’s Get Together Now 21.マイウェイ

6.-7/23-The Way We...
1.合鍵 2.PIECES OF A DREAM 3.C’EST LA VIE 4.Angel 5.もしも 6.Rewind 7..愛しすぎて 8..星たちの距離 9.You Go Your Way
10.Heaven Only Knows 11.数えきれない夜をくぐって12.B.M.N 13.BROTHERHOOD 14.Ponit of Bo Return 15.Windy 16.VOICE

17.懐春 18.ユメノツヅキ 19.Point of No Return-ケツメイシのRemix- 20.君をさがしてた 21.Motherland

7.-7/25-Second to None
1.BACK TOGETHER AGAIN-FOOTSTEPS ON THE BEACH- 2.It Takes Two 3.Running Away
4.STILL ECHO 5.RIPTIDE 6.夜行バス 7.No Color Line 8.FLOATIN’ 9.MOVE ON 10.Heaven Only Knows 11.SOLID DREAM
12.濤声 13.月夜 14.13ヶ月 15.ただ、まだ、私。16. VOICE

17.Followers 18.出せない手紙 19.Let’s Get Together Now 20.My Gift To You 21.マイウェイ

8.-8/5- The Way We Bone
1.ユメノツヅキ 2.合鍵 3.PIECES OF A DREAM 4.C’EST LA VIE 5.Angel 6.もしも 7.Rewind 8.BROTHERHOOD
9.愛しすぎて 10.星たちの距離 11.You Go Your Way 12.数え切れない夜をくぐって
13.Heaven Only Knows 14.B.M.N 15.僕が地球を救う~Sounds Of Spirit~ 16.Point of no Return 17.Windy 18.VOICE

19.君をさがしてた~New Jersey United~ 20.ラビリンス
21.太陽の碧 22.Let’s Get Together Now 23.君をさがしてた 24.Motherland 25.Still Walking

9.-8/16- to None
1.合鍵 2. It Takes Two (OCTOPUSSY Remix) 3.Point of No Return 4.Running Away 5.MOVE ON 
6. BACK TOGETHER AGAIN-FOOTSTEPS ON THE BEACH- 7.STILL ECHO 8.RIPTIDE 9.もしも 10.13ヶ月 11.No Color Line
12.月夜 13.夜行バス 14.You Go Your Way
15.Heaven Only Knows 16.FLOATIN’ 17.B.M.N 18.SOLID DREAM 19.Let’s Get Together Now
20.Windy 21.マイウェイ 22.Still Walking

23.君をさがしてた~New Jersey United~ 24.My Gift To You 25.Motherland 26.PIECES OF A DREAM 27.ユメノツヅキ

10.-8/22-Epi
1.BACK TOGETHER AGAIN-FOOTSTEPS ON THE BEACH- 2.Running Away 3.MOVE ON 4.STILL ECHO 5.合鍵 6.FLOATIN' 7.B.M.N
8.Point of No Return 9.PIECES OF A DREAM 10.君をさがしてた~New Jersey United~ 11.My Gift To You 12.Motherland 13.Let's Get Together Now

流れ的にはもうCHEMISTRYのアルバムの1st,2ndを丸々歌ってみたいっていう気持ちが以前からあったので、それを今回、特に他にしたいテーマも無かったのでここでやってみた感じです。子供の頃に沢山聞き込んだ2枚。その2枚以降はほとんど聞いてなくて、去年復活後のアルバムを聞いて、単体で聴くと1曲1曲拘りがあって、それが1st,2ndにも似た空気があったので、落とし込んでみました。やっぱ新曲も歌いたいし。今年の頭のテーマが激しくてビジュアル系メインだったので、久々に歌に特化できるようなものしたかった、という気持ちもあります。いや~ロックのボーカリストと違って、ピッチとかリズムとか大事なので、やればやるほど底無し沼に嵌っていくような感覚があって難しかったですね。だから続けていけばもっと違う表現も出来たんじゃないかって思いました。
序盤で『THE NEXT EXIT』も絡めたその時点での詰め合わせをやった後、アルバムの色をしっかり噛みしめれるように、1stと2ndに分けて歌い続け、8月に入ってからそれらをしっかりとモノにした状態で組み合わせるようにして、その一つの到達点が8/16の流れというイメージです。で、ほんとの締めくくりの意味で8/22です。


sukekiyo TOUR2020「DRIPPIN'」 都久志会館

2020-04-11 09:57:37 | LIVE

ご無沙汰です。すっかり更新が途絶えてしまいました、、、
閉塞な世の中ですが、2/25に行われたsukekiyoのTOUR「DRINPPIN'」の都久志会館での福岡公演をレポートします。
今回のTOURは昨年発表されたニューアルバム『INIFIRITIUM』に伴う第2弾。昨年発売時に『FORTY』というTOURを実践していますが、やり切れなかったのでもう一度TOURで研ぎ解したいというのをインタビューで見た記憶があります。
滴る、滴下といった意味を持つ今回のツアータイトルですが、その名の通り、当日の福岡は公演直前から曇りがちになり公演直前には夕闇に雨が滴り落ちていました。不思議なことに、sukekiyoの公演は、個人的に晴れた天気より不安定で陰湿な空気が似合う印象があって、まるで開演までの気持ちを盛り上げてくれているように感じました。

会場の都久志会館は今年の5月で閉館が決まっています。天神の四次元とか郵便局とかが並ぶ中にひっそりと佇むイベント会場。吉澤嘉代子のワンマンライブで昨年2月に来て以来でしたが、入場すると白を基調にしたホワイエに、ホール会場まで続く長いスロープ、1000人位の中規模なホールと、ほかの会場には独特な造りがなんで、好きだったし、sukekiyoの空気感にも合っていると思います。福岡市内にはコンサートできるメジャーなホール会場というのがサンパレスと市民会館と国際会議場位しかないので、規模的にも結構レアな会場で、好きな会場の1つでした。

僕はオフィシャル先行で購入したので、座席は真ん中やや後ろよりだったのですが、既に会場が暗くて殆ど周りの人が見えないというレベルの照明。PA席の後ろの方はほぼ空席だったので、集客的には7割位だったんじゃないでしょうか。実際、僕の隣2~3席は空いていましたから、ゆっくり見ることが出来たんですが。
ステージには所狭しと設置された機材の山、『INFIRITIUM』のジャケットをモチーフにしたバックドロップ、ステージにランダムに配置されたノイズ混じりのブラウン管テレビと、退廃的な雰囲気がひどく漂う光景でした。

予定時刻と同時に開演を告げるブザーが鳴り響き、暗転する中、匠(Gt&Piano)が登場して、ピアノの伴奏。
そして、金髪に染め上げ、白シャツ、黒ボトム、黒のロングコートに身を包んだ京が入場し、伴奏に併せて耳慣れない楽曲を歌い上げる形から始まりました。(擬似DRIPPIN' (06.03.2020) の最初にやっていた曲)

SE
1.新曲(Voice&Piano only)
2.漂白フレーバー
3.実験的新曲1
4.艶
5.kisses
6.Valentina
7.dorothy
8.されど道連れ
9.君は剥き出し
10.偶像モラトリアム
11.the daemon's cutlery
12.死霊のアリアナ
13.黝いヒステリア
14.12時20分金輪際
15.接触
16.濡羽色
17.憂染
18.ただ、まだ、私。
19.疑似ネクロマンサー
20.白濁

