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OSTRICH FEATHER BOA

お前の意見は求めん。

lynch. TOUR'21-ULTIMA- Zepp Fukuoka

2021-06-20 21:20:27 | LIVE

ご無沙汰しております。
何とか生きていますよ。ライブも月に1~2本ですが足繫く通っております。
先月は6/2~3の2日間、Zepp Fukuokaで開催されたlynch.のライブに参戦してきました。
元々昨年リリースされたNEW ALBUM『ULTIMA』本来であれば去年の4月に鹿児島と福岡で参戦する予定でしたが、コロナ禍でかつ緊急事態宣言発出により中止となり、それから1年以上経って改めて『ULTIMA』のツアーが再開される事になった運びです。去年は結局lynch.もコロナ禍以降は有観客だと野音しかやっておらず、名古屋の公演や2月に行う予定だった日本武道館も全て感染拡大のあおりを受けて中止になってしまいました。僕自身は、ライブ自体が2年前の「ACT.0」のZepp Fukuoka以来なので、ここまで日にちが空いたのは初めてだなって位久しぶりとなりました。しかも、緊急事態宣言が福岡にも発出されていたのでまた延期になるんじゃないかと焼きもきしていたのですが、予定通りの開演という事で、ギリギリまで会場に入らない、消毒を徹底するなど準備を念入りにしてきました。そのおかげもあって今のところ無事に過ごしています。

会場のZepp Fukuokaは座席指定で、検温、アルコール消毒は勿論のこと、隣の席同士の間隔が1席分離され、前後で被らないように配席されるなど徹底した感染対策を講じていました。敢えて会場を大きなZeppにしたのも、何時もの会場規模では人数制限の関係で予想される人数を収容できない可能性や、空調設備なんかも関係しているんだとは思いました。あと、大きな会場では凝ったステージセットが設けられるようになっているlynchなので、そういったアルバムの世界観を視覚的にも体感して、最大限にライブを堪能できるようにしたかった想いもあるのかなと思いました。
僕自身は開演直前に入場したのでフロア全体を詳しく見ていなんですが、ぱっと見7~8割くらいは埋まっていたんじゃないかと思います。平日18時開演にも関わらず、です。
初日がG列、2日目はH列でしたが、会場が大きい分どの位置でもステージを見やすかったですね。


-6/2-
SE
1.ULTIMA
2.GALLOWS
3.XENO
4.RUDENESS
5.GROTESQUE
6.ALLERGIE
7.IDOL
8.EROS
9.ZINNIA
10.IN THIS ERA
11.ASTER
12.D.A.R.K
13.THE FATAL HOUR HAS COME
14.BARRIER
15.MACHINE
16.OBVIOUS
17.pulse_
18.EUREKA

ENCOLE
19.melt
20.JUDGEMENT
21.DON'T GIVE UP
22.LIGHTNING

-6/3-
SE
1.ULTIMA
2.I'm sick, b'coz luv u
3.XENO
4.RUDENESS
5.CREATURE
6.ALLERGIE
7.IDOL
8.EROS
9.ZINNIA
10.IN THIS ERA
11.ASTER
12.THE WHRIL
13.MIRRORS
14.BARRIER
15.MACHINE
16.INVADER
17.pulse_
18.EUREKA

ENCOLE
19.A GLEAM IN EYE
20.ALL THIS I'LL GIVE YOU 
21.GALLOWS
22.ALLIVE

W-ENCOLE
23.MOON

ほぼ定刻通りに開演した2days.荘厳なSEに併せて拍手と共にメンバー1人づづの入場。衣装は全員『ULTIMA』のアー写でしたが、玲央さんのビジュアルの変貌ぶりには目が行ってしまいました。僕の中では2年前の「ACT.0」で終わってるんで...短髪でワイルドなイメージだったのに、ブロンドへアーの長髪で髪を後ろで一つに束ね、黒のロングコートを纏い、一回り瘦せたんじゃないかとさえ見える程のスタイリッシュかつスマートさ。どこぞの英国紳士ですか?みたいな佇まいで見とれてしまった....

荘厳な雰囲気のままに1曲目「ULTIMA」からじっくりと地に足をつけるようにして始まったライブ。
そのまま、セットリストは『ULTIMA』をメインに、合間に過去曲を挟みながら、攻撃的に攻め立てる従来の流れを踏襲していきました。初日の序盤は緊急事態宣言中のライブという事で、会場に緊張感みたいなものは凄く漂ってたし、バンド側もシビアなのも伝わってきて、最初は手探りな印象もあったんですが、段々進む内に文字通りライブになっていくというか、感覚を取り戻していく感じがありました。(僕だけかもしれませんが(笑))
でも2日目は初っ端から「ライブ」でしたね。空気感も戻ってました。過去曲が初日より個人的には乗りやすかったっていうのもあるんですけど、『ULTIMA』の楽曲を観客も掴んだのか、まるで溜め込んだものを爆散させていくようで、前日より観客の熱気が高かったと思います。メンバーもそれに呼応するように応えていたと思うし、2日目の「pulse_」入りでは、葉月さんが「やりませんかあー!!男の人も女の人も若い人もご高齢の方も、子供も.....ダメダメダメー!子供はダメー!!」と自分で煽っておいて自分でダメ出しする位に興奮する状況が生まれる等(笑)コロナ禍でもこんなライブ出来るんだと嬉しかったですね。

そして、ライブが進むにつれて『ULTIMA』に対する自分の解釈も変わっていきました。
初めて聞いた時、衝撃や真新しさよりは、今まで聞いたことあるよなって感じが強かったんですね。葉月さんも話してましたが、増田勇一ライター言う所の「以前聞いたことがあるような楽曲の進化系」な感覚かなと。なので、ピンと来なかった部分が大きかったのですが、いざ体感するとそんな固定観念がぶっ壊されました。『ULTIMA』の楽曲は、近未来さをイメージしたであろうステージセットと相まって、より化けてその本性を現してました。言葉にすると難しいんですが、ダーッと駆け抜けて暴れまくるのもlynchのライブの醍醐味ですが、それとは違って1曲1曲をじっくりと堪能できる、その濃密さや説得力が過去曲より格段に凄かったんですよね。音圧、音厚、音熱。その全てがブラッシュアップしていました。
今後「1軍」になるであろうリードチューン「XENO」の攻撃性、既発曲よりもさらに一体感を生み出していた「BARRIER」の開放性、激しいのになぜかエモーショナルな気持ちに揺さぶられる「RUDENESS」の叙情性、混沌とした情景へ一気に雪崩れ込ませフロアがヘドバンの嵐を化した「ALLERGIE」「MACHINE」の凶暴性、変態的なサウンドとメロディが強烈な「EROS」の淫靡性、ポップでありながら、近未来要素が斬新な「IDOL」の異端性(この曲で悠介さんのギターソロは必見です)、、メロディアスな奥行きがよりライブに深みを与えた「ZINNIA」「IN THIS ERA」の深遠性、そして「ULTIMA」「ASTER」「EUREKA」にみられた壮大なスケール感、このスケール感が今まで感じた事がない程心地良く、ライブの中で核となる空気を放っていました。というかこの感覚こそが今回のライブを象徴していたんじゃないかと思います。今回座席指定でホール的な要素が入っていたからこそ感じた部分も大きいと思うんですけど、この空気はホールだとより響くと思いますね。色んな意味で。
あと、「EUREKA」では途中オーディエンスだけで歌うセクションがあるのですが、発声できなくてもマイクを観客に向ける葉月さん。幻聴ですけど、あの瞬間確かに歌声が響きました。

ブロックごとのMCもいつもより長めだったし、中盤には喚起タイムを設けたりと、感染対策上クールダウンせざる得なくて、汗だくになりたくてもなれないっていうもどかしさはあるんですけど、そこはメンバーの皆さんが気を遣ってくれたというか。基本葉月さんは笑顔でいつもと変わらず。やっと福岡に来れた。しかも2daysできて嬉しいみたいな事を言ってくれてたんですけど、他のメンバーも全員蔓延なく喋ってくれて。明徳さんがベースを自分で作ってるとか、悠介さんの親知らずを抜いたとか、悠介さんがアンコール煽りを2daysしたりとか。晁直さんがどの曲が演奏するのが大変か、とか(ちなみに静かな曲と回答したんですが、その後から静かな曲のブロックに入るので、そこを葉月さんに突っ込まれてました(笑))。
あと、初日のアンコールでは葉月さんのトラブルで調整しないといけない時に玲央さんがバトンタッチで話してくれたんですけど、「玲央さん、ちょっとお願いして良いですか」みたいなお願いの後に、「全然大丈夫だよ」と余裕のフォロー。そこでは、自分の両親が佐賀出身なので、挨拶に行きたかったけど、コロナ禍なので自粛して電話でのやり取りにしたとか、この状況でライブをする事の意味についても語ってました。ライブを楽しんでもらう事は勿論ですが、何より感染者を出さない事、そうやって実績を積み上げる事で少しづつでもライブというものが大丈夫だと認識してもらう努力を続ける事が大切なんだという話をしていました。来たくても来れない人には、来たいと思ってもらっただけでも感謝で、また来れるようになるまで、待っているし、そういう環境を守っていくから、的な話もされていました。

