必殺シリーズ 備忘録

主に各回の名シーンまとめ
※『新仕舞人』『仕置屋稼業』をまとめ中!

第11作 新必殺からくり人 第13話「東海道五十三次殺し旅 京都」【最終回】

2016年04月07日 | 第11作 新必殺からくり人



【ストーリー】

ついに最後の目的地・京都へやってきた一行。
お艶たちは三条大橋の絵を取り出すが、絵は二枚あった!
一枚にはいつものようにあぶり出しで赤くなる橋で佇む男、そしてもう一枚は崩れる橋の絵だった。
お艶たちは不審に思いながらも、橋で佇む男を調べる。
彼は目明しの安次という男で、京に上ってくる怪しい人物を見張っていたのだが、裏では検校の地位を貰いに来る座頭を騙しては金を巻き上げている悪党だった。
安次はお艶たちと道中で知り合った佐市と千代の親子に目をつけ、その金を狙う。


【知ってるゲスト】
山田吾一、西田良、外山高士

【名シーン】
①今回の仕事は?

↑京都所司代の安次は、京に上ってくる怪しい人物を見張っている。
 重要なそうな仕事をしているわりには、裏で座頭を騙して金を奪うせこい奴だ。

↑もう一枚の絵、崩れる橋。これにはどんな秘密が?

②お艶と小駒
   蘭兵衛の心配をする小駒。

お艶「小駒ちゃん…」
小駒「ん?」
お艶「あの人を好きになっちゃだめだよ」
小駒「あの人って誰よ?」
お艶「蘭兵衛さんはあんたには似合わない」
小駒「追われてる人だから?」
お艶「あのお人はね、世の中よりあんまり考えが進み過ぎてるから、追われていなさるんだよ」
小駒「だったらお気の毒じゃない?」
お艶「高野長英さんにはね、許嫁がいなすった。
   長い長崎留学の間、じっと国元で待っていた許嫁にどう言いなすったと思う?
   悪いが他の男に嫁いでくれ…きっと自分のしている学問が危ない学問だって考えたんだろうね。
   あの人優しいけど、心は別のもんに奪われてるお人なんだよ…
分かったかい?」

   小駒は小さくうなずく。

↑劇中では殺し屋・蘭兵衛なので、蘭学者・高野長英としての顔はほとんど見せない。
 だから小駒も好きになっちゃったのかも。


③蘭兵衛、正体がばれる
蘭兵衛「逃げてもらっちゃ困る」
 安次「ああ…どっかで見た顔や!」
蘭兵衛「思い出してもらっても困る」
 安次「…高野!」
    蘭兵衛は安次に斬りつけるが、逃げられてしまう。

↑お艶は広重のせいにしてたけど、ここで正体がばれたから、追われる羽目になったんじゃないの?

④蘭兵衛、顔を焼く
    京の町をたくさんの取り手が走り回っている。
蘭兵衛「これはどうやら私を追ってるらしい
私と一緒にいてはみんなが危ない。

    ブラ平さん、五十三次一緒に旅をしたよしみだ…私の最後の願いを聞いて下さい」
    千代が佐市を呼ぶ声がする。
    皆が見守る中、佐市は千代に最後の言葉を残し息絶えた。
ブラ平「どうするんです?」
蘭兵衛「高野長英の顔を変えるしかありませんね…」
ブラ平「顔を?顔を焼くんですか?」
蘭兵衛それ以外に生き延びる道がなければ、焼くしかないでしょう…。
    ブラ平さん、私にはまだまだやらなきゃならないことがいっぱいあるんです」
    蘭兵衛の決意を知り、ブラ平はうなずく。
    目を閉じる蘭兵衛にブラ平は火を吹き付ける…辺りに蘭兵衛のうめき声が響く。

↑硝酸で顔を焼いたという記録があるそうだ。  

⑤お艶、広重の真の目的を暴く
お艶「例えばこの絵…これは幕府へ差し出すのを、うっかりと私にお渡しになったんでしょう?
   もしも討幕の軍が西から起きる時は、この三条大橋を落として討幕の軍を防ぐ。
   あなたの五十三次の絵、裏の裏にはそうした幕府の防ぎ様が描きこまれているはずですねえ。
   広重さん、つまりあなたは幕府の隠密。
   蘭兵衛こと高野長英さんに不意の追手もあなたの密告でしょう…」
広重「確かに私は心ならずも幕府の隠密を務めたことはありますが、
今は一介の絵描き。

   長英さんを密告するなど、そんなことはしておりませんよ、断じて…
お艶「証拠は?
広重「証拠?いや、それは残念ながらありません…
お艶「それじゃあ、仕方がありませんね…
   お艶は広重を殺すべく、バチを持って立ち上がる。

   すると広重は筆と紙を取り出し、突然お艶の絵を描き始めた!
広重「お艶さん、一度あなたを描きたかったんですよ。
   どうぞ遠慮無くやってください。
   ただできれば描き終わるまで、待って頂けるとありがたいんですが」

↑こうやって見ると、山田さんって本当に浮世絵美人みたいな佇まいがありますね。

広重の絵描きバカっぷりにお艶も目をぱちくり。
 ここで終わったけど、結局広重は助かったのか、殺されたのか…。

⑥千代の壮絶な決意
    一行は検校の目録を持った千代と再会する。

 小駒「お千代さん!」
ブラ平「貰ったんですね、検校の目録…」
 千代「はい…」
 小駒「良かったわね!見せて目録!」
 千代「どうぞ…」
    三人は気付く…千代は視力を失い、目には白い布がまかれていたのだ。

ブラ平「千代さんあんた…」
 千代「どうぞ見てやって下さい、検校の目録です」
 小駒「お千代さんあんた目…目どうしたの!?」
 千代「私、おとっつあんの身代わりになりました…目録には佐市と書いてあるでしょ?」
 小駒「ええ…」
 千代「男とも女とも書いてないでしょ?」
 小駒「ええ…」
 千代「年も書いてないでしょ?」
 小駒「ええ…」
 お艶「じゃあ、あんたこっから江戸まで…」
 千代「はい、目が見えないんで危なっかしいけど、
待ってる人がたくさんいるんです。

