また、芥川龍之介の作品を読んだ、「侏儒の言葉・西方の人」(新潮文庫版)です。「侏儒(しゅじゅ)」とは、この作品の場合は見識ない人の蔑称として用いている。「西方の人」とは、イエス・キリストのことです。この文庫版では「侏儒の言葉」、「侏儒の言葉(遺稿)」、「西方の人」、「続西方の人」の4編収められている。
どれもエッセー形式で前者2編は彼の「或る阿呆の一生」の続編的に、後者2編はイエス・キリストについて彼の考えが書かれている。正直言って読破こそしたが専門用語の連発で注解を参照しながら読まなければならず読むのにとてもストレスを感じた。「侏儒の言葉」、「侏儒の言葉(遺稿)」は彼の生き方、考え方を端的述べられてこれを読むと他の作品の意味がおぼろげながらわかってきました。「西方の人」、「続西方の人」は聖書を愛読している人でなければわからないキリスト教の専門用語ばかりで全く理解できなかった。よほどの芥川龍之介の愛好家か研究者でないかぎりお勧めできない難解作品だと思います。
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