必殺シリーズ 備忘録

主に各回の名シーンまとめ
※『新仕舞人』『仕置屋稼業』をまとめ中!

第20作 必殺渡し人 第13話「秋雨の中で渡します」【最終回】

2016年11月05日 | 第20作 必殺渡し人



【ストーリー】
三人の男が次々と殺され、巷では「かまいたちが出た」と噂に…その手口から惣太は忍に対して疑いを抱く。
しかしこれは謎の外道渡し人の仕業で、白不動の元締からその者を始末してほしいと忍たちに依頼が届く。
実はこの一連の殺しは、大奥のお弓の方と両替商・大黒屋が例の外道渡し人に依頼したものであった。
彼らは大黒屋の娘・みよを大奥に上げることになったが、みよと以前関係のあった五人の男たちに騒がれては面倒と、口封じのために殺していたのだ。
やがて大吉の仕事仲間であった助三も殺され、最後の一人となった人足の三太も殺されてしまう。
三太からみよとの関係を聞かされていた女房のおくみは大黒屋へ乗り込むが、彼女もまた命を奪われる。
おくみが生前書き残した依頼文を受け取った渡し人たちは大黒屋一味と外道渡し人を始末するが、この一件で彼らは御上を敵に回してしまう。
追われる身になってしまい忍や大吉夫婦が江戸から離れていく中、惣太の下した決断は-。

【知ってるゲスト】
牧冬吉

【名シーン】
①いきなりすごいサービスシーン

↑冒頭からいきなりおっぱい全開!
 おっぱいに釣られて期待して見たけど、以降サービスシーンなし(笑)

↑おっぱいちゃんは脱ぎ要員かと思ったら、今回のゲスト(右)。
 南野陽子に似ているポルノ女優さんだそうで、言われてみれば確かに似てます。

②忍vs外道渡し人
玄定「俺を殺し屋にしたのはお前だ、忍!
   将来を誓い合った仲なのに、お前は逃げた…以来俺は人を信じなくなった。
   人が蔑む夜鷹の娘だったお前を、俺は心から愛していた。
   何も知らされず、去られた男の気持ちが分かるか!」

↑外道渡し人、その正体は忍の昔の男だった。
 何の前振りもなく、いきなりそんなこと言われても…。

↑忍先生、主役ながらほとんど名シーンがありませんでした。
 年齢のせいか殺しの時も動きが少ないし、地味なキャラだったな。
 最後の戦いも『最終回なので過去の因縁をねじ込んで盛り上げてみました』的な
 設定がわざとらしすぎて三文芝居を見ているようでした。

③惣太の決断~ラスト
お直を危険に晒せない惣太は、お直を残し旅に出る。

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   朝、お直が目覚めると惣太がいない。
   大吉夫婦や忍も消えており、どこを探しても惣太はいなかった。
お直「嘘や…うちの人が、うちを置いていくことなんかあるわけないわ…絶対あるはずないわ。
   せや、これは夢や。
   きっと、きっとみーんな夢や…ただの夢や…夢なんや…」

↑一人貧乏くじを引いたお直さんが哀れ。

↑「仕事屋」と同じようなラストですが…なんか無理やり感があるなぁ。

【感想】
はっきり言いますが、渡し人は面白くなかった^^;
BGMを変えたせいで思い入れがなくなって、後半はただ画面を見ているだけという回ばかりでしたね(最終回含め)。
ラストも渡し人たちが名指しで追われたわけでもなし、逃げる必要があったの?
お直は無理やり一人ぼっちにされたような感じがあって可哀想でした。
ホームドラマ風であった本作品はちょっと自分の好みには合いませんでしたね。


第20作 必殺渡し人 第12話「二人がかりで渡します」

2016年11月05日 | 第20作 必殺渡し人



【ストーリー】
胃にできた悪性の腫瘍で患っていた煙草問屋・大野屋五兵衛は忍の手術によって命を救われた。
五兵衛は幼い愛娘・お春を抱きながら、女房のおそのと共に忍に深く感謝する。
一方、五兵衛の回復を快く思っていない者たちもいた。
津山藩家老・松井は五兵衛の弟・文蔵、その情婦で大野屋の女中・お京と結託。
五兵衛亡き後は文蔵に大野屋を継がせ、煙草相場を操って私腹を肥やそうと企んでいたのだ。
五兵衛の回復で当てが外れた松井は、配下の剣豪・佐々木十三を使い五兵衛とおそのを殺害。
そのショックから失語症になったお春も水死に見せかけ殺してしまう。

↑内容普通すぎで、ストーリー紹介も適当です。

【知ってるゲスト】
水原麻記

【大塚吾郎さんについて】
「渡し人」がつまらなすぎて毎回の名シーンもほとんどないので、大塚吾郎さんについて語ります。
第八話から登場する強面オカマの行商人・金次、演じるは「仕事屋稼業」でも同じくオカマを演じていた大塚吾郎さん。
「仕業人」のシリーズ200回記念回にも顔を出すなど、必殺シリーズではそれなりにおなじみの人です。
が、この大塚さん、ウィキにページがない…。
ウィキにページがないということは、世間的にはそれほど有名な俳優さんではなかったのでしょうか?
必殺ファンの中には大塚さんのことをググる人もいるでしょうし、参考になるかは分かりませんが、DVD付属のブックレットに記載されていた大塚さんの紹介を下に簡単に書いてみます。
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1945年、東京生まれ。
緒形拳の弟子だったことから「仕事屋稼業」でレギュラー出演を果たす。
1975年頃、俳優業を休止してメキシコへ渡り、料理店で一年修行して帰国。
都内にメキシコ料理店をオープンし、オーナーとして働いていたが、本作の金次役で俳優業にカムバック。
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俳優業にカムバック、と言ってもこれ以後俳優を続けた形跡もなさそうですね。
メキシコ料理屋の経営だけでも食べていけそうだし、結局俳優業は長く続かなかったのかな?
今はもう高齢だと思うけど、現在どうしているかは分かりません…まだまだ元気でいてくれたらいいけど。