    必ずこれを持って帰ります

↑「ええ…」という小駒の声がどんどん涙声になるのがすごくいい。
 蘭兵衛には申し訳ないが、千代が全部美味しいところ持って行っちゃったね。

⑦蘭兵衛、再び逃亡の日々へ
盲目のため、荷車にひかれそうになる千代。
それを助けたのは顔を焼いて容貌が変わってしまった蘭兵衛だった。

↑佐市が死んで打ちひしがれる千代に「生き抜け」と言った蘭兵衛。
 彼女が盲目になったのは、ある意味蘭兵衛にも責任がある。
 だから、彼女を助けることにしたんだろうな。

 正体がばれないように、彼女のボディガードを務めてほしい。

↑塩八や蘭兵衛を思い出しながら、お艶たちもいずこかへ旅立つ。

【感想】
あれ?最終回のわりにあまり面白くなかったぞ…いや、面白くないというか話が雑な感じがしたかな。
例えば、お艶や蘭兵衛がなぜか安次の裏の仕事について知っていたこと(調べたんだろうけど、その辺の説明が一切なし)。
命の危険があるのに佐市たちを寺に行かせてしまったこと(止めなさいよ)。
蘭兵衛の正体がばれて追手がかかったのを広重のせいにしたこと(安次にばれたからじゃないの?)。
蘭兵衛が顔を焼くのは確かに壮絶ではあるけど、目を潰した千代の方がインパクトがあったしなぁ…。
あっさり終わるところが必殺っぽくもあるけど、何か最終回じゃなくて、普通の検校の回といった感じでした。
全体を通してみると面白かったけどね、最終回はもう少し最終回っぽくして欲しかったな。


↑剣劇人のあと続き見よっと。


第11作 新必殺からくり人 第12話「東海道五十三次殺し旅 大津」

2016年04月03日 | 第11作 新必殺からくり人



【ストーリー】

大津の宿にやってきた一行であったが、宿に泥棒が入り、広重の絵を全て盗まれてしまった。
この盗難は、代官・服部と問屋場(といやば、宿場で人馬を替えて貨客を送り継ぐ仕事をする)の宗右衛門が裏で糸をひいており、彼らの手下の捨吉が旅の女の道中手形を盗むことで、その女を足止めして密かに女郎として売り飛ばすことが目的であったのだ。
今回も捨吉が盗みに入ったのだが、小駒に見つかったため、広重の絵だけ盗んだというのが騒動の真相であった。
偶然から広重の絵を手に入れた服部たちであったが、彼らは絵の一部が赤く染まっていることに気付く。
更に彼らはあぶり出しや、庄野で旅芸人が泊まったこと、その旅芸人たちが出発した前日に脇本陣で殺しがあったことまで気付いてしまう。
果たしてお艶たちは代官一味を始末し、絵を取り戻すことができるのか?

【知ってるゲスト】
石橋蓮司、浜田寅彦、江幡高志、梅津栄


【名シーン】
①怒られる捨吉
宗右衛門「とんだドジ踏みやがって!顔は見られちまったんだろ?」
  捨吉「ええ…ああ、いやいや!まともには見られちゃいません」
宗右衛門「マヌケ!手前の面を見ろ!一度見たら忘れようたって忘れやしねえ!」


↑確かにこの顔は忘れませんねぇ(笑)
 ていうか今回の悪役三人とも相当インパクトのある顔してますよ^^;

②今回の仕事は?

↑代官たちは女を米俵に隠して運び出していた。
 今回の仕事はまさにその代官たちの悪行の仕置であった。
 しかし、赤く染まった米俵を最初に見たのは、その代官たちであった。

③蘭兵衛と小駒

蘭兵衛「子供の頃、東海道の道中すごろくで遊んだのを思い出すなぁ。
    京の上がりを前にしてなかなか上がれない…どんな賽の目が出るか楽しみじゃありませんか」
 小駒「蘭兵衛さんってどうしてそういつも腰が据わってるの?
    ひょっとしたらお代官敵に回すかもしれないのよ?」
蘭兵衛「おやすみ…」
    蘭兵衛は何も答えなかったが少し笑って眠りにつく。
    小駒も笑っておやすみを言う。

↑蘭兵衛と小駒が仲良さげにしてるシーンって好きなのです。

④お艶殺しシーン
   お艶は服部の元を訪ねる。
服部「一つだけ聞かしてもらおうか…五十三次殺し旅、誰に頼まれた?」
お艶「フフフ…誰からでもいいじゃありませんか…
   それとも、冥途の土産にでもなさるおつもりですか?」

服部「なにぃ!?」
お艶「お命頂きます」
   お互い得物を下に置いたまま対峙する二人。
   二人はとっさに得物を手に取るが、お艶が一手早く服部の首を切り裂く。

↑服部の方が先に刀を取ったけど、結局勝ったのはお艶さん。

↑絵を取り戻してほっとするお艶さん。
 そして次回は旅の終点・京都!


第11作 新必殺からくり人 第11話「東海道五十三次殺し旅 庄野」

2016年04月03日 | 第11作 新必殺からくり人



【ストーリー】

広重が庄野で世話になった本陣・竹之内の主人が亀山へ金策に出かけたまま行方不明になった。
主人を失った本陣は傾く一方で、娘のおるいは三日後に迫った大名行列を迎える金もなく、途方に暮れていた。
本陣の爺や・嘉平は金策のため亀山へ出かけるが、その帰路を脇本陣・村田屋配下の辰造に襲われ命を落とす。
実は、村田屋は竹之内の本陣株を狙っており、主人を殺したのも辰造だったのだ。
おるいの支えになっていた恋人・巳之助もここに至っては、村田屋の力を借りるようにおるいを説得。
おるいは村田屋を訪ねるが、村田屋はおるいを力ずくで手籠めにし、その現場を目撃した巳之助はおるいを見捨て別れを告げる。
全てを失い悲観に暮れるおるい…その頃、巳之助はなぜか村田屋へ向かっていた。


【知ってるゲスト】
神田隆、五味龍太郎


【名シーン】
①今回の仕事は?

↑本物の広重はどういうつもりで「竹のうち」って書いたんだろう?

