必殺シリーズ 備忘録

主に各回の名シーンまとめ
※『新仕舞人』『仕置屋稼業』をまとめ中!

第04作 暗闇仕留人 第27話「別れにて候」【最終回】

2016年06月15日 | 第04作 暗闇仕留人



【ストーリー】
黒船の大挙襲来に江戸を離れる者が相次ぐ中、貢は若年寄・松平玄蕃頭の娘に絵を教えていた。
開国派の論客として知られる松平に、日本の将来を担う人物として密かに期待を寄せる貢。
だが松平の本当の姿は貢の期待とは正反対の大悪党で「妾の寮から庶民の家が見えて目障りだ」という理由だけで庶民を立ち退かせ、結託している根岸屋に家を取り壊させていた(表向きは黒船対策)。
そんな中、飾り職人・鶴吉は立ち退き命令を断固拒否して家に居座り続けようとしたので、根岸屋の番頭たちによって阿片を大量に飲まされ殺されてしまう。
この一件が仕事になるか否か話し合う三兄弟であったが、突然貢は「仕事が嫌になった」と言い出す。
小難しいことを言う貢に腹を立てる大吉だったが、主水は貢の考えに一定の理解を示す。
そんな中、おきんが引き取っていた鶴吉の娘・おはつは父親の仇を探すべく根岸屋に行ってしまった。
おはつは仕留人への依頼を残していたが、松平の娘に絵を教えた縁、開国派の松平に寄せる期待など様々な思いを持つ貢はやはり仕事をやめると言う。
翌日、仲間たちから説得され、これを最後の仕事にするということを条件に、貢も仕事に参加。
松平の寮に乗り込んだ仕留人たちであったが、貢の身に悲劇が降り掛かろうとしていた。

【知ってるゲスト】
戸浦六宏、浜村純、武周暢、西崎みどり

【名シーン】
①西崎みどり初登場

↑ED歌手として、出演女優として、必殺シリーズではおなじみ西崎さんが初登場。

②貢の思い
   鶴吉の一件が仕事になるか否か話し合う三兄弟。
 貢「しかし俺は銭貰っても、今度の仕事は断るぜ」
主水「えっ!?」
 貢「近頃何もかも嫌になってきたんだ。もう少し考えてみたい。
   俺たち一体何のために生きてるのか。何のために今まで人殺しをしてきたのか」
   外に出て行く貢。
主水「おい!」
大吉「けっ!何言ってやがんでぇ!
   ちょいとばかり学があるかと思って訳の分からねえこと抜かしやがってよ!
   何のために生きる?決まってるじゃねえか、食うためだよ!なぁ!」
   主水は小屋を出て貢を追う。
主水「よう、糸井」
 貢「すまん…だがな、前から考えていたことなんだ。
   なぁ八丁堀、俺たちは今まで何をしてきたんだい。
   世の中動いてる。
   この川だってオランダやアメリカやイギリスの都・ロンドンのテームズ川にだって繋がってるんだ」
主水「なるほどなぁ…だからどうだってんだ」
 貢「だから俺たちは何をしたかって言ってるんだ。
   少しでも世の中よくなったか?
   俺たちに殺られた奴らにだって、妻や子がいたかもしれないし、好きな奴があったかもしれないんだ」
主水「う~ん…」

↑娘を通じて松平と接点を持ったことが、貢に心の変化をもたらす。
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    おはつは仕留人へ依頼を残していた。
 主水「どうする?やるんだな?…どうなんでい?」
  貢「前にも言ったろ?やめる…」
おきん「何だって!?」
  貢「この仕事はもうやめだ」
 大吉「どうしてだよ!?」
 主水「相手が松平玄蕃頭だからか?娘に絵を教えたからか?
    なぁ糸井…人にはそれぞれ生き方がある。そりゃまぁそれでいいだろう。
    だがな、おめえがこの稼業に足を突っ込んだ時に、どんな腹のくくり方をした?
    まぁ俺たちは人間のカスだ。しかしカスはカスなりに生き方がある。
    それがこの稼業だと、おめえそう腹に決めなかったのかい。
    糸井、この銭は受け取ってもらうぜ。
    おめえ今日まで無事に生きてこられたのは、この銭のおかげなんだ。
    おめえの体の骨の髄まで、この銭のにおいが染み込んでること忘れんなよ。
    おめえ一人が格好つけようとしたってな、傍から見りゃそりゃお笑い種だぜ。えっ?」
  貢「そりゃそうかもしれん。
    しかしな、今度殺ろうという相手、松平玄蕃頭-
    その身辺は確かに清廉潔白であると言いきれんものがあるかもしれん。
    しかしな、彼の幕閣における見識、国を開こうとする勇気は今の幕府にとっちゃあ
    なくてはならんものなんだ。
    その人の一面だけを捉えて糾弾するのは間違ってるとは思わんか?」
 大吉「何言ってやがんでい、この野郎!
    その松平や根岸屋に殺された鶴吉や、犬みたいに追い立てられた連中の恨みはどう思ってんだ、おめえは!
    いつからそんな腰抜けになりやがったんだよ!?」
 主水「やめるんならやめるんでいいんだ。
    今夜一晩ゆっくり考えてもらうぜ。
    もし考えが変わらなかった時は…分かってるな…」

↑書くのも大変な長台詞を長回しで撮影。俳優さんはすごいな。
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    一晩経ち、おきんと大吉は貢に返事を聞きに来る。
おきん「あのおはっちゃんは、やっぱり今夜松平の屋敷へ上げられる。
    根岸屋はね、あの娘を貢物にするつもりなんだよ。
    あの娘だけじゃない、今まで何人もの娘が上げられて…」
 大吉「おきん!」
おきん「あの松平の慰み者になってるんだ」
 大吉「無駄だ、もうこの野郎は…」
おきん「貢!」
    貢は何も答えない。
おきん「…そうかい、行こう!」
    おきんと大吉は怒って行ってしまおうとするが、それを貢は呼び止める。
  貢「おい、待てよ…俺も行くよ。
    だがな、八丁堀に言ってくれ。これが最後だ…最後にさせてもらうってな」

↑仕留人としての役目を果たそうとする貢。だけどその心の中はまだ揺れていた。

③貢斬られる
   大吉が根岸屋を始末した物音で、松平が襲撃に気付く。
   襲い掛かる松平を倒し、とどめを刺そうとする貢であったが…。
松平「分からんのか!わしを殺せば日本の夜明けが遅れるぞ!」
   松平の言葉に思わず動きが止まってしまう貢。
松平「バカ者めがぁ!!」
   立ち尽くす貢に、松平の刃が振り下ろされる…。