↑「渡し人」唯一の楽しみがこの人のコーナーだけだという…。


第20作 必殺渡し人 第11話「浮世絵の舞台で渡します」

2016年11月05日 | 第20作 必殺渡し人



【ストーリー】
目付の大野は十二枚一組の色暦(いろごよみ)を探していたが、八月の色暦だけはどうしても見つからない。
噂によると八月の色暦は最初から描かれていないようなので、大野は部下に命じてこれを描いた絵師を捜索させる。
その頃、惣太の住む長屋には、墨絵師・芳三郎と妻のおゆうが貧しいながらも仲睦まじく暮らしていた。
芳三郎はかつて浮世絵師であったが、その時に描いた生々しい女の浮世絵-それが問題の色暦だったのだ。
大野の元に連れて来られた芳三郎は説得されて八月の色暦を描くことになったが、大野の妻・はつは手本(絡んでいる男女)を準備させようと提案。
芳三郎は手本を見ながら絵を完成させるが、なんと手本となった女は妻のおゆうだった。
おゆうは絵師が夫だとは知らされずにそそのかされて手本になり、芳三郎も手本の女が妻とは知らないまま絵を描いていたのだ。
目の前で別の男に抱かれる妻を見て芳三郎は絵を取り返そうとするが大野に斬られ、その死を悲観しおゆうは首を吊ってしまう。

↑色暦を実写で演じる催し物、これがタイトルになってる。
 お色気シーンが多い回でした。


第20作 必殺渡し人 第10話「湯女風呂で渡します」

2016年11月05日 | 第20作 必殺渡し人



【ストーリー】
忍たちに上方の元締から渡しの依頼が舞い込んだ。
標的にしていた三人(小間物商の仙蔵、浪人・武藤洋之助、ヤクザの喜平太)が上方から江戸に逃げたために、彼らを始末してほしいというというのだ。
しかし、標的の一人・仙蔵は大吉の幼馴染で、十五年前の大地震の際に大吉が命を救った男だったのだ。
三日の猶予を申し出た大吉は仙蔵に会いに行くが、彼は昔と変わらない気の良い男で大吉を歓迎。
その帰り道、上方の渡し人に脅迫された大吉はお沢まで疑ってしまう。
※クソ回でしたので、続きは省略。

【知ってるゲスト】
北見唯一

【感想】
必殺シリーズの殺し屋、だいたい好きなんだけど大吉は数少ない嫌いなキャラ。
この頃から増え始める「殺し屋たちの正体を知ってしまい、殺されないために殺し屋になる」パターンで渡し人になったわけなんだけど、このパターンで殺し屋になった連中って半人前のくせして、一人前の顔をするのが嫌なんだよね。
大吉は、三話では夫婦揃って夜逃げしようとしたし(ちなみに陰気臭いお沢も嫌い)、今回も幼馴染を信じてお沢を疑うという頭の悪さを披露。
お前は殺し屋としては格下なんだから、捨三みたいに忠実な子分でもやってればいいんだよ…。
そして、今回の敵役・仙蔵の行動もぶっ飛びすぎ。
いきなり大吉の目の前で借金で首の回らなくなった夫婦を弄ぶとか意味が分からん。
最後はもちろん大吉が仙蔵を殺すことになるんだけど、殺しシーンなんかもうどうでもよくて早送りで飛ばし飛ばし見ました^^
いや~「渡し人」はつくづく面白くないなぁ。
あと三回もあるのかよ、はよ終わらんかい(笑)

↑この夫婦、見ててイラつくことが多い。


第20作 必殺渡し人 第09話「無縁墓地で渡します」

2016年11月05日 | 第20作 必殺渡し人



【ストーリー】
萩原角之進に後妻として嫁いだお紋は、先妻の息子・角太郎が疎ましくてしょうがない。
その頃、武家の親たちに人気だったのが赤松道場。
赤松道場では軟弱な子供たちを厳しく鍛え、心身ともに強く育てることを旨としていたが、激しすぎる稽古で怪我人が続出していた。
お紋は、武芸が苦手な角太郎を赤松道場に入門させ、あわよくば稽古中の事故に見せかけて殺してしまおうと、浮気相手でもある赤松道場の赤松玄蕃に角太郎の入門を頼みこむ。
お紋に乗せられた角之進も角太郎の入門を許し、ついに角太郎は赤松道場へ入れられてしまった。
角太郎や、同門の信三郎と付き合いがあった惣太や大吉も、その厳しい稽古の様子を覗き見て怒りを覚えるが、情に流されて動くわけにはいかない。
そんな中、角太郎は玄蕃に逆らったために容赦ない暴行を受け、ついに殺されてしまう。
何も知らない角之進は稽古中の事故だと諦めるが、角太郎の最期を見ていた道場側の飲み屋の娘・お竹は「角太郎はなぶり殺しにされた」と角之進に告げる。
奉行所に訴え出ようとする角之進であったが、事が漏れては困る玄蕃たちはお竹と角之進の命を狙う。