②おるいと巳之助
巳之助「おるいちゃん、借りたお金は二人で一生懸命働けば返せる。
    とにかく竹之内本陣の家名だけは、どんなことがあっても守らなくちゃ!」
おるい「巳之助さん…それほどまでに…」

↑素晴らしい青年だ。感動して涙が出そうになりました(棒)
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    手籠めにされたおるいに巳之助は別れを告げる。
巳之助「私は本田様一行を送り出した後、おるいちゃんと一緒になるつもりだった。
    一緒になって竹之内家のために、いや、おるいちゃんの幸せのために、
    どんな苦労も厭わないつもりだった…でも今となっては夢だったようだね。
    私には信じられないんだよ!あんなおるいちゃんの乱れた姿を見てしまった!
    私には女の気持ちが分からないよ!」

↑踏んだり蹴ったり、可哀想なおるいさん。
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    おるいと別れた後、村田屋へ向かう巳之助。
村田屋「巳之助、おるいの様子は?」
巳之助「かわいそうに、死ぬほど堪えた様子ですよ。
    何しろあの女にとっちゃ、あたしが最後の拠り所でしたから」

↑まぁ何となく分かってましたけど、しかしひでえ展開だ。

③蘭兵衛殺しシーン
    蘭兵衛は川へ身投げしたおるいを助ける。
    おるいを抱えた蘭兵衛は、村田屋からの帰り道の巳之助に声をかける。
蘭兵衛
「巳之助さん…墓穴を掘るのを手伝ってもらおうか!
    ついでにお前さんたちの墓穴もな!」

    刀を持って戻ってきた巳之助を蘭兵衛は斬って捨てる。

↑おるいさんの生死が確認できないから視聴者も焦る。
 だけど実は生きてて一安心。

↑卑劣漢め、ざあまみろ!!
 後ろは燃えるゴミに土にかけるブラ平。
 分かっているかと思いますが、ゴミと五味(龍太郎さん)をかけた洒落な!

④お艶殺しシーン
    村田屋の元にはお艶が現れる。
村田屋「お、お前は!?」
 お艶「泣き節お艶…またの名を殺し節のお艶とも申します。村田屋清兵ヱ…死んでもらいます」
    刀を抜く村田屋、座っているお艶に斬りかかるが、お艶はジャンプでそれをかわす!
    素早くバチで村田屋の首を取り、切り裂く。

↑ジャンプ後の構えがかっこいい。

⑤ラスト

↑特に説明はなかったけど、どうやら本陣を務めることができたようでよかった。


第11作 新必殺からくり人 第10話「東海道五十三次殺し旅 桑名」

2016年04月03日 | 第11作 新必殺からくり人



【ストーリー】

角屋善兵衛は桑名を裏で動かす顔役だ。
彼は機織りをさせると称して地方から娘を集めては自分の経営する女郎屋で働かせ、体を壊して働けなくなると、無理やり機織りをさせていた。
また船大工たちも同様に酷使されていたが、船大工の一人・小吉は同じような境遇の機織り娘・おしのと惹かれ合い、機を見て桑名から逃げ出そうとするが…。

【感想】
内容が普通すぎて何も見所がなかったな…こういうの一番困る^^;
まぁ感想としてはお艶が角屋の前で「桑名の殿さん」を歌うんだけど、こういう民謡の歌詞を分かっている人ってどれくらいいるんだろう?
しかも殺しシーンでは「桑名の殿さん」の替え歌を歌うんだけど、元の歌を知らないので、どこをどう変えたのかさっぱり分かりませんでした。
仕舞人もそうなんだけど、劇中で歌われる民謡の内容やその機微が分かっていれば、よりストーリーが楽しめるんだろうけど、自分はそういうのが詳しくないのでよく分からないことが多いです。

↑角屋は
「桑名の殿さん」が嫌いなので、それを承知でわざと嫌がらせで歌うお艶さん。


第11作 新必殺からくり人 第09話「東海道五十三次殺し旅 鳴海」

2016年04月03日 | 第11作 新必殺からくり人



【ストーリー】

鳴海の絵の中で赤く染まった女・お葉-彼女は毎年鳴海にやってきては、仇でも探すかのように名物の反物を物色しているという。
お艶たちはお葉を探すが、どうやら蘭兵衛が地元のヤクザ・重蔵の元から偶然助け出した女がお葉のようだ。
お葉に接触し話を聞いたところによると、お葉は染物屋を営んでいたが、職人の多七に夫を殺されそのまま多七は逃亡。
お葉は染め方を見れば多七の染めた物かどうか分かるため、彼を探すために反物を物色していたのだ。
そしてついに多七を見つけたお葉であったが、真実は全て逆だった。
多七との愛欲に溺れたお葉は、多七と一緒になるために、なんと自分で夫を殺していたのだ!
お葉は「一緒に江戸に戻ろう」と多七に訴えるが、当然多七は拒否。
からくり人たちは哀れな多七を京に逃がそうと計画するが、お葉は多七を手に入れるために重蔵と手を組んでしまう。

【知ってるゲスト】
横山リエ、山本麟一


【名シーン】
①今回の仕事は?

↑赤く染まる駕籠の女。この女にはどういう秘密が??
 
②八郎の大仕事
八郎「おう、多七!お客さんだぎゃんも。
   年増のええ女でよ、お前さんもなかなか隅に置けんな、へへへ!」

↑珍しく八ちゃんに台詞のあるシーンが!これはレアなのでキャプ。

↑しかも今回はクレジットに名前も出てる。

③恐ろしい真実
多七「違う!旦那様を殺したのはおかみさんだ!俺じゃないんだ!」
   回想シーンが入る。
   店に戻った多七の前には包丁を持ったお葉と、主人の遺体。

多七「おかみさん!」
お葉「多七…これで一緒に暮らせるね…」
多七「俺は何も知らない!俺は何も関わりないんだ!」
   多七は店を飛び出す。
お葉「多七…!」
   回想シーン終わり。
お葉「あれはお前のせいだよ。お前のためにうちの人を殺したんだ…お前が殺したのも同然だよ」


↑トチ狂いすぎて、記憶が本当にすり替わっていたのか。

↑お葉には横山リエさん、必殺ゲスト女優の中でも最も幸薄そうな顔の人だ(誉めてるつもり)。
 「またこの人不幸になるのかしら?」と思っていたら、今回は逆の恐ろしい悪女役とは!

