Pains パリの味

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ベーカーテクノサービス

今年の抱負

2012-01-02 18:10:52 | Weblog

辻井 伸行さん23歳、盲目のピアニスト、作曲家、
このような天才を生むことは大変難しい。

今年柏市のワーナーホームで天然酵母パンペジーブルの立ち上げの支援をしてきました。昨年から開店前に技術支援を行い、メンバーの精神的、技術的な強化に携わってきました。そして今年、6月にプレオープン、8月のグランドオープンに漕ぎ着けました。メンバーの努力は勿論、スタッフの方々の努力は並々ならぬものでした。

開店前の実習は、家庭用のミキサーとオーブンを使用し、醗酵室は無く、麺台も無く、事務所のテーブルが面台となり、しかし毎回誰もが驚き、感嘆するパン作りでした。メンバーの進歩は想像以上に速く、私自身も度々驚き、開店時の商品構想も次々に変えて、天然酵母で食パン、バゲットを作れるレベルに達しました。実際には玉木様がパン作りのプロとしてペジーブルに参加し、技術的な後押しをされたことが、今の商品と売上を作る原動力となっていますが、メンバーの自信を確実にしてきたスタッフの働きは、このワーナーホームの伝統のように思います。

 何しろ本物を目指し、冷凍生地は使わず、安全で美味しい商品を出すことに夢中な姿を度々目にし、支援した甲斐があったと本当に感謝しています。

 辻井さんのような天才を作り、育てることは出来ませんが、精神の障害を背負い、社会に出る恐怖を抱き、篭りがちな方々に勇気と自信と積極さを与えられたら、とても幸せに感じると思います。社会で並みに生活できる程度の技術と知識を授けられたら、彼らの人生は楽しく、充実したものになるであろうと、感じながら新しい年を迎えます。
 長時間の労働が出来ないとか、順応できないとか、使用者側の理由だけで社会から隔絶した生活を送っていますが、社会の一員であると自信がもてるよう、そして更に社会に貢献できると思い、毎日暮らせる姿を夢見ながら、支援を続ける所存です。

 彼らの気持ち、内面は細かく、丁寧なパン作りをします。手を抜かず、商品の欠陥を毎日考え、次に如何したら良いパンが出来るか、真面目に考え、悩み、努力し、私が訪れると必ず質問責めにあいます。そんな彼らを雇用してくださるベーカリー様が現れることを切望しています。また、その様な機会が訪れるよう、技術と知識を豊に、そして更に上へ導くこと、2012年も努めて参ります。