↑貢の脳内で繰り返される松平の言葉-それが貢の動きを止める。
 同じ言葉を投げかけられた時、蘭兵衛さんはどうしただろうか。

↑自分が期待していた松平に斬られる貢。
 期待なんかしていなければ、こんなことにはならなかったのに…。

④貢の最期
   貢を運び出した仕留人達。
主水「石屋、やるんだ」
大吉「何を?」
主水「何とか生き返らせるんだ!」
大吉「そんな…」
   困惑する大吉であったが、意を決して貢の心臓をマッサージする。
   しばらくすると心臓が動き始め、貢が目を開けた。
主水「糸井!」
大吉「しっかりするんだ!」
 貢「すまなかったな…」
   その一言だけ言うと貢は絶命した。

↑深い傷を負い、意識不明の貢。

↑最後の命を使って仲間に謝罪の言葉を残す。

↑主水チーム初の殉職者・貢。
 それは主水や仲間たちの心に深い悲しみを残した。

⑤貢の旅立ち
    主水たちは貢に別れを告げるため、海にやって来た。

 主水「糸井…みじけえ付き合いだったな…」
おきん「八丁堀…」
 主水「俺たちもここで別れようぜ…今が潮時なのかもしれん。
    糸井がそれを教えてくれたんだ」
 大吉「八丁堀…」
 主水「さあ、糸井を送ってやろうぜ。
    糸井はな、これ(オランダ語の辞書)と一緒に海の向こうへ行きたかったんだ」
    主水は辞書を貢の遺体の胸元に入れ、その顔を布で包む。
 主水「行って来いよ、海の向こうへな…」
    主水たちは貢の遺体を大海原へ放った。



⑥ラスト
   主水は日米会談の警護に行くことになった。
   先祖伝来の鎧兜を装備させられる主水。
せん「馬子にも衣装と言うけれど、これじゃまるで山賊じゃありませんか」

↑一話で出てきた足軽の鎧をまさか最終回で装備するとは!

↑決める時はものすごく格好良いのに、なんという不細工な顔だろう^^;
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↑降りしきる雪の中、おきんは何処かへ旅立った。

↑引き留める妙心尼を振り切って旅立つ大吉。

↑貢の遺体も海を漂い、旅を続けている。

↑ただ一人残った主水は今日もまた奉行所へ向かう。


第04作 暗闇仕留人 第26話「拐かされて候」

2016年06月04日 | 第04作 暗闇仕留人



【ストーリー】
浪人・筧弾正(だんじょう)は薬代として借りた金の利子が膨らみ、百両もの借金を抱えていた。
貸主である火消しの親分・松五郎は目明しの屑伝を使って弾正に返済を迫り、金が返せなければ娘・おさきを松五郎の妾にすると脅す。
弾正と懇意にしていたおきんは同情し、かどわかしに見せかけておさきを連れ出してしばらく匿うことにした。
おきんの出過ぎた行為に主水たちは注意を促すが、事実、執拗な屑伝はおきんに近づきつつあり、主水までも怪しまれ始める。
おきんたちはおさきをなんとか妙心尼の元に預けるが、その間に弾正は屑伝に捕まり、おさきの居場所を吐かせるために激しい拷問を受けて死んでしまう。
おさきはこれ以上仕留人たちに迷惑をかけることを良しとせず、また父の行方を求めて松五郎の元へ行ってしまった。
おさきが迷惑料として残していった四両を仕留料として受け取った仕留人たちは、松五郎一味を消すため立ち上がる。

【知ってるゲスト】
矢野宣、堺左千夫、天津敏

【名シーン】
①弾正に優しいおきん

↑雨に濡れた弾正のハゲ頭(役者さんのそのままの頭)を拭いてあげるおきん。
 時代劇って基本みんなヅラだから、普通のハゲ頭って逆に珍しい。

②仕留人たちの結束
    仕留人の四人は屑伝に怪しまれ始めた。
    このままでは四人の正体がバレるのも時間の問題だ。
    責任を感じたおきんは一人で屑伝を狙おうとするが、仲間たちがそれを止める。
 主水「おきん!」
    主水はおきんを張り倒す。
 主水「手前一人ガタガタしたって始まらねえんだ」
  貢「そうだよ、八丁堀の言う通りだ。俺たちはな、始めから一蓮托生なんだ。
    降り掛かった火の粉はみんなで消さなきゃならないはずだぜ。
    それに相手が屑伝だろうが、松五郎だろうが、鬼の帯刀だろうが、やる時はみんなでやるんだ。
    それまではずっと息を殺して待つことだ。相手の出方をな…」
    おきんは泣き出すが、主水はおきんを掴み上げて叫ぶ。
 主水「泣くな!」

↑最初の頃は揉めることも多かった仕留人たちもここまで結束が強くなった。
 次回、突然その結束を乱した貢に不幸が降り掛かる…。

③貢殺しシーン

↑卑猥で卑劣な松五郎を殺す貢。
 見ていてこっちの耳がツーン!と痛くなりそうな、貢殺しシーン。   


第04作 暗闇仕留人 第25話「晒されて候」

2016年06月04日 | 第04作 暗闇仕留人



【ストーリー】
賭場へ遊びに行った大吉と貢は、そこで米の仲買・越後屋の女主人・お陽が博打に勝利し百両もの大金を手に入れるのを見かける。
翌朝、河原に打ち上げられた心中死体の生き残りの片割れを見た主水は、女の方がかつて自分が惚れていた女郎のお陽だと気付き驚く。
御定法に従い高札場にて晒し者となったお陽は、主水に助けを求め、事のいきさつを語る-。
女郎だったお陽は越後屋の後妻に入り、主人亡きあとは女将として店を切り盛りしてきたが、昨夜、折り合いの悪い義理の娘・お道が背負い込んだ百両の借金を本日中に返せと、大島屋義平次という男がやって来た。
ちょうど手持ちもなく返済に窮したお陽は一か八かの博打に出て、なんとか百両は準備はできた。
支払いのため待ち合わせ場所の出会い茶屋に行くが、そこで船頭に船に乗せられた後、暴漢に襲われ、気が付いたら河原にいたという。
主水は仲間と協力し、とりあえず船頭を探し始めた。
その頃、越後屋には大島屋が現れてお道に「自分が店の面倒を見る」と告げる。
お道はと言うと、恋人の菊次と夜を過ごして現実逃避していたが、別室から男たちの声が…。
お道はそこで、大島屋、番頭、菊次、船頭たちがグルとなり、越後屋の財産を奪い取ろうとしていることを立ち聞きしてしまう。