④助平ハゲ・山本麟一
   お葉は多七を捕えるため、我が身を使って重蔵に協力を依頼する。
重蔵「こりゃあ…どういう風だの?」
お葉「親分さん、あたしを抱きたいんでしょ?」
重蔵「えぇ?」
お葉「抱かれてあげますよ…」


↑いいねぇ、スケベ全開のこの顔!
 山本麟一
さん、あんたのスケベ面最高だよ!(誉めてるつもり)
 六話のゲスト俳優も助平の時くらい仏頂面はやめて、ここまで突き抜けてみろってんだ。


⑤お艶殺しシーン
   多七はお葉を拒否したために、子分に殺される。
お葉「仕方がないよ…あたしを捨てようとした…お前がいけないんだ…多七…」
   お艶の恨み節が響く中、多七の遺体を抱きかかえるお葉。
お葉「多七…江戸の事を思い出すだろ?
   やっと私のものになった…やっと帰ってきてくれたんだね」

   しばらくすると、恨み節がぴたりとやむ。
お葉「なぜやめたんだい?」
お艶「お葉さん、恨み節はここまで…」
   お艶が合図を送ると、小駒はコマ投げで子分を倒す。
お艶「あんたにも…」
   殺しのBGMが流れると同時に画面が紅く染まる。
お艶「死んでもらいますよ」
   お艶は回転斬りでお葉を仕留め、お葉は多七の上に折り重なるように倒れる。

↑お艶の恨み節をBGMに、多七に言い寄るお葉。
 すごい状況だな、こりゃ。


↑殺しのBGM&画面を紅くすることで、お艶の殺意を表現!

⑥ラスト
蘭兵衛「多七は?」
 お艶「死にましたよ…」
ブラ平「最後は血で染め上げたってわけか…」
 お艶「お葉は始末したけど、女のあたしにとっちゃ、一番嫌なものを見たって感じだねぇ…」
蘭兵衛「血染めの女か…広重さんの描いた絵と同じになりましたね…」

↑ドロドロした女の回は苦手だけど、ここまでブッ飛ぶと逆に清々しくて今回は面白かったです。


第11作 新必殺からくり人 第08話「東海道五十三次殺し旅 藤川」

2016年04月02日 | 第11作 新必殺からくり人



【ストーリー】

藤川への道中、蘭兵衛は馬方の娘・おせんと知り合う。
彼女は盲目であったが、利口な彼女の愛馬・フジが彼女の支えとなっており、蘭兵衛も感心する。
蘭兵衛はお艶たちと合流し、絵をあぶると馬と犬が赤く染まる。
広重は道中、侍の行列に「馬を返せ」と叫び向かっていった若者が無礼討ちにあう現場を目撃し、残された彼の犬が遺体の側に寄り添っていた光景に胸を打たれ、絵を残したのだ。
その内容から献上馬にまつわる一件だと踏んだお艶は調査を開始するが、果たして宿場役人と庄屋が大金を得るために若者から良馬を奪っていたのが事の発端であったのだ。
そして、今年の献上馬として二人はフジに狙いを定めるが、おせんの祖父・嘉助はその申し出を拒否。
すると二人は嘉助を殺し、偽の証文を用意してフジを連れ去ってしまう。
殺された者たちの恨みを晴らし、フジを取り返すため、からくり人たちは立ち上がる。

【知ってるゲスト】
西崎みどり、松山照夫


【名シーン】
①今回の仕事は?

↑馬とか犬とか動物が出てくるお話です。

②フジとタロウ

↑利口な馬・フジには蘭兵衛も「いい馬だな」と感心。
 おせんは西崎みどりさんだ。

↑一方、ブラ平は犬のタロウのお相手。

③お艶とおせん
    祖父を失い、フジも失ったおせんは一人っきりになった。
    寂しさから涙を流しながら馬子唄を歌うおせんの元をお艶が訪ねる。
 お艶「さあ、歌いなさい…声の続く限り歌ってごらん。さあ…」

    再び馬子唄を歌うおせん。
    お艶は三味線を弾きながらそれを見守る。

↑おせんを一人にさせるわけにもいかず、迎えに来たお艶さん。
 お互い音楽を愛する者として、おせんの気持ちが痛いほど分かったのだろう。
 
④ラスト
おせん「フジ!」
    おせんはフジと再会する。

 お艶「おせんさん、分かりましたね。もう二度と藤川へ近づいちゃいけませんよ」
おせん「ありがとうございます」
 お艶「じゃあ、お達者でね。さあ、行きなさい。蘭兵衛さん、お願いしますよ」
蘭兵衛「じゃあ、次の宿場で落ち合いましょう」
 小駒「おせんちゃん、元気でね。さよなら」
おせん「さよなら。御恩は一生忘れません」
    深々と頭を下げるとおせんは去って行った。
 お艶「広重さん、藤川の仕事がすみました。
    あなたのお描きになった馬と犬…つくづく人間の傲慢さが疎ましく思われます。

    では、次の宿場からまた。お艶、他一同」    

    フジを引いて馬子唄を歌うおせん、そして笑顔の蘭兵衛。

↑最後はとてもきれいに終わりました。良回だったなぁ。


第11作 新必殺からくり人 第07話「東海道五十三次殺し旅 荒井」

2016年04月02日 | 第11作 新必殺からくり人



【ストーリー】

浜名湖畔に小屋掛けした一行は、駆け落ちして荒井の関所を超えようとしている志まと文次郎という二人と知り合う。
広重の絵で赤く変わったのは浜名湖の渡し船と関所であったことから、お艶は二人の行方を案じる。
しかしその頃、二人はすでに小屋主の善兵ヱが運航している関所破りの渡し船に別々に乗ってしまっており、二人を探しに出た塩八は善兵ヱとグルの関所の役人・五味に船上で銃撃されてしまう。
二人は浜名湖を渡った先の荒井で再会するが、志まは五味に手籠めにされており、また文次郎は金を盗まれていた。

五味一味の悪行を恨んだ二人は、命を捨てる覚悟で関所に訴え出るが、五味は口封じのため二人を投獄する。
二人を救出するには関所を手薄にする必要がある…関所の役人たちを芝居小屋に集めるため、塩八は瀕死の状態で高座を務める。

【知ってるゲスト】
鮎川いづみ、浜村純


【名シーン】
②今回の仕事は?

