【ストーリー】
薬種問屋・大和屋では西洋博打(ポーカー)が開催され、おせいもそれに参加していた。
そこにやってきた新たな参加者・人形師の伊三郎。
メンバーは伊三郎に大負けし、それが悔しいおせいは半兵衛に博打の仇討ちを頼むが、半兵衛もまた敗北する。
不審を抱いた半兵衛たちが調べたところ、実は伊三郎は大和屋のお照とできており、伊三郎はテーブルにカードを仕組むイカサマを仕組んでいたのだ。
半兵衛たちはテーブルの仕掛けを崩した上で、再び伊三郎に勝負を挑む。
【知ってるゲスト】
津川雅彦、二宮さよ子、小坂一也
【名シーン】
①伊三郎登場
↑来ました、待望の津川回。今回の津川さんはポーカー名人の伊三郎役です。
札読みや騙しのテクニックに加え、イカサマまで使う強敵です。
江戸時代の人なのに、タートルネックを着ている時点で並みの人間でないことが窺えます(笑)
②お春と伊三郎
お春は伊三郎と偶然知り合う。伊三郎に誘われ彼の家に行くお春に伊三郎は強引に迫る。
お春「いや、あの…まだ気持ちが…」
伊三郎「気持ちが?」
お春「ええ…」
伊三郎「分かりました。今日のところはひとまずお帰りなさい。でも気持ちが決まったら…いいですね?」
お春を送り出す伊三郎。
伊三郎「明日も明後日も同じ時刻に待ってます」
↑最近半兵衛に相手にされないお春の気持ちは揺れ動く。
③おバカな政吉、そしてその真の狙い
勝負中に酒を飲んだ半兵衛は寝込んでしまう。
代わりにおせいのおい・政吉が登場するが、彼はルールも分かっていないド素人だった。
↑「一両の上に一両♪」「一両の上に一両♪」「一両の上に一両♪」「一両の上にもう一両♪」
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伊三郎は殿様を四枚集める(キングのフォーカード)。
伊三郎は勝利を確信し上乗せするが、政吉も負けずにどんどん上乗せしついには五千両出すと言いだす。
伊三郎「よろしい、あたしがね、今あたしの手を見してあげるから、ね。
その上で、あなたが勝てると思うんなら五千両でもいくらでも来なさい。いいですね?
はい、あたしはこの手なんだ。ん?これでも来ますか?」
政吉「うん」
伊三郎「ん?」
政吉「うん」
伊三郎「何?これでも五千両来るって言うの?」
政吉「うん」
伊三郎「分かってるのあなた、殿様があたしは4枚持ってるんだ、それでも5千両来るの?」
政吉「五千両…」
BGM「裏稼業・仕事屋~さすらいの唄」が流れる。
伊三郎は政吉の自信のある様子に不安を覚え始める。
伊三郎「本当に?」
政吉「五千両!」
伊三郎「……まさか……まさか」
おせい「え~しめて六千五百両になりますよ」
伊三郎はおせいを見る。先ほどまで政吉の暴走で慌てふためいていたはずのおせいが満面の笑みを浮かべる。
政吉も自信たっぷりの顔だ。
伊三郎(しまった!仕組まれた!こっちに殿様入れときながら向こうは1を持ってるんだ!
下手なふりして騙しやがった…)
呆然とする伊三郎、悔しそうにカードを放る。
伊三郎「おりた…」
お照は力を落とし座り込む。逆に眠っていた半兵衛はムクリと起き上がる。
半兵衛「終わったか?」
政吉が得意げにカードを投げる。ブタだ。
伊三郎「え?なんにもない…え゛あぁぁぁーーーーーーー!!!!!」
↑普通の津川さん。
↑この笑顔(笑)
↑ポーカーフェイス完全崩壊!ビックリ顔の津川さん。
見事な爆笑3コマ漫画です。この辺の件は面白すぎてリピートで30回くらい見ました。
↑殺されはしないけど奇声はあげてくれます。
④伊三郎、負けて勝負
伊三郎「博打の借りは博打で返しますよ、悔しいからね」
上方に行くという伊三郎は、半兵衛と再戦を誓い別れを告げる。
最後の頼みとして、今日自分の家に気に入っている女が来るから人形を渡してくれと言う。
↑爽やかな二人の別れ。だけどこれで終われない伊三郎は最後の博打を仕掛ける。
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伊三郎の家で女を待つ半兵衛。そこに来たのは…お春だ!