初日のアンコールは明徳さんセレクトだったのですが、メッセージ性の強い楽曲が並んでいて、感情移入させられましたね。特にライブハウス復興支援シングルとして去年発売された「DON'T GIVE UP」からのラスト「LIGHTNING」の流れには凄く希望を、光を感じたし、葉月さん自身も「なんかこの歌詞今のこの状況にハマるなー!めっちゃ歌っててジーンと来るわー!!」と叫んでました。
2日目のアンコールではさらに良い意味で砕けてて、何故か悠介さんが「We Will Rock You」のリズムを足踏みと手拍子で刻ませてました(笑)あと葉月さんが「アンコールの声っていつも早くなったりするじゃん?あれを誰かが仕切り直して途中からテンポがあったりするじゃん。あんな感じで足音と手拍子もできるの?」と実践してみたところ、全然テンポが変わらないので「変わんねーじゃねえか!」と突っ込んだりと和やか場面もありました。そして2日目のセレクトは玲央さんだったのですが、選曲がもうやばかったですね。絶対これまでだったらあり得ないだろう曲順だったので。ここからこう来るんだ!!みたいな衝撃が。「A GLEAM IN EYE」から始まり「ALLIVE」で締める展開は、もう感動しか無かったですね。
当初は武道館で初披露する予定だった「ALLIVE」。あの曲が武道館でまた響く事を願いながら、キレイな形で幕を閉じました。

...と思ったのですが、2日目のみアンコールを足踏みしていたオーディエンス(笑)するとすぐにメンバーが出てきてまさかのダブルアンコールへ。「特に喋る事ないんですけど、いや~あまりにライブが楽しかったからもう1曲だけやって帰ります!」からのラストは「MOON」!客電がつけっぱなしのまま無演出で演奏されましたが、そういった状況も含めて、眩い光の中、全員一つになって笑顔で迎えた最後、それがこの2daysのラストシーンでした。

2daysという事で本当に『ULTIMA』の世界を堪能できたし、今まで一番楽しかったと思える時間でした。
福岡公演以外は職業柄遠征を自粛しているのでホール公演は残念ながら行けませんが、絶対にまた大きくなって強くなって走り続けてくれる、それを信じてこれからも応援し続けようと思えた、そんな素敵な2日間でした。本当にありがとうございました。

 


藤原さくら『Sakura Fujiwara Live 2021 SUPERMARKET』@Zepp Fukuoka

2021-05-04 17:45:50 | LIVE

ハロー。ご無沙汰です。去る4/18に藤原さくら嬢のライブへ行ってきました。
彼女のライブは2018年に行われた「yellow」というライブツアーの福岡公演以来なのですが、彼女が福岡出身で、しかも実家が私の実家の近くなんですよね。あちらは私の事なんて知りませんけど(笑)あれから後もずっとチェックはしてたんですけど、タイミングが合わずじまいだったのと、コロナでエンタメ自体が自粛を余儀なくされた事も重なって、気が付いたら3年も経っていました。
今回のライブは昨年リリースされた最新AL『SUPERMARKET』のリリースに伴う東京公演の追加分として開催されたものでした。このアルバムが個人的に大大大ヒットで滅茶苦茶素晴らしかったんで、追加公演が福岡と大阪しかなく、今のところツアーも決まっておらず、次どうなるかも分かんないって所で参加してきました。

おりしもこのライブの数日前から関西地方で新型コロナの感染者が急増し、緊急事態宣言の要請を検討するというタイミングだったと思います。なので主催側から注意喚起や終演時刻のアナウンスが前もって通知されていましたが、気持ち的には行く事にナーバスになっていました。まあ行ったんですけど...ライブへ行く事に対しての後ろめたさみたいなものが今でも抜けていないですね。一番好きなものに対して、タブーを犯しているような感覚というか。
会場のZepp Fukuokaも昨年2月の打首獄門同好会以来かな?今回は全席パイプ椅子が準備されていて、横の方とは一席分感覚が空いており、前と後ろで着席位置が重ならないようにしたり、発声禁止など感染対策に気を付けていたと思います。個人的には入場してもロッカー付近にいて、開演5分前くらいにフロアに座りました。ほぼ満員だったと思います。丁度真ん中ややセンターよりだったので、ステージを見る分には問題ありませんでした。さくら嬢の立ち位置にはマイクスタンド、キーボード、ギターと機材がもっさりでした。そんな事を思っている内に暗転。

SE
1. 生活
2. Waver
3. Ami
4. Sunny Day
5. 「かわいい」
6. marionette
7. コンクール
8. Monster
9. spell on me
10. 楽園
~Band Session~
11. Super good
12. BPM
13. Right and light
14. The Moon
15. 赤
16. Cigarette butts
17. ゆめのなか

ENCOLE
18. Kirakira
19. Twilight

さくら嬢の衣装ですが、白と緑のマーブルなタートルネックロングスリーブインナーに抹茶色のジャケットと、タイトスカートのセットアップ、スカートの下にはデニムで髪型はお団子ヘアにまとめていました。凄いチョイスしてんな―と思いましたね。しかも背が結構高いからモデルさんみたいに見えるっていう。他のメンバーはよく見てないんですが、キーボード、ギター、ドラム、ベース、その他楽器諸々×2名といった大所帯でした。全然余談ですが客席から見て右手でトランぺットとか色々弾いている人がいたんですけど、どう見ても休日課長....(違う)。

拍手しかできない静かな、それでも厳かな空気に同調するように始まった「生活」。チルヒップホップを取り入れつつも、コロナ禍での彼女のプライベートが描かれたような歌詞とメロディーで見事に彼女色に染め上げた1曲から、「Waver」で「動」にシフトしていくんですけど、この曲では、外国の歌手みたいな艶やかで伸びのある、日本人であんな声出せる人いないんじゃないかと思わせる美声に驚かされました。続けて最小限のアンサンブルで構成された「Ami」とさらにテンポを上げていくのですが、テンポを上げる一方終始クールさが抜けない曲調が絶妙で、ここまでの流れで既に『SUPERMARKET』の凄さを再確認していました。明らかにそれまでの彼女の作品に無かった新境地を開拓していたように思えたからです。さらに「Sunny Day」「かわいい」と既発のアップテンポなナンバーで、一気に視界が開けたようなライトな空気となり序盤のピークを迎えました。

短い挨拶とバンドメンバーの紹介を挟み、「ここからはゆっくりとした曲を...」という言葉の後から「marionette」「 コンクール」「Monster」「spell on me」と『SUPERMARKET』から染み入る様な楽曲セクションへ。ここは本当に「オトナ」な感じで、Skoopの空気にも通ずるモノでした。『SUPERMARKET』自体が、彼女が好き好んで聞いている、自分がやりたい音楽を追求した結果、これまでに無かった様々なジャンルの楽曲を網羅したという所から来ているとインタビューで見たのですが、その辺が如実に現れていたように感じました。単なるJ-POPを超えているというか。なんか彼女の3年間って恐らく他の人よりも何倍も濃密な歩みだったんじゃないかと。じゃないと、20代の若さで、あんなオトナな空気を醸し出す音楽を表現出来ないと思うんですよね。新しいとも思ったし、年齢もキャリアも重ねて出来るようになった事と、自分のやりたい音楽に向き合った結果が見事に合さって相乗効果を生んだのかなと思いました。

その後ブレイクを挟んで再度きちんとしたバンドメンバー紹介へ。MCでは地元なのに全然福岡に帰れておらず、このライブが終わったら大阪にすぐ行かなきゃならないと名残惜しそうに言ってました。バンドメンバー1人1人に焦点が当てられつつ、皆最初は福岡に全然来てなかったという話から、いやよく振り返れば1年~数か月前に福岡に来てたみたいなどんでん返しなやり取りが多く、さくら嬢から「ちょっと、私の地元に謝ってもらっていいですか?」とサドっ気な煽りを入れるやり取りを何度か繰り返していました(笑)自分はずっと帰れてないのに他の人は来ているっていう所に嫉妬しているようにも見えましたが、勝気な人なんですね。

