必殺シリーズ 備忘録

主に各回の名シーンまとめ
※『新仕舞人』『仕置屋稼業』をまとめ中!

第11作 新必殺からくり人 第03話「東海道五十三次殺し旅 三島」

2016年03月31日 | 第11作 新必殺からくり人



【ストーリー】
三島に来た一行が絵の燈篭を調べると「のぶ 清吉」と名が刻んであり、のぶという女性は今は女郎として働いていると言う。
おのぶはなかなか心を開かなかったが、お艶の悲しげな恨み節が気に入ったようで、全てを話し始めた。
おのぶは遠州屋に逗留していた旅の絵師・清吉と恋仲になり、所帯を持つ約束として燈篭を奉納していた。
だがある日清吉は急死したと三島代官所の小幡に聞かされ、以来生きる気力をなくし女郎にまで堕ちたのだという。
小幡と遠州屋…ちょうど彼らは、小駒の美貌に目をつけ、二十両で売り渡せとお艶に詰め寄っていたところであった。
両者の奇妙な一致に裏があると踏んだお艶たちは、清吉の遺体を調べると、果たして致命傷となる刀傷があったのだ。
そのことを知ったおのぶは小幡を殺そうとするが、返り討ちにあう。
おのぶの刀傷、それは清吉の刀傷と全く同じものであった…。

【知ってるゲスト】
加賀まりこ、須賀不二男


【名シーン】
①今回の仕事は?
三島の絵をあぶると燈篭が赤くなる。



②お艶とおのぶ
    お艶の恨み節に引かれ、おのぶがやってくる。
 お艶「こっちへらっしゃいな…」

    歩いて来るおのぶの手をお艶が握る。
 お艶「あぁ、冷たい手…」
おのぶ「誰なんです、お前さん?」
 お艶「泣き節お艶」
おのぶ「泣き節?」
 お艶「人によっては恨み節とも言います。尽きぬ恨みをその人に代わって晴らすのが私の稼業です。
    あぁ、だいぶ暖かくなってきましたよ。女は女同士、何かお力になれるかもしれません。
    向こうの河原で小屋掛けをしてますから、いつでも訪ねておいでなさい」

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    斬られたおのぶを見舞うお艶。
 お艶「気が付いた!大丈夫ですよ、すぐ良くなりますよ」
おのぶ「お願いが…あんたの恨み節聞かせて…私はもうだめ…
    せめて清さんにお土産を持ってってあげたい…あんたの恨み節を土産に…」
 お艶「分かりました」
    お艶の恨み節を聞き涙を流すおのぶ。彼女はそのまま息を引き取る。

↑おのぶ役は加賀まりこ。昔こんなに美人だったんだな^^;

③変態遊びの結末
    遠州屋たちは小駒を生きたまま焼くところを見物するために庭先に集まる。
ブラ平「ではこれより、恨み節お艶一座極めつきお外題・地獄変亡者火の車をご高覧に供します」
    ブラ平は小駒に向かって火炎放射の構えを取る。
    が、くるりと小駒に背を向けると、遠州屋たちに炎を吹き付ける。

↑このままじゃ小駒が焼き殺される!
 ていうか可愛い小駒を焼き殺して何が面白いのか…。

↑まぁそうなるわな(笑)


第11作 新必殺からくり人 第02話「東海道五十三次殺し旅 戸塚」

2016年03月31日 | 第11作 新必殺からくり人



【ストーリー】
戸塚宿へやってきた一行は、そこで駆け込み寺に向かう女・あきを目撃する。
あきは木曽屋の新妻であったが、木曽屋が彼女を南町奉行に差し出すつもりで嫁に迎えたことを知ったため、寺へ駈け込もうとしたのだ。
ほどなく追手が迫るが、あきは‘お助け紋三郎’というヤクザに救われる。
紋三郎は「駆け込むには準備が必要だ」と言い、駆け込み寺案内の看板を掲げる蓬来屋へ彼女を連れて行く。
蓬来屋はあきから駆け込み理由を聞くと、その足で木曽屋へ強請りに向かった。
実は紋三郎と蓬来屋はグルであり、駆け込んでくる女を連れてきては女郎屋に売ったり、強請りを働いていたのだ。
悪事の全貌を知ったからくり人たち-お艶と蘭兵衛は、あきを慕う元木曽屋番頭・佐市と共に蓬来屋へ乗り込み、一方、ブラ平や塩八も任務を受けて動き出す。

【知ってるゲスト】
岡田英次、岸田森、倉石功、森みつる、田中弘史

【名シーン】
①今回の仕事は?


↑駆け込み寺がある鎌倉への道しるべが赤くなる。
 女にとってはお助け道のはずが、何らかの理由で地獄道となっていた。


②蘭兵衛、からくり人へ
    仕事の話を聞いてしまった蘭兵衛に、ブラ平と塩八が詰め寄ろうとする。
 お艶「お待ち。お上に追われてるお人だ、あたしたちを訴えることなんかできないんだろ」
ブラ平「追われている格好で送り込まれた犬かもしれませんよ」
 お艶「こういう意見もあるんですけどね?」
蘭兵衛「いやぁ、あたしゃ犬じゃありませんよ」
ブラ平「証拠があるかね?」
蘭兵衛「いいえ」
 お艶「まぁこっちへおいでなさいよ」
ブラ平「姉さ~ん…」
 塩八「そうだよ、座長はどうもいい男に甘い!」
 お艶「そうかねぇ…あたしゃこの人にも仕事してもらうのが一番の証拠だと思うんだけどな」
ブラ平「でもねぇ、ちゃんと人を殺せるかどうか…」 
    お艶は突然仕込み刀を抜くと蘭兵衛に斬りかかるが、蘭兵衛は手ぬぐいでそれを受け止める。
    お艶は刀を鞘に納めるとニコリと笑って蘭兵衛に刀を渡す。

 お艶「これをお使いなさい」


↑刀ではなく仕込み杖のようだ。

③お艶&蘭兵衛殺しシーン
蓬来屋へ殴り込みをかける二人。
手下どもをなぎ倒し、蓬来屋と紋三郎を捕える。

↑高野長英ってこんなに強かったのか、知らんかった(笑)

↑「あんた殺すのは私の役目じゃなかったよ」捕えられる蓬来屋。

↑お艶さんにとっ捕まる紋三郎。
 岸田森さん好きなんだけど、悪役ばっか^^;

④お艶&蘭兵衛、お食事シーン
    仕事がすみ、ご飯を食べる二人。
蘭兵衛「おかわり(つごうか?)」

 お艶「先生につがせちゃ悪いですよ。自分でやります。
    高野長英…偉い大学の先生なんでしょ?」
蘭兵衛「こないだまではね…今日からは人殺し」
 お艶「ふふふ…」


↑お艶さんは最初から蘭兵衛を疑う様子もなかったし、最初から分かってたのかな?

