Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

年末の大騒音

2010年01月14日 | バリ
 去年は元旦にバリから帰国したのですが、今年は年末年始をバリで過ごしました(すごくリッチな表現のような気がしてきました)。この時期、インドネシアで登場するのが紙製のラッパ(トロンペット)です。トランペットとは発音しないのです。
 紙で作られたこの楽器は、年末から新年にしか利用されず、おもちゃみたいなものですから、この時期を過ぎると「ごみ」となり、路上で車にひかれてペッチャンコになって捨てられたり、あとは道路脇に放置されたりする運命です。季節ものの楽器。すでにクリスマスあたりから路上で100円程度で売られています。この写真は自転車でトロンペットを売る行商人のもの。売り手はジャワ出身で、自分で作るのではなく仕入れて売っているそうです。
 12月31日は、ホテルでもバリに観光でやってきたジャワのお客さんの中の子ども達が夜中まで「ブーブー」とトロンペットを吹き続けていて、もう大騒音でした。「おりゃ、静かにせい、このガキどもが!」と怒鳴りたいのをぐっとこらえて、「異文化理解、異文化理解、平常心、平常心、異文化理解……」と二つの言葉をお経のように部屋で繰り返し唱えていたのでした。ほとんど瞑想です。そして、そんな苦行の時を過ごすうちに年が明けていったのでした。