メンバー紹介後はアコースティックギター1本で「楽園」を披露し、それまでの落ち着いた空気を変えるようにバンドセッションから「Super good」「BPM」を演奏し会場を盛り上げます。「Super good」ではさくら嬢がハンドマイクでステージを左右動き回って、会場に手を振ってましたね。この2曲は唯一、『SUPERMARKET』で今までのさくら嬢っぽいなと思う曲でした。このままラストスパートかと思いきや、ブレイクを挟んで再度「Right and light」「The Moon」「赤」と再びミディアム~バラードなセクションへ突入しました。コロナ禍なのでテンションを上げるライブっていうのも難しいので、逆に聴かせるタイプの曲を多く持ってきた所もあると思いますが、今回のライブはこういった「動」と「静」の繰り返しが多かったですが、結果としてそれがまた新しい一面を見せてくれた気がします。終盤は「Cigarette butts」という初期の懐かしい曲も演奏され、最後は「目の前で応援してくれてる人とこれからも一緒に歩きたい」という言葉と共に、「ゆめのなか」で締められました。

アンコールでは全員がツアーTシャツを着用して入場。「グッズがまだ大量にあるので、是非ご購入をよろしくお願いします。」と短めな販促MCを挟みつつ、「コロナ禍で何でもない日常が大切なものだと気付きました」というくだりから、新曲「Kirakira」そして、「またお会いしましょう」の言葉で最後に「Twilight」を演奏し終演。
コロナ禍というのもあるので、挨拶が終わるとささっとクールにステージを後にしてきました。

約2時間弱の時間でしたが、濃厚な世界観を堪能でき、丁度良い疲労感と心地良い満足感に満たされました。
『SUPERMARKET』は名盤ですね。だからこそ3本しか無いのは勿体ないですね。本当に色んな人に体感して欲しい。
最初は不安でしたが、最後はやっぱ来てよかったなと思う、そんな充実した時間でした。
幸いあのライブでコロナ陽性者も出ていないですし、僕自身も体調に問題ないので、本当に良かった....。
次いつになるのか分かりませんが、また機会がある時まで。ありがとうございました。


そこに鳴る LIVE "超越" ONEMAN EDITION 2021 @福岡Queblick

2021-04-04 12:17:50 | LIVE


今年2本目のLIVEは「そこに鳴る」のワンマンライブツアー福岡編。
「そこに鳴る」も2019年5月の『一閃』のリリースツアーでの対バンライブ以来で超久しぶり。
今回は1st album『超越』のリリースツアーという事で、しかもワンマンライブという触れ込みで参戦する事にしました。ちなみに福岡公演はO.AとしてTHE INCOSが参加。
この2バンドは以前も対バンで共演したりと、繋がりが強いバンド。
Queblickは昨年11月のシンガロンパレード以来で、何気に今年初めてです。前回来た時よりも規制が緩和されていて、椅子もなく、最前柵もステージのスピーカー近くまで戻されていました。ガイドラインに沿っているとは思うのですが、緩和のされ加減に若干不安を覚えたのも事実です。お客さんもほぼほぼ8割型埋まっていて、来場者が増えるのはバンド側も良い事とは思うんですけどね...。

【THE INCOS】
1.BASARA
2.恋ノ桃源郷
3.春の嵐(新曲)
4.病状に異変は無い
5.生きろ!
6.誰かの幸せ願うより

2019年以来の超久々のTHE INCOS
まず何より解散とか活動休止してなくて良かった...と。
ひいろ大先生は相変わらず綺麗だった。
元々「そこに鳴る」自身がファンで、彼らからオファーされたそう。
この方々とは節目節目にライブを鑑賞する機会が多くて、久々にライブ見れて良かったって思ってたし、新曲「春の嵐」「生きろ!」や、「そこに鳴る」の鈴木氏が大好きな曲で、THE INCOSの方々も「もう演奏する機会ないと思う」と言っていた「病状に異変は無い」等、今まで聞けなかった曲も披露されたのですが、何とこの日でドラムのよっしーさんが脱退されるという衝撃的な日でもありました。そんな事情を知らないであろう方々で会場の空気が若干固まったのは言うまでもなかったですが、そんな告知があった前と後ではバンドの空気が変わっていて、告知した後の方が吹っ切れた感じで活き活きしてたような気がする。このバンドらしくポップでキュートで、最後まで笑顔に溢れたライブでした。
次いつになるか分かりませんが、待ってます。ありがとう。



【そこに鳴る】
1.Lament Moment
2.Mirage
3.complicated system
4.avoided absence
5.氷上の埋葬
6.black to
7.極限は刹那
8.絶対的三分間
9.re:program
10.極限は刹那
11.業に燃ゆ
12.white for
13.掌で踊る

「そこに鳴る」のライブは、いつも殺伐としていて鬼気迫る轟音に圧殺される感覚があるのですが、この夜も同じようにVoの鈴木さんのソロボーカルから雪崩れ込むように演奏に入り、そこからは変幻自在の轟音の渦に身を任されるままあっという間に過ぎて行きました。複雑緻密な演奏と、音のスイッチングが多いサウンドが特徴ではあるので、忙しそうだなと思いました。だから煽ったりする事は殆どなく、むしろ歌と演奏を純粋に堪能するというか、集中するというか、そんな感じ。
セットリストは『超越』の楽曲に、コンビネーションアルバムに収録された曲、既発アルバムのリードトラック等で構成されていました。今までより尺が長い分、今まで聞けなかったであろうバラードとか聞けましたし、物販紹介、関西弁丸出しのMC、福岡に来て天ぷらのひ〇おを食べて衝撃を受けたとか、色々良い意味で場の緊張感をクールダウンするようなエピソードもあったんですけど、全体を通して、緊張していたのか、あまりにも淡々と演奏しすぎて、何処か物足りなさというか、ただ聞いてるだけというか、退屈さを覚えさというか、置いてけぼりくらってるような感じもありました。
こう、もっと突っ切れたんじゃないかなっていう印象がぬぐえなかった。
正直O.AのTHE INCOSの方が曲数少ないけどまだ感じるものがあった。
もちろん満足した人もいるともうので、これを見て、嫌な気分になったら、申し訳ないんですけど。。。

この日印象に残ってるのは終盤披露された「white for」という楽曲。Baの藤原さんがメインボーカルをするバラードですが、彼女がメインで歌ってるのを始めて生で見たので、ツインボーカルならではの良さというか、こういう楽曲があるとライブも醍醐味があって面白いよなって思いました。
事前にアンコールが出来ない事はアナウンスされていたので、淡々と演奏された先の本編ラスト「掌で踊る」終了後は、さっさと帰ったかな。
まあ、PNLSのライブに比べたら申し訳ないんですけど圧倒的に思う事が無かったかな。でも、THE INCOSも見れたし、ワンマンライブも貴重でした。次また行こうと思ったら行きたいと思います。ありがとうございました。

 


THE PINBALLS Live Tour 2021 "millions of memories" @福岡CB

2021-04-04 10:04:22 | LIVE

気が付けば今年も4月に入り、あっという間に1年の1/4が終わってしまいました。
時の流れは早いものですね。そんな中で相当お待たせしてしまったんですが、今年1発目のライブでTHE PINBALLSのライブに行ってきたのでレポしようと思います。

THE PINBALLSは2019年3月に『時の肋骨』というアルバムのリリースツアーで福岡に行って以来、約2年ぶりとなりました。昨年がコロナ禍でエンターテイメントは自粛せざるを得なかった状況のため、大分ブランクが空いてしまいましたね。今回は昨年末にリリースされたニューアルバム『millions of oblivion』に伴うライブツアーの一環。福岡はツアー2本目に組み込まれていたので、序盤戦での参加となりました。
年明け1発目の会場が長浜CBというのも初めてで、この会場はそんなに行く機会はありませんが、他の会場と違って横長の造りで、壁には至る所にポスターが貼られていて、空気がまるで違います。なんとなく、テレビや雑誌で見てきた海外の会場に似たイメージを感じます。この独特な空気は好きです。

そんなこんなでこの日僕は仕事だったので、会場に着いた時にはもう暗転してSEが鳴っていました。
感染を考慮して最後列で観戦。ステージがフロアよりも2段くらい高いので、遠くても全然見えます。
そしてセットアップや、黒シャツ姿で入場してくるメンバーの姿は、会場の雰囲気と相まって、怪しくてヤバそうなロックンロールバンドの空気を醸し出していました。

1.ニードルノット
2.神々の豚
3.アダムの肋骨
4.CRACK
5.放浪のマチルダ
6.ストレリチアと僕の家
7.花いづる森
8.ニューイングランドの王たち
9.(baby I'm sorry)what you want
10.沈んだ塔
11.惑星の子供たち
12.統治せよ支配せよ
13.赤い羊よ眠れ
14.マーダーピールス
15.ブロードウェイ
16.蝙蝠と聖レオンハルト
17.ひとりぼっちのジョージ
18.銀河の風
19.ミリオンダラーベイビー

