Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

楽譜に憑かれた幻想

2008年10月23日 | 家・わたくしごと
 4台ピアノとオーケストラの現代曲の初演をすることになって、作曲者の指導のもとにピアノの前に座った。なんだか広い部屋で横に4台ピアノが並んでいて、ぼんやりと遠くの高台に作曲者がいて、オーケストラを指揮している。不思議とオーケストラの響きはロマン主義的な響きで、「この作曲家はこんな曲を書くのは本意なんだろうか?」と思う。
 しかしピアノのパートは無茶苦茶難解で、いわゆる超現代音楽である。しかし、私以外の3人はものすごい勢いで演奏しているのだ。もうゴッド・ハンドである。私はといえば、五線譜上にあまりにもたくさんのオタマジャクシが泳いでいるため、完璧に演奏している場所を見失ってしまっている。しかも不思議なピアノで譜面台がなく、演奏者は床に楽譜を置いている。「今、どこやってるの?」ととなりの女性の演奏者に聞く。はじめのうちは黙って足で楽譜を指さしてくれるのだが、数度目には無視された。
 どうしていいかわからなくなった。手をとめて周りを見ると、演奏者たちは私をにらみながら演奏している。不思議と作曲者はそんな私を無視するようにオケの指揮を続けている。どうしよう!どうしよう!
 朝4時半、ぼくは布団から飛び起きた。夢、夢だよ。なんだか、今練習している現代音楽と、昨日から始まった沖縄の創作舞踊の楽譜に書かれた曲の練習の記憶がないまぜになって、とんでもない夢となって突然、私を襲ってきたのだ。私は今、「楽譜」に憑かれている。きっと練習のとき、一度、床においた楽譜を跨いだからだ!お祓いをしなくてはならない。どうしよう・・・。

ポンキッキを見て

2008年10月23日 | 家・わたくしごと
 朝、何気なくBSフジをつけたら、ポンキッキをやっていた。正確には「Beポンキッキ」で、この番組、「ひらけ!ポンキッキ」から少しずつ名前を変えながら、今なお続いている子ども向け番組である。NHKの「おかあさんといっしょ」をかなりシニカル、かつブラックユーモア的に仕上げた子ども番組「ポンキッキシリーズ」は、私のお気に入り番組の一つ。
 この番組、なんといってもきわめつけは、その音楽である。ひらけ!ポンキッキ時代からビートルズ、スティービー・ワンダーなんてのは当たり前で、私の記憶ではキャンディーズまで使われていた。とにかく、これ子ども向け?と思ってしまうほど、ラディカルな選曲なのである。ちなみに今日、テレビをつけたとき、画面では子どもがイスに座って体操をしていたが(これは絶対NHK「テレビ体操」のパロディである)、なんと音楽はビートルズのLet It Beだった。きっと子どもにロックをすり込ませているんだ。これをビートルズと知らずに大人になると「あっ、ポンキッキの歌だ!」なんて言っちゃうはずである。
 ポンキッキに後ろ髪を引かれながらも、それを振り切り大学に行って、視聴室からLet It BeのCDを借りてきた。久しぶりに聞くCDである。ちなみにこのレコードは中学時代から三枚買い直したが、どれももう聞き潰してしまった。そのため録音されてセッションの合間にしゃべっている言葉まで覚えている始末である。
 なんで息子は「みんなのうた」で育ってしまったんだろう。そのせいか、ビートルズの歌なんて今なおほとんど聞いたこともないはずだ。ところで、ポンキッキには「Pちゃん」が登場していたことをみんなは知っているかい?