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真実を隠したいのは誰か。 パックインジャーナル3月1日

2008-03-01 22:22:05 | 我が家の庭
パックインジャーナルを見ていて、久し振りに目を見開かされる思いがした。それは情報を誰が隠しているか? という問題であった。本当に事故を隠蔽しようとしたのは誰なのか。通常で言えば、組織の上層部が事件の隠蔽を図ろうとしたと考えるのが普通だ。ミートホープや、吉兆・赤福(以前の雪印も同じではなかったでしたっけ?) に見られるごとく、アルバイトが、とかパートが行ったと上層部が発表するのが通例である。ところが今回、防衛大臣が最初に発表した、衝突2分前に、右側に緑の光を発見し、1分前に漁船で有ると分かり、急速後進をかけたと言う発表は、自分のような全くの素人が見ても、不思議極まりない発表であった。緑色の航海灯を見せている船が、衝突の1分前に、巨大な船にぶつかるように右に舵を切ることはありえない。とすると、この情報を大臣に上げたのは誰か? 今航海長を、防衛省に呼んだのは誰かが問題になっているが、いみじくも艦長が記者会見で述べたように、艦長が航海長を指名して、防衛省に行かせた事ははっきりしている。今日の番組の中でも指摘されていたが、今回の事故に際し、「あたご」は衝突して初めて事故に気が付いたと思われる。そうでなければ、1分前に全速後進をかける状況なぞ、起こりようが無い。たまたま海上自衛隊のHPを覗いてみたがあたごの事故に関する記載は一切無い。2月のニュースリリースとしてアップされているのは
2008/02/29潜水艦「もちしお」の引渡式・自衛艦旗授与式について
2008/02/26ペルー海軍艦艇の訪日に伴うホストシップの派出について
2008/02/25平成19年度輸送特別訓練の実施について
2008/02/15多用途支援艦「えんしゅう」「げんかい」の就役について
2008/02/12一般幹部候補生課程(部内課程)の卒業式及び外洋練習航海について
2008/02/12対潜特別訓練について
2008/02/05平成19年度第2回掃海特別訓練について
2008/02/05第11回アジア太平洋諸国海軍大学セミナーについて

上記のみであり、19日の事故後においても、海上自衛隊としては、起こった事実さえも、ここからはうかがい知れない。もう一つ不思議なのは、海上自衛隊といいながら、自衛艦に乗っている、あるいは自衛艦そのものの影が全く薄いことである。組織図を見ると、大臣の下に自衛艦隊というものがあり、その下に護衛艦隊・航空集団・潜水艦隊が従っており、その下に第一から第4までの護衛艦隊群が従っている。今回のあたごに関して言えば、大臣ーー>自衛艦隊ーー>護衛艦隊ーー>第三護衛艦隊群ーー>あたご という順序になるので有ろうか。しかも大臣の下には、海上幕僚長や、海上幕僚監部が控えている。要するに艦長なぞは虫けらなのだ。海上自衛隊は海上幕僚監部のメンバーを海幕主要メンバーとして公表しているが、課長クラスで一佐である。イージス艦の艦長も通常の護衛艦の艦長よりワンランク高い一佐であると聞く。そんな状況の中で艦長が部下の航海長にどんな報告をせよというか想像がつくではないか。田岡氏が何故大臣が直接事情を聞いたかを説明していて、正確な情報が大臣に上がっていないことに気が付いていたのではないかと話していた理由が、この組織図を見てやっと自分なりの納得がいった。最新・最大艦の艦長といえども、組織の中ではこの程度なんだ。海上保安庁の組織と比較して、どちらが現場のモチベーションが上がるか歴然としている。海上保安庁だって、武装はしていますが・・・ しかし武装集団の自衛隊が、上層部に対して平然と虚偽の報告をすることに対しては、厳罰を持って、緊急に対処すべき事柄であろう。番組の中でも話されていたが、この事故が海上保安庁という別組織で捜査されているので、徐々にでも真実が明らかになりつつある。もし自衛隊が軍法会議を持っていればこの程度の事も表に現れることは無く、アメリカの原潜と衝突して高校生が犠牲になったえひめ丸や、沈められた日章丸のように、なんらの真実も明らかにされず、アメリカの軍事法廷に起訴もされず責任者の艦長は無罪放免になっている。そのようになるので有ろう。先に自民党は軍法会議を復活させる憲法草案を準備したという。そしてそれを支持する産経新聞のようなメディアもあるという。一刻も早く総選挙を行い、道路特定財源もろとも葬り去らねばならないと思う。
コメント
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