ENCOLE
20.オブリビオン
21.十匹の熊
22.片目のウィリー

セトリは間違ってたらすまそ。
入場して早々、ボーカルの古川さんの髪型がビジュアル系顔負けの煌めきレッドになっていてちょっとびっくり。ライブは「ニードルノット」でしっかりと地に足をつけるようにして始まり、続く「神々の豚」「アダムの肋骨」「CRACK」と畳みかけるようにTHE PINBALLS持ち味ともいえるグランジでハードなナンバーを披露して一気に会場の熱を上げていきましたが、若干のブレイクを挟んだ後は、彼らの持ち味ともいえる、叙情的かつノスタルジックで哀愁漂うナンバーで多くプレイしていきました。
コロナ禍でライブにも制約がある事から、敢えてミディアムなナンバーを多くセレクトしただけかもしれないけど、聞いた事のなかった過去の曲がそこに組み合わさる事で、当然といえばそれまでですが前回のライブには無かった空気があって、ツアータイトルの「memories」っていう言葉を一番感じたセクションでした。特に、「花いづる森」~「惑星の子供たち」あたり楽曲群。恐らく古川さんのパーソナルな心象風景が描き出されたであろう空気感が、このライブ全体を象徴していたように思えたし、それが凄く好きで、心地よかったです。
グランジでロックンロールがメインにしつつ、叙情的な側面も持ち合わせているいうイメージしかそれまで持っていなかったんですが、むしろこの叙情的な面も、ロックンロール同様に彼らの持ち味であり、彼らを彼らたらしめる重要な要素なんだと気付きました。激しさと相反する、誰かを想う暖かさや温もりといった気持ち、そういった繊細で純粋な心の内面に音楽を通じ触れている感覚がありました。
実際、このライブでも古川さんは泣いてました。前のライブの時もそうですが、今回はあの時よりも泣いていました。コロナで何もできなくなってしまった中で、アルバムを作って、ツアーを決めて、収容人数の制限、マスク必着、歓声禁止、定位置から動かないっていう制約はありつつ、この場所に来ることを選んでくれて感謝しかないみたいな事も言ってました。
そして『millions of oblivion』の楽曲群も際立っていました。純粋にこれまでの彼らの楽曲に比べて激しさがありつつも、これまでにありそうで無かったタイプの楽曲が多くて、偉そうな言葉で書くと楽曲そのもののクオリティーが素晴らしいんですよ。全部ガッコ良い。改めて「これが最後になっても良いという気持ちで作った」という意気込みを感じました。汗だくになりながらも楽器をかき鳴らし、時にお立ち台に立って演奏しているメンバー1人1人が本当に楽しそうでした。表情には出さないけど、動きを見てたら内に溜まっていたものを放出しているというか。輝いてました。
そして本編は、一人で弾き語りをしていた際に自分の曲に併せて踊り続ける女の子に感動して音楽を続ける事に背中を押されたという実際の「思い出」をフレッシュバックさせながら作られた、『millions of oblibion』を象徴する楽曲「ミリオンダラーベイビー」で終了。
アルバムでは1曲目なのに、ライブは本編最後っていうのが、ニクいなと思いました。

アンコールでは「オブリビオン」から始まり、超初期の楽曲「十匹の熊」そして「片目のウィリー」と最後は、色んな想いをあるんだろうけども、サッと演奏してスパっと帰っていった姿が印象的でした。

"生と死"や"思い出と忘却"など"対になるもの"をコンセプトとした『millions of oblivion』を改めて演奏して感じたのは、これまで以上に「生きる」っていう所に重きを置いていて、この時期、このタイミングだったからこそ生まれたアルバムだったんだろうと思います。人は色んなものに繋がりや価値を求める反面、色んな事を忘れて生きていく、そんな相反する摂理の中であっても、大切に今を生きて行くこうっていうメッセージを感じました。僕等にとって彼らとのライブが大切な「思い出」になったように、僕等が彼らにとっての忘れられない「思い出」となって、彼らのこれからになれるなら有り難い事だなと。
今年1発目にして、純粋に楽しいとか以上の、何かを与えてくれるライブでしたし、僕の中で大切なバンドの1つになった夜でした。何年後か分かりませんが、会える日を楽しみにしています。ありがとうございました。















 

 


IT LOOKS UPON 2020-ARCHIVE-

2020-12-31 13:04:42 | Weblog

年末怒涛のライブレポをやっと掲載し終えました。
書かなきゃ書かなきゃと思っていたのですが、結局時間が作れなくて書けずじまいでやっと大晦日に書き終えました。来年からはもっとゆっくり時間を作れるようになりたいですね。

さて、そんなこんなで勝手に今年を振り返っていきたいと思います。

1月
1. 1/10 SUM41 JAPAN TOUR 2020 @Zepp Fukuoka

2月
2. 2/6 Boris “LφVE” & “EVφL” Japan Tour 2020 @INSA
3. 2/8 Co shu Nie 「Cö shu Nie Tour 2020 “PURE” –who are you?- 」@福岡DRUM Be-1
4. 2/9 Reol  Reol Japan Tour 2020「ハーメルンの大号令」@福岡DRUM LOGOS
5. 2/14 vivid undress presents メジャー突入!!〜出会えたんだ〜TOUR 番外編 @福岡Queblick
6. 2/15 The THIRTEEN tour2020 『ENIGMA -Dead Eyes See No Future-』 @福岡DRUM SON
7. 2/16 打首獄門同好会 獄至十五 ファイナルワンマンツアー @Zepp  Fukuoka
8. 2/23  八十八ヶ所巡礼 one man LIVE!! 日本万歳!! @福岡 天神 graf
9. 2/24  HOLLOWGRAM Tour2020 ”Into Black II” @福岡DRUM SON
10. 2/26 sukekiyo TOUR2020 DRIPPIN' @都久志会館

3月
11. 3/27 DIR EN GREY "The World You Live In @KT Zepp Yokohama

4月
12. 4/26 Large House Satisfaction @下北沢CLUB251




5月
13. 5/30 KING BROTHERS Presents Broadcast Archive Rock 'n' Roll Show 『FXXK THE COVID!』 @難波Male



6月
14. 6/24 キノコホテル 無観客ナマ配信実演会・第四夜 サロン・ド・キノコ〜創業13周年記念祭~@新宿LOFT


7月
15. 7/11 lical pre. 「mirror touch synesthesia」~Streaming Live ~  @北堀江club vijion


8月
16. 8/3 The Cheserasera 2020 夏の幻像 ワンマンライブ @下北沢GARDEN
17. 8/10 DIMMDIVISION. LIVE2020. 『new era』 @池袋手刀
18. 8/16 Reol Japan Tour 2020 ハーメルンの大号令 -接続編- @LINE CUBE SHIBUYA
19. 8/24 gibkiy gibkiy gibkiy 無観客配信ライブ 「純粋すぎる悪魔も存在する」 @大塚Deepa

9月
20. 9/14 the twinties @北堀江club vijion

10月
21. 10/6 仮面ライダーゼロワン ファイナルステージ&キャストトークショー @福岡サンパレスホテル&ホール

11月
22. 11/14 シンガロンパレード ワンマンツアー「ZENKOQUEST Victory Origin〜ひくうてい キューブリック〜」 @福岡Queblick
23. 11/23 鮫肌尻子とダイナマイトワンマンショー @福岡Cavern Beat

12月
24. 12/5 Skoop On Somebody 「Christmas Live Tour 2020」@福岡イムズホール
25. 12/6 BiS 『KiLL YOur WiNTerxxx -THANK YOU I LOVE SUMMER-』@福岡サンパレスホテル&ホール
26. 12/28 OUTRAGE Run Riot Tour 2020 @福岡DRUM Be-1

今年は新型コロナの関係で2月以降全くライブに行くことが出来ず、結局イベントに参加再開できたのは10月の仮面ライダーゼロワン、ライブそのものは11月のシンガロンパレードと、過去最高にライブに行けない月日が多かった1年になりました。本当は3~4月くらいまで各月10本近く行く予定だったんですが、振替公演ができたものより、出来なかったものの方が多くて、本当にライブに行く事が当たり前じゃないんだなと実感させられた1年でした。
配信も最初は悪くないかな...と思っていたんですが、やっぱ生のライブには勝てないと思ったし、うーん、正直配信そのものが合わないな...っていうのもあってね。DIRとかReolみたいに、一つのショーとして徹底的に作り込まれていたのならまだ見応えがあるんですけどね...。
あと、ライブではありませんが、今年は最後、DIR EN GREYの特番があります。そこで緊急発表なる告知があるとのことなのですが、一体何なのやら...最後までドキドキが抜け出せない、そんな1年ですね。