【知ってるゲスト】
桜井浩子

【名シーン】
①角太郎の最期

↑この子が血を吐いて死んでいるシーンがけっこうえぐかった…。


第20作 必殺渡し人 第08話「祭り囃子で渡します」

2016年11月05日 | 第20作 必殺渡し人



【ストーリー】
川に身投げしようとした女性を救った惣太。
なんとその女性は五年前に『渡し人・鏡』が助けたお秋だったが、新たな夫となった喜平次からひどい虐待を受けているようだ。
お秋は「櫛」を渡し料に喜平次の殺しを依頼し、不憫に思った惣太たちはそれを引き受ける。

惣太たちは早速お秋の長屋に向かうが、なぜか長屋中がもぬけの殻でお秋すらいない…。
実は喜平次は盗賊の頭で、二十年に渡し人(惣太たちではない別の渡し人)に殺された兄の復讐のために、同じ渡し人である惣太たちに恐怖を与えた上で、自分たち盗賊団の身代わりとして殺そうとしていたのだ。

そして、惣太たちの正体を喜平次にバラしたのはなんとお秋であった!
以前は善人であったお秋はドSの喜平次と巡り合ったためドMが開花し、今ではすっかり喜平次の虜となっていたのだ。
そうとは知らない渡し人たちであったが、「櫛」を手にした大吉やお沢には不幸が降り掛かっていた。
そして「櫛」を預かっていた忍までもが、髪結いの少女・おしのに刺されそうになってしまう。
おしのによればその「櫛」は母のものだったが、十年前、盗賊の襲撃で小間物問屋を営んでいた父母は殺され、「櫛」も盗まれてしまったのだという。
おしのは「櫛」を持つ忍を盗賊の一味と勘違いし、襲ってしまったのだ。
「櫛」は忍からおしのに手渡されるが、それによって偶然にもおしのはお秋が「櫛」の以前の持ち主だと知ってしまった。
お秋の後をつけたおしのは、喜平次に捕まって暴行された挙句殺され、一方、お秋は惣太たちを神田祭りに誘い出し、いよいよ渡し人たちも消そうと画策する。

【知ってるゲスト】
浜田晃

【名シーン】
①金次登場!
   長屋に銀平…じゃなくて新たに金次がやって来た。
惣太「ああ!?何だお前?」
金次「いい男ねぇ…(惣太の股間を見て)盛り上がってるわ!…ねぇ、お友達になろうよ!」
惣太「なんだお前は!」

↑『仕事屋稼業』と同じオカマキャラで大塚吾郎さんが登場。

②あんたこの結果をどう思う?
忍「この櫛はあなたの物よ。
  殺されたお母さんがあなたを守ってくれたように、今度はこの櫛があなたを守ってくれるかもしれない。
  だってこの櫛には、亡くなったあなたのお父さんお母さんの思いが込められているもの」



↓ 結果を見てみましょう。



↑浜田晃のつばの混じった汚い水を顔にぶっかけられるおしの。
 自分でキャプっててなんだけど、吐き気を催すほど気持ちの悪い画像だな。
 女優さんも大変だわ…。

↑刺されて川に放り込まれたおしの。
 お父さんお母さんはおしのを守ってくれなかったようですね。
 櫛をおしのに渡した忍にも責任はあるだろうに、特に気にしてなかったのも理解できない。

③惣太殺しシーン
   お秋の前に惣太が現れる。
お秋「お願いした闇の渡し、どうしたんです?早く行かないと…」
惣太「だから渡しに来たのよ…
   あんた喜平次と仕組んで俺たちに罠をかけ、賽銭泥棒の濡れ衣を着して俺たちを殺そうと思ってる…」
お秋「違う!ひどい、あんまりです…。
   確かに喜平次たちはあなたたちを…だから私、教えに言ったじゃないですか。
   あなたが好きだから…心から好きよ、ねぇお願い分かって!
   どうしたら信じてくれるのかしら…お願い、分かって、お願い、信じて…」
   お秋を無視し続ける惣太。   
お秋「どうしても信じてくれないんだったら、あたし!」
   お秋は剃刀を自分の首筋に当て、自害するそぶりをする。
   そんなお秋に対して、惣太は鏡を見せつける。
惣太「よく見ろ…これがあんたの本当の顔さ…」
お秋「…くっそー!!」
   ついに本性を現したお秋は剃刀で惣太を殺そうとするが、惣太はお秋を抱きかかえ動きを止める。
   惣太はその体勢のまま鏡の柄から針を取り出すと、それをお秋の首筋に突き刺す。