だがお春は伊三郎の家に入ることなく、去って行った。
半兵衛は伊三郎の身代わりともいえる人形の首を剃刀で切り落とす。
↑玄関を開けなくてよかった…。
↑今回は殺しのない回かと思いきや、最後の最後でありました。
↑ラストは仲睦まじい二人で。
中尾ミエさんはシリーズでは仕業人、新仕置人にも出演しているけど、お春が一番好きだな。
【感想】
「金をもらって怨みを晴らす」という必殺のコンセプトからは外れていたけど、今回はかなり面白かったです。
今回の津川さんはわりと真面目なタイプかと思いきや、相変わらずのキチガイキャラだし、本編のポーカー勝負とは別にお春にちょっかいを出して最後に半兵衛さんを陥れようとしたところもよかった。
そして、ポーカー勝負では今回は脇役かなと思った政吉が伊三郎を倒すとは。
林さんの演技もよかった、頭の弱そうな演技が上手すぎて、途中本当にアホの子に見えてきました。
あれじゃプロの伊三郎でも騙せますね!
ところで今回のポーカー勝負、ジョジョ三部のダービー兄とのポーカー勝負に似てますね。
この作品も随分前のものなので気付いている人は少ないですが、ネットを見ると同じように思った人もいるようです。
僕はジョジョも仕事屋も好きですが、ポーカー勝負に関して言えば、仕事屋の方に軍配を上げたいと思います。
【ストーリー】
材木問屋・桧屋の主人の伝蔵は旅先で焼死し、店は妻・おとよが切り盛りしていたが、そのおとよの元に伝蔵を名乗る男が現れた。
困ったおとよは芸者時代の先輩であるおせいに助けを求め、おせいは半兵衛たちに始末を頼む。
その男が悪人と思えない半兵衛たちは彼から話を聞くが、彼は確かに桧屋伝蔵であるが火事の後遺症で記憶が曖昧だと言う。
その男‐本当の伝蔵は、おとよが不仲から伝蔵を憎み、更に作事奉行の大山と結託し自分を殺そうとしたことを知り、桧屋に戻ることを諦めてしまった。
おとよは邪魔者の番頭の忠七を消し、ついに哀れな伝蔵も殺す。
おせいは自分を騙し裏切ったおとよと決着をつけるため、彼女の元へ赴く。
【知ってるゲスト】
浜村純、井上昭文
【名シーン】
①おせいの頼み
おせいの依頼に難色を示す半兵衛。
半兵衛「そんな人を簡単に始末しろって言われても…」
おせい「おとよちゃんとは芸者時代からの深い付き合い。私に嘘をつくわけはありません。
元締の私が間違いないと思って決めたことです。それをとやかく言われたのでは私の立つ瀬がありません。
もう結構です、頼みません!」
↑珍しく感情的なおせいさん。仕事に私情を挟むと碌なことになりませんが…。
②おせい殺しシーン
おせいに必死で言い訳をするおとよ。
おとよ「お姉さん、分かって!欲でやったんじゃないんだよ。つらい惨めな毎日から逃げ出したかったんだよ!」
おせい「でも…あんたあたしを裏切った」
おとよ「お姉さん!」
おせい「許せない…」
おとよ「お姉さん…許して…」
おせい「おとよちゃん…馬鹿な人…」
おとよ「近寄らないで…」
おとよは刃物を持っておせいに切りかかるが、おせいはそれを制する。
おせい「嘘をついた報いを受けるのよ!」
おせいはおとよを返り討ちにする。倒れこむおとよ。おせいは倒れたおとよの顔に羽織をかける。
↑おせいさんと夜桜、絵になりますねぇ。