京と匠の歌が終わると、未架(Ds)、YUCHI(Ba)、uTA(Gt)と入場し、物言わぬ静寂の中、初っ端から「漂白フレーバー」という、色濃い楽曲から『DRIPPIN'』が本格的に開演しました。これまでの彼らの公演は基本、歓声、暴れ回り禁止でしたが、今回のTOURからは公式で声を出さなければ好きに動いてもらってOKという事で、ルールはありつつ多少の自由が許容されていました。その為かこの曲が始まるや否や席から立ち上がって観ている人も僅かですが見受けられました。
僕はもうライブというより、一つの演劇というか、歌劇のようなものだと思ったので、敢えて立ち上がらず、座ったままじっくり見る選択をしました。仕事で疲れていたというのもあるんですけどね(笑)
「実験的新曲1」と名付けられたタイトルの決まっていない新曲を挟み込み、「艶」「kisses」等のヘヴィさと陰湿さを孕みつつ歌モノが中心となった選曲。盛り上げるというより、徐々にsukikiyoの空気に蝕まれて行くような感覚の中、新曲の「Valentina」さらには「dorothy」と、ある意味でポップでキャッチーな楽曲が良い意味で異彩を放ち、ライブに彩りを加えつつ、インターバルらしいインターバルはほぼ挟まずに一つの固まりのようになって展開していきました。sukekiyoのメンバーは多彩な楽器を演奏しますが、京も自身の機材を要所要所で使用しながら歌いこなすというパフォーマンスで、前回の『FORTY』からの流れでそれが一層確立されていました。彼自身、sukekiyoでは他のメンバーと同じように、パートを固定しなければならないという固定概念を壊して、自由に表現する事をルールとする。以前からもインタビューで話していた「自由」というのを、彼らなりの解釈で広げていっている姿がそこにありました。中盤「されど道連れ」から「the daemon's cutlery」という意外な楽曲を挟みつつ、「黝いヒステリア」位までが、全体的にも激しいセクションだったと思います。京はこのあたりでジャケットを脱ぎして、シャツもボタンを上半分くらい外し、より感情的なパフォーマンスを魅せていました。
「12時20分金輪際」から「接触」「濡羽色」「憂染」「ただ、まだ、私。」というもはや歌謡曲といっても良いのではないかレベルの楽曲が再度据えられた終盤の流れは、それまでの空気を一変した清純で瑞々しさに溢れていました。陰鬱、陰湿、清純、濾過、、、『INIFIRITIUM』をメインに据えながらも、もはや『INFIRITIUM』のツアーではありませんでした。むしろ今現在のsukekiyoをリアルタイムで表現していたといっても良い。もう彼らは次の段階に進んでいたんです。少なくとも『INIFIRITIUM』の世界観は皆無でした。むしろ『ADORATIO』以前の楽曲や、まだ正式に音源化されていない楽曲も加えて、決して『INFIRITIUM』だけではない、様々な色彩模様が混ざり合い滴り落ちる斑模様な情景。「DRIPPIN'」というタイトルに、何処かそんなイメージを持ちました。そんなイメージを象徴するかのようなタイトルが据えられた「白濁」で、全てが溶け合い、一つになった感触の中、「おやすみ」の一言と共に、終演。

外に出ると真っ暗な夜の闇に滴る雨が迎えていました。
珍しくこの日は参戦していた人と一緒に食事を食べて、帰宅しました。良き余韻に。。

ライブハウス中心のTOURで唯一ホールだった今回の公演。
後々セトリを振り返ってみていたのですが、他の公演が大体構成が似ているのに対して、曲順や構成を変える事で、ホールならではといった変化を見せてくれました。この公演後日に政府から自粛要請が出され、DRIPPIN'もファイナルである渋谷公演が中止となってしまい、今思うと貴重な公演だったと思います。そしてこの公演以降、僕が参加する予定だった公演も全て延期・中止となってしまい、今のところどうなるのか分かりません。。。また会えると信じるのみです。

ありがとう。
またいつか、会えますように。。それまで、おやすみ。。。



HOLLOWGRAM Tour2020 「Into Black II」 福岡DRUM SON

2020-02-27 22:05:26 | LIVE

八十八ヶ所巡礼のライブ翌日、2/23に今年2度目となる福岡DRUM SONのライブでHOLLOGRAMへ。
彼らのライブは3回目、ワンマン公演としては今回で2回目となります。
前回は「THE FRUID」のリリースに伴うライブでしたが、今回はニューアルバム『Pale Blut Dot』に伴うワンマンツアー。彼らが何故好きなのかは以前呆れるほど書いたので繰り返しませんが、とにかく一つ言えるのはあの美しく幻想的な独創性溢れる音楽を僕は愛しているという事です。

と、言いつつも今回のアルバム『Pale Blue Dot』はそんなにトレーラーで聞いたんですが、余りピンと来なかったんですよね...もちろん好きな曲も沢山あるんですが、以前の『Quoria』の頃を超える感動を味わえなかったというか...まあ、なのでアルバム購入者対象のアコースティックライブというアウトストアイベントも実はこの日のお昼にされたりしているんですが、それには行きませんでした...ただ、ライブに行けば何か感じ方が変わるんじゃないかっていうのもあって、本チャンのワンマンは行きました。

オフィシャル先行で購入したので入場したのは10番。結果的に最前列をゲットしました。
グッズも買おうと思ったんですが、ちょっと金額的に...な感じで最終的に断念しました。その分、Tシャツをずっとウィンドウショッピングしていました(笑)そんな悶々としている内に予定時刻通りに開演。

1.The deluge
2.パラドクス
3.Flood of Love
4.Blind Watchmaker
5.誑人
6.27 Co,
7.Mona Lisa
8.Butterfly in her dreams
9.遠鳴り
10.柳暗花明 
11.Kalmia
12.Color of human mind
13.DID
14.Don't cry for the kneel
15.Sentimental issues
16.Aime-moi faire
17.Stand the devil's like
18.Please Liddell
19.With you

ENCOLE
20.mistletoe

アルバムタイトルそのものは、1990年に約60億キロメートルの彼方からボイジャー1号という宇宙船によって撮影された地球の写真=淡く青い点を意味します。現時点で、地球を最遠から撮影したものとして、この写真そのものに「Pale Blut Dot」と付けられています。これまで自分達が築き上げた世界観から、敢えて違うベクトルへ眼を向けて新しいアプローチを模索していったのが今回のアルバムであり、現在のバンドのスタイルでもあるという訳です。それを端的に表現するものとして未知の領域=宇宙があり、アルバムアートワークや衣装が黒一色なのもそれに準じている訳です。対して薔薇の花が象徴として何を表しているのか...何故宇宙の中に薔薇が描かれているのかにも意味がありますが、それはバークスのインタビューに載ってるんで見て下さい(笑)まあ、そんなこんなでツアーそのものにも、単に地方を廻る以上のコンセプトがあったりするのです。

そんなコンセプトに彩られた楽曲群を中心とした今回のセットリスト、2回目のワンマンという事もあって前回のような「初めまして」感ではなく、より深く、その世界にのめり込む事ができました。
全員アー写衣装で、「The delge」から始まったライブは、「パラドクス」「Flood of Love」「Blind Watchmaker」と冒頭から様々なタイプの楽曲で観客を揺さぶりつつ、早くもそのPale Blue Dotな世界へと誘っていきました。が、客席はまだ緊張しているのか歓声もなく、ライブ中に拳や手を挙げたりしつつ、どういう風に楽しんで良いのかがまだ掴みかねている模様でした。
そんな空気の中でも彼らはペースを乱すことなく各々のパフォーマンスで過去曲も網羅しつつ会場を沸かせました。そこから中盤は一転して、「ここでイメージを人から虫へフォーカスしよう」というryoの言葉。「花に恋した蝶の歌」という触れ込みで「Butterfly in my dreams」から、彼らの持ち味の1つでもでもあるミッドなセクションへ突入。「遠鳴り」「柳暗花明」そして「Kamlia」と、まるで一片の物語のような叙情的な楽曲が並び、ライブの景色を変えていきました。

ブレイクを挟んで、「Colors of human mind」からは、彼らが元々表現する上でのテーマとして掲げている「人の多彩な感情を音や言葉に乗せて表現していく」という楽曲を主軸にしたセクションへ突入。「DID」「Don7t cry for the kneel」「Sentimetal issues」等のアップテンポでありながらも、美しいメロディーが主体となった楽曲を連続して披露。
冒頭~中盤と経て、ここにきてさらに音楽アプローチが変わっていくのが凄いとしか言えない。同じバンドとは思えないほどに表現方法が多彩で、まるで次々と目の前の情景が移り変わっていく。もしかしてそれこそが、彼らが今回表現したかったことではないのか?と感じました。黒と薔薇、そしてPale Blue Dot 一見関連性の曖昧なこれらの要素は、彼ら自身が作り出す世界観が一色ではない多彩な表情を持ったものであり、それこそが、HLGMというバンドの醍醐味なのだと、彼らは音楽を通して伝えたいのではないか、と。