↑惣太を騙し続けたお秋は鏡に映った顔を見て本性を現す。
 汚い罵り言葉を吐き、恩人に切りかかる…それが今の彼女だ。

↑一度は地獄から救ったお秋を、最後は自ら地獄へ突き落す惣太。
 ここの部分は面白かったんだけどなぁ、もう少しストーリーがすっきりしていればよかったのに。

【感想】
今回はいわくつきの「櫛」がキーパーツとなりますが、なぜ「櫛」はそれを盗んだ喜平次や、彼の虜になったお秋には不幸をもたらさなかったの?
しかも渡し人たちには不幸を起こすし、最終的に忍からおしのに渡された「櫛」は彼女を守ることもなく、命まで奪います。
これじゃあ悪人に味方し、善人に不幸をもたらす悪魔の「櫛」じゃないですか…。
こういう時、『うらごろし』の先生がいれば、この意味の分からん「櫛」の正体が分かったんだろうけどね(笑)
喜平次の作戦も鬱陶しかった。
そもそも直接の恨み相手(兄貴を殺した渡し人)でもない惣太たち相手に何をそんなにムキになっているんだ?
まずそこが疑問なんですよねぇ…色々と理解できない点が多い回でした。

 


第20作 必殺渡し人 第07話「お化け屋敷で渡します」

2016年06月29日 | 第20作 必殺渡し人



【ストーリー】
お直の幼馴染・お妙は許嫁の伊助との祝言を来月に控えていたが、伊助と二人で入ったお化け屋敷で行方不明になってしまう。
伊助はお化け屋敷に何らかのからくりがあると奉行所に訴えるが、町方はろくに調べようともしない。
それもそのはず、小屋主の源左衛門は大奥のお局・お藤の方の実兄で、町方は深入りしたくなかったのだ。
しつこく食い下がる伊助であったが、源左衛門の手下たちに痛めつけられて怪我をして寝込んでしまう。
一方その頃、お妙は女郎屋で働かされていた…源左衛門たちはお化け屋敷に来た娘を捕まえては女郎屋に売り飛ばしており、お妙もその被害者となっていたのだ。
事件が公になるのを避けるため、源左衛門はお藤の方に彼女好みの男を提供し、彼女の力で町方を抑え込む念の入れよう。
惣太たちもお妙を探すが手掛かりは掴めず、ついにお妙は首を吊って自害した。
これを知った伊助はお妙の敵討ちのためにお化け屋敷に乗り込むが、返り討ちにあってしまう。

【名シーン】
①化け猫のおとっつあん

↑メイクをしてるけどどこかで見た顔…誰かと思ったら東悦次さんでした。
 この人も端役で多数出演してるけど、ちゃんと喋ってるのは初めて聞いたような。


第20作 必殺渡し人 第06話「精霊流しに渡します」

2016年06月28日 | 第20作 必殺渡し人



【ストーリー】
ヒモ体質の音松は、女房のお甲と共に美人局をしては金を稼いでいた。
惣太も被害にあってしまい、怒ったお直は音松の家に怒鳴り込みに行くが、そこで二人の夫婦喧嘩を目撃する。
両国のヤクザ・政五郎一家に入ったばかりの音松は上納金を稼ぐために美人局を続けようとするが、それをお甲が嫌がっていたために揉めていたのだ。
お甲に同情したお直はなんとか美人局をやめさせようとするが、うまくいかない。
一方お甲は美人局に失敗し、体を弄ばれた挙句川に放り込まれてしまう。
忍の診療所に運び込まれたお甲はお直に説得され改心し、音松もまたお甲に真面目に働くように説得される。
音松もようやく目を覚まし政五郎に足抜けしたいと伝えるが、政五郎がそれを許すはずもなく二人は殺し合いに見せかけられて始末されてしまう。
現場で二人の亡骸を目撃したお直は「これは何者かによる殺しではないか」と疑い、それを政五郎一家の者に知られてしまった。
政五郎一家はお甲と音松の供養のために精霊流しに出かけたお直をが狙うが、しかしそれを迎え撃つべく渡し人たちも出陣していた。

【感想】
前にも書いたけどこの回から出陣のテーマと殺しのテーマが突然変わります(忍のテーマは変わらず)。
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   出陣:今宵の舟出は丑三つ時 → 仕事人出陣(流用)
   殺し:冥土へ漕ぎ出す渡し人 → 必殺!(流用)
    忍:鎌鼬         → 鎌鼬
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これまでの必殺シリーズでも殺しのテーマが変更されたことはあったし(仕業人)、過去作の流用も多々あった。
仕業人の変更はED「さざなみ」のアレンジ違いだったから個人的には問題なかったし、流用された「仕事人出陣」や「必殺!」が嫌いということもない。
では、渡し人の変更で何がむかつくって「専用BGMがあるのに、途中から流用BGMを使ったこと」これに尽きる!
そしてその理由については、自分が持っている渡し人に関する資料(DVD付属のブックと必殺シリーズサントラ全集のブック)には何も書かれていませんでした(変更されたことには触れている)。
よって自分が考え付く予想としては…
 ①出陣、殺し、忍のテーマとも「瞬間の愛」のアレンジだから、若干のくどさがあって変えた
 ②メンバー、内容ともにいまいち必殺らしくないので、必殺らしい雰囲気を出すために変えた
①は自分は気にならなかったので、やっぱ②かなぁ。
確かに自分でも「渡し人」はマイナーな部類に入ると思うけど、「必殺シリーズ」と銘打っている以上、「必殺シリーズ」の一つなんですよ。
なので「渡し人らしさ」で勝負すればよかったのに、BGMが変わってしまってそれも失われてしまった。
逆に新しい「渡し人らしさ」を出すつもりなのか、この回から大吉の殺しシーン(レントゲン)に「イタイイタイ!」という悲鳴の効果音が入り始めるんだけど、これが個人的に大すべり…。
同じような効果として「印玄の突き落としによる悲鳴」があるけど、あれは人によってセリフも違うし好きなんだけどなぁ。
やることなすこと裏目に出始めてて、没落していく「必殺シリーズ」の「終わりの始まり」を見ているような感じになりました。