【知ってるゲスト】
中村玉緒、桜井浩子、川合伸旺

【名シーン】
①中村玉緒登場

↑これもDVDマガジンに収録されてた回です。
 かつて主水と深い仲だったということで、単発ゲストながら印象深いキャラとなっています。

↑義理の娘・お道からも白い目で見られ可哀想。

②主水の昔語り-お陽との思い出
おきん「よう八丁堀」
 主水「うん?」
おきん「あの女とはどういう訳があるんだい。昔の女かい?」
 主水「うん…ま、そんなとこだな」
    主水はお陽との馴れ初めを語り始める。
 主水「道場仲間に誘われて、初めて足踏み入れた岡場所で知り合った女でな」
おきん「へ~八丁堀の初めての女かい!」
 主水「うん…」
おきん「男でも初めての相手って忘れられないもんかね」
 主水「う~ん、なぁ…それからしばらく通い詰めてな…その後がてえへんだ。
    こっちは頭に来て大アツアツ」
おきん「むこうは?」
 主水「もちろんアツアツさ!」
おきん「嘘つけ!」
 主水「まぁまぁ聞けよ~。それから半年ばかり経ってな。
    その女の姿が急に見えなくなって、風の噂じゃ米屋の手代と一緒になったって噂を耳にしたんだ」
おきん「やっぱりそうだほら、アツアツじゃなかったんだよ」
 主水「うん、まぁな。
    今考えてみりゃ、女郎の手練手管だったかもしれねえがな…俺にとっちゃいい思い出なんだ」
おきん「騙されたくせに!フフフ…」
 主水「あれからもう十年だ…」

↑夜はお陽が捜索に出かけるので、おきんが身代わりで晒し者に。

↑珍しい主水さんの昔語り。
 こういうシーンは名シーンとして残しておかなきゃ。

③お道の最期
   お道は悪党の企みを聞いてしまい、刺されてしまう。
   心中死体に見せかけるため外に運び出されたところを、貢が救い出すが…。
お陽「しっかりして!」
お道「あたしが悪かったわ…長い間…ごめんなさい、お母さん」
   お道は息を引き取る。
お陽「おみっちゃん!おみっちゃん!」

↑義母に対し嫌な娘だったお道も最後は改心。
 この二人の関係がもう少し語られたらよかったような気がしました。

④ラスト

↑江戸所払いで再び女郎になったお陽。

↑その頃、主水は暗い部屋で物思いにふけりながら、一人大福を頬張っていた。

↑BGM「晴らして候」がぴったりな、しっとりしたラスト。


第04作 暗闇仕留人 第24話「嘘つきにて候」

2016年06月03日 | 第04作 暗闇仕留人



【ストーリー】
米問屋・備前屋の主人・大八は、近所でも評判の好人物。
備前屋に出入りするしじみ売りの若者・佐助は、大八の「人間の本当の勇気とは、人様のために何かができるということだ」という言葉を聞き感銘を受ける。
そんなある日、街でチンピラに絡まれてしまった佐助は偶然通りかかった大八に助けを求めるが、大八は見てみぬ振りをして通り過ぎてしまう。
腹を立てた佐助は、大八の店に上がり込むとしじみをぶちまける。
※面白くなかったから、この辺でやめます。

【知ってるゲスト】
潮建志

【名シーン】
①この人(虎松)知ってる人なのに思い出せねぇ…

↑このでっかい鼻…絶対知ってる人なんだけどなぁ…。※正解は③で

②クソガキにて候

↑今回のメインゲスト(被害者)の佐助。
 劇中、多くのドキュン行為を働きましたので同情できません。
 ドキュンが被害者の回ということで、面白くありませんでした。

③30分くらいたってやっと分かった!

↑かぶりものしてないからさっぱり分からんかったけど、暗闇大使閣下でした。
 なぜ有名な地獄大使じゃなくて、暗闇大使かって?
 だって、この番組「暗闇仕留人」だからさ!


第04作 暗闇仕留人 第23話「晴らして候」

2016年06月02日 | 第04作 暗闇仕留人



【ストーリー】
呉服屋の手代・佐吉が、与力・原一家殺しの下手人として奉行所に捕まった。
佐吉の無実を明かすため、妹・おそのは大吉に証人になってくれるよう頼む。
事件当夜、確かに大吉は夜道で佐吉とすれ違い、肩をぶつけていたのだ。
しかし、その時女衒を仕留めた帰りだった大吉は、怪しまれないためにも人違いだと突っぱねるしかない。
諦めきれないおそのは伊三次というもう一人の証人の男に体まで売って証言を頼むが、なぜか伊三次は自害に見せかけられ殺されてしまう。
この一件には邪魔な原を殺し、佐吉を下手人に仕立て上げようとする与力・間宮と海産物問屋の湊屋が絡んでいるようだ。
おそのは新たな証人・直次郎と共にお白洲の場で佐吉の無実を証明しようとするが、実は直次郎は間宮が送り込んだ偽の証人…。
直次郎はお白洲に来ると嘘八百を並べ立て、おそのまで投獄されてしまった。
おそのを助けるため、ついに佐吉は罪を認め打ち首に…偶然にも大吉たちの正体を知ったおそのは、悪党たちの始末を依頼する。

【知ってるゲスト】
大谷直子、小坂一也、石山律雄、西山嘉孝

【名シーン】
①変わってしまった貢
   おそのの力になりたい大吉であったが、貢は突き放した態度を取る。
大吉「はぁ~冷てえ男だな、おめえも」
 貢「ああ、冷てえさ。冷えてなきゃこんな稼業できやしねえんだよ!
   お前さんだって分かってるはずだぜ?
   俺たちにはな、人助けなんかできやしねえんだよ。
   そんなこと考えるのは、それこそ身の程知らずってやつだ!」

↑あやが死んでやさぐれたのか、言葉使いも悪くなってきたなぁ。

②石山律雄さん得意の善人のふり
直次郎「おそのさん、佐吉さんは無実なんです。
    何もやっていない人がもう三月も暗くてじめじめした牢の中で助けもなく苦しんでいる…。
    こんなバカなことがあってたまりますか…私は我慢できない!おそのさん…」
おその「はい…」
直次郎「私は命なんか惜しくありませんよ。
    いや、正しいものが負けるはずがないじゃありませんか」
    見つめあい、手を握るおそのと直次郎。
    同席していた大吉は居場所がなくなり、すごすごと退席する。
直次郎「おそのさん…」
おその「直次郎さん…」
    おそのは直次郎の胸に抱かれる。