↑今回は二枚あるんですね、こっちが舞坂の絵。

↑で、二枚目が荒井。

塩八の最期
    志まと文次郎を心配する塩八。
蘭兵衛「あんまり喋らん方がいいな」
 塩八「冗談じゃねえ…あっしゃ噺家だよ。噺家が喋らなくなったらお陀仏じゃないの」

↑ちゃらんぽらんのように見えても、塩八は尾行に失敗した責任を感じていた。
 そのことが今回の悲劇を招く。
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   たくさんのお客が塩八を待っている。
塩八「へへへ、江戸でこのぐらい受けたかったねぇ」

↑塩八の悲愴な覚悟を知り、お艶もついに幕を上げる。
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    蘭兵衛は牢を破り、二人を外に連れ出そうとする。
蘭兵衛「行け!」
 志ま「嫌です!私は訴人なんです!まだお上に訴え…」
蘭兵衛「つべこべ言うな!!西でも東でも好きなところへ失せろ!!おめえも!!」
    二人を叩きだす蘭兵衛。

↑いつも冷静な蘭兵衛がめちゃくちゃキレる。
 被害者なのにこの二人はもはや邪魔者扱いで、この先どうなったかも不明^^;
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   ついに噺が続けられなくなった塩八…お艶は幕を下げる。
   折しも遠くから半鐘の音が聞こえ、客たちは外へ飛び出す。
塩八「幕…幕…役人が…役人が…」
   小駒が幕を上げると大勢のお客の笑いと拍手喝采。
   満足げな表情を浮かべ、塩八は力尽きる。
   小駒の泣き声の響く小屋は誰もいない、全ては彼の見た幻だった。

↑噺家として、からくり人として、最後まで高座を務めようとした塩八だったが…。

↑塩八の見た幻と、現実の誰もいない小屋の対比が物悲しい。

【感想】
7話にして塩八が退場です。
その最期は噺家らしい終わり方で悪くなかったですが、やはり退場するには早すぎますよね。
塩八というキャラクターは嫌いじゃなかったし、他にはない催眠術を使った殺し技も面白かったのですが、結局たった二回しか披露されず残念です。
その早すぎる退場理由は「スケジュールの都合での途中降板」だったらしいけど、1クールくらいなんとか最後まで頑張ってほしかったなあ。

↑なるほど、このナレーションの人が塩八だったのか。
 新からくり人見て初めて知りました^^;


第11作 新必殺からくり人 第06話「東海道五十三次殺し旅 日坂」

2016年04月02日 | 第11作 新必殺からくり人



【ストーリー】
日坂の絵をあぶると、古くから知られる夜泣き石が赤く染まった。
早速、石を調べに行ったお艶たちは、そこで捨て子を拾う。
その捨て子は、以前そこで山賊に襲われて死んだおわかと清太郎の子で、現在はおわかの妹・おふじが奉公先で育てていたのだが、主人が気に入らず捨てられたものだった。
おふじに同情したお艶たちは芝居小屋で赤子を一時預かるが、そこでおふじは死んだはずの清太郎を目撃する。
清太郎は自分の子を身籠ったおわかを山賊の襲撃に見せかけて殺し、自分は逆玉に乗ろうとしていた卑劣漢だったのだ。
お艶は清太郎を標的として狙うが、彼は実は小駒の兄でもあった。

【知ってるゲスト】
綿引勝彦、志賀勝、日高久


【感想】
必殺にはたくさんの悪役が出てくるから、その役柄に対して悪口を書くこともあるけど、役者さんとして見れば実際に嫌いな役者さんはほとんどいないのです。
だけど今回のゲストの綿引勝彦氏だけは本当に嫌いなんですねぇ…。
何が嫌いかと言えば「顔」と「助平な役が多い」こと。
強面クレーター顔のおっさんにも関わらず今回もスケコマシ役で、しかも小駒の兄って…。
小駒の髪をさするシーンなんか鳥肌が立つほど気持ち悪かったです。
彼の登場シーンは早送りしながら見たので、結局まともに見られませんでした。
個人の感想だけで成り立っているまとめなので、たまにはこういう時もあるってことで勘弁してください。

【名シーン】
①雁之助さんの玉乗り芸

↑今回ろくに本編を見てないので、雁之助さんの芸でも見て楽しむとするか。

②塩八殺しシーン


↑仕事に参加する機会すら少ない塩八にとって二回目となる殺し。
 なんと二人を同時に催眠術にかけて屋根から落とす。
 そしてこれが塩八の最後の殺しとなるとは…。


第11作 新必殺からくり人 第05話「東海道五十三次殺し旅 府中」

2016年04月02日 | 第11作 新必殺からくり人



【ストーリー】
府中の絵をあぶると「駕籠に乗る女」が赤く染まった。
だが、標的の女は実はオカマで、極悪非道の盗賊の頭だった。
そのオカマはお艶の三味線の弟子だったけど、悪党なので殺される。

【知ってるゲスト】
ピーター、あき竹城

【感想】
商売人の11話に続いてまた来ました、「悪人のピーターが師匠と親しいから死んでもなぜか悲しまれる回」です(放送順は新からくり人→商売人)。
ピーターがゲストの時はこういう流れにしないといけない決まりでもあるんでしょうか?
今回なんて盗賊の頭だし、しかも自分の顔を見た女の子を殺そうとする話ですよ。
こんな殺されて当然の悪党を始末することを「つらい仕事でした」と言うお艶さんが全く理解できませんでしたね。
てか、今回の脚本家と商売人11話の脚本家って同じ人じゃねーか!
こんなクソみたいな脚本を使いまわすなっつーの!

↑申し訳ないけど、この人が男前という設定がまず自分には理解できないので…。
 アップシーンも多くて、うんざりしました(画像も小さくしました)。


第11作 新必殺からくり人 第04話「東海道五十三次殺し旅 原宿」

2016年04月02日 | 第11作 新必殺からくり人



【ストーリー】
鶴の御料地・浅芽ヶ原へやって来た一行。
しかし、野宿をしていた一行の目の前で、いきなり一人の男が侍たちに斬殺された。
男は殺される直前「鶴…」と言い残したのだが、広重の絵でも鶴が赤く染まっていたこともあって、お艶は両者に何か繋がりがあると睨む。
翌日、宿場へ着いた一行は一人の女と知り合うが、その女は浅芽ヶ原で殺された男の話を聞かされると突然自殺を図った。
幸い一命を取り留めた彼女は、事の次第を話しはじめる。
彼女の名はしのと言い、殺された男・伊川小一郎の妻であったが、小一郎の父が不忠義の罪で切腹させられて以来、伊川家は取り潰しとなり、小一郎も心が荒んでしまった。
小一郎を疎ましく思い始めたしのは、御膳奉行の前沢と不貞を働くが、その時に義父の切腹の真相を知る。
義父は鶴を巡る陰謀に気付いてしまったがために、前沢にハメられて切腹し、また夫の小一郎もそれに気付いたために、口封じのために浅芽ヶ原で前沢一味に殺されたのだった。
夫の死により、不貞を悔やむしのは、お艶に前沢たちの仕置を頼む。

【知ってるゲスト】
今出川西紀、草薙幸二郎

【名シーン】
①豆知識

↑タイトルを見て「まだ(東京の)原宿辺りをうろうろしてるのかい?」と思ったんですが、
 東海道五十三次の原宿は東京の原宿じゃなくて、現在の沼津のことらしい。
 ちなみに次回の府中も東京の府中かと思ってました…^^;

②今回の仕事は?