⑤仕置の時
   蓬来屋と紋三郎は解放される。しかし、逃げ出す二人の前から人の気配がする。
   草むらから現れるたくさんの女たち、そして塩八。
塩八「ほ~ら、あいつらだよ、あんたたちを売り飛ばしたのは!ほら!ほら!あいつらだよ!あいつらだよ!」
女郎「殺せええええええええ!!!みんなああああ!!」
   女郎たちは二人を取り囲むと太い木や石で袋叩きにする。

↑自分で煽ったくせに、最後で女郎たちの恨みの深さに戦慄する塩八の表情もよかった。

⑥ブラ平の大仕事
江戸へ戻ったブラ平は木曽屋の材木置き場に放火する。

↑人殺しをするわけではないが、これも立派な仕事。
 ちゃんと「必殺!」のBGMが流れるところもいい。

⑦あきと佐市
   あきは佐市に助けられるが、すでに紋三郎から犯されたあとだった。
佐市「おかみさん、このまま二人で上方へ…私がなんとか稼いで面倒見させてもらいます。
   おかみさん、そうしたいんです」
あき「あたしもうおかみさんじゃない…汚い体をしたおあきという女にすぎません」
佐市「汚れちゃいません…汚れてたっていいんです!」
あき「死にたい…こんな世の中、一時も生きてるの嫌です…死にたい…」

↑お艶さんは佐市に「今度はあんたが力になってあげてくださいよ」と言っていたが…。
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佐市「おかみさん…それじゃあ、あの世で…」
あき「はい…」

↑珍しく死人の被害者の出ない回だと思ったのに、こういう結末になりました…。
 お艶さんたちがこの結末を知らないのが、また何とも言えないです。


第11作 新必殺からくり人 第01話「東海道五十三次殺し旅 日本橋」

2016年03月31日 | 第11作 新必殺からくり人



【ストーリー】
晴らせぬ恨みを晴らす「からくり人」を裏家業とする天保太夫一座の元に、謎の男が匿ってほしいとやって来た。
役人に追われるその男は蘭学者・高野長英-お艶は彼の素性を聞くこともなく、彼を匿う。
翌日、奉行所から奢侈禁止令に背いた罪で一座は江戸から追放を命令され、また昨夜の逃亡者を匿った疑いで芝居小屋に火をかけられる。
幸い昨夜の逃亡者は生きていたが、道具一式全てを失った一座の前に有名な絵師・安藤広重が現れる。
彼は一座の裏稼業を知っており、東海道五十三次の道中で見聞きした非道の悪行の仕置を13件分まとめて依頼しに来たのだ。
絵と前金を受け取り、依頼を引き受けるお艶。
一件目の日本橋の絵から浮かび上がる紋印…相手は大名・高倉丹波守だ。
家老の笹川はイカサマ賭場を開き、負けの込んだ客に無理やり娘を差し出させ、彼女たちは大商人に引き渡され慰み者になっていた。
屋敷に潜入したからくり人たちは笹川一味を仕置して江戸を旅立つが、道中、蘭兵衛と名乗るあの逃亡者も一行に加わる。

【知ってるゲスト】
草野大悟、伴勇太郎、北見唯一、松田明、牧冬吉

【名シーン】
ブラ平の火食い芸
ブラ平「長らくお待たせをば致しました、では只今より口中に火を食べてごらんにいれま~す

↑単純な小人芸もこの人がやると、とても滑稽に見える。

↑綿?につけた火をパクパク食べるブラ平、というか雁之助さん。
 すごいなぁ、色んな芸を持っているんですね。

②山田五十鈴さん、謎の芸を披露する

↑まずはこれ。必殺シリーズではおなじみ三味線を弾く山田さん。

↑続いてこちら、三味線をバイオリンのように弾くシーン。
 最初よく分からなくてギャグでやってるのかと思ったら、どうやらこれは胡弓という楽器らしい。
 三味線に似ているが、三味線より小型でバイオリンのように弾く楽器のようだ。
 画像を並べると大きさの違いも分かるし、よく見ると横に置いてあるので持ち替えて弾いていたんだね。
 芸達者な山田さん、さすがです。

③広重の依頼
広重「これは私が描きました東海道五十三次…
   お艶さん、私は絵を描きながらほうぼう旅をして歩き、行く先々で腹にすえかねることばかり見てまいりました。
   人の面をした鬼がのさばり、大手を振って生きております。
   私は歯ぎしりをするが一介の絵師…でもこの絵の中にちゃんと鬼たちは描きとめておきました」
お艶「鬼を?」
広重「見ただけじゃ分かりません。
   幸い五十三次の絵、評判になりまして、たんとお金が入ってまいりました。
   これがそのお金です…お引き受け願えないでしょうか?」
お艶「この絵のどこに鬼が?」
   広重が絵に熱を加えると一部が赤くなった!
   お艶に金を渡す広重。

お艶「仕事前は半金、あとは仕上げの後となっております」
広重「引き受けてくれますか!」


④高野長英の選択
    一座は仕事に取り掛かるため、逃亡者と別れる。
 小駒「ね~え?あんたどうするの?」
逃亡者「みんなの仕事って何だ?」
 小駒「誰かあなたの素性聞いた?」
逃亡者「いや…迷惑かけたな」
 小駒「じゃあね!」
    去っていく小駒。
逃亡者「じゃあ…さて、どうするかな…」

↑近藤正臣さん、男から見ても本当に二枚目の役者さんだ。

⑤今回の仕事は?
日本橋の絵をあぶると紋印が出てくる。

↑江戸追放となった一座には一日しか猶予がない。
 しかも第一話の放送時間もあと15分しかない(笑)

⑥開戦&お艶殺しシーン
    お艶は盆茣蓙(ぼんござ)の上に、三味線のバチを置く。
壺振り「それはなんでえ?」
 お艶「勝負はイチかバチか…」
    壺振りがサイコロをツボに入れた瞬間、お艶はツボをはじく。
    お艶は三味線のバチを投げ、飛び出してきたサイコロを切り裂く。
 お艶「まぁ、鉛が入ってますね。皆さん、このイカサマじゃ勝てませんよ!」
    お艶はバチを取ると、チンピラ達相手に戦いを始める。


↑文字では伝わりにくいけど、この開戦シーンはとてもカッコいい!

↑大勢の相手を敵に回し、大暴れするお艶さん。

↑髪も乱れ、必死の形相!だがそれがいい!