頻度は少なくなると思いますが、また良かったら来て下さい。良いお年を...。


OUTRAGE LIVE POWER 20th Anniversary Presents『Run Riot』TOUR 2020 @福岡DRUM Be-1

2020-12-31 12:17:34 | LIVE

全てが一変した2020年 そんな今年の最後のLIVEはOUTRAGEでした。
OUTRAGEを始めて観たのは前作『Raging Out』Tourの福岡公演で、その轟音を体感してすっかり体中に電流が走るような衝撃を受けてしまって以降、また観たいとずっと思っていました。50代を過ぎようかという年齢にも関わらず、未だに現役で激しい音楽を鳴らし続ける存在にリスペクトを込めて。
今回は今年発表されたNEW ALBUM『Run Riot』のリリースに伴うツアーの一環。このツアー、当初は4月に行われる予定だったのですが、新型くそったれコロナの影響で日程が延期され、結果として会場を当初のDRUM SONから、やや大きめなDRUM Be-1へと変更し、日程の関係もありTOUR FINALと紆余曲折を経たものでした。実は僕も4月の時点では参加できなかったのですが、日程の変更によって参加できるようになり、しかももう体感できないだろうツアーファイナルという形で、今年最後のライブを締めくくることが出来た訳で、凄い偶然が重なり合った奇跡のような一夜でした。

仕事を早々に切り上げたのですが、既に開場時間を過ぎていたため、もうこうなりゃ後列でも仕方ないと思い、ShinShinにて腹ごしらえへ。以前は行列が出来るほど並んでいたこのラーメン屋も、時間帯のせいか、カウンター席は余裕でした。壁に所狭しと並んだ芸能人のサイン色紙に見とれながらラーメンを食べていたのですが、、うーん?味が不味くなった?それとも口に合わなくなった?のか、昔感じた劇的興奮を味わう事が出来ずじまいでした。
そんなこんなで会場のBe-1へ。思えば毎年1~2か月に一回くらいの割合で通っていたこのハコも、今年は2月のCo shu nie以降になってしまってすっかりご無沙汰でした。この状況下でも残ってくれていた事に感謝ですね。
この日全席自由になっていたのですが、会場は間隔を取って椅子が並べられ、受付の順番にその椅子の場所を指定することができるという新しいシステムでした。なので、キャパシティに対して半分くらいの収容人数だったのですが、恐らく50~60人位の集客だったかと思います。僕は4列目にいたのですが、後列はそんな人がいなかったので。まあ、こういうご時世なので、距離を取って見やすくするっていうのは致し方ないんですけどね。

【ASTERISM】
この日のO.AはASTERISMという福岡、佐賀を中心に活動している3ピースバンド。
実は名前だけは知っていて、今回初めて生のライブを観戦したのですが、恐らく10~20代という若年にも関わらず、とんでもない技巧派集団で、インスゥルメンタルバンドにも関わらず、音楽とパフォーマンスで観客をうならせていました。色んな場をこなしてきたのが凄く良く分かるオーラを纏って。
全部で6曲位演奏されていって、楽曲名も全く分からないまま見たのですが、スラッシュメタルのような轟音で荒々しい部分がウェイトを占めつつ、一転してアンビエントで幻想的な世界観を表現したような楽曲もあって、ただ激しいだけじゃない、色んな表情を持っているバンドかな?という印象でした。
改めてチェックしていきたい、とてつもないポテンシャルを持っていると思いますよ。



ギターの紅一点のHAL-CAさんが何度が短いMCで間を繋いでいたんですが、荒々しい演奏の姿とは打って変わって喋る姿のギャップもまた魅力的だったなと。
ちなみにこの曲のPVのシューティング場所、Angeloの「A MONOLOGUE BY MEHYSTO」と多分一緒なんですよね。こういう事もあるんですね。

【OUTRAGE】

SE
1. Edge Of A Blade
2. Blood And Scars
3. JUST BELIEVE IN ME
4. RUSTY DOOR
5. THE DAY OF RAGE
6. LIVE UNTIL YOU DIE
7. Science Spirit Hits
8. HOW BAD ?
9. Machete III
10. MEGALOMANIA
11. YOU SUCK
12. RISE
13. Hammer Down and Go
14. UNDER CONTROL OF LAW
15. BLIND TO REALITY
16. Outrage

ENCOLE
17. MY FINAL DAY
18. MADNESS

W-ENCOLE
19. STEP ON IT
20. ....??

LIVEは『Run Riot』同様、荘厳な雰囲気から怒涛の展開で幕を開ける「Edge Of A Blade」でスタート。
インタビューの中で「自然体」という言葉が出ていたのですが、ステージ上の彼らはまさにその「自然体」な雰囲気そのままでした。上半身裸の丹下さん。黄色のTシャツにデニムという安井さん。黒シャツ黒デニムな阿部さん。そしてバンドTに黒パーカーという格好なNAOKIさん。髪型が長髪黒ロングから、茶髪のミディアムショートにイメチェンしていました。全員ド派手な衣装ではなく、むしろラフ過ぎる格好なのに、そこに違和感を感じさせない佇まい。そしていざ始まると、重くのしかかる轟音をバックに、殺傷性を極限まで高めたようなシャウトのオンパレード。そのギャップというか、違和感の無さが逆に凄いなと。身に沁みついているというか。

この日は何と1曲目でドラムのスネアが破損していきなり中断するというアクシデント発生。丹下さんとスタッフで対応してましたが、結局スネアが完全に壊れているという事で、急遽ASTERISMのスネアを借りる事に。ただ、補修中も他のメンバーは特に慌てふためく様子もなく、「結構喋るのも緊張するんよ」とかNAOKIさん言いつつも、取り敢えずMCで繋いどくか~みたいな落ち着き具合というか(笑)丹下さんも「俺の奴より使いやすい!」とか言って、そのまま「じゃあ、行こうか」みたいなノリで「Blood And Scars」をプレイする流れが、もう自然すぎて驚きましたね。

「Blood And Scars」の途中でパーカーを脱ぎ捨て完全に臨戦態勢に入ったNAOKIさんを筆頭に、演奏するに連れて荒々しくなっていくLIVEは、『Run Riot』の楽曲をメインに、様々な年代の楽曲で構成されていました。が、再度4人体制になったここ10年位のアルバムよりも、初期4人体制時代の楽曲の方が割合として多いセットリストでした。レギュラーチューニング~半音・1音下げチューニングを経てここ数年になってレギュラーに戻ったという話をインタビューでしていたので、そういう楽器の事情もあるとは思うんですが、昔から追いかけているファンとしては嬉しいポイントでもあるのかなと思います。

全体としてバラードも1曲もない、序盤から終盤まで攻めに攻める展開でしたが、緩急がなかったといえばそういう訳でもなく。中盤の「Science Spirit Hits」~「HOW BAD?」なんかは古臭いサイケデリックロックのような流れを汲んでいて、逆にポップに感じましたし、その後プレイされた「Machete III」も壮絶キャッチーな曲調で、ああ、こういう側面も持っているんだなって新たな発見もありました。

この日は当然ですがMASK必着、声出し禁止、モッシュやダイブ等は禁止でしたが、拳を挙げたりヘッドバンキングしたりするのはOKでした。そんな中で一緒に参戦した観客の方々の事も妙に印象に残っていて。LIVEが進行するにつれどんどん自分を解放していってるように見えたんですよね。殆ど動かなかった人達が、拳を挙げたり、頭を振りまくったり、周囲に人がいない場所で思うがままに暴れていたりと、1人1人がOUTRAGEを堪能出来ている事に心から歓喜しているのが凄く伝わってきたんですよね。それはステージ上のメンバーも感じていた筈で、「めっちゃ良くなってるやん」とMCでNAOKIさんが笑顔で喋ったり、阿部さんや安井さんや動き回ったり煽りまくったりと、一定の制限を設けつつも、それを乗り越えて新しい楽しみ方をお互いに見つけたような、そんな劇的瞬間だったと思うんですよね。あの時の空気は、本当に1つになっている、そう感じられました。

そして一度火が点いたら止まらないガソリンのように、LIVEそのものが激しい熱を纏いながら、「MEGALOMANIA」からラストの「Outrage」まで畳み掛けるようにして本編が終了。
メンバーが捌け、「ありがとう」という言葉が観客からこだまする中、「こちらこそ、ありがとうだよ」と優しく返すNAOKIさんの姿が印象的でした。
その後アンコールは2回出てくれたのですが、正直アンコールは1回だけと思っていたので、まさかダブルアンコールまでしてくれると思っておらず感謝感激でした。アンコールも暴れ倒すタイプの楽曲のオンパレードでしたが、最後の最期に演奏された名前が分からない曲。この曲がそれまでの曲とはちょっと違い、キャッチーなメロディが印象的な曲で、何かに包まれたような感覚がありました。そしてそれはとても心地よい感触でした。そんなハッピーというか、前向きな気持ちになって終わることができました。

振り返ってみると、終始激しい楽曲でしたが、個人的には初期の頃より最近の年代の楽曲の方がテンションが上がっていました。それだけ最近の年代の方がカッコいいからだと思うんですけど、年齢を重ねても最新の方が激しくてカッコいいって凄い事じゃなかろうかと。
それに、暴れライブって今年2月のTHE THIRTEEN以来で。最後の最期でこういうライブに参戦出来た事で、良かった。「また来年か再来年、博多に来ます」と笑顔で言ってくれた言葉を信じて、待っていたいと思います。ちなみに僕はこのLIVEで、完璧にOUTRAGEに嵌ってしまい、CDを買うつもりです。
なので、必ず行きたいと思います。2020年最後にして最高の夜を、ありがとうございました!!