↑広重は絵を渡し、お艶たちは現場で鶴が赤くなるのを確認。
 だけど、
どうしてお艶は切腹の件まで知っているんだろう?
 まさか広重のナレーションが聞こえているんだろうか?
 ま、ドラマだからあまり深く突っ込まない方がいいか。。

③ラスト
    復讐は終わった…燃える小屋を背にお艶にお礼を言うしの。
 しの「お艶さん、ありがとうございました。
    もうこれで、何も思い残すことはございません…」
    おしのは突然燃える小屋に走り出す。
 お艶「あ…おしのさん!」
    止める間もなく炎の中に飛び込むおしの。
ブラ平「待て!どこへ行くんだ!」
    もはや助けることもできず、呆然とするからくり人たち。
    がっくりと肩を落とし去っていくお艶…仲間たちもそれに続く。
    場面は変わって旅に出る一行、そしてお艶の締めのナレーションが入る。
 お艶「広重さん、原の宿の仕事がすみました。
    一羽の雌鶴が火の中に飛んでいきました。それは美しいと言うのには、あまりにも悲しい光景でございました。
    では、次の宿場からまた…お艶、他一同」

今出川西紀さん。必殺常連の演技派の女優さんだ。

↑すでに一度自殺未遂してて、BGMに「女の血、そして涙」が流れれば、こうなっちゃうね…。

↑今にも泣きだしそうなお艶さん。
 ちょっと話がごちゃごちゃしてて分かりにくかったけど、ラストは心に残る回でした。


第11作 新必殺からくり人 第03話「東海道五十三次殺し旅 三島」

2016年03月31日 | 第11作 新必殺からくり人



【ストーリー】
三島に来た一行が絵の燈篭を調べると「のぶ 清吉」と名が刻んであり、のぶという女性は今は女郎として働いていると言う。
おのぶはなかなか心を開かなかったが、お艶の悲しげな恨み節が気に入ったようで、全てを話し始めた。
おのぶは遠州屋に逗留していた旅の絵師・清吉と恋仲になり、所帯を持つ約束として燈篭を奉納していた。
だがある日清吉は急死したと三島代官所の小幡に聞かされ、以来生きる気力をなくし女郎にまで堕ちたのだという。
小幡と遠州屋…ちょうど彼らは、小駒の美貌に目をつけ、二十両で売り渡せとお艶に詰め寄っていたところであった。
両者の奇妙な一致に裏があると踏んだお艶たちは、清吉の遺体を調べると、果たして致命傷となる刀傷があったのだ。
そのことを知ったおのぶは小幡を殺そうとするが、返り討ちにあう。
おのぶの刀傷、それは清吉の刀傷と全く同じものであった…。

【知ってるゲスト】
加賀まりこ、須賀不二男


【名シーン】
①今回の仕事は?
三島の絵をあぶると燈篭が赤くなる。



②お艶とおのぶ
    お艶の恨み節に引かれ、おのぶがやってくる。
 お艶「こっちへらっしゃいな…」

    歩いて来るおのぶの手をお艶が握る。
 お艶「あぁ、冷たい手…」
おのぶ「誰なんです、お前さん?」
 お艶「泣き節お艶」
おのぶ「泣き節?」
 お艶「人によっては恨み節とも言います。尽きぬ恨みをその人に代わって晴らすのが私の稼業です。
    あぁ、だいぶ暖かくなってきましたよ。女は女同士、何かお力になれるかもしれません。
    向こうの河原で小屋掛けをしてますから、いつでも訪ねておいでなさい」

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    斬られたおのぶを見舞うお艶。
 お艶「気が付いた!大丈夫ですよ、すぐ良くなりますよ」
おのぶ「お願いが…あんたの恨み節聞かせて…私はもうだめ…
    せめて清さんにお土産を持ってってあげたい…あんたの恨み節を土産に…」
 お艶「分かりました」
    お艶の恨み節を聞き涙を流すおのぶ。彼女はそのまま息を引き取る。

↑おのぶ役は加賀まりこ。昔こんなに美人だったんだな^^;

③変態遊びの結末
    遠州屋たちは小駒を生きたまま焼くところを見物するために庭先に集まる。
ブラ平「ではこれより、恨み節お艶一座極めつきお外題・地獄変亡者火の車をご高覧に供します」
    ブラ平は小駒に向かって火炎放射の構えを取る。
    が、くるりと小駒に背を向けると、遠州屋たちに炎を吹き付ける。

↑このままじゃ小駒が焼き殺される!
 ていうか可愛い小駒を焼き殺して何が面白いのか…。

↑まぁそうなるわな(笑)


第11作 新必殺からくり人 第02話「東海道五十三次殺し旅 戸塚」

2016年03月31日 | 第11作 新必殺からくり人



【ストーリー】
戸塚宿へやってきた一行は、そこで駆け込み寺に向かう女・あきを目撃する。
あきは木曽屋の新妻であったが、木曽屋が彼女を南町奉行に差し出すつもりで嫁に迎えたことを知ったため、寺へ駈け込もうとしたのだ。
ほどなく追手が迫るが、あきは‘お助け紋三郎’というヤクザに救われる。
紋三郎は「駆け込むには準備が必要だ」と言い、駆け込み寺案内の看板を掲げる蓬来屋へ彼女を連れて行く。
蓬来屋はあきから駆け込み理由を聞くと、その足で木曽屋へ強請りに向かった。
実は紋三郎と蓬来屋はグルであり、駆け込んでくる女を連れてきては女郎屋に売ったり、強請りを働いていたのだ。
悪事の全貌を知ったからくり人たち-お艶と蘭兵衛は、あきを慕う元木曽屋番頭・佐市と共に蓬来屋へ乗り込み、一方、ブラ平や塩八も任務を受けて動き出す。

【知ってるゲスト】
岡田英次、岸田森、倉石功、森みつる、田中弘史

【名シーン】
①今回の仕事は?