↑突然証人として登場した直次郎。
 正義感溢れる善人で、おそのの気持ちも早速掴むが…。
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    直次郎は佐吉と会ったと証言するが、間宮はその嘘を暴く(全て悪党たちの台本通り)。
直次郎「申し訳ございません!」
 間宮「何と申す!」
直次郎「全部…でたらめでございます!本当はこの夏から佐吉さんには会っていませんのです」
 間宮「世迷い者!」
直次郎「ははっ…悪いのはわたくしではございません、ここにいるおそのです。
    おそのさん、何か言ったらどうなんだ!?
    何もかもおそのが企んだことでございます!」
おその「何を言うの、直次郎さん!」
直次郎「恐ろしい女だ…体で私を誘惑しておいて、根も葉もないことをお白洲で言うのは嫌だと言うと、
    やれ家に火を付ける、人殺しをした男を何人も知っていると、
    それこそ夜叉のような顔で私を脅かすんでございます」
 佐吉「嘘だ!妹はそんな女じゃない!」

↑予想通り悪党だった直次郎。
 石山さんのわざとらしいほどの変わり身演技が面白くて大爆笑しました^^


第04作 暗闇仕留人 第22話「怖れて候」

2016年06月02日 | 第04作 暗闇仕留人



【ストーリー】
石の買い付けのため秩父に出かけた大吉は、山中でとある老人に江戸まで送って欲しいと頼まれる。
老人は材木問屋・檜屋のご隠居・喜三郎で、二年前にこの付近でさらわれた娘・ちよを探しに来て、幸いにも逃げ出してきた千代と今しがた出会ったところだったのだ。
大吉のボディガードもあって無事江戸に戻った喜三郎とちよを、喜三郎の跡を継ぎ檜屋の主人となった儀助(喜三郎の義弟)が温かく出迎える。
ちよの話によれば、二年前彼女と婿養子(檜屋の跡取りになるはずだった人)は秩父へ仕事へ出かけたが、山中で熊蔵率いるならず者グループに襲われ、婿養子は殺害され、ちよは熊蔵の女にされてしまったという。
そこで婿養子との間にできた子供を産み、今回スキを見て逃げ出したのだが、執念深い熊蔵の追跡をちよは怖れる。
そして遂に檜屋に現れた熊蔵はちよに山に戻れと告げるが、なぜか儀助は彼と接触を試みていた-。
実は儀助は檜屋の跡を継ぐため、ちよと婿養子の殺害を熊蔵に依頼したのだが、熊蔵がちよを殺さずさらったため、今回の事態を引き起こしたのだ。
熊蔵に脅されたちよは家族に迷惑が及ぶことを恐れ、ただ一人、熊蔵の元へ戻ろうと決意する。
その一方で、喜三郎から依頼を受けた仕留人たちも仕事に取り掛かり、貢は儀助の元へ向かい、大吉はちよを追って凶悪な熊蔵が待ちうける山小屋へ向かう。

【知ってるゲスト】
柳生博、西田良、大橋壮多

【感想】
大吉の心臓握りが不発!なんと、敵の心臓は左右逆についていた!…という回です。
仕留人を見ていた覚えはないんだけど、必殺シリーズを再放送で見ていた学生時代に、このシーンについて翌日必殺仲間の友達と語り合ったことだけは覚えています。
ということは仕留人も見ていたんでしょうね、個人的にそういう懐かしさも感じられる回でした。

【名シーン】
①なりませぬ大激怒
    檜屋一家の不幸を知った妙心尼は怒り、大吉に詰め寄る。
妙心尼「こちの人、何を考えておいでです?
    人が殺され死ぬほどの苦しみを受けているのに、助けてあげることができない。
    そんなこと許されていいんですか?」
 大吉「それは、しょうがねえじゃねえかよ…」
妙心尼「こちの人のご返事はそれですか…なんと情けない!大の男がごろごろするだけで!
    はぁ~じれったい!あたくしが男に生まれていたら、あんな悪党生かしておきません!」
    走り去る妙心尼。
    大吉が家に入ると、それを中で聞いていた二人の義兄弟も驚いている様子。
 主水「おい、仏に仕える身にしちゃ少々乱暴な言葉だったな」

↑温厚ななりませぬも熊蔵の悪行にカンカンに怒り、主水もびっくり。
 でも安心しろ、もう仕留人たちのやる気は十分だ。


②大吉殺しシーン
   大吉は熊蔵の心臓を握ろうと左胸に腕を突っ込むが、あるはずの心臓がない??
   驚く大吉に対し、激しく抵抗してくる熊蔵。大吉は一旦小屋に隠れる。
大吉「ひょっとすると、奴の心の臓は右に…?」
   再び激しい戦いが開始され、大吉は絞殺されそうになるが、なんとか右胸に腕を突っ込む。
   ようやく見つけた心臓を握って停止させると、熊蔵は白目をむいて息絶える。

↑左胸にあるはずの心臓がない。
 内臓逆位といってこういうのは実際稀にあるそうです。

↑なんとなく敵の正体に気付いた大吉。

↑首を絞められ大ピンチに陥るものの、必殺技で右胸を狙う。

↑やはり、右にあったようです(笑)

↑慣れない左腕を使ったせいか、ちょっと疲れた様子の大吉。
 ちよさんを無事守れてよかった。


第04作 暗闇仕留人 第21話「仏に替りて候」

2016年06月02日 | 第04作 暗闇仕留人



【ストーリー】
浮世絵の版元・雅泉堂は、絵師・歌川秋水に若い女の浮世絵を描かせていた。
秋水は凌辱絵のモデルの女を追い込み過ぎて自害させてしまったり、美人画のモデルの女に手を付けて妊娠させたり…多くの女がその犠牲となっていた。
凌辱の限りを尽くされたおしげは妙心寺に乳飲み子を預け首を吊ったので、池に遺体を放り込まれた。
おそでは秋水の子供を産もうとしたため殺された挙句、その罪は大工の留吉になすりつけられ、留吉は打首にされた。
雅泉堂や秋水の悪事を偶然知ってしまった夜鷹のおらんは、雅泉堂を強請るが彼女もまた消されてしまう。
雅泉堂のバックには北町奉行・井戸対馬守もおり、止まる所を知らない彼らは次の獲物として留吉の妹・おなみも連れ去ってしまった。
仕留人たちはおなみを救い、奉行を含む悪党たちを始末できるか。