⑦小駒殺しシーン
小駒はコマを回し、それを侍の脳天に直撃させる。

↑普段は可愛らしい小駒も、裏では容赦のない殺し屋だ。

↑横からの絵は血が飛び散るというちょっとグロイ映像なのでカット(笑)

⑧塩八殺しシーン
   塩八はチンピラに右手をかざし催眠術にかける。
塩八「ほ~らこれは何だ?よーく見てよく見て、ほらほらよく考えて…よ~く見てほら…」
   喋る塩八の口だけが残るアニメーションが入り、塩八は屋根の上にチンピラを誘導する。
塩八「下は海だよ、さあ泳ごう思いっきり!気持ちがいいよ!そら!そら!」

   操られたチンピラは服を脱ぎ、ふんどし一丁になると勢いよく屋根から飛び降りる。

↑今はネットに必殺の動画も落ちてたりするけど、
 からくり人はやはりマイナーなのかあまり落ちてませんよね。
 この塩八の殺しシーンも見たことありませんでした。

↑最後は印玄戦法で。敵が落ちた時の音もあの音だ(笑)

⑨ブラ平殺しシーン
ブラ平「笹川さん、今度はあんたたちの責められる番だ」
    ブラ平は徳利に入った油を飲むと、蝋燭越しに吹き付ける。
    油は火となり、敵を焼き払う。

↑コミカルな芸人の時とは違う真剣な表情。兜の装備もかっこいい。

↑ブラ平の火炎放射!効果は抜群だ!

⑩ラスト
    京への道中、一人の男が道端に立っている。男は何も言わず一行に加わる。
 小駒「おっかさん!」
ブラ平「おい、なんだおめえ!?」
逃亡者「旅に医者がいると便利ですよ」
ブラ平「座長!」
    ブラ平はキセルで逃亡者をチョイチョイと指し示す。
 お艶「名前は?」
蘭兵衛「蘭兵衛!」
 お艶「蘭兵衛?…さあ、行くよ」
 小駒「は~い」
    お艶は特に気にしていない様子。小駒は蘭兵衛が気に入っているようだ。
    
蘭兵衛を加え旅立つ一行、最後に広重のナレーションが入る。
 広重「お艶さん、よっくご覧の上、東海道五十三次殺し旅、よろしくお願い致します」

↑一行に加わる選択をした高野長英、改め蘭兵衛
 今回は殺陣はなかったけど、この人がまた強者なんだな。


第11作 新必殺からくり人 作品紹介

2016年03月31日 | 第11作 新必殺からくり人



【OPナレーション】

人の一生は旅に似てるといいますが本当にそうでございますね
わたくし安藤広重が旅を描きました東海道五十三次
綺麗ばかりで少しも人のため息が聞こえてこないとか…
そんなことはございません
一枚一枚に切羽詰まった怨みとつらみ
つまりは殺してもらいたい人間をそっと描き込んである仕掛け…
お艶さん よっくご覧の上
東海道五十三次殺し旅 よろしくお願い致します
(語り:緒形拳)

【キャスト】
 泣き節お艶:山田五十鈴
 蘭兵衛(高野長英):近藤正臣

ブラ平:芦屋雁之助
 塩八:古今亭志ん朝
 小駒:ジュディ・オング
 安藤広重:緒形拳
 
【EDテーマ:惜雪】

旅のひとり寝には夢の続きもなく
雪が 雪が降ります 暗い窓に
あの人探して 私に会わせて
白い雪よ
心まさぐる熱い指先
逢えるのはいつの日か

(歌:みずきあい

【新必殺からくり人について
新必殺からくり人」と聞くと「からくり人シリーズ」の2作目のようだけど、本当は3作目の作品。
仕舞人と同じ旅物の必殺だけど、一般人の踊り子も混じった坂東京山一座と違って、こちらは一座全員が殺し屋というすごい設定。
登場人物は「からくり人」から山田五十鈴さん、雁之助さん、ジュディ・オング、そして頼み人役で緒形拳さんという安定のメンバー構成。
プラスして近藤正臣さんと、落語家の古今亭志ん朝
古今亭志ん朝(塩八)は…途中退場しちゃうし、歴代の殺し屋の中でもかなり影が薄いですよね。
この辺は本編の中の感想でまた語りたいと思います。
この作品も全13回と短いですが、京都までの殺し旅、行ってみましょう!


第16作 必殺仕舞人 第13話「深川節唄って三途の川渡れ-江戸-」【最終回】

2016年03月31日 | 第16作 必殺仕舞人



【ストーリー】
江戸への帰路、京山一行に瀕死の女が助けを求めて来た。
彼女は「聖妙庵に駆け込んだが、騙されて女郎屋に売り飛ばされた」と語り、手にしていた金を鎌倉の本然寺へ届けるよう頼むと、そのまま息絶えてしまった。
京山は聖妙庵を訪ねるが、その頃すでに晋松も聖妙庵を見張っていた。
江戸に入る前、本然寺に立ち寄った晋松は聖妙庵を調べるよう命を受けていたのだ。
晋松によれば、聖妙庵の庵主・聖妙尼と信妙尼は駆け込んで来た女から聞いた情報を元に、仲間の後家人たちに強請りを働かせ、用済みの女を殺したり女郎屋へ売り飛ばしたりしているらしい。
一方、聖妙尼も京山たちに目をつけ、六部の殺し屋・帷子(かたびら)の辰を差し向ける。
京山は聖妙尼一味との戦いを決意するが、相手の聖妙尼は将軍家ゆかりの者…巨悪を相手にするため、京山はわざと一座を解散させ、踊り子たちを守る。
京山の元には仕舞人たちが集まり、最後の仕事が始まる。

【知ってるゲスト】

二宮さよ子

【名シーン】
①坂東京山一座の解散
   京山は娘たちに色っぽい踊りを踊らせ、役人に捕まってしまう。
   皆が心配する中、京山は無事戻ってきたので安心するが…。
京山「坂東京山一座は今日限り解散しなきゃならなくなっちゃったんだよ。
   一座の責任者の私は江戸処払い…でもあんたたちには罪科がないって、そういうお裁きでね」
   皆泣きじゃくって京山との別れを嫌がり、京山について行くと言う。
京山「あんたたちは舞台が命だろ?私はそう教えてきたはずだよ!」

↑他の必殺と違ってアットホームな雰囲気があった坂東京山一座。
 最終回は仲間との別れが描かれることが多いけど、この一座の別れが一番寂しいだろう。

↑土下座までして連れて行ってくれとお願いするおまつさん。
 おまつさんは新仕舞人には出演しないけど、この後どうなったんだろう?

