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もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

奇跡の一本

2016年09月04日 | 家・わたくしごと

 9月2日、もうすっかりなくなっていると思っていた実家の庭に植えたトマトの苗が、まだ1本残っていました。というよりも、母ががんばって最後の一本を枯らさずに育ててくれておりました。当然ながら、そろそろ終わりだそうです。なんと、今年は3本の苗から約350個のトマトが収穫できたとのこと、たぶんそのうちの30個くらいは、私のお腹の中に納まったと思います。 
 大収穫のトマトの苗、実は全く計画的ではなく、父の腰痛から、急遽、苗床づくり(土づくり)を父親の言われたように実行、ただ苗を三本植えただけでした。それが3ヶ月半、こんなに楽しめるとは思いもよりませんでした。実家に帰る楽しみが一つ増えたことは言うまでもありませんが、苗木の成長がこれほどまでに愛おしいことだったのか、ということに気が付きました。
 もちろん、そんなことを知らなかったわけではありません。中学生の頃だったか、種からマリーゴールドを育てたことがあって、それもまた楽しい経験でした。しかしあれ以来、特別、庭を眺めるだけで草取り一つしてこなかった私としては、草花の成長した瞬間、を写真のように切り取っても、それを時間軸に沿って動態的に感じることを忘れてしまっていたわけです。とにかく、たいしたことをしていないわりには、とてもいい経験でした。そして、とても美味しいトマトでした。昨日の夜も、両親と三人で、そんなトマトを楽しくいただいたのでした。ささやかな幸せというのはこういうことを言うのでしょう。