【知ってるゲスト】
藤岡重慶、今井健二、外山高士、志賀勝、綿引洪

【名シーン】
①ゴッドファーザー主水
妙心尼「考えてやってください。この子にふさわしい、いい名前を」
 主水「いやぁ、ふさわしいと言っても、海のものとも山のものとも分かりませんからなぁ。
    妙心殿が育てられるんでしょ?
    いやそれならば、妙吉とか妙太郎とか…。
    ま、そこんとこは適当に付けとけゃいいじゃありませんか…では、行ってまいります」
    悲しそうな顔をする妙心尼。
 りつ「まぁ、不真面目な!」
 せん「自分が種なしかぼちゃなもんだから、赤ん坊を目の敵にして」
妙心尼「まぁ、種なしかぼちゃですって!アハハ…!」
    渋い顔をするせんりつ。

↑この赤ちゃん、この後出てこないけど、どうなったんだろう?

②悪役大集合

↑悪役のツーショット。お二人とも素晴らしい悪人面…額に入れて飾っておきたい(笑)

↑チンピラ役の志賀勝さんも好きです。


第04作 暗闇仕留人 第20話「一途にて候」

2016年06月02日 | 第04作 暗闇仕留人



【ストーリー】
加納一平は、盗賊を追跡中に殉職した父・頼母の跡を継ぎ同心となった。
父譲りの強い正義感を持つ一平は、奉行を叔父に持つ与力・平田玄一郎が出入りする賭場の主・勘八を捕らえるが、勘八は平田の手ですぐに解き放しに。
この処置に憤慨する一平であったが、主水は「長いものには巻かれろ」と一平をなだめる。
腐敗がはびこる奉行所では頼母や一平のような正義感の強い者は邪魔者でしかなく、現に頼母は平田に殺された疑いがあった-そのため、主水は一平を守ろうと思い彼をなだめたのだ。
一平の叔父・笠井新兵衛も心ならずも汚い金を受け取っていたが一平を守るために改心し、影腹を切って奉行に訴え出ようとするが、平田に妨害されて命を落とした。
一平もまた平田に煽られ奉行所内で刃物沙汰を起こし、乱心者として結局斬られてしまう。

【知ってるゲスト】
小林昭二

【名シーン】
①種なしかぼちゃ初登場!
せん「昼行燈無駄飯食い、本当に情けないムコ殿…
   ゴマすりくらい真面目におやりなさい!種なしかぼちゃ…!」
主水「種なし!?りつ、じゃあお前子供ができたと言うのは…」
りつ「種なしかぼちゃのあなたに、子供が作れるわけないでしょ!」
主水「あ~あ、今日は三隣亡だなぁ…」

↑有名な「種なしかぼちゃ」は今回が最初だそうです。

②主水の思い
主水「俺はな、あのクソ真面目な野郎がなんとなく可愛くてな。
   俺がとっくの昔に失くしちまった物を、まざまざと見せつけられたような気がするんだ」

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奉行所内で平田を殺そうと刀を振り回す一平。
主水は止めようとするが、平田の部下により一平は斬り殺される。

↑人の死など見慣れている主水が、一平の死を目の当たりにして深い悲しみに襲われる。


第04作 暗闇仕留人 第19話「乗せられて候」

2016年05月30日 | 第04作 暗闇仕留人



【ストーリー】
ある日、貢はかつて共に蘭学を学んだ新島と偶然再会した。
今も蘭学への情熱を燃やし続ける新島は、裏ルートを使ってオランダへ渡り蘭学を学ぶつもりらしく、貢にも誘いをかけて来た。
しかし、費用として50両もの大金が必要であり、新島は妻の八重に相談するものの貧しい暮らしを営む二人には金の工面がつきそうにもない。
一方、貢もその話に心を動かされ、金策に頭を悩ませている様子。
それを知った主水はかねてから抜け荷の疑いありとして目を付けていた三州屋から大金を強請り、餞別として貢に渡すことを画策するが、先手を打った三州屋は主水を誘拐し枯れ井戸に閉じ込めてしまう。
同じ頃、八重は名も知らぬ大店の主人に自らの体を売ることで50両を得て、新島に渡していた。
新島は裏ルートを持っている店-三州屋に向かうが、見送りにきた八重がそこで見た三州屋の主人こそ自分を買った大店の主人だったのだ。
全ては八重の体をタダ取りするための三州屋の企みであり、騙されていた新島は三州屋と結託する役人の大門に斬られる。
八重は夫の最期を目撃し自害、今際の際に夫の敵討ちを貢に頼む。

【知ってるゲスト】
三浦真弓、多々良純、田畑猛雄、五味龍太郎、松田明

【名シーン】
①貢の新武器・仕込み矢立

↑矢立とは昔の携帯用筆記用具のこと。
 貢の物は墨壺のふたを開くと針が飛び出し、ふたを閉じると針が引っ込む。

②典型的なダメ夫
新島「くそぉ、金が欲しいなぁ~!」

↑金が欲しければご自分で働いたらどうですか?
 ちなみに八重役は三浦真弓さんなんだけど、眉毛が全剃り全描き…。
 綺麗な顔してるのに、そこまでする必要があるのだろうか…。

③学問を取るか、妻を取るか
 貢「学問のためだったら何者をも犠牲にすることができるのか!?」
新島「もちろん、当然だ」
 貢「奥さんもか!?」
新島「八重を?」 
 貢「俺にはとてもお前の真似はできん。
   あやが労咳に犯された時、俺は心のどこかで学問を捨てた…」
新島「あやさんどうしてる?」
 貢「死んだよ…」
新島「死んだ?」
 貢「俺が蘭学を始めたばっかりに、一生日の当たる暮らしはできなかった。
   いつも誰かに追われてるようなつらい毎日だった…最後は俺が殺したようなもんさ…」

↑貢は妻を選んだが、この後新島は学問を選んでしまう。
 この会話を八重は盗み聞きしショックを受けるが、それでも夫のために身を売る。
 
④黒ひげ一家危機一髪

↑押し入った三州屋の手下によりこの二人も人質に。
 ところでこの口の周りの黒いのは何なんだろう?墨のガムテープ?

↑主水は枯れ井戸に放り込まれる。仲間たちにも知らせることができず大ピンチ!