一呼吸置いて「こんばんは。」とryoが挨拶。この頃になると観客も緊張が解れてきたのが、序盤より体を揺らしたり、拳を挙げたり、拍手をしたりする人が増えてきました。バンドもそれに呼応するようにステップを踏んでギターを演奏する夢時、汗だくながらも笑顔でクールにベースを弾きこなす一也、黙々とパワフルなドラムを叩くShinya、そして「Into black(=blackには宇宙という意味を込めて、メンバーが宇宙船の乗組員となって、ツアーという度を続けているイメージ)」の先導者かのように、縦横無尽にステージを可憐に動き回りライブそのものに華を添えていくryoと、それぞれなりのパフォーマンスにも拍車がかかっていきました。

その流れで「これからもっと外に飛び出すにはもっとガソリンが必要だ!!」という煽りから、コラボレーションCDに収録されている「Aime-moi faire」からはHLGMなりのダークでヘヴィなラストセクションへ突入。「Aime-moi faire」では終盤にかけてどんどんテンポが速くなり、ヘッドバンキングをする観客が続出。さらに「Stand the devil's like」「Please Liddell」と続けざまに、HLGMの中でも激しい部類に入る曲のオンパレードで、さらに上昇気流を増していくステージとフロア。その気流の中、最後はアルバム同様「With you」の大合唱で、華やかに本編を彩って終了。

アンコールだったかな?でメンバー全員が登場し、実はこの日は機材トラブルやハウリングなど色んな事が起こっていた公演だったのですが、それに惑わされることなくやっていたという話や、コロナウイルスの話題についても触れて、「こういう状況の中で、足を運んでくれてありがとう。しっかり予防を気を付けていれば、感染する確率は低くなると思うので...」という言葉もありました。
最後は「四季を彩る曲を」という触れ込みで、「mistletoe」を演奏して終幕を迎えました。
メンバー1人1人が笑顔で挨拶をして、去っていかれました。

振り返ってみると、前回のライブよりもより楽しめました...し、楽曲の幅広さ、曲のジャンルの多彩さに改めて感服しましたね。正直、生で演奏を聞いたから、『Pale Blue Dot』の印象が変わったかというと、劇的に変わった印象はありませんでしたが、それらの楽曲が今のHLGMを変革させているという事実ははっきりと感じることが出来ました。ここまで様々な表情を魅せてくれるバンドもそうそういないと思うし、ツアータイトル通り、今まで見たことのない景色があって、どんどんバンドの持つ世界観や、可能性が広がっていってるのをしっかりと実感できて、嬉しかった。正直、集客的には30人位しかいなかったと思うんですが、あの場ではそこにいる全員と一つになれていたんじゃないかな?って思います。そういう、熱いものを感じたライブでした。

次いつになるのか分かりませんが、また逢いたいです。本当に、ありがとう。




八十八ヶ所巡礼 one man LIVE!! 日本万歳!! 福岡graf

2020-02-24 22:52:51 | LIVE



打首獄門同好会から約1週間後の2/22 所謂「猫の日」に八十八ヶ所巡礼のワンマンで2020年初のgrafへ。
なんで2.22が猫の日なのかさっぱりわかりませんがそんな中猫とは無縁な濃厚なグルーブを堪能に。
前回のライブが2019年11月の為、実質4か月ぶりのライブ。コンスタントに福岡にもワンマンに来てくれる彼らですが、今回はそれまでの「凍狂ナイト」ではなく「日本万歳」とツアータイトルが変更に。
それがどういう意味なのか分からないんですが、元々彼らの楽曲には「日本」「愛国心」といった言葉が出ている楽曲が多いので、その一環なのか、はたまた東京オリンピックも行われるこのご時世に対するアンチテーゼなのか、意味深ではありました。少なくとも「凍狂」を掲げたライブではないので、どういう選曲なのか、が愉しみでした。

当然この日も会場のgrafはソールドアウトしていて、会場は満員の客でバーカウンターになだれ込むくらいの集客になっていました。来場する度にソールドアウトしてるって事は、一定のファンが常に来ているって意味じゃないですか。そう考えたら安定した集客を得ている事は凄いことなんじゃないかと思います。予定時刻より5分ほど遅れて開演。

SE
1.漆黒のときめき
2.M.O.8
3.仏狂
4.脳の王国
5.ano世love
6.青の世界
7.女性問題ト賭ケゴルフ
8.凍狂
9.幽楽町線
10.永・凹・阿阿留
11.紫光
12.脳がとろける街888
13.虚夢虚夢
14.JOVE JOVE
15.金土日
16.月斗
17.絶妙Σ
18.攻撃的国民的音楽
19.仏滅トリシュナ―
20.具現化中
21.日本

ENCOLE
22.狂感できない
23.怪感旅行

いつものオリエンタルなBGMに併せてメンバーが入場。
いつもの上半身裸で登場したKENZOOOOOOOさん、蛇柄のような装飾が入ったセットアップのような衣装を身に纏ったマガレさん、と相変わらず個性爆発でしたが、一番衝撃だったのは、新曲「M.O.8」の衣装で、かつサングラス無しで登場したかっちゃんさんの姿でした。会場にどよめきが起こっていました。

そんな見た目のインパクトもさながら、ライブは「漆黒のきらめき」から荒々しくスタート。
続けて新曲の「M.O.8」と披露されますが、音源化にはなっていませんが、既にPVとしてYouTubeにアップして日日が経過しているため、客席のノリも既発曲と同じようなテンションで盛り上がっていました。いきなり冒頭から「脳の王国」などアッパーチューンで盛り上げつつも、前回は演奏されなかった「青の世界」「女性問題ト賭ケゴルフ」等も披露され、これまでとまた違った空気を作り出していました。のっけからかっちゃんがフロアに躍り出て縦横無尽に動き回りギターソロを弾きこなす場面もあり、前回以上に会場の盛り上がりは早くも絶頂に達していました。
序盤からぶっ続けで7曲こなし、若干のブレイクを挟んで、MCも無く「凍狂」へと突入。ミッドテンポのセクションへとシフト。特に「永・凹・阿阿留」「紫光」のサイケデリックながらも、壮大なグルーブに支配された世界観が堪りませんでした。

このあたりでようやくマガレさんが、「福岡の貴様ら、こんばんは。お勤めご苦労様です。貴様らのその笑顔は堪らないな」みたいなMCを行い、何を言ったかもう覚えていないけど、割と「貴様ら」に対する愛というか、想いのような内容の事をずっと話していた気がします。そしてライブは後半戦へ突入。「JOVE JOVE」はまだ新曲としてリリースもされていないにも関わらず、ライブの中でも屈指の盛り上がりチューンとして変貌を遂げていました。そこから「金土日」ではお決まりの「やってる意味のない事が大切~」のお客さんとKENZOOOOOOOさんによるコール&レスポンスが繰り返され、ある意味痛快とも言える時間を堪能。メンバー紹介では各メンバーがソロを行うのですが、マガレさんは「今日は何で猫の日なんだ、貴様ら、猫はいつも特別だろう、可愛がってるだろう」みたいなMCで会場を沸かせつつ、「今日は福岡の、九州の、貴様らを覚醒させに来ましたーー!にゃああああああああ!!!」と猫声まじりのシャウトをかまして会場を沸かせていました。
さらに終盤にかけては「破壊の時間です、貴様ら」と「攻撃的国民的音楽」「仏滅トリシュナー」という変拍子混じりのダークネスなサウンドで会場をカオスに変え、どこかでマガレさんもフロアに躍り出て後方まで動き回り会場全体に一体感が生まれていました。僕も最初後方マガレさんあたりにいたんですが、気が付けばあれよあれよと前から2列目くらいまで移動していました。ライブは、ラストの「日本」と、スピーカーから鼓膜をつんざくような絶叫で叫びながら、何かを浄化して覚醒させるかのような衝撃を感じさせつつ、本編が終了しました。