 


BiS KiLL YOur WiNTerxxx -THANK YOU I LOVE SUMMER- @福岡サンパレスホテル&ホール

2020-12-31 12:09:49 | LIVE

S.O.Sの翌日は福岡サンパレスにてBiSのワンマンライブに行ってきました。
ホールツアーは結果として今年は彼女達が最後になりました。元々WACKを聞き出した頃に始めて行ったワンマンが去年の第二期BiSの福岡公演で、その後第二期としては解散して、その解散に迫ったドキュメンタリー映画が上映され、それらと並行して第三期が結成されるも、デビューアルバムをレコーディングしたにも関わらず、メジャーデビュー直前で1人脱退。さらに追加で加入するも、結局1週間ほどで脱退、、と。WACKの中でも激動な変遷を経ている、そういう宿命のあるグルーブなんじゃないかと勝手に思ってたりはするんですが。
そういう経過が気になって、ライブは行けなくても、リアルタイムで追ってはいたんですよね。インタビューとか読んでいると、JxSxKに対するBiSの想いって特別強いように思うし、メンバーも自分達がBiSなんだと言い聞かせるように、自覚を持って必死にやっていくっていうのは感じていました。

実は新型コロナが流行る前の今年の1月に福岡にワンマンツアーの一環で来てくれていたのですが、その時は資格の授業と重なって参加する事が出来ませんでした。で、今回「KiLL YOur WiNTerxxx」というサブタイトルが各公演で異なる地方公演が全国4か所で開催され、そのラストがこの福岡という流れで何とか参加できました。僕が参加したのは配信のない昼公演。先日のシンガロンパレードもそうですが、社会人としては週末の公演は夜より昼の方が気持ち的にありがたいんで(笑)、こういうスタイルは今後もやっていって欲しいなと思いますね。会場のサンパレスは感染症対策で席の間隔が1~2席開けられた状態で、この昼公演は集客は1Fのみで6割型位埋まっていたかな。


SE
1.STUPiD
2.FUCKiNG OUT
3.テレフォン
4.DESTORY
5.イミテーション・センセーション
6.SURRENDER
7.this is not a love song
8.thousand crikets
9.I WANT TO DIE!!
10.IT'S TOO LATE
11.LOVELY LOVELY
12.GETTiNG LOST
13.DiRTY and BEAUTY
14.BASKET BOX
15.FOR ME
16.teacher teacher teacher
17.TOUCH ME

ENCOLE
18.BiS~どうやらゾンビのおでまし~
19.CURTAiN CALL

何というのかな、BiSの歩みって、ずっとアクセル全開で踏み続けているような状態と感じました。同じWACKでもBiSHとかはまだ貫禄というか、どこか余裕のようなものを去年見た時は感じていたのですが、BiSの場合、冒頭から既にフルスロットルというか、自己紹介もそこそこに、ドリンクタイムも無く、MCも最低限しか設けず、ひたすら自分達の楽曲を届けていくスタイル。
楽曲もスクランブルズが関わっているのでBiSHの曲と似てる部分があるのですが、BiSの場合、もっと激しく、攻撃的で、それでいて何処か自虐的だなという印象もあって。演奏される曲のタイトルがそれを物語っているような気がするのは、文字通り気のせいなんですかね。。歌詞書いてるのはほぼJxSxKですが、自分達がまだまだ底辺にいるんだという事を暗に示しているようにも思えて。。
研究員(=ファン)と盛り上がらない訳ではなく、笑顔を見せたり、観客と一体になって盛り上がっていたのですが、見ていてずっと彼女達がBiSという看板を背負い続ける、そのプレッシャーに負けないように闘い続けているよう感じた事ですかね。どれだけ激しいダンスを踊ろうと、どれだけシャウトしようと、どれだけ汗だくになろうと、進む事を止めない。ひたすら次へ、その先へ自分達を急かすかのようにひたすら楽曲を演奏していく姿。時に鬼気迫り、時にボロボロにも思えて、ずっと見入っていました。中でも「thousand crikets」という楽曲で歌唱もせずにひたすらヘッドバンキングしたりスクワットを延々繰り返すというパフォーマンスは異様でさえありました。
でもそんな風にしていかないと、自分達が大きくなれない事を、多分分かっているんだろうと思います。
まるで修行僧のような、茨の道のような、、、。

アンコールに入る前だったか、メンバー1人づつのMCがあったのですが、「もっともっと大きくなる」「研究員の皆とこれからも一緒に歩んでいきたい」とか滅茶苦茶切実な訳ですよ。同郷出身のチャットモンチーさんなんかは、元々バンドのボーカリストがしたくて結成したりもしたけど上手く行かなくて、そんな中でこのBiSの募集を見つけて...みたいな話もしていて、、。理由が何であれ、研究員が必要としているように、彼女達にとっても研究員というのは大切な存在であるというのを改めて実感できた大きなライブシリーズだっただろうし、その上で自分達がその場所をこれからも守っていきたい、そういった想いを改めて実感したんだろうと思います。彼女達は「これからもBiSであり続ける」という決意表明を、心中する覚悟を、最後に宣言して、ステージを去っていった訳です。
そんな色んな想いに駆られるライブっていうのも久しくなかったので、不思議な感覚でしたね。

そしてこのライブシリーズを12/18にLINE CUBE SHIBUYAでFINALで迎えたにも関わらず、間髪入れず年明けの1月からはワンマンツアー、さらに2月はWACKのアーティストとのツーマンツアーと怒涛の如くスケジュールが組まれており、もはや生き様そのものになっていますね。
過酷だと思うんですが、多分むちゃくちゃ強くなると思う。
そんな素敵なグループだと思います。ありがとうございました。



Skoop On Somebody Christmas Live Tour 2020 @福岡イムズホール

2020-12-31 10:59:21 | LIVE

師走の頭、12/5にS.O.Sのクリスマスライブツアーでイムズホールまで行ってきました。
S.O.Sは昨年リリースされた「What is love?」というアルバムのツアーが今年の3月に福岡で行われる予定でしたが、新型くそったれコロナの影響で9月に延期となるも、収束の目途が経たない事から全公演中止となり、もう、今年は見られる機会が無いと思っていた矢先だったので、個人的にはサプライズなクリスマスプレゼントのような感覚でした。彼らのライブは実はずっと奥さんと2人で見に行っていて、この日も一緒だったのですが、僕が会場を電気ビルみらいホールと間違えてタクシーで慌てて会場に駆けつけるという失態を演じ彼女を怒らせてしまうというインシデントも起こしてしまったのですが...(笑)

イムズホールも去年のth erockers以来で、確かもうそろそろ一旦閉館するとかそんな話を聞いていたので、もうこれが最後かもしれないなと思いながら参加しました。ホールではあるけどどちらかというとライブハウスに近い造りで、横長で後方からもステージが見やすい距離感で個人的には好きな会場ですね。

今回のクリスマスライブは昼公演・夜公演の2部構成となっていましたが、僕達が参加したのは昼公演。
集客としては全体の7割位かな。やっぱミドルな年齢層の方々が多いので、雰囲気違いますね。

1."Play the Music"
2.ソウル・リヴァイヴァー
3.Clap!!
4.ベストショット
5.予感
6.Luvtone(Interlude)
7.Nice'n Slow
8.Actor
9.eternal snow
10.sha la la
11.My Gift to You
12.春が来るまでに
13.街に愛があふれて・・・