⑤主水&貢殺しシーン
    主水は井戸にいるところを偶然に大吉に発見された。
    その頃、三州屋で食事を終えた大門は帰ろうとするが刀がない(貢が盗んだ)。
    そこに、空腹でふらふらの主水が刀を持って入って来た。

 主水「大門さん、刀ってのはこれじゃねえのか?」
 大門「な、中村、お前!」
    大門は主水が渡した刀を取り上げようするが、鞘だけ抜ける。
    抜き身となった刀で主水は大門を斬って捨てる。  
    三州屋は逃げ出すが、すぐに三人の仕留人に囲まれる。
三州屋「勘弁してくれ…この通りだ!」
    土下座して手を合わせて詫びを入れる三州屋。貢は三州屋を見てうなずく。
三州屋「ありがてぇ!」
    感謝の気持ちで、土下座して頭を下げ続ける三州屋。
    しかし貢が許すわけもなく、仕込み矢立で三州屋の首筋を貫く。

↑空腹でふらふらの黒ひげ主水、空腹でも雑魚一匹くらいは敵ではない。

↑謝ってすむなら仕留人はいりません。


↑矢立を首筋に食らって死ぬ時の多々良さん必殺のギャグ顔!
 こんなふざけた死に方が許されるのはあんたと津川さんくらいやで^^;

⑥金の分配シーン
    今回の報酬は五両。貢の手からそれが分配される。
  貢「みんな一両ずつ取ってくれ。私は二両貰っておく。そのうちにな…」
    一人だけ多めにお金を取って帰っていく貢。
 大吉「なんだい、あの野郎!」
おきん「怖い…あたいなんだか貢が怖くなってきちゃった…」
 主水「奴は本物になりやがったな…本物の仕留人にな」

↑二両持ち逃げした貢。一心不乱にご飯を食べていた主水もずっこける。

⑦ラスト
   せんとりつは仏壇に向かい、主水の無事を祈っている。
主水「ただいま…」
せん「あ、婿殿!」
りつ「あなた!」
せん「ご無事でまあ…よかった…」
りつ「よくご無事で…」
主水「いやいや、別にそんな大した事件じゃないんだが…」
   せんとりつは主水にすがって泣き出した。
主水「母上もりつもそんなに…そんなにこの私を…」
   嬉しくて泣き出す主水で終わり。

↑珍しく主水を本気で心配していたせんりつ。

↑主水さんも大泣き!しかしすごい顔だな(笑)
 19話はDVDマガジンに収録されていた回でしたね、面白かった。


第04作 暗闇仕留人 第18話「世のためにて候」

2016年05月29日 | 第04作 暗闇仕留人



【ストーリー】
瓦版の版元・聖古堂は人の弱みを握ると口止め料を要求し、それを断れば「世のため人のため」という名目の元、瓦版に悪評を書いていた。
悪評を書かれた者の中には、世間に追い詰められた挙句、死を選ぶ者も…。
その聖古堂が次に目を付けたのは、小間物屋・蔦屋。
蔦屋の隠居・おせきには後ろ暗い過去があり、それをネタに五百両を強請り取ろうというのだ。
おせきの娘・おゆきと婿養子の政吉は聖古堂の要求を断り続けたため、瓦版に有る事無い事を書き立てられ、世間から責められた心労からおせきは死に、店も潰れてしまう。
夫婦は出直し、小さな料理屋を営むがそこにも聖古堂の影が…。

【知ってるゲスト】
成瀬昌彦、上野山功一

【名シーン】
①聖古堂の主人

↑ナックル星人の回が強烈すぎて、完全に成瀬さん=ナックル星人になってしまった。

②貢の新武器

↑設定変更?今回から簪が得物かと思ったら今回だけみたいです。


第04作 暗闇仕留人 第17話「仕上げて候」

2016年05月28日 | 第04作 暗闇仕留人



【ストーリー】
依頼人の上役や主人を消し、依頼人をその後釜に据え、代償として莫大な報酬を得る「仕上屋」。
表向き将棋指南の看板を掲げる吉岡宗達こそ、その仕上屋の頭だった。
絹問屋・名張屋の身代を狙う番頭の清二郎は仕上屋に仕事を依頼し、仕上屋と清二郎は名張屋の主人、女中、娘を次々に消し、清二郎は名張屋の乗っ取りに成功する。
殺された女中の妹・おすえから依頼を受けて仕留人たちは清二郎を探るが、仕上屋の方も仕留人の存在に気付いてしまった。
宗達は貢に「30両やるから手を引け」と持ち掛けるが、貢は拒否-しかし、その報復を受けてあやは殺されてしまう。
仕留人vs仕上屋の抗争に決着をつけるべく、主水はただ一人宗達の将棋指南所へ向かう。

【知ってるゲスト】
浜田晃、田中弘史

【名シーン】
①なぜか姿を晒して清二郎を見張る貢

↑普通バレないように見張るものでは?
 清二郎に表の顔を知られているのに、これじゃああやが危険に晒されて当然ですよ…。
 
②あやの最期
あや「私は…とても幸せでした…あなたのような人と一緒になれて…」

↑貢のポカのせいで殺されたようにしか思えない。

③主水&貢殺しシーン
   主水と宗達は将棋盤を囲むが、主水は最初の一手を打とうとしない。
主水「どうやらこの手しかねえようだな…。
   いやぁ、実を言うと将棋は全くのど素人でしてな。
   何百何千の手があるかは知りませんが、私にはこの一手しかねえんで」
   主水は宗達の王将を奪い取る。
宗達「ふふふ…あなたが仕留人だということはもう…これで顔ぶれは揃ったわけですな」
主水「仰る通り顔ぶれは揃ったが…あんたはもう死んでるぜ」
   障子を開け用心棒が部屋に入って来る-その数五人。
   薄ら笑いをする宗達、そして主水は十手で後ろに置いた大刀を跳ね上げて掴む。
   刀を抜いた主水は用心棒を次から次に片付けていく。
   驚いて逃げ出した宗達の前には貢が…貢はあやの形見の簪で宗達を始末する。

↑「あんたはもう死んでるぜ」…不敵な笑みを浮かべる主水。

↑跳ね上げた大刀をキャッチする主水。いちいち格好いいな、このおっさんは!