アンコールで登場した3人、確かここだったかと思うんですけど、長年一緒にライブを作ってきたgrafのPAさんが辞めるので、一緒にライブを作り上げられるのが今回が最後になるとの事で、これからどうしようか...みたいな事を名残惜しそうに話していました。さらに、最近発表された東京カランコロンの解散ついて触れて、デビューして間もない頃に対バンに連れて行ってもらったのが東京カランコロンで、ずっと続くと思ったいたけど...みたいなMCをしていました。そして自分達は続ける事が大事。貴様らがいる限りは止めない、みたいな事も言ってました。
ここで日本の時世にも触れて、コロナウイルスの事、政治家しっかりしろよ的な事、ライブ会場の外で「日本万歳」なんて言っても変な目で見られるだけだけど、俺たちは日本人だからと、敢えてツアータイトルに「日本万歳」を持ってきた理由らしきものも話していました。

そんな空気の中で周囲と分かり合えない、分かりたくない、そんな想いを歌にしたという流れで新曲の「狂感できない」を披露。そしてラストは何もかもぶっ壊すようなハードチューン「怪感旅行」で楽器隊のソロを披露しながら、客席を大いに盛り上げて、終焉を迎えました。
最後は「ありがとう、福岡の貴様ら!!」とマガレさんが笑顔でバンドを代表するかのようにお礼を言って捌けて行きました。時計を見ると21時過ぎで、約2時間半の濃厚な時間でした。

やっぱり彼らのライブは、行く度に常に変わるし、最高のものを届けてくれるから堪らない。
この日は今まで見た中でアグレッシブでいて解放的でした。
そして、バンドとファンの濃厚な関係を...絆を感じる熱いライブだった。
前回のようなKYな人もいなかったし、変な空気になる事もなく、ただただ目の前で起こるすべてに身を任せて、酔いしれて、そして彼らが「覚醒」という言葉で、彼らなりに全力で想いをぶつけようとする。
そんな極上の時間でした。本当に、ありがとう。


打首獄門同好会 獄至十五ファイナルワンマンツアー Zepp Fukuoka

2020-02-24 11:45:17 | LIVE

THE THIRTEENの翌日2/16は打首獄門同好会のライブで2020年2回目となるZepp Fukuokaへ。
打首獄門同好会は2016年のバックドロップシンデレラとのWレコ発ツアーで福岡のQueblickで見たのが最初。その時はSHIMAやビレッジマンズストアも出ていて、初めてQueblickに行ったのがその日だったかと。まあ、その時から、VJも使ってラウドロックなのに「米」とか「うまい棒」とか食べ物とかの歌詞ばっかりだったから「なんじゃこりゃ!!」みたいな衝撃を受けたのはよく覚えています。そんなこんなでちょこちょこチェックしてはいたのですが、あれから4年経つ内に、バンドがどんどん知名度を上げていき、日本武道館公演を行い、Baのjunkoさんが還暦越えという衝撃を迎え、対バンをチェックするとソールドアウトしているという状況でした。

で、今回「至獄15」という結成15周年を記念した47都道府県ツアーのファイナルワンマンシリーズとして大規模なスタンディング会場でツアーを行う事が発表され、あと1回くらい生で見たいなと思っていた僕は、即効でチケットを申し込んで何とかこのZepp Fukuokaに参加できることに。

しかしソールドアウトとは凄まじい...
思えば去年行ったポルカドットスティングレイも3年位前まではキューブリックで対バンしていたので、その時の光景を見ている自分としては不思議な気分でした。まあポルカの場合ファンに最悪な人がいたのでもう行きませんが。

当日は雨もまばらな不安定な天候で、曇り空が目立つ微妙な空模様。
しかも風が強く、入場整列の時点で来ていたのですが、とにかくスタッフの声が聞こえない。
仕方なくお客さんの中で何人かの人々が「〇〇番まで読んでますよ~!」と気遣われる事態に。
そんなこんなで900番台で入場した私が入場した時点で開場時間から30分経っていました。
しかもトイレに入って出て入場すると既に2番目のブロックまで埋まっていて、3番目のブロック前寄りでjunkoさんを念入りに見るために下手寄りで待機。

開演までの間、「至獄15」ツアーのダイジェスト映像が流されていて、退屈させない。
そして開演時間を迎えると同時にその映像音が大きくなり、暗転。
VJを積極的に用いている彼らのライブは、今回もこのVJが大活躍で、のっけから観客を楽しませる工夫をいくつも散りばめていました。そしてメンバーが入場し、割れんばかりの歓声の中開演。

1.こどものねごと
2.だいたいOKです
3.私を二郎に連れてって
4.きのこたけのこ戦争
5.筋肉マイフレンド
6.ニクタベイコウ!
7.ヤキトリズム
8.はたらきたくない
9.もつ鍋が呼んでいる
10.歯痛くて
11.New Gingeration
12.なつのうた
13.猫の惑星
14.Shake it up 'n' Go~シャキッと!コーンのうた~
15.デリシャスティック
16.TABEMONO NO URAMI
17.島国DNA
18.おどるポンポコリン
19.日本の米は世界一
20.カモン諭吉

ENCOLE
21.布団の中から出たくない
22.フローネル

ライブは純粋に楽しかった...それに付きますね。
大本の彼らの表現方法というのは何も変わっていないんだけど、いつしか「生活密着型ラウドロック」と呼ばれるようになった彼らのスタイルは、さらにその路線を突き詰めた楽曲、歌詞を土台に、サポートで知らん男の人が入っていたりと、より自分達の立ち位置をしっかりと、恐らく他のバンドが真似できないだろうスタイルを一つ確立させてしまっていました。
大澤会長から噛みまくりつつ独特の言葉遣いで会場を沸かせ、あす香さんはパワフルなドラムを叩き、junkoさんは年齢を感じさせないアグレッシブさで笑顔でステージを動き回りヘドバンしたりともう奇跡の瞬間を見ているようでした。
楽曲もね、その言葉でコーラスするの!?っていう面白さがあって、個人的にツボったのは「歯周病!」とjunkoさんがコーラスした曲。そんな言葉でコーラスするバンド他にいないでしょって(笑)

そんな彼ら自身でさえ、「打首獄門同好会」という大きな塊の中にあって、どうすればお客さんが楽しめるかに重きを置いていました。ライブ中にスクワットするなんて思いもしなかったし、う〇〇棒が配られたり、ゲストが呼び込まれたり、何故か鮫の風船を演奏中に飛ばしまくったり、特効で打首紙幣が吹雪いたり。それに福岡という事にちなんでの「ヤキトリズム」「もつ鍋が呼んでいる」といった選曲も準備していたりと、彼らなりのエンターテイメントが凝縮されていました。

きっと、いかにしてハッピーなライブが出来るか、っていうのをこれまでの沢山のライブ本数の中からモノにしていたんでしょうね。まあ、僕はもうよっぽどの事が無い限りは行かないかな...と思いました。好みの趣向が違うので。でも、応援しています。きっと沢山の人を笑顔にできると思うので、これからも続いてほしいです。

ありがとう。



このバンドで一番好きなのはこの曲と、「日本の米は世界一」ですね。


The THIRTEEN tour2020 ENIGMA -Dead Eyes See No Future- 福岡DRUM SON

2020-02-24 11:06:21 | LIVE



ヴィヴィアンの翌日の2/15に2020年一発目のDRUM SONにてTHE THIRTEENの初ライブ参戦へ。
ご存知の通り活動休止中のヴィジュアル系ロックバンド「Sadie」のVo真緒とGt美月によるロックユニット。といってもサポートBa,Drが固定メンバーなので実質4人バンドといった方が正しいかも。元々Sadieはリアルタイムで聞いていたし、13の1st『PANDEMIC』まではリアルタイムで聞いていたんですが、そこからどういう路線に行きたいのか分からず、ヘヴィロックに傾倒していったあたりから全く聞かなくなりました。で、今回2nd『ENIGMA』が発売され、サブスクリプションで聞いたんですが、『PANDEMIC』~それ以降の要素は残しながら、それまでのSadieとも違う、また陰鬱で凄惨でヒリヒリとした刹那な世界ながら、「アリア」に代表されるような、シンフォニックというんですかね、何処となく耽美でクラシカルな要素も取り込んだ全く違う世界があって。その世界が僕はどストライクで何か心に残るものがあったから、そのアルバムの発表に伴う今回のツアーに行くことに決めた訳です。実は当日WACKアーティスト総集合のイベントライブがZepp Fukuokaで行われており、申し込んでいた(当選率UP券まで使ったのに!)けど落選していました。今にして思えば、落選してて良かったなと。