【名シーン】
①ドリフのサウナコントのような刺青ヤクザ

↑美人局ではめた相手は実は別の組のヤクザ!
 ドリフのサウナコントのように見事な刺青を披露。

②気が優しくて力持ち、桃太郎さん

↑嫁に美人局を強要するような男が桃太郎さんだそうです…。
 しかも上の刺青ヤクザにも簡単にぶちのめされて、どこが力持ちなんだろうか。


第20作 必殺渡し人 第05話「矢切の渡しで渡します」

2016年06月22日 | 第20作 必殺渡し人



【ストーリー】
秩父から江戸へやって来た二人の家出娘・小春とお梅。
慣れない江戸の街に戸惑う二人であったが、矢切の渡しで弥七という男に声を掛けられ、泊まり宿を世話してもらうことに。
翌日…忍が往診に訪れた出会い茶屋で、若い娘の遺体が見つかった。
忍の見立てによれば、死因はお茶に混ぜられた薬によるショック死であったが、十手持ち・三五郎はろくに検死もせず病死として処理してしまう。
実はその娘こそ、昨夜の家出娘の一人・お梅であった。
川船改役・細川と廻船問屋・大和屋は三五郎や弥七を使い、家出娘を捕まえては薬漬けにし客を取らせて儲けていたが、昨夜は弥七が薬の量を間違えたためにお梅を殺してしまい、それを見た小春に逃げられていたのだ。
小春はお沢に保護されるが、忍の診療所で薬を見てお梅の死に様を思い出して逃亡。
結局小春は弥七に捕まり、薬漬けにされ客を取らされることになった。
思いつめた小春はお沢に渡し料を残し身投げを図るが、それを止めに入った弥七の短刀に刺され命を落とす。

【知ってるゲスト】
上野山功一

【名シーン】
①「冥土へ漕ぎ出す渡し人」が聞ける最後の回ですが…

↑びっくりするくらい普通の内容の回でした。


第20作 必殺渡し人 第04話「花火の夜に渡します」

2016年06月20日 | 第20作 必殺渡し人



【ストーリー】
渡し人になったばかりのお沢は最近、何者かに見張られているような気配を感じていた。
大吉や惣太はそれを気のせいだと一蹴するが、そんなお沢を見張る怪しい男が一人…。
一方その頃、玉屋の息子・清七は旅先から珍しい硝石を持ち帰り、鍵屋の娘・おえいと共に喜び合っていた。
だが、恋人同士である二人の若者には将来の不安があった。
玉屋の主・市兵衛はかつて鍵屋の手代であったが、爆発事故を起こしたため鍵屋の主・弥兵衛の怒りを買い、店を追われていたのだ。
この一件以来、両家は不仲になっていたが、実はこの爆発事故は鍵屋の番頭・与吉の仕業だった。
市兵衛を追い出すために爆発事故を仕組んだのも、鍵屋の身代を奪おうとする与吉の計画の一つであったが、今後の計画を実行するにあたり邪魔な人物が一人いた。
その人物とは、かつての爆発事故の仕込みの現場を偶然にも目撃した女・お沢。
与吉はゴロツキの万次を使ってお沢を見張らせていたが、玉屋に出入りするお沢を怪しみ(本当は薬を運んでいただけ)、ついに彼女を誘拐してしまう。
お沢は何も覚えていなかったが口封じのために玉屋に監禁され、計画を焦った与吉は玉屋に放火。
市兵衛と清七は火に飲まれ、清七を求めおえいも炎に包まれる玉屋に入ってしまう。

【知ってるゲスト】
有川博

【名シーン】
①惣太の赤フンドシの秘密
   誰かに見られている-お沢は惣太にも相談するが…。
惣太「そんなヤワな神経じゃ裏の稼業は務まらねえ。
   怯えが周りに伝わればやがて疑われる。
   俺が真昼間、カミさん連中を相手に赤フンちらつかしてヘラヘラしてんのも訳のねえこっちゃねえんだ。
   どんなことがあっても、渡し人だと悟られちゃならねえ」

↑なるほど、主水が昼行燈を装っていることと同じなんですね。
 あ、彼の場合は素かもしれんが(笑)

②おえい役・森田理恵さん

↑SWの劇場版でレイア姫の声優をしていたそう。
 SW好きだけどマニアというわけじゃないので知らんかったです。


第20作 必殺渡し人 第03話「大元締の前で渡します」

2016年06月18日 | 第20作 必殺渡し人



【ストーリー】
お沢は失われた記憶の悪夢を見るようになっていた。
お沢は過去の記憶を求めふらふらと外を出歩いていたが、そこを女さらいの悪人たちに連れ去られてしまう。
同じ頃、上方から白不動の大元締が忍を訪ねてきた。
最近江戸でさらわれた女たちが上方で売り飛ばされ、その女たちから多くの殺しの依頼が入っているという。
大元締の依頼を受けた渡し人たちは同心・坂井と口入屋・相模屋がその黒幕と突き止めて彼らを殺すが、その現場を捕まっていたお沢に見られてしまっていた。
お沢は記憶も全て思い出し、白不動の大元締は殺し屋の掟に従いお沢の始末を要求する。
三日間の猶予を申し出た忍は、大元締が仕掛かっている外道渡し人の始末を先に行い、それを引き換えにお沢の助命を願い出ようとする。
必死で外道渡し人を探す大吉は、大元締直属の手下・影の男が怪しいと睨む。