↑駆け込み寺がある鎌倉への道しるべが赤くなる。
 女にとってはお助け道のはずが、何らかの理由で地獄道となっていた。


②蘭兵衛、からくり人へ
    仕事の話を聞いてしまった蘭兵衛に、ブラ平と塩八が詰め寄ろうとする。
 お艶「お待ち。お上に追われてるお人だ、あたしたちを訴えることなんかできないんだろ」
ブラ平「追われている格好で送り込まれた犬かもしれませんよ」
 お艶「こういう意見もあるんですけどね?」
蘭兵衛「いやぁ、あたしゃ犬じゃありませんよ」
ブラ平「証拠があるかね?」
蘭兵衛「いいえ」
 お艶「まぁこっちへおいでなさいよ」
ブラ平「姉さ~ん…」
 塩八「そうだよ、座長はどうもいい男に甘い!」
 お艶「そうかねぇ…あたしゃこの人にも仕事してもらうのが一番の証拠だと思うんだけどな」
ブラ平「でもねぇ、ちゃんと人を殺せるかどうか…」 
    お艶は突然仕込み刀を抜くと蘭兵衛に斬りかかるが、蘭兵衛は手ぬぐいでそれを受け止める。
    お艶は刀を鞘に納めるとニコリと笑って蘭兵衛に刀を渡す。

 お艶「これをお使いなさい」


↑刀ではなく仕込み杖のようだ。

③お艶&蘭兵衛殺しシーン
蓬来屋へ殴り込みをかける二人。
手下どもをなぎ倒し、蓬来屋と紋三郎を捕える。

↑高野長英ってこんなに強かったのか、知らんかった(笑)

↑「あんた殺すのは私の役目じゃなかったよ」捕えられる蓬来屋。

↑お艶さんにとっ捕まる紋三郎。
 岸田森さん好きなんだけど、悪役ばっか^^;

④お艶&蘭兵衛、お食事シーン
    仕事がすみ、ご飯を食べる二人。
蘭兵衛「おかわり(つごうか?)」

 お艶「先生につがせちゃ悪いですよ。自分でやります。
    高野長英…偉い大学の先生なんでしょ?」
蘭兵衛「こないだまではね…今日からは人殺し」
 お艶「ふふふ…」


↑お艶さんは最初から蘭兵衛を疑う様子もなかったし、最初から分かってたのかな?

⑤仕置の時
   蓬来屋と紋三郎は解放される。しかし、逃げ出す二人の前から人の気配がする。
   草むらから現れるたくさんの女たち、そして塩八。
塩八「ほ~ら、あいつらだよ、あんたたちを売り飛ばしたのは!ほら!ほら!あいつらだよ!あいつらだよ!」
女郎「殺せええええええええ!!!みんなああああ!!」
   女郎たちは二人を取り囲むと太い木や石で袋叩きにする。

↑自分で煽ったくせに、最後で女郎たちの恨みの深さに戦慄する塩八の表情もよかった。

⑥ブラ平の大仕事
江戸へ戻ったブラ平は木曽屋の材木置き場に放火する。

↑人殺しをするわけではないが、これも立派な仕事。
 ちゃんと「必殺!」のBGMが流れるところもいい。

⑦あきと佐市
   あきは佐市に助けられるが、すでに紋三郎から犯されたあとだった。
佐市「おかみさん、このまま二人で上方へ…私がなんとか稼いで面倒見させてもらいます。
   おかみさん、そうしたいんです」
あき「あたしもうおかみさんじゃない…汚い体をしたおあきという女にすぎません」
佐市「汚れちゃいません…汚れてたっていいんです!」
あき「死にたい…こんな世の中、一時も生きてるの嫌です…死にたい…」

↑お艶さんは佐市に「今度はあんたが力になってあげてくださいよ」と言っていたが…。
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佐市「おかみさん…それじゃあ、あの世で…」
あき「はい…」

↑珍しく死人の被害者の出ない回だと思ったのに、こういう結末になりました…。
 お艶さんたちがこの結末を知らないのが、また何とも言えないです。


第11作 新必殺からくり人 第01話「東海道五十三次殺し旅 日本橋」

2016年03月31日 | 第11作 新必殺からくり人



【ストーリー】
晴らせぬ恨みを晴らす「からくり人」を裏家業とする天保太夫一座の元に、謎の男が匿ってほしいとやって来た。
役人に追われるその男は蘭学者・高野長英-お艶は彼の素性を聞くこともなく、彼を匿う。
翌日、奉行所から奢侈禁止令に背いた罪で一座は江戸から追放を命令され、また昨夜の逃亡者を匿った疑いで芝居小屋に火をかけられる。
幸い昨夜の逃亡者は生きていたが、道具一式全てを失った一座の前に有名な絵師・安藤広重が現れる。
彼は一座の裏稼業を知っており、東海道五十三次の道中で見聞きした非道の悪行の仕置を13件分まとめて依頼しに来たのだ。
絵と前金を受け取り、依頼を引き受けるお艶。
一件目の日本橋の絵から浮かび上がる紋印…相手は大名・高倉丹波守だ。
家老の笹川はイカサマ賭場を開き、負けの込んだ客に無理やり娘を差し出させ、彼女たちは大商人に引き渡され慰み者になっていた。
屋敷に潜入したからくり人たちは笹川一味を仕置して江戸を旅立つが、道中、蘭兵衛と名乗るあの逃亡者も一行に加わる。

【知ってるゲスト】
草野大悟、伴勇太郎、北見唯一、松田明、牧冬吉

【名シーン】
ブラ平の火食い芸
ブラ平「長らくお待たせをば致しました、では只今より口中に火を食べてごらんにいれま~す

↑単純な小人芸もこの人がやると、とても滑稽に見える。

↑綿?につけた火をパクパク食べるブラ平、というか雁之助さん。
 すごいなぁ、色んな芸を持っているんですね。

②山田五十鈴さん、謎の芸を披露する

↑まずはこれ。必殺シリーズではおなじみ三味線を弾く山田さん。

↑続いてこちら、三味線をバイオリンのように弾くシーン。
 最初よく分からなくてギャグでやってるのかと思ったら、どうやらこれは胡弓という楽器らしい。
 三味線に似ているが、三味線より小型でバイオリンのように弾く楽器のようだ。
 画像を並べると大きさの違いも分かるし、よく見ると横に置いてあるので持ち替えて弾いていたんだね。
 芸達者な山田さん、さすがです。