②仕舞人集合
    二人だけになった京山と直次郎は小屋に戻ってきた。
直次郎「お師匠さん、俺どこまでもついて行くからね。離れねえよ!」
    ムクリと人影が起き上がる…晋松だ。    
 京山「晋さん!」
直次郎「とっつあん!」
 晋松「連中今夜動きますよ」
直次郎「こっちも身軽になった。やりますかい、お師匠さん!」
 晋松「バカ!わざと別れたんだよ…娘たちのためだ、それくらいのこと分からねえのか!?」
 京山「気の重い仕事だけど、どうしてもやらなくちゃあね」
    そこにもう一人の人影が。
 京山「おはな!」
直次郎「おはなちゃん!」
おはな「お師匠さん、私はどこまでもお師匠さんについて行きます!
    足手まといになったその時は始末するなり何なり、お師匠さんの自由にして下さい」

6話で京山に「自分の娘の生まれ変わり」とまで言われたからね。
 おはなにとっても京山は母親みたいなものだし、離れるわけにはいかなかったのかも。


③仕舞人殺しシーン
直次郎は船に乗る御家人たちを襲う。

↑顔を黒く塗って戦いに臨む直次郎。

↑最後の一人との戦いでは赤フン一丁になり仕置する。
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↑晋松は序盤で辰に刺され重傷の身。戦闘中も傷をかばって思うように動けない。

↑なんとか木に縛り付けてフィニッシュ!
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聖妙尼「そなた、どこから逃げてこられたのじゃ?」
おはな「逃げて来たのではありません。お迎えにあがったのです」
聖妙尼「何!?」
 京山「あなたたちが地獄へ送った女たちから依頼を受けました…」
聖妙尼「誰じゃ!」
 京山「さあ、その女たちの待つ地獄へ参りましょう」
聖妙尼「無礼な!わらわを誰と心得おる!」
    庭先に出てきた信妙尼を後ろから仕留める京山。
    逃げる聖妙尼をおはなが遮る。
    京山は聖妙尼を桜の木の下で仕留める。 
   


↑大悪党でも戦闘力は皆無の尼さんに簡単に勝利する京山師匠。

④京山と直次郎
    京山とおはなは出家し、これまで殺した人たちの供養の旅に行くという。
直次郎「おいらも連れてってよ」
 京山「いけません!殿御との旅は許されないのです」
直次郎「あぁそう、じゃあいいよ、おいら勝手について行くからね!」
 京山「だめだよ!」
直次郎「やだよ…やだよやだよ…お師匠さんが何と言おうと、おいらついて行くからね!」
 京山「直…ありがとう。お前さんの気持ちは嬉しいよ。

    でもね、人にはそれぞれ自分の道ってものがあるんだよ。
    あんたももう一人で自分の道を歩かなきゃ…ね、私の言うことを聞いてちょうだい」
直次郎「お師匠さん…」
 京山「いいね?」

↑「直…ありがとう」の台詞を言う京マチ子さんの慈愛に満ちた顔いいなぁ。
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    いよいよ別れの時が来る…直次郎は泣いている。
おはな「直さん…こういう時は笑うものよ。それが男っていうもんでしょ」
直次郎「はいよはいよ、おいらのこと心配いらねえよ。
    男一匹何があったって生きていけりゃあな。
    お師匠さんよ、たまにはオイラの夢見てくれよな…よ!」
    勢いよく駆けていく直次郎。


⑤仕舞人たちの旅立ち
    小舟に揺られる直次郎。
直次郎「また会おうぜよ、おっかさん」

↑6話で「おっかあのいるお前が羨ましい」と言っていた直次郎。
 この旅で彼にもおっかあが見つかったようだ。
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   皆を心配させないために、格好つけて女のところに向かうと言った晋松だったが、ついに倒れてしまう。
晋松「くそぉ、死ぬもんか…死んでたまるか!」
   歯を食いしばり起き上がった晋松は桜吹雪の中、再び歩きだす。


↑結局最後まで負傷のことを隠し通した晋松。

↑新仕舞人までには回復するので一安心。
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↑最後はこのお二人。
 新仕舞人ではまた殺し屋に復帰するけど、どういう流れで復帰するんだろう。
 新仕舞人は見たことがないけど、近いうちに視聴予定です。


第16作 必殺仕舞人 第12話「おちゃやれ節 騙した男へ波しぶき-紀伊-」

2016年03月28日 | 第16作 必殺仕舞人



【ストーリー】本作では依頼がすでに決まっているので上段に記載。
場所は串本の静安院、頼み人はおとき。
山科屋の女将・おときは役者の尾上鶴之丞と関係を持ってしまった。
鶴之丞は「不義密通をばらされたくなければ三百両払え」とおときを脅迫し、おときは自害する。
おときは鶴之丞への恨みを婆やのお辰に残し、お辰は静安院にそれを伝えるが、そのお辰もおときの後を追い自害する。
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鶴之丞は女に人気の役者であったが、裏では座頭・喜寿郎の命令で金持ちの女をたぶらかし、最後は金を強請り取る悪党だった。
串本にやってきた喜寿郎は綱元の岬屋の娘・おみつに目をつけ、その命で鶴之丞はおみつと接触することに成功するが、鶴之丞は密かに「二度と芝居小屋に来るな」とおみつに告げる。
実は鶴之丞は喜寿郎への負い目から嫌々ながら喜寿郎の命令に従っていただけであり、これ以上の悪事には耐えられなくなっていたのだ。
鶴之丞おみつを誘うことを拒否し始めたため、喜寿郎は自らおみつを襲い金を要求する。
おみつは入水自殺し、そのことを知った鶴之丞は怒って役所に訴え出ようとしたため、喜寿郎に殺されてしまう。
おみつの婚約者・利助は喜寿郎へ復讐を狙っている様子…これ以上、善人に間違いを起こさせないために仕舞人たちは仕事にかかる。

【知ってるゲスト】

浜田晃、竹井みどり

【名シーン】
①赤ふんどし直次郎
    串本に来た一行。踊り子たちは直次郎に裸になって泳ぐように促す。
直次郎「ああそうかそうか、おめえら本当はオイラの裸が見てえのか、よし!見せてやろうじゃないの!」
    服を脱ぎはじめる直次郎だったが、踊り子たちに取り囲まれ服を脱がされる。
 京山「あ~もう!よしとくれよ~!」
踊り子「きゃ~!」
    踊り子たちが逃げだすと、赤フン一丁の直次郎が現れる。       
直次郎「海で鍛えたこの体!よ~ん!お~ん!いよ~ん!」
    走り回ってやりたい放題の直次郎、最後は海に入って踊る。

↑女の子の前で股間を突きだすな(笑)

↑さすがの京山師匠もビックリ!

↑きれいなお尻だな。
 体も鍛えているし、この体なら自慢できるね。

↑直次郎の裸に4枚も画像を使うこのブログの品のなさ(笑)

②お辰ばあさんの悲劇

↑このおばあさん脇役なんだけど、けっこう印象に残りました。
 喜寿郎たちに服を脱がされ、足蹴にされる…晋松よ、見てるならとっとと助けろよ。

↑晋松に半纏をもらうお辰。

↑静安院に駆け込むがなんと自害して果てる。

↑晋松との再会はお墓で…。

③おみつ(竹井みどり)

↑こりゃまたかわいい女優さんだ。
 仕事人以降にけっこうゲスト出演している竹井みどりという女優さんだそうだ、チェックしとこ。
 なぬ、ロマンポルノにも出演ですと!…それは見たい(笑)


④ラスト
    旅立った直次郎は岬屋の主人と利助の仲睦まじい様子を見かける。
 京山「直!」
直次郎「へい…お師匠さん、俺たちいいことしたみたいだね…」
 京山「うん、そうだね…さぁ、次はお江戸だよ!」

↑岬屋の主人は「おみつは死んだが利助は倅だ」と言っていた。
 養子にでもするのかな?仲良く暮らしてほしい。

↑北海道から沖縄まで、なんかめちゃくちゃなルートでしたが、次回江戸で最終回!