【知ってるゲスト】
御木本伸介、内田勝正、永野辰弥

【名シーン】
①お直の不吉な予感
お直「うち心配やねんもん。あんた…あんたどっか飛んで行きそうな気がして」

↑残念ながらお直の不吉な予感は最終回に現実のものに…。

②逃げ出そうとする大吉
惣太「おう大吉!…どうしたんだよ、その荷物?」
大吉「頼む、見逃してくれ…。この通りだ、見逃してくれ!」

↑渡し人になったばかりなのに、もう掟を破ろうとする大吉。
 見た目は捨三とほとんど同じ大吉だけど、捨三に比べるとだいぶレベルが低い。

③お沢、渡し人になる
大元締「思うたより腹が据わっとる。
    ここに来てからというものは泣き言は無論、命乞いもせんかった。
    これなら務まるやろ…渡し人や!
    仲間に入れば、見られたも知られたもないやろ。
    けど、肝心なのはあんたの気持ちや」
 お沢「どうぞ、仲間に入れて下さいまし」
大元締「これで決まりやな…」

↑悪党だった影の男を殺してお沢を見逃してもらおうとする渡し人たちもどうかと思ったが、
 大元締も案外適当な人なのか、この程度の理由でお沢を許してしまう。


第20作 必殺渡し人 第02話「秘密の宴で渡します」

2016年06月16日 | 第20作 必殺渡し人



【ストーリー】
巷では「夫婦交換会」という集いが密かに流行っており、そこでは夫婦たちがお互いの相方を交換して秘め事を楽しんでいるという。
交換会の常連である大口屋夫婦や百舌屋夫婦は若い参加者を求め、最近夜の生活がうまくいっていない惣太と大吉も会に誘われてしまう。
二人は女房を引き連れ、恐る恐る交換会を見学に行くと、そこには同じく大口屋たちから誘われた担ぎ呉服屋・新之助と、嫌々ながらも参加させられた妻・お縫の姿もあった。
しかし、不能者であった新之助は大口屋夫人たちから「役立たず」と罵られ、怒った新之助は大暴れ…どさくさにまぎれて惣太夫婦と大吉夫婦も逃げ出す。
夫婦関係にひびが入りそうになった両夫婦であったが、忍のとりなしもあり、なんとか仲直り。
一方、新之助夫婦の関係は修復不能となり、怒った新之助はお縫を妾に出すから、千両出せと大口屋たちを脅す。
それを知ったお直や大吉夫婦は新之助夫婦を説得、二人もようやく仲直りし、大口屋たちに縁切りを伝えようとするが、彼らは新之助夫婦の口を封じるべく、事故に見せかけて二人を殺してしまう。

【知ってるゲスト】
田口計、田中弘志、堀内正美

【名シーン】
①夫婦交換会
大口屋「男と女の性の営みというやつはな、絶えずこの新鮮にしておかないとダメなもんなんだよ」

↑なるほど「新鮮さ」ねぇ…でも要するに嫁に飽きたってことでしょ。
 こんなことやっても嫁に新鮮さは戻らないと思うが…。

②最近元気のない惣太
   大吉は惣太が不能になった理由を尋ねる。
惣太「久しぶりの殺しで気持ちが尖がって張りつめてんのとよ、それをお直に隠すつらさとよ、
   それによ、子供を作んのが怖くなってしまってな…夜がダメになりそうよ」
大吉「何で子供作んのが怖えんだよ?」
惣太「バカかお前は!女房に隠してるだけでもつらい仕事だぞ。子供に隠すのはもっとつらい。
   隠し切れずにバレてみろ、親も子も地獄だよ」
大吉「そりゃそうだけど、ちょっと考え過ぎじゃねえかなぁ」

↑他の必殺シリーズで議論される「殺し屋が子供を持っていいのか」という問題。

 本作でも当然語られます。

③頭がおかしいバカ亭主
    夫の商売のため、嫌々交換会に連れていかれたお縫。
    が、夫の新之助は不能者扱いされたため、怒って暴れてお縫を連れ出す。
新之助「この淫売!帰ろうって言えばさっさと帰ればいいんだ!
    お前はそんなに残っていたかったのか!この淫乱!」

    お縫を張り倒す新之助。
 お縫「あなた!惨めな思いして商売のために我慢してるのよ!ここで短気を起こしていいの!?
    これが無駄になったら、あたしだって惨めじゃない!
    怒るくらいならなぜ最初から断ってくれなかったのよ、意気地なし!」
新之助「なにぃ!?意気地なしだとぉ!?」
    お縫に殴る蹴るの暴行を加える新之助。