この日は仕事を終えてそのまま入場したのですが、入ってみると思った以上に客が少なくて、最前から三列目くらいまでしか人がいないという状況。。
コンスタントに福岡には来てくれているはずだけど、Sadieで初めてワンマンライブをやったSONの時より少なかった。彼らのライブを行ってきた中で一番少なかったかな。。しかも男は僕一人という居心地の悪い状況でした。まあ仕方ないっか~ってそんなに気にはしていなかったけど(笑)丁度予定時刻通りに開演しました。

1.輪廻
2.karma-カルマ-
3.アリア-Aria-
4.愛慾の輪舞曲
5.Rhapsody in blue
6.悪女
7.THE DIM LIGHT OF DUSK
8.ugly ducking
9.Jesus Christ Confesssion
10.Lament
11.サイレン-siren-
12.last period
13.BITE THE BLACK
14.Pain after Pain
15.囀る雨、悲劇の賛歌を散らす
16.瞳孔
17.mement mori

ENCOLE
18.swallow
19.the depth of despair
20.PHANTOM PAIN
21.WHITE DUST
22.白昼夢

5年ぶりに観た2人。美月さんは相変わらずな感じで、驚いたのは真緒さん。黒髪で口紅、衣装は全身エナメル真っ黒で上半身はドレスのインナーのような、下半身は超短パンツに黒のロングブーツ、さらに派手な柄の入った黒のアウターを纏って登場という、中世的な雰囲気で入場して釘付けになりました。サポートメンバーの2人もいましたが、kazuさん少し太った...?

アルバム通り「輪廻」からゆっくりと開演し、早々に黒のアウターは消え、「行けるか!」の煽りで「karma」「アリア」「愛慾の~」と畳みかけるように序盤から荒々しく飛ばしていきました。この一気に爆発するような激しさと荒々しさ、観客のヘッドバンキングの嵐が吹きすさぶ光景に圧倒されます。この空気はSadieの頃と何も変わってなかったです。勿論、良い意味で。ただ楽曲そのものが今回はシンフォニック、ワルツな要素を組み込んでいたものもあるので、激しさと相反する、耽美さのようなものを感じさせるのも特徴です。

ブレイクを挟んで様々なEPからの過去曲を中心としたブロックへ突入。このあたりは「悪女」「THE DIM LIGHT OF DUSK」「ugly ducking」「Jesus Chirst Confession」といったタイプの異なる激しさを持った楽曲を次々に投下して煽り立てます。13のライブには初めてなので、既発曲も聞けるのは嬉しかったですね。ブレイクを挟んで一転して「Lament」「サイレン-siren-」「last period」では哀を憂いたっぷりに叙情的なメロディに乗せて歌い上げます。このあたりは真緒の歌声が聴きどころなんですが音響の関係で楽器の音に埋もれて余り聞こえなかったのが、少し勿体なかった。しかし、シャウトで酷使しているため多少喉が潰れているとはいえ、よくあんな高いキーの曲を歌い上げるなこの人..と感嘆したものです。今回のアルバムは激しさよりも、こういう「歌」の部分が強くフィーチャーされていて、激しささえ美しく聞こえるのが良いですね。



再度ブレイクを挟んでからの「BITE THE BLACK」からは再度激しさと荒々しさを伴ったセクションへ突入していきました。上手く言えませんが、激しいって色々あると思うんですけど、一般的には解放的になる、ある意味ポジティブなものだと思うんです。でも、彼らの激しさとは徹底的に哀しいです。「Pain after Pain」「囀る雨、悲劇の賛歌を散らす」なんかもそうですがタイトルからして救いようがない言葉ばかりです。でもそれはネガティブになるのではなく、自分と正面切って向き合っているからこそ、血肉を抉って作り出された楽曲だからこそ、だと思うんです。それがどういう形か分からないけど共鳴して、心の底に押し込んだ悲哀を激情に乗せ、頭を振りまくり、拳を挙げ、メンバーの名前を、歌詞の言葉を叫びながら、何かを解放しようとしている、、そんな激しさです。その解放しようとしているものが何なのか、は、そこに来ている人達によって違うので分かりませんが、目には分からないモノを、音楽というツールを通して、13が体現する事で、生きる上での葛藤、苦悩、もがき、足掻き、そしてそれでも生きようとする意志を伝えていく、、。『URGE』『LAMENT』『ALONE』から連なった楽曲たちが『ENIGMA』というアルバムに凝縮され、その複雑に絡み合った楽曲それぞれが有機的に混ざり合う事で、さらにその奥にある真意が見える、、、戦時中のドイツが用いていたローター式暗号機の名前を冠した想いでもあるのかな、と勝手に解釈しました。

そんな想いを巡らせつつ、美月がマイクを使って何度も「もっともっと!」「声~!!」と煽り立てて、真緒が汗だくになりながらシャウトをかましながら、ライブはエモーショナルな様相を呈しながらも、一方でロック・オペラとでもいうんですかね、そんな悲劇の舞台を見ているような感覚の中、「mement mori」で本編は締めくくられました。

で、この日のフロアの方々は、確実にその真意や想いが伝わっていたんじゃないかと。
アンコールで登場した真緒は、それまでの空気と一片して「お久しぶりです。本日は来場いただき、ありがとうございました。」と笑顔で挨拶。美月も「気持ちが良い、ここまでの公演で一番エモーショナルだったよ」と言っていたのが印象的でした。
アンコールの「swallow」で「歌ってくれ!」とフロアにマイクを向けますが、余り声が出ないのを聞いて「お前ら全然声出とらんやんけ!!(笑)」と笑う場面も。しかしながらそこから後は最後の力を出し切るかの如く「the depth of despair」「PHANTOM PAIN」と暴れまわり、「WHITE DUST」で一体感に包まれ、ラストはアルバム同様「白昼夢」で解放感に包まれながら、ゆっくりと終演を迎えました。
最後の最期「また戻ってきます」と真緒は笑顔で挨拶して去っていかれました。

ライブの感想としては、初参戦だった自分がついていけていないのかもしれませんが、アルバムの世界観をまだモノにできていないというか、作り上げている最中という風に見えました。でも、楽しいとか以上に心を揺さぶられたものがあったし、実際物販でパンフレットを購入して、楽曲解説も読みつつ、改めて『ENIGMA』を聞くと、見えていなかった表情が見えてきたりして、さらに踏み込みたくなるような、そんな奥深いアルバムなんだと気付きました。
実際、名盤だと思う。

最後はアルバム買っていたので終演後のアウトストアイベントで人生3度目となるチェキ写真を撮らせてもらいました。数十秒でしたが、ずっと10年以上見続けていた方々と話せる時間を持てたのは凄く光栄だったし、「始めてきました」と言うと「余計嬉しいわ、また来てね」と言ってもらえて、感謝でした。動員自体が下がっているかもしれませんが、作り出す音楽はSadieよりも僕は好きだし、なんか、続けて欲しいと思っています。本当に、ありがとう。


vivid undress presents メジャー突入!!〜出会えたんだ〜TOUR 番外編 福岡Queblick

2020-02-23 08:22:52 | LIVE

少し前ですが、2/14の2020年一発目のQueblickでvivid undressのレコ発ライブに行ってきました。
ヴィヴィアンは多分これで3回目になるのかな..?彼女達は去年メジャーデビューを果たして、そのデビューアルバムに伴う東名阪ワンマンツアーの追加公演として、福岡出身のメンバーがいるという事で決まったものです。
正直対バンだし、そんなにヴィヴィアンは自分の中で行きたい!と思う程聞き込んでいる訳でもないので、行くかどうか迷っていたんですが、対バンがCRAZY VODKA TONIC、そしてO.Aにザクロというラインナップで、まあ、全部また見たいなって思ってたバンドだったので、全部見るつもりで行くことに。
会場のQueblickは恐らく3バンドのファンが混在しているんでしょうね、ヴィヴィアンのライブでは過去最高に多かったです。8割型埋まってました。