第16作 必殺仕舞人 第11話「秋田音頭は国盗り家老の冥土唄-秋田-」

2016年03月28日 | 第16作 必殺仕舞人



【ストーリー】本作では依頼がすでに決まっているので上段に記載。
場所は秋田の行庵寺、頼み人はさと。
直訴状を持って江戸に向かった夫の茂吉ら三人が道中、何者かに斬り殺された。
下手人を見つけ出し、仇を討ってほしい。
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領地替えで佐竹藩に替わって川越藩が秋田を治めることになった。
だが佐竹の殿様を慕う秋田の百姓たちは「行かないで欲しい」と訴え、秋田は大騒動になっていた。
次の領主となる川越藩はこれを危惧し、直訴のため江戸に向かった百姓を殺したりしていた。

だが百姓の結束が予想以上に強いと知った川越藩では、密偵を百姓たちの中に送り込み、流言飛語にて内部崩壊を狙う。
※面白くなかったので適当です。

【知ってるゲスト】
早川保、西田良

【感想】
仕舞人って表稼業が「諸国民謡手踊り一座」だから、「一座が庶民の前で踊り、庶民も楽しくそれを見ている」という絵は毎回あってもいいと思うのです。
マンネリになってしまうかもしれないけど、それがお約束みたいなものですからね。
だけど一座は時々「踊りどころじゃない緊迫した地域」に行くことがありますよね?
例えば10話の琉球や、今回の秋田など。
特に今回は最後まで踊りのシーンがなく、ラストで無理やり外で踊るという強引な展開に。
しかも亭主と兄を失い落ち込んでいるさとを、直次郎が無理やり踊りの輪に入れようとしたシーンはあまりに空気が読めていなくて、ちょっとむかつきました。
ストーリーも、庵主がいきなり逃げ出してたり(無責任すぎる)、ラストで国替えの結果がどうなったかの説明もないし、踊りどころじゃなかった町民が最後に踊り出すし、雑な感じのストーリーでした。

↑座って泣くさと…ガサツな直次郎がそれを放置するのはいいとして、京山までシカトしてるからな。
 ひでえオチだわ。


第16作 必殺仕舞人 第10話「身を投げ生きる安里屋ユンタ-琉球-」

2016年03月27日 | 第16作 必殺仕舞人



【ストーリー】本作では依頼がすでに決まっているので上段に記載。
場所は薩摩の安永、頼み人はクバ。
琉球では薩摩藩の課す人頭税に苦しめられているため、薩摩奉行を討ってほしい。
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琉球では人頭税から逃れるため、口減らしの間引きが行われていた。
与那国の娘・クバは間引きから逃れたために掟破りの烙印を押されたので、身重の体で海を渡り薩摩へ向かった。
薩摩には「侍となって島を守る」と言い残して去って行った夫の知念がいるからだ(無理がたたり子供は流産)。
知念とは現在は音信不通であったが、話によると出世した知念は「大和知之助」と改名し、薩摩奉行・島津と共に琉球に視察に向かったという。
安永寺で依頼を聞いた京山たちはクバと共に琉球に渡る。
しかし知念は完全に支配する側の人間となっており、知念は協力を拒んだ島長を殺すと、その罪をクバになすりつける。
クバは島民から迫害を受けた挙句、最後は知念に殺されてしまう。

【知ってるゲスト】
林ゆたか

【感想①】
間引きとか迫害とか、内容がかなりハードな回でした。
あと、だいたい時代劇で琉球が舞台だと、悪党は薩摩藩なんだよね。
まぁそういう歴史の流れがあったのは事実だとしても、自分の故郷(このブログ主は鹿児島出身)が悪役にされるのは気持ちのいいものではなかったです。
なので個人的にはちょっと微妙な回でした。

↑島民から石打ちの私刑を受けるクバ…かなりきつい内容です。

【感想②】
仕舞人の全編視聴は今回初めてだったけど、殺しのBGMってどうして「必殺!」と「荒野の果てにアレンジ」なんでしょうね。
ずっと前レンタル屋で借りた殺しのBGMばかりを集めたCD「必殺!The BEST」での仕舞人の殺しBGMは「かわって晴らそう女の涙(風の旅人のアレンジ)」となっており、本編でこれが聞けるのを楽しみにしていたのですが…。
という具合に、なぜか日の目を見なかった「かわって晴らそう女の涙」ですが、今回の話の琉球への船出シーンでなぜか使われます。
主題歌のアレンジBGMにのせて殺しをするのが必殺シリーズのかっこいいところだと思うので、「かわって晴らそう女の涙」も殺しシーンで使って欲しかった!
この辺が仕舞人や渡し人(こちらは途中で変更するという最低最悪のパターン)の残念なところだと思います。

↑踊り子さんには手を触れないで下さい!
 周りが女だらけでシリーズ中でも一番オイシイ思いをしてそうだな、直次郎は。


第16作 必殺仕舞人 第09話「女泣かせた鹿児島おはら節-鹿児島-」

2016年03月27日 | 第16作 必殺仕舞人



【ストーリー】本作では依頼がすでに決まっているので上段に記載。
場所は鹿児島の行徳院、頼み人はおしの。
彼女は極悪非道の盗賊・浪花の辰蔵の情婦で、引き込み役や見張り役を強要されていた。
「やめて欲しい」と頼んでも聞き入れてもらえず、おしのは行徳院に駆け込む。
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鹿児島にやって来た一行は、唐丸籠で連行されている罪人を目撃する。
京山は行徳院で依頼を聞くが、その罪人こそが今回の標的・浪花の辰蔵であった。
籠の罪人が本物の辰蔵か疑う京山たちであったが、果たして本物の
辰蔵はしゃも鍋屋に潜伏していた。
店の主・茂吉は辰蔵に恩があり、その恩を返すために辰蔵の替え玉にされ(連れ戻すという約束があった)、妻のおさとも辰蔵の慰み者になっていた。
一方、籠を追った直次郎は、辰蔵(茂吉)が山中で与力・高倉に斬られる現場を目撃する。
辰蔵は高倉と手を組んでおり、連れ戻す約束を反故にして替え玉の茂吉を殺してしまったのだ。
辰蔵は不要になったおさとの命まで奪い、このままではおさとの子供とおしのの命も危ない-仕舞人たちはまず二人の救出から取り掛かる。


【知ってるゲスト】
赤座美代子、田畑猛雄

【名シーン】
晋松とおしの
    おしのは晋松に自分の過去を語る。
    おしのの一家は紙問屋であったが、辰蔵一味に襲われ、父母や夫、子供まで殺されていた。
    おしのだけが連れ去られ、辰蔵の情婦にされてしまったのだという。
おしの「何度かあいつを殺して自分も死のうと思ったんですが、
    抱かれてしまうと一時憎しみも恨みも忘れてしまうもんなんですね…
    終いには恥ずかしいけど、あいつを待つようになってしまったんです」