↑後ろから首筋に一撃、とどめに喉笛にじわじわと一撃。

④ラスト
あやを失い、貢は姿を消した…。
あやの墓参りをする主水と大吉、おきん。


↑あやが死んだのにせんとりつが弔うシーンがないのもちょっと納得いきませんでした。
 あやさんが退場する回なんだから、もう少し丁寧に作って欲しかったな。


第04作 暗闇仕留人 第16話「間違えて候」

2016年05月28日 | 第04作 暗闇仕留人



【ストーリー】
駕籠屋の八坂屋の主人が盗賊の逃亡に手を貸した罪状で、家財召上げの上、死罪になった。
この一件を調べていた岡っ引きが殺され、八坂屋は評判の悪い安積屋茂三に買い取られ…主水はきな臭いものを感じはじめる。
偶然主水たちの話を立ち聞きしてしまった八坂屋の女将・たねからも主人の恨みを晴らしてほしいと依頼が入った。
調べてみれば、安積屋茂三は他にも数々の悪事を働いている様子…たねの依頼を聞き入れ、貢は安積屋茂三を殺しと分からぬよう水死させる。
一方その頃、表仕事の遠出から戻ってきていた大吉は安積屋茂三の水死体を発見、一か八かの心臓マッサージが功を奏し、安積屋茂三を蘇生させてしまう!
殺し屋に狙われていることを知った安積屋茂三は凄腕の用心棒を雇い警戒を強めたため、仕留人たちは殺しの機会が掴めない。
そこで貢は、自身が敢えて囮になり、敵をおびき出す作戦を提案する。

【知ってるゲスト】
南原宏治、谷口香、北見唯一

【名シーン】
①大吉の心臓マッサージ
   大吉は安積屋茂三の水死体を発見、得意の心臓掴みを応用し、心臓マッサージを試みる。
   すると心臓は鼓動を開始し、安積屋茂三は息を吹き返した。
大吉「やったー!!」

↑何も知らずに人助けならぬ、悪人助けをする大吉。

↑なぜか最初から目元が赤い安積屋茂三。
 復活後だけにすればゾンビっぽくって面白かったかも。

↑「この手で新しい商売ができるかも」と言っていた大吉。
 今の時代なら救急救命士に転職できますな。

②主水殺しシーン

↑久々の仕置人のテーマにのって追跡&殺し。かっこよさ倍増の主水さん。

③大吉殺しシーン

↑自分をあの世から連れ戻してくれた大吉の手により、安積屋茂三は再びあの世へ。


第04作 暗闇仕留人 第15話「過去ありて候」

2016年05月26日 | 第04作 暗闇仕留人



【ストーリー】
ある日、石屋に届いた墓石の注文-それは大吉自身の墓石の注文だった。
走り去る怪しい影を追った大吉は、呉服問屋の森田屋の女将・お浜と出会う。
ところが何故か、それ以来大吉は家に閉じこもってしまった。
心配する妙心尼に泣きつかれた主水は、半次に様子を見に行かせると、訪れた半次を相手に大吉は己の過去を語る-。
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若き日の大吉は、世話になっていた和尚の嫁・お浜と恋仲になるが、それを和尚に知られ揉み合いの末、誤って和尚を殺してしまった。
村から逃げ出そうと約束した大吉とお浜であったが、お浜は約束の場所に現れず、結局大吉のみ捕まり島流しになってしまう。
やがて島から戻った大吉は、殺しの元締・惣兵衛の配下となった。
ある晩、惣兵衛からある大店(おおだな)の主人の殺しを頼まれるが、その主人の横で寝ていた女房はなんとお浜!
お浜は大吉と別れた後、森田屋の女房となったが、やがて森田屋の跡取り息子と恋仲になった-その跡取り息子こそ惣兵衛だったのだ。
惣兵衛とお浜は森田屋を乗っ取るため大吉に殺しを依頼し、依頼通り森田屋を始末した大吉であったが(惣兵衛は森田屋を継ぎ、義母であるお浜と夫婦になる)、その仕事に嫌気が差し黙って足抜けしてしまう。
しかしそれは掟破りの行為であり、惣兵衛とお浜の恨みを買った大吉はいつか彼らに殺されると覚悟することになる。
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家に閉じこもる大吉だったが、訪ねて来たおみつが争いに巻き込まれ惣兵衛配下の亥之吉に殺されてしまう。
ここに至って大吉は惣兵衛一味との戦いを決意し、主水たちも大吉を加勢するため立ち上がる。

【知ってるゲスト】
天津敏、石橋蓮司

【名シーン】
①おみつの最期
    大吉の様子を見に行ったおみつは亥之吉に人質にされ、小刀を受けてしまう。
    手当てを受けたおみつであったが、最期の時が近づいていた。
おみつ「あたいが悪ふざけしたもんだからバチが当たっちゃった…。
    だけど…だけどあたい治るよね…糸井さんがいるんだもんね」
    おみつは仕留人たちの顔を一人一人見回す。
おみつ「どうしたの、みんな変な顔して…どこ行くの?…遠くなってく…捕まえてあたいを…捕ま…」
    見守る仕留人を捕まえるように手を虚空に伸ばしたおみつであったが、やがて力尽きる。

↑最近出番のなかったおみつ。久しぶりに出てきたらこんなことに。

↑そこまでひどい怪我には見えないけど、毒でも塗ってあったのか?

↑仕留人メンバーではなかったけど、全員と仲良しだったおみつの最期。

②大吉&貢殺しシーン
    石屋に攻めこんで来た惣兵衛だが、そこには自分の墓石があった。
 大吉「元締、間に合いましたぜ、あんたの墓の注文が」
惣兵衛「なにぃ!?」
 大吉「そこにちゃんと彫ってある…あんたの命日は今夜だ!」
惣兵衛「野郎!」
    殺し合いになる二人。大吉はスキを見せた惣兵衛を井戸に吊るし、心臓を止める。
    そこにお浜が現れる。
 お浜「大吉さん…あたし何にも知らなかったんだ、本当だよぉ。
    ねぇ、あたしゃずっとあれからあんたのこと忘れたことなかった…ずっと今まで…。
    ねぇ、昔のようにあたしを抱いておくれ…あたしは今だってあんたの…」
    大吉の背を抱き誘惑するお浜。
    しかし彼女は大吉を殺そうとかんざしに手を掛ける。
    それを外から見ていた貢の撥が空を切り、お浜の首筋に刺さる。

↑因縁の相手・惣兵衛との決着!