のちに仲直りしますが、これだけの暴力を許すお縫もすごい。
 ドMなのでしょうか…。

④大吉殺しシーン

↑淫乱おばはん二人を同時に攻撃。

↑同じ物を反転させてるだけながら、レントゲンも一応二人分。
 よく見ると一人の時とは内容も違っていて、こっちはそれほど内臓にダメージを与えていない。


第20作 必殺渡し人 第01話「涼みの夜に渡します」

2016年06月16日 | 第20作 必殺渡し人



【ストーリー】
ある晩、鏡研ぎ職人の惣太は、長屋の大家であり診療所を開業している鳴滝忍が、殺し屋を返り討ちにする現場を目撃する。
その鮮やかな殺し技を見て何かを感じた惣太-。
翌朝、忍の診療所にお沢という若い女がやって来て「子供を堕ろしたい」と告げるが、事情も話さず結局帰ってしまった。
噂によると、お沢は大目付・水野の家に奉公していたが、そこの息子・徳太郎の慰み者にされ、腹に宿してしまったのは徳太郎との子供だったのだ。
お沢は水野と妻・松江からも子供を堕ろすように強く言われ、自ら木に腹を打ち付け堕胎を図るが、痛みで倒れたところを惣太に救助され、再び忍の診療所へ。
お沢は子供を堕ろすか産むか悩むが、そんなお沢を長屋の住人・大吉は母子とも引き受けると言い、大吉の母・お鹿もそれを喜ぶ。
しかし、水野はそれを許さず、息のかかった同心・旗野にお沢とお鹿を捕らえさせると拷問を加えた。
二人は解放されたが、結局お沢は流産し、お鹿も大けがが原因で命を落としてしまった。
怒る大吉は刃物を持って飛び出すが、惣太はそれを必死で止める。
「鏡」の異名を持つ渡し人だった惣太は、大吉より先に悪党たちを始末するため、同じく元渡し人「カマイタチの忍」である忍に協力を依頼する。
その話を立ち聞きしてしまった大吉は「仲間に入れてくれ」と懇願し、忍もまた仕事を引き受けることになった。
こうして結成された渡し人チームは水野一味を始末するため、彼らが花火見物をしている料理屋へと向かう。

【知ってるゲスト】
三崎千恵子、外山高士、五味龍太郎

【名シーン】
①おしゃべりの銀平登場

↑最近悪い噂をたくさん聞きますね…スーパー1が一体何してるんですか…。

②惣太の仕事着・赤フン

↑鏡研ぎ職人の惣太はお客の奥様方の前ではこの格好で仕事をする。
 色気を出しながら仕事をする惣太に奥様方は大喜びするが、嫁のお直は不安を覚える。
 しかしこの格好にはもう一つの意味があるのだ(答えは四話で)。

③この親にしてこの子あり
   お沢は徳太郎に犯され身籠ってしまった。
   水野夫婦はお沢を激しく責める。
水野「全くまずいことをしよって!」
松江「本当ですよ。徳太郎はあの通りの世間知らずだから、お沢、お前が気を付けてくれねば」
お沢「そんな…そんなご無理を今になって…」
水野「ええい、泣くな!」

↑あまりのクソ発言に思わず「うわ、ひでえ!」と声に出してしまった。
 早く殺されねえかなぁ(笑)

④忍の生い立ち
  お沢は意地でも子供を産みたくないと言う。
  それを聞き、忍は自分の生い立ちを話し始めた。
忍「実はね、私も堕ろされるはずの子供だったの。
  あまり人には話したくない身の上だけど、
  長崎へ来たオランダ人の医者と、丸山遊郭のお女郎との間に生まれた子供なの。
  父がオランダに帰った後、母のお腹にあたしが宿っていたことが分かったのね。
  奉行所は堕ろせと強制しました。
  産んではならない禁制の子供だったのよ、あたしは。
  母は逃げました、命懸けで。
  あたしを産むために命を懸けてくれたのね。
  逃げて逃げてあたしを産んで…。
  ねぇお沢さん、お腹のややはね、せめて母親には生まれたことを喜んで欲しいのよ…誕生を祝って欲しいのよ」

↑実はハーフだった忍先生。

⑤大吉とお鹿
大吉「暮らしのことが心配なら、俺引き受けるよ。あんたも、あんたの子供も…」

↑朴訥で女が苦手そうだった大吉だったが、お沢を哀れんで嫁に貰うことに。
 飾り気はないが優しい言葉だ。
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 忍「お沢ちゃんだけじゃなく、あの、お腹のややも一緒に貰ってくださるんですか?」
大吉「頂きますとも!嫁と孫が一緒にできるなんて、あたしゃ本当に幸せ者でございます」

↑お鹿役は三崎千恵子さん。古き良き時代の日本のおばちゃんだ。
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   拷問を受けたお鹿は怪我が原因で命を落とす。
大吉「おっかぁ、頼むよ!息してくれよ!おっかぁ!」

↑こんな人のいいおばちゃんに拷問とか何という非道な連中だ!