↑実際世の中にはクズみたいな男と一緒にいる女性も多いですが、
 この辺の心情は男の自分にはさっぱり理解できないですね…。

↑ラストでおしのは尼へ。
 悪党の辰蔵と共に暮らした日々を反省し生きて欲しい。


第16作 必殺仕舞人 第08話「坊さん かんざし買うを見た-高知-」

2016年03月26日 | 第16作 必殺仕舞人



【ストーリー】本作では依頼がすでに決まっているので上段に記載。
場所は高知の
月院
頼み人の廓の総代・鶴富楼お倉によれば、標的の破戒僧・宗純は三人の女郎をかどわかして、自分の寺である来迎寺で乱暴を働いていると言う。
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高知に入った一行は、有名なはりまや橋で坊さんがかんざしを買う姿を目撃するが、その坊さんこそが今度の標的・宗純であった。
晋松は情報を集めるが、驚いたことに宗純は僧になる前はお倉の娘・お光の夫で、お倉にとっては婿養子だったという。
一方、直次郎はオカマに変装して来迎寺へ潜り込み、三人の女郎がこき使われている様子を確認する。
仕舞人たちは宗純を殺すために来迎寺へ乗り込むが、彼らはそこで驚きの光景を目撃する。
宗純が三人の女郎に厳しく接していたのは、彼女たちを世に出し一人立ちさせるためだったのだ。
京山もその真意を知り、間接的に三人の国越えに協力する。
その頃、宗純に自ら手を下すことを決めたお倉は来迎寺へ向かうが、お光が宗純をかばうため手を下せない。
そこにやって来た廓の副総代・亀屋と入船屋は、邪魔な宗純を殺し、ついでに日頃から不満を持っていたお倉までも殺してしまう。

【知ってるゲスト】
高峰圭二、田中弘史

【名シーン】
①坊さんかんざし買うを見た

↑嫌われ者の宗純。このかんざしは何に使うつもりなのか…。

②宗純の企み
    宗純は女郎たちを国超えさせるために、京山一行の通行手形を盗もうとする。
直次郎「弱っちゃったなぁ、あいつ俺たちの一座に強盗に入るんだってよ」
 京山「ほう、いいよ、入っておいで…直、あの女郎たちを助けてやろうじゃないか」

↑宗純の真意を知り、京山も女郎の足抜けに協力することに。 

③直次郎七変化

↑オカマの直次郎。

↑泥棒の直次郎。師匠に包丁を突きつけるので謝るシーン。

④宗純と女郎たちの別れ
    宗純は女郎たちの髪に自らかんざしを挿す。女郎たちは皆泣いている。
 女郎「ありがとうございました!」
 宗純「ほな、この通行手形で頼むぞ」
直次郎「へい」
 宗純「お前には何の支度もしてやれなかったが、まぁ男や、逃げられるだけで堪えてくれ」
    宗純は直次郎に手形を渡す。
そして彼女たちにも声を掛ける。
 宗純「では、必ず逃げ切ってくれよ」
 女郎「必ず逃げ切ってみせます」
 宗純「お前らが無事に逃げ切れば、あとに続く者の励みになる…頼んだぞ!」
直次郎「へい!」


↑かんざしは彼女たちへのプレゼントだったんだね。

↑実はいい人だった宗純さん。
 直次郎も彼を認め、「頼んだぞ」と言われたあとの返事はとても素直なものに。

⑤ラスト
   芝居小屋に庵主がやってくる。その手には亡くなった三人の位牌があった。
京山「何か?」
庵主「京山さん、評判の手踊りを見せては頂けませぬか?
   仏の供養のために…それに鶴富楼の女郎衆たちにも是非…」
   皆はかんざしを買う宗純の姿を思い出す。
   庵主の要望に応え、よさこい節を披露する京山一座で終わり。

↑この庵主様も最初は宗純を憎んでたけど、今は彼の供養のために京山の元へ行く。

↑最後はしんみりとなるけど、なかなかの良回でした。


第16作 必殺仕舞人 第07話「丹後の宮津の嘆き唄-京都・宮津-」

2016年03月26日 | 第16作 必殺仕舞人



【ストーリー】本作では依頼がすでに決まっているので上段に記載。
場所は宮津の行観寺、頼み人はお初
中間奉公をしていた兄・留吉が、奥方との不義密通の咎で主人(勘定方・本庄)に奥方もろとも斬り殺された。
無実を信じるお初は女郎に身売りして金を作り、その金で兄の恨みを晴らしてほしいと言う。
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宮津にやって来た京山たち。
依頼を聞き調査に入るが、標的の本庄はなぜかお初を身請けしようとしている様子で、また一方、本庄を狙う若い侍も現れた。
侍の名は新助-彼は奥方の弟で、彼もまた姉の恨みを晴らすため本庄を狙っていたのだ。
お初によると不義密通の話は嘘で、実際は本庄が行っていた横領が奥方に見つかったため、口封じのため不義密通に見せかけて二人を殺したものらしい。
本庄はお初を身請けするが(身請け後に追放する企みだった)、お初は隙を見て行観寺に駆け込み、病身の新助もまた行観寺に匿われる。
本庄一派の方もお初と新助を狙うが、駆け込み寺に逃げられては手も出せない。
危険な仇討ちはさせまいと、京山はおはなに「あの二人を寺から出すな」と二人の監視を命じるが…。


【知ってるゲスト】
佐藤万理、須賀不二男、武周暢

【名シーン】
お初と新助
    仇討ちに行こうとする新助。
おはな「出て行っちゃだめよ!」
 京山「新助さん、犬死をなさるおつもりですか?
    あなたの身を案じている者たちの気持ちを、踏みにじっちゃいけませんよ…」
    去っていく京山たち、新助は仇討ちを思いとどまる。
 お初「新助様…」
 新助「死んでもいい…相打ちを覚悟で本庄を討ちたい。それが俺の意地だ、姉への供養だ。
    しかし、それさえできない俺の弱い体…無念でならないんだ」
 お初「お気持ち分かります…私も同じ思いでした。
    仇を討つ力のない自分が情けなくて…だから身を売ったのです。
    そのお金で…願を掛けました…仏様のお力にすがりたい一心で」
 新助「そんなに思いつめ身まで捨てなくとも…」
 お初「思いつめていらっしゃるのは新助様です。
    今命を捨てずに、なぜ時節をお待ちなさいません…どうして死に急ぎなさるのですか!?」
 新助「お初…」
    手を握り見つめ合う二人。
    一方小屋に戻ったおはな(おはなは新助に気がある)は二人の様子が気になる様子。
 京山「私たちの稼業に色恋はご法度だよ…」

↑お初は佐藤万理さん。相変わらず可愛い。    

↑新助が気になるおはなと、おはなが気になる直次郎。三角関係というやつですな。
 直次郎は「色恋はご法度」と言われさらに落ち込む(笑)