↑地味な顔して好色なお浜の最期。なかなかえぐい死に様。


第04作 暗闇仕留人 第14話「切なくて候」

2016年05月25日 | 第04作 暗闇仕留人



【ストーリー】
半次が15の時、母親が亡くなった。
その後すぐ半次の父親は若い女を娶るが、継母となった女・たよに淡い恋心を抱いてしまった半次は家に居づらくなり、16の時に家を飛び出す。
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幼馴染の口利きで殺しを依頼され、半次は大吉を連れて故郷に帰って来た。
標的は非道な尾張(尾州)の鷹匠・田村伝蔵。
伝蔵たち鷹狩の一行が名主の屋敷に泊まると聞きつけた半次は、その夜大吉と共に屋敷に忍び込む。
ところが中の様子を窺った半次が目にしたのは、伝蔵と枕を共にするたよの姿であった。
衝撃を受けた半次は依頼を断るが、我慢ができない幼馴染と依頼人は自ら田村を襲撃し、二人とも返り討ちにあう。
一方、たよは、田村の手から御側用人・稲葉に差し出され、ようやく騙されていたことに気付く。
裏切られたたよは半次の弟を道連れに心中…半次は田村との決着をつけるべく、仲間たちに協力を依頼する。

【知ってるゲスト】
吉田日出子、松田明、蓑和田良太

【感想】
ウィキによると第14話と第15話が諸事情で入れ替わったそうで、これが本来の15話、つまり半次の最終エピソードとなる回です。
だけど内容は、継母のたよの頭の悪さと糞ビッチっぷりが気持ち悪くて反吐が出そうでした。
結局田村に裏切られてメシウマでしたが、その後に半次の弟を道連れに心中するという最低最悪の最期を迎えます。
死にたけりゃ一人で死ねよ、バカが!

【名シーン】
①糞ビッチバカ女の末路
   半次は田村と関係を持っているたよを責めるが…。
たよ「あの方(田村)は優しいお方です。
   そのことはあたしが一番よく知っています。
   でなければ、どうして女のあたしが好きになるでしょう」

↑たよ役は吉田日出子さん。
 ほわんとした喋り方に若干おつむが足りない感じが出てはいる。

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   寝所で田村を待つたよであったが、やってきたのは御側用人・稲葉だった。
たよ「誰です?あなた誰です!?」
稲葉「伝蔵も承知の上だ!」
たよ「…!」
稲葉「わしが伝蔵から譲り受けたのだ。大人しくしろ、可愛がってやる」
たよ「嘘です!」
   そこへ田村がやってくる。
たよ「あなた!」
田村「御側用人の稲葉様だ。大人しく言うことを聞け。さもないとここで殺されたおこうの二の舞だぞ」
   ようやく騙されていたことに気付くたよ。

↑田村さんが優しいお方でよかったですね(棒)

②ラスト
半次「あの鷹、どこへ帰るんだろう…」
大吉「奴にもきっと、生まれ故郷があるんだろう」
半次「生まれ故郷か…」


↑半次はどうして途中退場になったんだろう?中の人の都合かしら?


第04作 暗闇仕留人 第13話「自滅して候」

2016年05月24日 | 第04作 暗闇仕留人



【ストーリー】
将軍家御小姓組の試験が間近に迫った中根家の息子・小一郎。
その母・ちづの心配は息子のライバルである富田平馬の存在だった。
貢と共に小一郎の家庭教師を務める佐島昌軒は、ちづの気持ちを察し、殺し屋・石屋の大吉の名を囁く。
思い余ったちづは、平馬殺しを大吉に依頼する…が、やはり思い止まり依頼を取り下げる。
数日後、小一郎は見事試験に合格するが、それと前後して「平馬を殺した」と石屋の使いがやって来る。

【知ってるゲスト】
山本学、江幡高志、日高久

【感想】
今回のボスは家庭教師の佐島昌軒。
職業柄、腕っぷしは弱そうと思いきや「元は武士」などと言うから剣技に自信があるのかしらと思ったら、なぜか頭突きが得意技でしかも強いという、いい具合に予想を裏切るキャラクターでした。
自分の墓石に激突して自滅するというラストも面白かった。
この昌軒、悪党にしては珍しく金や地位を望まず「恋焦がれる女に自分を好きになってほしい」という、わりと純粋な望みを持っています。
しかしその望みは暴走し、大吉やゆすり屋、悪い金貸しを巻き込む七面倒くさい作戦を立てるんだけど、それをまとめるのは大変なので、今回のストーリー紹介は途中省略となっております。
で、結局最後は半ば強引にちづと関係を持つことになり、それを恥じたちづは自害してしまう(これもサブタイトルの自滅なのだろう)。
ストーカー的ではあったけれども、さほど悪い人にも思えなかったし、もう少しうまい作戦を考えればよかったのになぁ。

【名シーン】
①昌軒vsゆすり屋チーム
   昌軒と彼の雇ったゆすり屋チームは仲違いし、争いとなる。
昌軒「私をただの儒学者だと思っているらしいが、これでも元は武士。
   今のうちに帰った方がいいのではないか?」
 侍「うるせえ!」
昌軒「それほど死にたいのか…」
   昌軒は後ろに走り出し距離を取ると、回れ右して再び前へ突進する。
   昌軒は侍の刀をはじくと、その胴へ頭突き!
   侍は背骨が折れて死亡する。
昌軒「あなたはどうする?」
弥八「小便が…しょんべんが…ちょっと…」
   弥八は脱兎の如く逃げ出す。

↑ちづに恋い焦がれる昌軒は、その思いを柱にぶつける。
 普段から頭をぶつけているのか、柱の凹みがすごい。

↑敵が仲間割れ!予想外の展開。

↑頭突きで砕ける背骨。レントゲン映像付き。

↑昌軒の強さにびっくり仰天!げじげじ野郎の江幡さん。

②主水と弥八の漫才

↑ただでさえちっちゃい江幡さんと、ただでさえ顔の長い藤田さん。
 こうやってみると差がすごい!(笑)

③大吉&貢(&半次)vs昌軒
   大吉に自分の墓を頼んでいた昌軒。
   半次はその墓の元へ昌軒を案内するが、死ぬ日付が今日になっている…。
   いぶかしがる昌軒の前に貢が現れる。
昌軒「そうか、貴様も仲間だったのか」
   続いて現れる大吉。
   昌軒は後ろに走り出すが、その先には半次が。
半次「どこ行くんだお前、向こうだ、向こうだ!」
   構わず突っ込んで来た昌軒に撥ねられ、半次の腕は血まみれに!
   昌軒は回れ右をして貢たちに突っ込んで来る。
   貢の撥攻撃は耐えるが、大吉に足を引っかけられ墓石に激突する昌軒!
   大吉はトドメの心臓握りで昌軒を倒す。

↑戦いを観戦していた半次が受難。

↑お墓の日付通り死んだ昌軒。南無~。