【ザクロ】
1.Stereo
2.Blackout
3.Colors
4.楽園
5.ラピスラズリシンデレラ
6.Midnight Hero

前回見た生誕祭の白い衣装と正反対な黒い衣装で登場しました。バンド名と衣装は特に関連が無いようで(笑)
相変わらずアクの強いパフォーマンスでした。楽曲はポップでキャッチーな印象があって、そんなに好きって訳でも無いんですが、メンバー全員のキャラクターというか個性が立っている、三者三様のバンドなので、見ている画だけで結構面白かったりするんですよね。それになんか勢いがあるというか。。まあ、僕はドラムの音がただ叩いてるだけな感じで余り好きではないのですが...終始笑顔でベースを弾きこなすBa、そしてVoのざくろさんがアグレッシブで、Keyも担当してるんですが、殆どハンドマイクでパフォーマンスに徹していました。最初は棒立ちに近かった会場が体を揺らしたり、手を上げたりする人が増えていき、アップテンポな「楽園」位からは、特に雰囲気が変わって会場に一体感が生まれていました。ざくろさんの、笑顔を振りまきつつも、とにかく煽りまくって、がむしゃらに盛り上げようとしている姿が印象的だったし、僕は好きでした。

【CRAZY VODKA TONIC】

1.リリィ
2.灯台と水平線
3.涙の走馬灯
4.光源の花
5.踊り子は笑う
6.東京が溺れる
7.拝啓、名前も知らない貴方へ

過去に何度も共演しているらしく、彼ら主催のTOURでは、ヴィヴィアンが対バンだった事もある位の関係性のCVT。個人的には主催TOUR「DARUMAさんが転んだ」のツアーファイナルで渋谷クラブクアトロワンマン公演を行ったバンドなので、そのレベルにまで達した彼らがどんなライブをしてくれるのか、という所に一番関心がありました。結論から言ってしまうと、威風堂々とした、さらに強靭な風格さえも纏った一歩上に行ったなというバンドの姿がそこにありました。ニューアルバム『DARUMA』同様1曲目は「リリィ」から始まり、以降も『DARUMA』の選曲を中心としながらも「灯台と水平線」「涙の走馬灯」といった定番曲も、以前よりさらに迫力を持って鼓膜に訴えかけてきました。彼らのライブは常に衝動のままというか、「灯台と水平線」で「オレがそっちに行くから!」と言って客席に下りてきてフロアを沸かせたり、ヴィヴィアン主催という事で「踊り子が笑う」の楽器パートで、楽屋にいたヴィヴィアンのメンバーを呼び込んで、Baソロ、Gtソロ対決、Rio様によるAIR Keyソロ(笑)を急きょ始めたりと、ヴィヴィアンに向けた繋ぎ目として、御膳立てとして、あくまで主役はヴィヴィアンなんだという事を尊重した、立役者としての役割と責任を全うされていました。さらにその場の盛り上がりを見てセットリストを変更し、最後の曲が予定していた曲と別の曲が演奏されるなど、感情の赴くまま、まさに「ライブは生もの」である醍醐味を教えてくれた時間でした。予定調和を超えたライブをされるので、やっぱ面白いですよ彼ら。



【vivid undress】

1.コンキスタドールの現実闘争
2.ラストスタート
3.グリーン・ステップ・グリーン
4.シーラカンスダンス
5.パラレルワ
6.チョコレートシンドローム
7.さよならジレンマ
8.出会えたんだ
9.yours

ENCOLE
10.君がくれた未来

満を持して主催のヴィヴィアンです。これまで繊細ながらポップで独特な音楽を奏でていた印象だったんですが、メジャーアルバム『混在ニューウェーブ』はそれまでになかった力強さや意思を感じたアルバムだったんですね。まあ、以前の曲調が好きだった自分としては、そこに戸惑っている所ではあるんですが、、それでもライブにはその力強さや勢いみたいなものが客席の盛り上がりとまさに混在していて、凄く盛り上がっていました。初めての人もこの日は多かったのですが、そんな垣根を超えていました。killaさんも言ってましたが、僕が初めて行った時は3列目くらいまでしかお客さんがいなくて、Rio様の最前で見たなんて事もあったので、メンバーの顔が余り見えない位に人が集まっているというこの光景に驚きと嬉しさを感じたものです。その盛り上がりっぷりに、当たり前っちゃあ当たり前ですが、ああ、メジャーのバンドなんだなとまざまざと感じました。
ずっと東京のバンドだと思っていたんですが、Rio様とyu-yaさんが那珂川市と福岡市出身でyu-yaさんに至っては超近所だったという衝撃が明らかになりました。だから、何というか、妙に親近感がわきましたね(笑)Rio様に至っては「帰ってきたよー!!」などオネエ言葉で言っていたので(笑)さすがヴィヴィアンのヒロインだなと(笑)セットリストは過去曲とニューアルバムが混在した構成でしたが、このツアー自体がKillaさん曰く

始まり(名古屋)→挫折(大阪)→出会い 再開(東京)

というコンセプトになっているらしく、その狭間で福岡がどういう立ち位置なのかは分からないんですが、「現実闘争」~「ラストスタート」で始まり、「グリーン・ステップ・グリーン」~「チョコレートシンドローム」までが昏迷の中にあって、「さよならジレンマ」~「yours」までで自分と、そして目の前にいる「あなた」への感謝と想いを持ってこれからも歌っていくという、ある種の浮き沈み、破壊と再生の連鎖、彼女達の歩み方そのものをダイジェストにしたようなセットリストになっていたんじゃないかと、後々思いました。

なので、アンコールで「君がくれた未来」という曲が演奏された時、その歌詞の内容が余りにパーソナル過ぎて、歌詞の中に出てくる「君」というのが、本当に大切な人だったんだろうな..とか思いました。





そういう感じで三者三様の主催ライブは終わりました。
どのバンドもしばらく見れてなかったから、さらに成長した姿を見れて良かったし、逆にエネルギーをもらったり、うん、結果的に行って良かったな、と思うライブでした。また出会えてよかった。ありがとう。


THE LIVES 2020.January-February Part1

2020-02-19 22:54:29 | LIVE

やあこんにちは。
今年もライブ本数減らすと誓い、1月は1本のみでしたが、2月には早くも6本行っていて、早くも有言実行に暗雲が漂い始めているこの頃です。そんな本数な訳で中々ライブレポを書く時間も無くなってしまい、考えた結果、去年の年末の振り返りのように、今後はよっぽど気になった公演以外、ダイジェスト形式でまとめてみることにしました。といっても、結構長くなってるとは思うんですけど。
とりあえず1月と、2月の序盤戦です。

1.1/10 SUM41 「Order In Decline World Tour In Japan 2020」@Zepp Fukuoka

2020年1発目のLIVEは米国ロックバンドSUM41の来日公演。彼らは2ndの頃から知っていて、当時好きだった大学の先輩がファンだった..というオチです。今は結婚したとか聞いたような..そんなんで特に2nd~3rdは、結構聞き込んでいて、このタイミングで行ってみるかと思った次第です。だからにわかですね(笑)Zepp Fukuokaは若者から年配の方まで幅広い層で溢れていて、8割型埋まっていました。
巨大なドラムセットを頂点にフロンドの楽器陣が配置され、いかにも数多くのライブをこなしてきましたって風格を漂わせながらステージを動き回るディックを中心に白熱のロックンロールが炸裂。
もっとラウドなバンドと思っていましたが、ニューアルバム『Order In Decline 』が思った以上にヘヴィな作風だったので意表を突かれました。でもゴテゴテのメタルになりすぎない、SUM41っぽいという印象を与えるのが彼らの魅力かもしれませんね。ライブはその『Order In Decline 』からの選曲を中心に『We 're All To Blame』『Underclass Hero』『Pieces』そして先輩が大好きだった『Still Waiting』と既存で人気の高いナンバー等が網羅されたグレイテスト・ヒッツなメニューでした。パンク・ラウドな部分が第一ではありますが、それに留まらない音楽性を内包しているという事も分かりました。ニューアルバムは別としても、過去曲は1曲1曲どこかで聞いたことがあるってものが多くて、意外に自分の人生の中にその時々で関わっていたんだなと気づかされました。彼らのロックスタイルは年齢を重ね、メンバーが変わろうともがむしゃらに楽器を弾きこなし、動き回り、飛び上がる、無邪気なキッズのままでした。そういう永遠性みたいな所が魅力かもしれません。MCは英語なんで聞き取れませんが、音楽があれば共有できるという言葉の壁を超えた何かがそこにあったライブでした。