③広重の依頼
広重「これは私が描きました東海道五十三次…
   お艶さん、私は絵を描きながらほうぼう旅をして歩き、行く先々で腹にすえかねることばかり見てまいりました。
   人の面をした鬼がのさばり、大手を振って生きております。
   私は歯ぎしりをするが一介の絵師…でもこの絵の中にちゃんと鬼たちは描きとめておきました」
お艶「鬼を?」
広重「見ただけじゃ分かりません。
   幸い五十三次の絵、評判になりまして、たんとお金が入ってまいりました。
   これがそのお金です…お引き受け願えないでしょうか?」
お艶「この絵のどこに鬼が?」
   広重が絵に熱を加えると一部が赤くなった!
   お艶に金を渡す広重。

お艶「仕事前は半金、あとは仕上げの後となっております」
広重「引き受けてくれますか!」


④高野長英の選択
    一座は仕事に取り掛かるため、逃亡者と別れる。
 小駒「ね~え?あんたどうするの?」
逃亡者「みんなの仕事って何だ?」
 小駒「誰かあなたの素性聞いた?」
逃亡者「いや…迷惑かけたな」
 小駒「じゃあね!」
    去っていく小駒。
逃亡者「じゃあ…さて、どうするかな…」

↑近藤正臣さん、男から見ても本当に二枚目の役者さんだ。

⑤今回の仕事は?
日本橋の絵をあぶると紋印が出てくる。

↑江戸追放となった一座には一日しか猶予がない。
 しかも第一話の放送時間もあと15分しかない(笑)

⑥開戦&お艶殺しシーン
    お艶は盆茣蓙(ぼんござ)の上に、三味線のバチを置く。
壺振り「それはなんでえ?」
 お艶「勝負はイチかバチか…」
    壺振りがサイコロをツボに入れた瞬間、お艶はツボをはじく。
    お艶は三味線のバチを投げ、飛び出してきたサイコロを切り裂く。
 お艶「まぁ、鉛が入ってますね。皆さん、このイカサマじゃ勝てませんよ!」
    お艶はバチを取ると、チンピラ達相手に戦いを始める。


↑文字では伝わりにくいけど、この開戦シーンはとてもカッコいい!

↑大勢の相手を敵に回し、大暴れするお艶さん。

↑髪も乱れ、必死の形相!だがそれがいい!

⑦小駒殺しシーン
小駒はコマを回し、それを侍の脳天に直撃させる。

↑普段は可愛らしい小駒も、裏では容赦のない殺し屋だ。

↑横からの絵は血が飛び散るというちょっとグロイ映像なのでカット(笑)

⑧塩八殺しシーン
   塩八はチンピラに右手をかざし催眠術にかける。
塩八「ほ~らこれは何だ?よーく見てよく見て、ほらほらよく考えて…よ~く見てほら…」
   喋る塩八の口だけが残るアニメーションが入り、塩八は屋根の上にチンピラを誘導する。
塩八「下は海だよ、さあ泳ごう思いっきり!気持ちがいいよ!そら!そら!」

   操られたチンピラは服を脱ぎ、ふんどし一丁になると勢いよく屋根から飛び降りる。

↑今はネットに必殺の動画も落ちてたりするけど、
 からくり人はやはりマイナーなのかあまり落ちてませんよね。
 この塩八の殺しシーンも見たことありませんでした。

↑最後は印玄戦法で。敵が落ちた時の音もあの音だ(笑)

⑨ブラ平殺しシーン
ブラ平「笹川さん、今度はあんたたちの責められる番だ」
    ブラ平は徳利に入った油を飲むと、蝋燭越しに吹き付ける。
    油は火となり、敵を焼き払う。

↑コミカルな芸人の時とは違う真剣な表情。兜の装備もかっこいい。

↑ブラ平の火炎放射!効果は抜群だ!

⑩ラスト
    京への道中、一人の男が道端に立っている。男は何も言わず一行に加わる。
 小駒「おっかさん!」
ブラ平「おい、なんだおめえ!?」
逃亡者「旅に医者がいると便利ですよ」
ブラ平「座長!」
    ブラ平はキセルで逃亡者をチョイチョイと指し示す。
 お艶「名前は?」
蘭兵衛「蘭兵衛!」
 お艶「蘭兵衛?…さあ、行くよ」
 小駒「は~い」
    お艶は特に気にしていない様子。小駒は蘭兵衛が気に入っているようだ。
    
蘭兵衛を加え旅立つ一行、最後に広重のナレーションが入る。
 広重「お艶さん、よっくご覧の上、東海道五十三次殺し旅、よろしくお願い致します」

↑一行に加わる選択をした高野長英、改め蘭兵衛
 今回は殺陣はなかったけど、この人がまた強者なんだな。


第11作 新必殺からくり人 作品紹介

2016年03月31日 | 第11作 新必殺からくり人



【OPナレーション】

人の一生は旅に似てるといいますが本当にそうでございますね
わたくし安藤広重が旅を描きました東海道五十三次
綺麗ばかりで少しも人のため息が聞こえてこないとか…
そんなことはございません
一枚一枚に切羽詰まった怨みとつらみ
つまりは殺してもらいたい人間をそっと描き込んである仕掛け…
お艶さん よっくご覧の上
東海道五十三次殺し旅 よろしくお願い致します
(語り:緒形拳)

【キャスト】
 泣き節お艶:山田五十鈴
 蘭兵衛(高野長英):近藤正臣

ブラ平:芦屋雁之助
 塩八:古今亭志ん朝
 小駒:ジュディ・オング
 安藤広重:緒形拳
 
【EDテーマ:惜雪】

旅のひとり寝には夢の続きもなく
雪が 雪が降ります 暗い窓に
あの人探して 私に会わせて
白い雪よ
心まさぐる熱い指先
逢えるのはいつの日か

(歌:みずきあい

【新必殺からくり人について
新必殺からくり人」と聞くと「からくり人シリーズ」の2作目のようだけど、本当は3作目の作品。
仕舞人と同じ旅物の必殺だけど、一般人の踊り子も混じった坂東京山一座と違って、こちらは一座全員が殺し屋というすごい設定。
登場人物は「からくり人」から山田五十鈴さん、雁之助さん、ジュディ・オング、そして頼み人役で緒形拳さんという安定のメンバー構成。
プラスして近藤正臣さんと、落語家の古今亭志ん朝
古今亭志ん朝(塩八)は…途中退場しちゃうし、歴代の殺し屋の中でもかなり影が薄いですよね。
この辺は本編の中の感想でまた語りたいと思います。
この作品も全13回と短いですが、京都までの殺し旅、行ってみましょう!