ENCOLE
14.STAY OR SHINE

ほぼ定刻に暗転して、サポートのコーラスメンバー3名が先に入場。
その後、メンバー2人が登場しますが、今回はこれまでのクリスマスライブとは趣が異なり、Play the musicでムードをさっそく創りつつ、「ソウル・リヴァイヴァ―」「Clap!」とアップテンポな楽曲でいきなり盛り上げにるというこれまでにない斬新な幕明けで開演し、そこから「ベストショット」という割とマニアックではなかろうか?という楽曲へと続く、ソウル&ムードを重視した構成になっていました。

中盤からはMellowなセクションに入っていきますが、女性コーラスとのDuetで披露された「予感」~余韻を引きずるように、「エレピ」の旋律が絶妙なインストナンバー「Luvtone」~そして敢えてテンポも落として音数を抑えてTAKE氏の歌声で存分に彩られた「Nice'n Slow」「Actor」と、久しく演奏されなかった楽曲を中心に次々に披露されていきました。TAKE氏は時折椅子に座り込んで歌ったりと、楽曲によって魅せ方を変えながら表現していき、KO-ICHIRO氏の旋律が彩りを加えて。ただ、Mellowの中に、これまで無かったSoul、感情のうねりのような、熱感を伴っていたように感じたのがこれまでと違っていて、このあたりの展開が振り返ってみると一番好きな空気感でしたね。まあ、「Actor」あたりになると、心地良過ぎて半分眠りそうだったんですが....というか、クリスマスライブツアーと銘打っているにも関わらず、全然そんな事気にしていないマニアックな楽曲ばかりだなとも思いましたが(笑)
どちらかというと、2年前に見た「Live in gloom」を彷彿とさせる空気感で、「What is love?」のリリースツアーを体感していたら、こういった雰囲気になっていたんじゃないか?と。そして、現在のS.O.Sのスタイルがこういう方向性なんだろうとも感じました。

そんな濃厚な「Actor」までの世界観から打って変わり、「eternal snow」からはようやく「冬」をテーマにした、これまでのクリスマスライブツアーの流れを汲んだ楽曲が披露されて行きました。
何気に「My Gitt to You」や「春が来るまでに」といった、季節柄にも関わらず、これまでライブで聞くことが無かった曲や、コアなファンが喜びそうな選曲を入れてくるのも一興でしたね。最後は「街に愛が溢れて...」の大合唱で荘厳に本編は終了しました。これまでのクリスマスライブツアーを経て、この曲は段々特別な楽曲になっていっていると思います。

そして迎えたアンコール。ジングルベルの鐘をステージ上のメンバー全員で鳴らすというサプライズがあったのですが、タイミングが合わずちょっとグダっとなり、やり直すも、やっぱりタイミングが合わず途中ヨれるという一幕もありましたが(笑)そんなほっこりとした場面を挟みつつ、最後はTAKE氏よりMCがありました。「こんな状況になってどうしていいか分からなくなった事もありましたが、そのままでいるのか、それとも前に進むのか、僕達はもう、答えを分かっている筈です。」という言葉から披露されたのはライブでは初聴きとなる「STAY or SHINE」でした。時に振り返り、立ち止まりながらも自分達のペースで歩んで行こうと、そんな言葉で綴られた彼らなりのメッセージソング。「Everlasting Love」とは違った、そっと優しく背中を押してくれる、そんな気持ちにさせてくれる、心地良い温もりを感じて迎えての終演となりました。結果、また新しい一面を見せてくれたようなライブでした。

そんな素敵なライブの後は、イムズの正面で行われていたクリスマスマーケットに行きました。
渦巻き状のウインナーや、海外の地ビール、ホットワインなど、そこでしか味わえないものを堪能して、何とか奥さんの機嫌も戻って(笑)なんとかなった一日でした。

そして、年の瀬にまた再会出来て本当に良かった。素敵な時間を、ありがとうございました。


鮫肌尻子とダイナマイト ワンマンショー @福岡CavernBeat

2020-12-31 09:09:50 | LIVE

冬の寒さが厳しくなってきた11月の下旬
キャバーンビートで鮫肌尻子とダイナマイトのワンマンショーに行ってきました。
なんだかんだで年に1回位ではありますがライブを見に行っているめんたいバンドです。
福岡出身のバンドも、2010年代後期に活躍して見に行っていた大半は解散したり活動休止したりしていて、生き残っていくというのが難しい世界というのを目の当たりにしてきたのですが、この鮫肌尻子とダイナマイトは、そんな中にあってアルバムを3枚発売し、全国各地でライブも精力的にこなす等、着実に活動の領域を広げていきました。そして昨年末に『ニューレトロック』というアルバムが発売され、そのライブツアーも予定されていた中で、新型くそったれコロナの影響で延期となり、配信等行いつつ活動を継続していました。『サメハダライブナウ!』という番組をYouTubeで見ていたので。

元々このワンマンショー自体は、たしか夏の終わり位には自主企画として発表されていました。その時は対バン予定だったのが、コロナの影響でキャンセルになったの結果として初のワンマンショーに改められた形です。会場のキャバーンビート...UTEROから徒歩5分圏内になる老母のビートルズライブハウスで、今の自宅から徒歩15分くらいで行ける距離にある、元々気になって行きたかったけどタイミング合わず行けていなかったハコでした。久しく彼らのライブに行っていなかったし、初のワンマンショーという触れ込みにも惹かれて、行ってみる事にしました。

キャバーンビートは階段を下りて地下にある造りになっていて、入るとすぐにバーカウンターがあり、そこから右手に行くとレンガ作りの壁に覆われたレトロかつお洒落な雰囲気を感じさせるステージになっていました。開演までのBGMはこちらも昭和の歌謡曲が流れて雰囲気作りに一役買っていました。
有観客+配信という事で、客席の後方PA付近には配信用の機材も積まれていてちょっと面白かった。
この日の有観客は自分も入れて5人でした。自分よりも年齢層の高い人の方が多かったですね。まあ、連休最終日で、夜19時半だと色々都合が合わない人もいるよな...なんて思いましたね。
予定時刻から10分くらいして暗転
黒と白のツートンカラーのノースリワンピの尻子嬢と、全員白スーツで今から結婚式ですかっていう位のキラキラした衣装を身に纏った男性メンバーという成り立ちで、古き良き時代をオマージュしているようでした。


1.introduction
2.魅惑のニューレトロワールド
3.危い土曜日(キャンディーズ)
4.もしよかったら
5.ガールズロックをけとばせ!!
6.ビジービジー
7.ボロ屋のブギ
8.あの夏に見た夢
9.炎のロックンロールツアー
10.男の子女の子(郷ひろみ)
11.愛する君に(ゴールデンカップス)
12.尻子のズビズバロック
13.さよなら平成時代
14.火曜日のギグ
15.ラストライブを見に行こう
16.新しいエンジン
17.AFC001 (アフターコロナ ゼロゼロワン ※新曲)
18.あの娘のシャウト
19.鮫肌タイフーン

ENCOLE
20.鮫肌尻子とダイナマイトのテーマ

ライブはもうあっという間の約1時間半で、楽しかった。そんな痛快な気分にさせてくれました。
それに、全体を通してバンドのグループ感が素晴らしかった。ああ、凄く格好良くなったな、自分達の世界をよりしっかり表現されてるなとも思いました。

事前にトータル20曲とアナウンスされていたので、最初、これは長くなるなと思っていたのですが、振り返ってみると、全然そんな事を感じさせませんでした。セットリスト的には新作『ニューレトロック』のナンバーを中心にしつつ、序盤のアップテンポな展開から、中盤の「ボロ屋のブギ」「あの夏に見た夢」「さよなら平成時代」「火曜日のギグ」「ラストライブを見に行こう」等の尻子嬢の過去を投影したノスタルジックなナンバー等、様々な側面を魅せていました。合間にキャンディーズのカバーを始め、Baのウェットンさんがボーカルを取った郷ひろみのカバーや、Drのマッシブさんがボーカルを取ったゴールデンカップスのカバーも演奏され、ワンマンならではの実験的な企画も随所に組み込まれ、飽きさせない展開になっていました。

「ニューレトロック」って、滅茶苦茶好きっていう音楽性ではないのですが、古き良き昭和の面影を残す楽曲に、まるで歌謡ショーを彷彿とさせる進行、バンドのグループ感、そこに尻子嬢の自分の魂を削るような歌声と、彼女達にしかない魅力が過去最大に発揮されていたように思います。
後半の「あの娘のシャウト」「鮫肌タイフーン」での尻子嬢のシャウトは狂いまくっていたし、終盤にかけてマイクを口に咥え出したり、頭に打ちつけたり、狭いスペースを動き回ったりと奇っ怪なパフォーマンスを見せたアビーさん等、そこにはかつての博多のめんたいロックバンドが内包していた(と勝手に思っている)、パンクにも通じる暴発さと危うさも健在でした。特に最後の「鮫肌尻子とダイナマイトのテーマ」ではもはやパンクバンドにしか見えなかったです。
彼女達の場合、音源とライブで大分印象が変わるし、そこが魅力だと思うし、多分それが、なんだかんだで彼女達のライブに足を運びたくなる動機なんでしょうね、きっと。