②おはなの失敗
   京山は仲間たちとの話し合いのため小屋を出る。
京山「どんなことがあってもあの二人を寺から出すんじゃないよ…いいね?」
   うなずくおはな。
   だかおはなは二人の親しげな様子を見て落ち込み、目を離してしまう。
   その間に二人は本庄とグルの家老・坂田に外におびき出され、殺されてしまう。

↑同じ目的を持つ二人だからなぁ、接近して当然だわな。

↑あ~あ…おはなちゃん、やってしまいました…。

③おはな、仕舞人へ

直次郎「俺たちの言うこと聞かねえから返り討ちにあっちまったんだよ…助け甲斐のねえ野郎だ!」
 京山「さあ、みんな行くよ…早くお行き」
おはな「手伝わせて下さい!」
 京山「バカなこと言うもんじゃないよ!お前は一座の総領娘だろ?
    私に代わって一座の者を無事に国越えさせるのが仕事じゃないか。さあ、お行き…」
おはな「私の手落ちで二人を死なせてしまいました。
    お願いします!手伝わせて下さい!」
 京山「仕事の上での手落ちは、命がいくらあったって足りやしないんだよ?
    新さんや直の身にもなってごらんな…もしそんなことにでもなったら、
    私の手でお前を始末しなきゃならない…そんなつらい思いをさせないでおくれ」
おはな「お願いします!」
直次郎「手伝わしてやってくんねえか…このままじゃ、おはなちゃん生き地獄だ…頼むよ、師匠!」
    京山は晋松を見る…晋松は何も言わない。

↑前回は殺しがばれただけの回で、今回で加入なのね。

③仕舞人たち殺しシーン

↑BGMが最初は「必殺!」なんだけど、途中からうまくつなげて「荒野の果てにアレンジ」に変わるのがかっこいい。

↑直次郎のターザン戦法。

↑今回の仕事は誘き出し役だけど、おはなも仕舞人として仕事を最後まで見届ける。
 この話もDVDマガジンに入っていた回でした。


第16作 必殺仕舞人 第06話「花笠音頭は地獄で踊れ-山形-」

2016年03月23日 | 第16作 必殺仕舞人



【ストーリー】本作では依頼がすでに決まっているので上段に記載。
場所は山形・熊井の浄月庵
一人の女郎が本然寺へ駈け込んできた。
彼女によると、米問屋の庄内屋がたくさんの娘たちを騙して江戸に連れて行き、吉原に売り飛ばしているという。
娘たちは故郷に帰ることもできず、死ぬまでこき使われるのだ。
駆けこんだ女郎は男たちに吉原に連れて行かれ、多くの女郎たちの恨みのこもった手紙だけが残された。
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凶作に苦しめられる庄内・熊井宿。
そこに住む三人の若者は、熊井代官所の役人が侍を殺害する現場を偶然目撃する。
現場を見られた役人たちは若者たちをも襲い、唯一生き残った彦市は山中に逃げ込む。
実は殺された侍は江戸から来た巡察使であり、米の横流しの発覚を恐れた庄内の郡代・吉津の手によって消されたのだ。
また、米の横流しには庄内屋も一枚かんでおり、米と一緒に娘たちを騙して江戸に連れて行っていたのだ。

彦市には巡察使殺しの罪が着せられ、妹のおひさは代官所へ連れて行かれ、母親までもが捕まってしまう。
母親を助けるためについに姿を現した彦市だったが、役人たちに斬り捨てられる。

【名シーン】
①おはな、殺しを目撃する
   おはなは京山の殺しを目撃してしまう。
晋松「見た者は殺す…掟だ」
   晋松の腰縄がおはなの首に巻きつく。
   晋松は刃を引き抜こうとするが、それを京山が止める。
京山「晋松さん…この子の命は私に預からせて下さい…
   雪の中で倒れていたこの子を助けた時、私は自分の娘の生まれ変わりだと思ったんです。
   この子を生かすも殺すも私の手で…」
   晋松は刃を引き抜くのをやめる。
   おはなは号泣し京山にすがりついた。


↑殺しを目撃してから仲間になるパターンって仕舞人が最初なのね(多分)。
 のちにスキゾーみたいなゴミが同じパターンで仲間になるから、あまり好きではないが…。


第16作 必殺仕舞人 第05話「津軽じょんがら嘆きのひと節-青森-」

2016年03月22日 | 第16作 必殺仕舞人



【ストーリー】本作では依頼がすでに決まっているので上段に記載。
場所は津軽の法恩寺
「投げ込み寺」と呼ばれる法恩寺に、藩御用彫仏師・鷹衛門の娘・りつが投げ込まれ、父の弟子・早雲への恨みを残して息絶えた。
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越後の寒村で京山たちは離れ瞽女(ごぜ)・なつと知り合った。
なつはこけし職人の誠二郎と恋仲になるが、その後裏切られて廓に売られ、ようやく奉公を終えて故郷・津軽に帰るところだと言う。
なつは京山たちに同行させてもらい、津軽で妹・すわに会うが、彼女は妊娠しておりその夫はなんと誠二郎だった。
すわに気を使い家を出たなつは、再び京山たちの元へ行く。
その頃、京山たちは法恩寺で聞いた標的・早雲の調査をしていたが、どうやら早雲=誠二郎らしい。
果たして早雲=誠二郎であり、その早雲は藩御用彫仏師の地位を狙うと不要になったすわを始末し、他方では早雲と結託している寺社奉行・高森陸奥守が鷹衛門を斬り捨てた。
京山たちは早雲=誠二郎の証拠を掴むが、逆になつの存在に気付いた誠二郎もなつの命を狙い始める。

【知ってるゲスト】
久保にしき(今出川西紀)

【名シーン】
直次郎となつ
    直次郎に背負われ故郷の海へ来たなつ。
 なつ「津軽の海の匂いだ…帰って来たんだ…帰って来たんだ!」
直次郎「うめ~!うめ~なぁ、津軽の潮風は!な、おなっちゃん!」

暗い過去のため悲しげな様子のなつだったが、故郷へ帰り笑顔が戻った。
 直次郎も嬉しそうだ。
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    地蔵に願をかけるなつ。
    誠二郎はなつの命を狙うが、なつを探す直次郎に気付き逃げ出す。
直次郎「おなっちゃん!」
 なつ「直さん?」
直次郎「どうしちゃったんだよ、心配したぜ!」
 なつ「ごめんなさい、なんとか誠二郎を探し出したくて…もう、じっとしていられなくて」
直次郎「分かった、分かったよ。とにかく今日のところ小屋へ帰ろう、な」

↑他の誰よりもなつが心配な直次郎。

↑様子を見ていた晋松も一安心。だけど…。

②直次郎殺しシーン
 晋松「早雲が鷹衛門の跡目に決まったよ
直次郎「バカ野郎!」
 京山「いいね…今度の仕事は鷹衛門さんの娘さんの恨みを晴らすだけじゃない。
    生き地獄のおなつさんの恨みもね…