2.2/6 Boris “LφVE” & “EVφL” Japan Tour 2020 @INSA

今のところ今年の中で一番衝撃を受けたライブです。SNSからの流れで知ったバンドでそれまで影も形も知らなかった。キャリアは30年近くあって、ワールドツアーも毎年している位のワールドワイドバンド。
今回のライブは昨年発表されたニューアルバム『LOVE&EVOL』に伴うもの。
このアルバム自体もまた凄い作品。LOVEとEVOLという独立した作品でありながら、2枚で1つのアルバムを成しているという構成にも凄く拘った作品。楽曲は全7曲だけど、1曲1曲が10分もしくはそれを超える大作ばかりで、音楽というより音楽を通した芸術作品といった領域で、歌はあるけど、もはや楽器の1部、最初から最後までが作品そのものという印象。
会場のINSAは他の会場ではしないようなバンドが見れるから好き。生がハートランドなのも良い(笑)
そんな彼らのライブはド・ロドロシテルという個人的には今一つピンと来ないO.A後セッティング後そのままアルバム同様「Away From You」から開始。最前で見てましたが、とにかく海外を回ってきた事を感じさせる、音がとてつもなく大きくて、鼓膜がピクピク振動していました。
爆音ではなく轟音。メンバー誰1人余計なMCなく演奏。甘い香りが仄かに潤うスモークが、小刻みに後方から噴射され、それが彼ら自身、そして楽曲の雰囲気と溶け込み、『LOVE & EVOL』の世界に華を添えていました。セットリストは僅か7曲でしたが、ずっと一つの物語を丸々1時間体感している...そんな今まで体感した事のない時間でした。

紛れもなく、本物だと、そう思わせる圧倒的なライブでした。
来ていた客はおそらく20~30人くらいで少なったですが、誰一人来たことを後悔しなかったんじゃないでしょうか。ちなみにデザインに一目惚れして、黒ジャケットを買いました。あ、あとグッズが清春がデザインしたものとかもあって、意外なつながりも知りました。



3.2/8 Co shu Nie 「Cö shu Nie Tour 2020 “PURE” –who are you?- 」@DRUM Be-1

今年1発目のBe-1はCo shu Nieさんでした。これは某チケット会社のスケジュールで知ったもので、それまで全く知らなかった(笑)ただ音楽を聞いた時に、激しいんだけど繊細で、とても脆くて儚いイメージを強く感じて、それが気になって、このタイミングじゃないともう行かないかもと思って行きました。
幾つかの有名なアニメのオープニングとかエンディングテーマに楽曲が使用されているらしく、その効果もあってか満員でPAド前でしか見れませんでした。ライブはニューアルバム『PURE』に伴うもので、多少種明かすと、終始殆どMCなく、陰鬱な演出で構成された視界に、前半は過去の楽曲中心で、インターバルとして楽器ソロを挟んで中盤から後半にかけ『PURE』の楽曲で展開していく構成になっていました。楽曲によっては繊細な深層心理を様々なオブジェで抽象化したような映像を使用してその世界観を広げていました。その空気に圧倒されたのか、慣れてないのか分かりませんが、序盤からリズムパートソロまでは殆ど楽曲に反応が無く棒立ちの人が多かったので、盛り上がってるのか心配になりましたが(笑)アンコールも無く静かな音楽でまるで眠りにつくように終焉を迎えたライブは、まるで一つの物語を見ているような錯覚を覚えました。


4.2/9 Reol  Reol Japan Tour 2020「ハーメルンの大号令」@DRUM LOGOS

今年1発目のDRUM LOGOSはReolさん。実は2年前から知っていたアーティストです。
その時は別のライブを被っていたので行けませんでしたが今回約2年ぶりのフルアルバム『金字塔』に伴うワンマンライブツアーの2本目でタイミングが合い初参加となりました。LOGOSがほぼ満員になる位の若者に溢れたフロア。元々自身の立ち振る舞いや楽曲の世界観など、明確なコンセプトを持って聴覚・視覚に魅せつけるアーティストだとは思っていましたが、多分に漏れず、ライブ自体もしっかりとしたコンセプトを持った内容になっていました。彼女からは余りネタバレする事を控えられているので詳しく記載はしませんが、ライブはその『金字塔』の、様々なジャンルを網羅した音の玉手箱のような世界が中心にありつつも、そこに様々な趣向を凝らすことで、単にアルバムの世界観を再現といった所とは違う次元の構成になっていました。まるで観客参加型で一つの作品を作っていく感覚に近かったような。いずれオフィシャルレポートなるものもあると思うのでここでは控えますが、とにかく見ればいい。行けばいい。何故『金字塔』というアルバムに対して、『ハーメルン』と冠せられたライブツアーなのか、その答えも全てそこにある。気になってるなら行くべきとも断言できます。
歌って踊って観て酔いしれる、総合エンターテイメントの集合体を通して、映像で見るようにずっと華奢で年相応な一人の女の子の、音楽を通して出会えた、自分の下に来てくれた方々への等身大の愛を感じる事ができるはずです。各公演ごとに趣向も変わるようなので、沢山行ける方は行って損しないはずです。




この続きはまた次回。素敵な時間を、ありがとう。


deadman tour2019 -twilight- 梅田CLUB QUATRRO

2020-02-08 23:45:32 | LIVE

これまただいぶ前の話ですがdeadmanのライブで大阪は梅田まで昨年の12/17に行ってきました。
彼らとの出会いは2004年に遡ります。当時フールズメイトという雑誌があったのですが、その中でよく掲載されていたバンドの一つが彼らでした。眞呼さんのマリスミゼルを彷彿とさせるようなビジュアルメイクと、対照的にナチュラルメイクな楽器隊の対比が、当時の自分的には斬新でした。そして、ヘヴィメタル傾向に行くビジュアルシーンの中で、唯一その方向に行かずに独自の路線を貫く意固地な所もまた好きでした。2005年に『in the direction of sunrise and night light』というアルバムをリリースした際にリアルタイムで購入し、そのポップ性と独特の激しさを併せ持った所謂「名古屋系」という世界観が好きでした。そして年を跨いだ2006年にはそのアルバムに伴うインストアイベントに行き、眞呼さんのすっぴんに衝撃を受けつつ、aieさんと2人にサインと握手をしてもらい、その翌日のライブで眞呼さんの喉が絶不調で、アンコールもままならないという状況に激怒して手紙に不満を書きなぐり、その年の5月には「売れなかった」「メンバーが抜ける」という理由で活動休止され、どこか消化不良感を残したまま今に至っていました。

もう活動することはないだろうと思っていた矢先の13年後に眞呼とaieの2人で1年間という期間限定で活動再開する事が発表された時は正直ぶったまげたもんです。多分あの当時のビジュアルシーンにいたバンドマンやオーディエンスであれば同じ感覚だったんじゃないかと思います。単純に「やれると思ったから」というのが理由なのですが、シーンを引退している方々もいるので、オリジナルメンバーではなくリズム隊はサポートメンバー、しかも名古屋に通じるメリーのテツとlynchの晁直というのが粋でした。

そんな中でfuzzに加入して時折送られてくるインタビューブックを読み漁りながら、いつかライブに行きたいと思っていた矢先に東名阪のツアーが発表されました。本来名古屋に行こうか大阪に行こうか迷っていたのですが、値段や日程的なものを考えた時にどうしても大阪が無難だったため、大阪のみですが、仕事を半休で切り上げたのちに新幹線に乗り込んで大阪に向かうという弾丸特急でした。大阪に着いたのが開場時間の30分前。大阪は雨が酷くて、やっぱり自分は雨男だなと感じつつ、とっととホテルにチェックイン。ここがあの泊まると変な物音がする部屋があるという曰くつきのホテルだという事をあとでネットで知る羽目になり後々驚愕したのですが、荷物だけおいて手ぶらで会場に向かいました。