有観客が5人っていうのはバンドのモチベーションとして上がらないんじゃないかと心配だったのですが、ステージ上の5人は終始笑顔でした。時折中断しては配信でのコメントを見たりと、リアルタイムで送られてくる感想にドキドキされていました。とにかく目の前にいるメンバーが配信や、目の前にいる人達とこの時間を共有できている事、ワンマンライブで自分達のやりたい事を存分に堪能出来ている事、それらを心から楽しんでいる事が、尻子さんを筆頭に伝わってくる、そんな歓びに溢れた時間だった気がします。

終演後は物販でTシャツ(デザインが超好き)と色紙に似顔絵を描いてもらい、メンバーさんとも少しお話する事が出来ました。アビーさんは終わったにも関わらずテンションが上がりっぱなしで(笑)1stの頃から聞いていたと話すと滅茶苦茶喜んでましたね。ちなみにアビーさんのパフォーマンスは会場側から機材トラブルに繋がるから止めて欲しいみたいに言われることが多いっていうのも笑いました。
最後は記念撮影まで撮らせてもらい、僕にとって忘れられない大切な記念すべき一日になりました。
また会えるのを楽しみにしています。ありがとう。



シンガロンパレード ワンマンツアー 「ZENKOQUEST Victory Origin〜ひくうてい キューブリック〜」@福岡Queblick

2020-12-13 11:51:01 | LIVE

こんにちは。久しぶりのライブレポです。
with CORONAになってからの一発目のライブはシンガロンパレードのワンマンツアー福岡編でした。
実は去年3月のTHE INCOS主催の対バンライブ以来だったので実質約2年ぶり位の再会。去年2nd AL出していた事も、47都道府県ツアーをされていた事も知っていたのですが、対バンライブではどうしても尺が限られているので、演奏曲が少ないのと、被り曲が多いという事が先のTHE INCOSのライブで判明して。それをどうこう言うつもりはないのですが、2018年~2019年に結構その形式は見てきたので、それなら当分いいかなと。それに正直対バンとワンマンでそんなにチケット代が変わらないなら、行くのはもうワンマンだけにしようと思って今に至っていました。当初はツーマンで発表されていたのですが、途中でワンマンツアーに変更との告知がなされ、しかも1日で昼・夜の2回公演という事で、昼なら何とか行けそうだという事で行く事にしました。

会場のキューブリックもご無沙汰でした。最後に行ったのが2月のvivid undressの対バンライブだったので、その時はまさかこんなに行けなくなるとは思っていませんでしたが....。当日は、順番に間隔をあけての整理入場、体温測定、コロナが出た時のための連絡先の確認、マスクと消毒の徹底等、ライブハウス側のスタッフがシビアになっているる独特の緊張感で充満していました。そうなるのは当たり前ではあるんでしょうけど、いてはいけない場所みたいな、余所者みたいな感覚を背負わされたような。昔この会場にあったほわ~んとした雰囲気が無くなってしまっていましたね...
100人は入るだろうハコにあったのは、ステージから見てフロアのかなり後方付近に位置変更された最前柵と、その柵から会場扉の間に置かれた、収容人数の20%位の数しかない丸椅子が、こちらも間隔を取って並べられている光景でした。改めて新型コロナのもたらしさ変化を目の当たりにしました。この昼公演のお客さんは20人位かな。しかし自分以外女性だったような...何故いないんだ、男!!

でも、そんな微妙な空気を良い意味で壊してくれたのはシンガロンパレードそのものでした。
定刻通りに暗転しSEが流れ出すと全員笑顔で入場してきたメンバー。それを見て、声出しはNGでしたが、再会できたことの歓喜に打ち震えるようなファンの方々。惜しみない拍手と視線がそれを物語っていました。ずっと配信ばかりでライブを見ていたので、目の前にアーティストがいて、そして生演奏を堪能できるこの時間に、自分自身も言葉では形容できないものがありました。
「ZENKOQUEST」というのは文字通りあの「○○○○クエスト」のオマージュで、発案者はメンバーが好きだったから、という所らしいのですが、サブタイトルが公演毎に異なっていて、RPGで様々な場所を巡るように、一つ一つの公演に意味を持たせかったのかな?という印象も持ちました。(しかもツアータイトルロゴはドラムのジョンエブリバディ作!!)
詳細なセトリはもう覚えていませんが、このワンマンツアーに併せて発売されたEP「チュートリアル」のナンバーに、これまでのライブの定番曲や過去のアルバムに収録された対バンではやらなさそうな曲を織り交ぜていました。ルーツミュージックやオールディーズに通じる音楽性に、独特のポップセンスを併せ持った曲調が彼らの個性だと勝手に思っているのですが、この日はそれを堪能するだけではない、「何か」がありました。
ライブは「KYOTO-JIN PEOPLE」「UFO」といった定番曲で序盤盛り上げていき、あっという間に一つのピークを迎えました。合間のブレイクの度に何度も感謝の気持ちを口にするメンバーさん。多少脱線して関西人らしい漫才めいたトークも展開されていましたが(笑)ドラムのジョンエブリバディの変顔も顕在で、ああこの変顔あったなあ、相変わらず持って行かれるなあとか、ベースの人の髪色が変わったなとか、この人も跳ねまくりながら弾いてるなとか感じつつも、ライブが出来る事が心から嬉しいというのもバシバシ伝わってきました。
その後、ミドルチューン~バラードセクションへ突入したのですが、このセクションで印象的だったのは「standing by」という曲。4月以降コロナでツアーが出来なくなって家で塞ぎ込んでナーバスになっていた頃、その気持ちを曲にしたら良いんじゃない?というメンバーの後押しもあって書き綴った曲とか言ってたような言ってなかったような....とにかくその時期じゃないと書けない気持ちを歌にしていて、そこから思うがままに生きたいという気持ちを込めた「好きにしたい」という曲へ連なる所が、彼ら自身の感情のうねりのような、ライブの流れとして一番「底」の部分を表現しているようでした。このバンドでそういった生々しい感情を抱えたライブを見たことがなかったので、不思議な時間でした。
だからこそ、様々な変遷を経て、本編ラストに『チュートリアル』の締め曲でもある「ルートA」が演奏された時、それまでの全てが繋がったような、一気に何かが開けたような感覚がありました。これはもう言葉で書き連ねるより楽曲を聞いてもらった方が早いと思うんですけど、ただアップテンポだとか、メンバー全員でコーラスしているとか、そういう次元ではなく、今年起こった辛い事を抱えたまま、それでも歩いていかなくちゃという、彼らなりの前向きな想い。言ってしまえば、このバンドが様々な苦難の果てに見出した一つの答えが「ルートA」という曲に込められているんじゃないかという迫力の演奏で、確かにその時今まで感じたことのない感情が...恐らく「感動」していました。

そして本編後、アンコールではエールの如く「Have a nice day」で終演。
最後は全員で記念撮影を実施しましたが、撮影に至るまでのふざけすぎて墓穴を掘ってしまったようなやり取りを交えて、終了しました。

終了後はその『チュートリアル』のEPを購入してサインを頂きました。合間にメンバーさんときちんとパーテーションで区切った形でね物販席でお話。女の子の時は凄く話してたのに、自分の時になるとやり取りが少し緊張してしまうのは僕の感じが悪いからなんですかね(笑)でも、昔のライブに行ったみたいな話をすると「マジか!」と喜んでました。まあ、リピーターではないので、顔も覚えていないと思うし、他の方はもっと通ってて、それで話が通じる所もあるんでしょうね。そういうその場所でしか会えない方々との再会もまたバンドにとっては嬉しかったんだと思います。


この後は夜公演もあって、自分はもう昼公演のみで帰宅しましたが、夜公演も参加した方もいたみたいですね。
ツイキャスで見たのですが、夜公演終了後、バンドもとんぼ帰りで和歌山県へ向かわれていきました。
そしてこのブログをアップしている現時点では、このツアーは国内公演はもう終了して、来年1月のファイナルの京都公演を残すのみ、という状況です。結果的に、今年の最初で最後の彼らのライブでしたが、短い時間とはいえ、共有出来て、無事に感染なども無くて本当に良かったです。キューブリックももう今年は終わりだと思うので、来年また行けたら良いなと。

結構色々感じさせてくれるライブで、ありがとうございました。また来年、会えますように。