    金を取ろうとする直次郎の手を晋松が掴む。
 晋松「直、お前のやるのは陸奥守だ」
直次郎「なんで!?」
 晋松「情に走れば仕損じるよ…」


↑なつに肩入れしている直次郎を気に掛ける晋松。
 殺しの先輩としてのアドバイスだ。
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    戸を開けて侵入する直次郎。
陸奥守「何者だ!」
    激突する両者だが、直次郎の居合いが先に入り、更に袈裟斬りで倒れる陸奥守。

↑白い息がまるで闘気のように立ち上る。

↑何はともあれ、なつが守れてよかったな。


第16作 必殺仕舞人 第04話「江差追分 母娘の別れ-北海道・江差-」

2016年03月21日 | 第16作 必殺仕舞人



【ストーリー】本作では依頼がすでに決まっているので上段に記載。
場所は江差の浄心
頼み人はおしん。恋人の漁師・伊之吉が町を牛耳る綱元・江差屋仁兵衛に殺されたらしいので仇を討ってほしい。
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北海道の江差へやってきた一行。
京山は浄心寺で依頼を聞き、依頼人のおしんが伊之吉の墓参りをしているところを目撃する。
ところが、その後、興行の挨拶のために江差屋を訪ねた京山は、そこでもおしんと出会う。
おしんは母・お栄に頼まれて江差屋の妾になっており、その見返りにお栄は料亭を任されていたのだ。
一方、晋松は地獄と言われる江差屋の漁師小屋に潜入し、伊之吉がそこでの酷使に反抗したため殺されたことを知る。
小屋では脱走計画が持ち上がるが密告により露見し、脱走計画に加担した者は伊之吉と同じく殺されてしまう。
脱走計画を密告した者、それはお栄であり、伊之吉もお栄により殺されていたのだ。

【知ってるゲスト】
仁和令子、永野辰弥(永野達雄)

【感想】
クソみたいな母親と、その母親に利用される娘の話でした。
伊之吉を殺させたのも母親、娘のおしんを江差屋に差し出したのも母親、漁師小屋の暴動を密告したのも母親…理由はどうあれ、結果を見れば超絶クズの母親じゃないですか。
こういうクズがぶっ殺されるのを楽しみにしてたのに、おしんが母親を見捨てることができず最後は母娘として一緒になったから結局仕置されないとは…。
必殺にはそういうの求めてないし、二度と見たくないレベルで面白くありませんでした。

↑母親役の女優さんには悪いけど、このツラ見ただけで腹が立ちます。


第16作 必殺仕舞人 第03話「織姫悲しや郡上節-郡上八幡-」

2016年03月21日 | 第16作 必殺仕舞人



【ストーリー】本作では依頼がすでに決まっているので上段に記載。
郡上八幡(ぐじょうはちまん)観月院
観月院に駆け込んできた素性も分からぬ女郎…彼女は天満屋への恨みを残し死んでしまう。
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郡上八幡にやって来た一行は、天満屋が仲人をする婚礼の場で踊りを披露する。
しかし、花婿の音松は新婚早々飲み屋で飲んだくれており、直次郎はそれが気になり仕方がなかったが、ほどなく天満屋が花嫁のおかよを慰み者にしていることを知る。
音松の話によると、おかよの家には借金があったが、天満屋は「十日の間、おかよの体を自由にする」ということを条件に借金の棒引きを申し出ていたのだ。
一方晋松は、天満屋が織子たちを酷使し、胸を病んで働けなくなった者を女郎にしていることを知る。
直次郎との出会いによりおかよを取り戻すことを決めた音松は「天満屋の悪事を訴える」と脅し、おかよを解放するように要求する。
音松の要求を飲んだ天満屋だったが、怒った天満屋は手下を使って音松を殺害し、一方、晋松が知り合った女郎のおりくも手下たちから暴行を受け亡くなってしまう。


【知ってるゲスト】
谷口完

【名シーン】
直次郎と音松
直次郎「音松っつあんよ!音松っつあんよりずーっとかみさんの方がつれえ思いしてるぜ」
 音松「そうかもしれない…なのにおいらったら自分の事しか考えねえで、酒でごまかそうとばかりしてきた」

↑なかなか面倒見のよいところがある直次郎。

直次郎と京山
 京山「せめて今夜だけでも、あたしが天満屋の足を引き留めてやろうか?その夫婦のためにさ」
直次郎
「お師匠さんが?」
 京山「そう」
直次郎「無理!ちょっと無理だ…」
 京山「嫌に見くびられたものだねぇ」

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    京山は天満屋を酔い潰させ、足留めに成功する。

 京山「今日はどこ行ってたの?」
直次郎「音松んち」
 京山「ふ~ん」
直次郎「どういうわけか今夜は天満屋が現れなかった…」
 京山「そう?」
直次郎「お師匠さん!…ありがとうよ!」
 京山「フフフ…」


↑このシーンの京マチ子さんの笑顔は本当に可愛らしい。

③直次郎とおかよ
直次郎「へぇ…そうかい!あの音松っつあんが天満屋んとこに話をつけに行ったなんて。
    そりゃよっぽどあんたに惚れてんだよ!」
    微笑むおかよ。
直次郎「笑った、笑った!そうこなくちゃあよ!
    じゃあ俺がひとっ走り迎えに行ってくるから、な?楽しみに待ってろよ、おかよちゃん!」

↑二人のために何かと力になってあげる直次郎。
 しかしこれが悲劇を招くことになる。

④直次郎殺しシーン

↑BGMはこちらも「荒野の果てに」のアレンジ(新からくり人と同じ)。

↑手下に突っ込み一撃で仕留める!
 気合が入りすぎて、勢いで堀にまで飛び込む。

⑤ラスト
    音松とおかよのことを思い出し落ち込む直次郎。
    いつもと違う様子に踊り子たちは声をかける。
踊り子「きっと町へいい人残してきたのかもね
おはな「本当?直さん?
直次郎「あ~いい人だったぁ!
おはな「私よりきれいだった?
直次郎「ばか!きれいたって顔じゃないんだよ!
    純な気持ちだよ~ん!心だよ~ん!泣けてくらぁい、畜生!」

おはな「よーし、じゃあ直さんのためにみんなで一曲歌ってあげる!せーの!」
    郡上節を歌う踊り子たち。
 京山「直次郎、いいところがあるじゃないか。きっと郡上八幡のことはいつまでも忘れやしないよ」

 晋松「だろうね…だが俺なんざ、後ろを振り返るなんてことは、とっくの昔に忘れちまってるよ…悲しいねぇ」

↑DVDマガジンに収録されていた直次郎メイン回。なかなかの良回です。
 ちなみに新仕置人17話のリメイク作だそう。
 どんな話か忘れたので(これが嫌でこのブログを書いてます)、新仕置人を見る時はチェックしてみます。