梅田クラブクアトロは2015年のDECAYS主催のライブで見に行って以来、約4年ぶりです。この会場はテナントビルの最上階近くにあるのですが、入場列が若い番号を先頭にどんどん階段を下りて並ぶという独特な整列をしていて、4年前と何も変わっていないことに驚きつつ、いざ入場してみると思いの外スペースがあってaieドセンに陣取って待機しました。この間物販にあったパンフレットを2冊読み漁り、自分よりも明らかに若い方々がたむろっているのを見てどこでどうやって知ったんだろうと片や不思議な思いで眺めていました。そして男性が多いのも印象的でした。

そんな事を想っていると不意にBGMが激しくなり、そのままサポートメンバー、aieの順に入場し、最後に紙袋を頭からかぶるというとんでもないインパクトを放った眞呼が登場して序盤から飛ばしまくって開演しました。

SE
1.bodybag No.
2.god
3.溺れる魚
4.受刑者の日記
5.rip roll soil
6.family
7.monster tree
8.桜と雨
9.in media
10.盲目の羽根と星を手に
11.銀のパラソル
12.色別の亡い空虚
13.蟻塚
14.this day,this rain
15.sons of star fucker
16.dim quiet
17.lunch box
18.through the looking glass
19.star baby
20.quo vadis
21.re:make

ENCOLE
22.raison detre
23.25
24.雨降りの悪い夢

眞呼さんは紙袋が目と口の部分だけはかろうじて開けているがのっけから衝撃的なそのビジュアルに歓声。その歓声の中勢いよく「bodybag No」からこの夜は幕を開けました。
のっけから吹き荒れるヘドバンの嵐。演奏が終わると紙袋を脱ぎ捨て。
今ツアーから販売されているパンフレットと同じ白い長髪のウィッグに昔と変わらない個性的なメイク。
極端に短いライダースジャケットにオーバーサイズの白シャツというのも奇怪でした。
これがあってのdeadmanだなと改めて思い知ります。
間髪入れずに「god」「溺れる魚」「受刑者の日記」とハードなナンバーを続けざまに連発。
aieのコーラスもthe studs以来約10年ぶりでした。彼は彼でステージ前面に出たり、黙々と弾きこなしたりと当時と変わらず、自分の立ち位置で好き勝手に衝動の赴くままにギターを弾いていました。
少しのブレイクを挟んで拍手喝采による一体感が異端なパーティーチューンともいえる「rip roll soil」。残響が響き渡りながらも異端なメロディが際立つ「family」と続き、一転して「monster tree」では怪しくも異彩な音色を放ち、さらには「桜と雨」という歌モノを挟んで一つのピークを迎えます。この「桜と雨」が聞きたかった曲の一つで、泣いている人がちらほらいたのも印象的でした。
さらにインターバルを挟んで「in media」とdeadman流シティポップとも言うべきナンバーへ。パンフレットではaieが難しいと語っていたので、まさかやるとは思っていませんでした。客席からは歓声が上がっていましたね。ここから「盲目の羽根と星を手に」へと連なります。この曲もまた綺麗ですね。その存在感、ライブには欠かせない曲になっていると思います。「銀のパラソル」とまたしてもポップな独特なノリへと続き、良い意味で観客を飽きさせないような起伏に富んだセットリストになっていました。そして「色別の亡い空虚」「蟻塚」「this day,this rain」とさらに彼らの持ち味の1つであるダークで重苦しい、もっともカオスでコアはセクションへと向かいました。個人的にはこの後に披露された「sons of star fucker」までは、このライブにおける「底」の役割を担っていたと思います。
こと豆電球だけで会場を揺らした「色別の亡い空虚」から、眞呼が蛍光ピンクの塗料を口元に塗りたぐり真っ暗闇の中で口から垂らしながらカラコンの白い眼球、両手の骨が映し出されるという演出で披露された「蟻塚」は凄かった。。。眞呼はもう人ではない何処か得体の知れない亡霊か何かになっていて、奇怪なパフォーマンスと相まって凝視しました。

その後ブレイクを挟んで眞呼が「久しぶり!兄弟!」とMC。彼がMCをするのを始めてみました。凄く話すのが苦手な人なんだなって感想でしたね(笑)少し話す度に助けを求めるようにaieの方を見ているんですが、aieは「敢えて突っ込まない」と決めていたらしく、ほぼ腕を組んで見守っていました。ただ、さすがに空気を察したのか時折話を振ったりしていたので凄い信頼関係だなと思いました(笑)

「dim quiet」からスタートした後半戦。ここまでやるかってぐらいの、もう怒涛の攻撃チューンの連発でした。セットリストを見れば分かる,,,と思うんですがまあファンが,,,もとい僕が求めていたナンバーが立て続けに連発されました。「lunch box」、「through the looking glass」、aieの今ならではのコーラスワークを聞かせてくれた「star baby」を挟み「quo vadis」「re:make」まで、その激しさの分類が違うというか。似たり寄ったりの曲がないんですよね。それぞれの個性が炸裂していて飽きない。次々に繰り出させる楽興の度に、歓声と嬌声が飛び交い、ヘドバンが咲き乱れるという熱狂乱舞。
彼らの曲はシャウトもありますが、基本的にサウンドがどれだけ激しくなろうと「歌」というものがまず成立しています。そして、それが他の楽器と混ざる事でその歌が変幻自在に形を変え、時に楽器の一部のようなメロディにもなりながらさらに荒々しさに拍車をかけていました。その物語にも思う世界観と狂気的で奇怪な眞呼のビジュアルとボーカルパフォーマンス。

アンコールではサポートメンバー紹介もあったのですが、テツさんから「俺も兄弟だー!!!(絶叫)まさか復活してくれるとは思いませんでした、ありがとうございます」と挨拶。次に晁直の紹介もありましたが、マイクを持っていなかったので喋りませんでした(笑)その後aieは落ち着いた様子で「お世話になってます」と挨拶。ちなみにこのツアーのセットリストは眞呼以外のメンバーで持ち回りで決めていて、東京がaie、名古屋がテツさん、そして大阪は晁直が作ったとの事。だから「in media」が入っていたのかと納得。「俺たち(deadman)が作ると変わらない感じがしたから、呈示されたものをやろうっていうスタンスで。多分俺たちだとこういう流れは出来ないと思う」とaie談。そして眞呼が「俺だったらもう暗~いセットリストになってると思うよ。誰も来ないんじゃないかな?」と話すと、客席から「行きます!」の声。「ホントに来るのか、お前ら!(笑)」と笑い返していました。
当時の「in the direction~」の頃では考えられないまったりとした空気があって、メンバー自体がこのバンドをやる事についてフランクに向き合って良い状態なんだっていうのを感じました。
アンコールは「raison detre」「25」という怒涛の流れでしたが、ここでこう来るのかっていう斬新さがまた溜まりませんでした。そしてオーラスには「雨降りの悪い夢」。僕はクリスマスが近いだけに「聖者ノ行進」とかかな...と思っていたんですが、この「雨降りの悪い夢」も聞きたかった曲の一つだったので素直に嬉しかったですね。。なんとなくこの曲を通して今のバンドとファンへの想いを歌っているように感じました。「楽園の扉は開けておくよ、そっと」というラストの歌詞とか妙に印象に残って。。

こうして最後はあり得ないけど、違和感の無い笑顔で終了しました。
もう次に行けるのかどうか分からないんですけど、13年まえのしこりは解消できたのかな..と思います。
最後は近くのラーメン屋に行ってたらふく炭水化物を取って、その後ホテルに戻って就寝。
大阪で観光したい所も無いので、次の日の朝はホテルのバイキングの中身に衝撃を受けつつ福岡に午前中の内に戻り、職場の忘年会にいやいや参加して現実を突きつけられながら、それもまた現実だと受け入れて年末年始をこなして行きました。幻のような時間でしたが、それでも忘れられない時間でした。

deadmanに出会えて良かった。ありがとう。