院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

南極観測隊

2007-06-04 12:32:37 | Weblog
 南極観測はいまでは地味な活動になってしまったが、始まったころはすごかった。日本中が応援した。

 小学生だった私は、南極観測のドキュメンタリー映画を映画館で食い入るように見た。当時では珍しいオールカラーだった。

 南極観測船「宗谷」は憧れの的だった。「宗谷」が氷に閉じ込められ、ソ連の「オビ号」に救出されたときは、なんだかがっかりした。

 越冬隊も憧れの対象だった。極寒の地で冬を過ごすなんて、すごいではないか。

 NHKの紅白歌合戦では、必ず「宗谷」からの電報が披露された。国民がみな「宗谷」に熱狂し、プロレスに狂奔した時代だった。

 友人の父親に「宗谷」の乗組員(観測隊にあらず)がいて、南極の氷を食べさせてもらった。強い圧力がかかっている氷なので、水に溶かすとソーダ水のようにピチピチと空気が跳ねた。

 「宗谷」が引退し、次の南極観測船は「ふじ」と言った。別の友人の父親が、その艦長だった。私は南極観測になにかと縁があった。

 「ふじ」の次は「しらせ」だった。装備は格段に進歩しており、もう「オビ号」の助けを借りることはなかった。

 先年、同僚医師が「しらせ」で越冬隊の医師として南極へ行った。自分で志願したら選ばれたらしい。うらやましかった。星を見るのが好きな男で、星の撮影してばかりしていたそうだ。(屈強な男たちの集団だから、医師の出番は少ないという)。

 私は南極の氷のボーリング調査に期待している。氷の層を見れば、いつ地球が冷えたり温暖化したりしていたかが分かるからである。現在喧伝されている地球温暖化は、億年の単位で見れば、ゴミみたいなものではないかと思うが、ボーリングをすれば、それが証明されるだろう。