⑥二人の元渡し人-忍と惣太
   大吉に殺しをさせないため、惣太は忍に協力を依頼する。
惣太「カマイタチの忍ねえさんのお力を借りたいんで…ねえさん一人にやらせはしません。俺もやります…」
 忍「『鏡』と呼ばれる渡し人がいる…そんな噂は聞いてました。あなたが…」
   うなずく惣太。
惣太「やってくれませんか?」
 忍「足を洗ったんですよ、あたしは」
惣太「なぜ?」
   忍は母親の仇討のために殺し屋の世界に足を踏み入れたことを語った。
 忍「母親の死に際に父の形見の医学の本と、護身用の仕掛け指輪を残されて…
   哀れな母親の悲しみが身に染みてね」
惣太「その指輪が仕事の道具なんですね」
 忍「悪い奴を殺る…その渡し料で父の残した医学を学ぶ。
   それが世の中への仕返しのつもりでね。
   医者になってからも、渡し料で貧しい人たちの無料診療などしてね。
   でもねぇ、人を殺した手で人を治す…それがこの頃とてもつらくってね」
惣太「俺も、お直を嫁に貰った時に足を洗ったんすよ。
   人を殺した手でお直を抱くのがつらくてね。
   ですからこれは、人を治す務めのその続きと言うか、
   しめっくくりの仕事…そう考えてやって貰えませんか?」


⑦忍先生の沐浴

↑出陣前には沐浴して身を清める忍先生。
 このシーンは当時ご本人が出演していたCMが元ネタだそう。
 ちなみに高峰さんはこの時64歳!

↑忍の武器は水晶の仕掛け指輪。普段は人体模型に取り付けられている。

⑧渡し料とは?
   惣太は大吉に渡し料を渡す。

惣太「渡し料さ…どんなわずかでも金は貰う。仕事の重さを背負うためさ」
 忍「あたしたちはね、世直しの神様じゃないんですよ。
   晴らせぬ恨みを代わって晴らす請け負い仕事…それだけの職人なんですよ」

↑新米渡し人・大吉。
 力はあるけど、三話では掟を破って逃げ出そうとするなど弱い一面もある。

⑨大吉殺しシーン

↑「仕留人」の大吉と同じく、相手の体に素手をねじこむ。

↑そして臓物をグシャッ!と潰す。冷静に考えたらものすごくグロい技だ…。

⑩惣太殺しシーン
   廊下に出た松江に、惣太は鏡を握らせる。
松江「何です、あなた!」
惣太「どうです、映り具合は?」
松江「何の!?」
惣太「あなたの死に顔のさ…」
   惣太は松江の体を反転させると、手鏡の柄から抜き取った針を松江の首に突き刺す。

↑恐怖に歪んだ顔を敵に見せつける。極悪女には相応しい最期だ。

↑針と言っても割と太め。
 さすがにこのくらいの太さがないと武器にならないような気がするよね。

⑪忍殺しシーン

↑右手小指にはめた水晶の指輪で相手の首を斬り裂く。
 攻撃前には指輪がキラリと光る効果が入る。

⑫ラスト
   お沢は命は助かったが、記憶を全てなくしてしまった。
お沢「あたし、何にも覚えてないんです。
   自分が誰だか、どんな暮らしをしてたか、なんで先生のところにいたのか…。
   そんなあたしを、この大吉さんは本当に貰って下さるのですか?」
 忍「ええ、あなたはね、行き倒れていてこの大吉さんに助けられてうちへ来たの。
   だから、安心してお世話になりなさい」
大吉「お前が俺のことを嫌じゃなかったら…」
   首を横に振るお沢。
   喜びに沸く一同でエンド。


第20作 必殺渡し人 作品紹介

2016年06月16日 | 第20作 必殺渡し人



【OPナレーション】

昔から悪の栄えたためしはないと
世の例えには言うけれど
どうやらそうではないらしい
山のあなたの国々も 悪が栄えていると言う
分からない事ばかりだが
分かっている事ただ一つ
許せぬ悪を消す事だ
この世とあの世の境の場所に
船を浮かべて待っている
三途の川の渡し人
(語り:佐藤慶)

【キャスト】
鳴滝忍:高峰三枝子
惣太:中村雅俊

 大吉:渡辺篤史
お沢:西崎みどり
お直:藤山直美
銀平:高杉俊价
金次:大塚吾郎
 

【EDテーマ:瞬間(ひととき)の愛

息を殺して ささやいたのは
二人これきり 逢えないから
あなたののどに 愛を踊らせ
言ってあげよう
初めの二分 終わりの一秒
それが素敵ならばいいじゃないか
不幸という名はもう あなたの辞書にはない
足跡を消してく男の
背中など 追わずにいて…
体中 さまよう心を
今夜だけ 抱いて欲しい…

(歌:中村雅俊

【必殺渡し人について
非主水シリーズは必殺の顔である主水が出演しないと言っても、多くが必殺に縁のある人が主役をしています。
それを満たさない作品と言えば「助け人」、「仕舞人」、そしてこの「渡し人」ではないでしょうか。
主水のゲスト回があり3クール放送された「助け人」、TVSPで主水との共演があり続編もある「仕舞人」はそれなりの存在感がありますが、「渡し人」については特筆する点は何もありません。
というわけで「渡し人」は個人的に非主水シリーズの中でも一番マイナーな作品じゃないかと思っています。
ただ、殺しのテーマ「冥土へ漕ぎ出す渡し人」は本当に格好よくて、作品は見たことなくても「必殺!The BEST」の収録BGMの中ではかなりのお気に入りでした。
なので初視聴の時は、「冥土へ漕ぎ出す渡し人」に乗って展開される殺しシーンが楽しみでしたが、第六話からは殺しのBGMが「必殺!」に差し替えられるという信じられない事態が起きます。
これについては六話の感想でたっぷり文句を書くつもりです。
では「渡し人」全13話をまとめてみます。  

↑殺し屋チームの一員じゃないのに、なぜかOPに登場するお直さん。