必殺シリーズ 備忘録

主に各回の名シーンまとめ
※『新仕舞人』『仕置屋稼業』をまとめ中!

第06作 必殺仕置屋稼業 第25話「一筆啓上 不倫が見えた」

2017年02月06日 |  第06作 必殺仕置屋稼業



【ストーリー】
奉行所では大雨で崩れた橋の補強工事をすることになり、仕事熱心で生真面目な年番役同心・岡崎がその担当者になった。
普請元(ふしんもと、工事業者)は入れ札で選ばれることになり、落札を目論む三州屋は岡崎を買収しようとするが失敗し、第二の手として岡崎の妻・志乃に目を付けた。
三州屋の手下・弥助は志乃を尾行し、偶然にも彼女が女たらしの飾り職人・清吉に体を奪われる現場を目撃。
弥助は清吉を抱き込むと、彼を使って志乃に各業者の見積もり額を調べさせ、それを元に三州屋は工事を落札した。
わずか一両の差で落札を逃した相模屋は入れ札の不正を訴え主水は調査を開始するが、その頃岡崎は志乃が不正に加担したことに気付き、志乃と離縁すると奉行所にて切腹する。
三州屋や清吉の悪事はともかく、貞淑な妻だった志乃の心変わりが信じられない主水は清吉の元に転がり込んだ志乃を訪ねるが…。

【知ってるゲスト】
市原悦子、寺田農、谷口完、五味龍太郎、松田明、出水憲司、田中弘志

【名シーン】
①志乃の心変わり、そしてその結果

↑物静かな夫婦の食事…岡崎に相手にされず志乃の心は次第に離れる。
 個人的には真面目な亭主が一番だと思うけど、だめなのかねぇ。
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↑清吉に手籠めにされる志乃。
 「いや、やめて」と言いながら清吉にしがみつく…まるで昼ドラのような展開だ。
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   主水は清吉を問い詰める。
清吉「旦那、俺はあの女、手籠めにした覚えはねえぜ」
主水「なんだと?」
清吉「あの女は好きで俺に抱かれたんだ」
主水「いいかげんなことぬかしやがると、ただじゃすまねえぞ」
清吉「本当だよ…狂ったように俺に抱きついてきやがった。
   女なんてのは、一皮むけゃどれもこれも薄汚ねぇメス猫だ」
   志乃は清吉の家に転がり込んだようだが、清吉にとっては邪魔者にすぎない。
主水「おめえみてえな野郎は地獄へ落ちろ」
   このあと清吉は印玄によって地獄行きに。

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   主水は清吉宅にいる志乃を訪ねる。
   志乃は食事を作り、清吉の帰りを待っていた。

主水「岡崎さんは切腹しましたよ」
志乃「存じてます。あの人とは離縁しました。何の関わりもありません」
主水「奥さん、あんたそれじゃあ本気で清吉と…あんた騙されてるんだ」
志乃「うふふ…嘘です。あの人はそんな人じゃございません」
   志乃はすでに清吉の虜になっているようだ。
主水「奥さん…清吉は帰ってきませんぜ」

↑岡崎の死にも全く動じない志乃。
 「女の恋は上書き保存」-もう元夫のことは完全に眼中にないようだ。 

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   帰らぬ清吉を求め、志乃は彼を探し歩く。
志乃「清吉さんどこに行ったか知りません?
   清吉さんがどこにいるか教えてください…」

↑一時の過ちから全てを失った志乃。

↑決して戻らない清吉を探す志乃を見つめる主水。
 主水の心に去来する思いは一体どんな思いだったんだろう。

②主水殺しシーン

↑ものすごい殺気!夫婦の仲を引き裂いた三州屋に主水の怒りが爆発!

③ラスト
   帰宅した主水にせんりつは食事もさせず障子貼りを命じる。
   主水は文句も言わず二人の嫌がらせに応じる。
主水「いいんだ、いいんだ…これでいいんだ」

↑日常を喜ぶ主水で終わり。
 やるせなさの残る回でしたが、主水さんの笑顔に救われました。


第06作 必殺仕置屋稼業 第24話「一筆啓上 血縁が見えた」

2017年02月05日 |  第06作 必殺仕置屋稼業



【ストーリー】
丹波屋の女房・おせきが自害した。
丹波屋の妾・おきぬは喪も開けないうちに丹波屋の後妻に収まるが、丹波屋の女中・おかよはおせきの自害が信じられず仇討ちをおこうに依頼。
赤ん坊だったおかよは母に捨てられ置き去りにされたところをおせきに拾われ、これまで育ててもらった大恩があったからだ。
そのおかよは丹波屋でおきぬと顔を合わせることになったが、おきぬにはおかよの素性に心当たりがあった…なんとおきぬこそおかよを捨てた産みの母だったのだ。
そして実はおきぬの兄・伝蔵こそおせき殺しの下手人であり、伝蔵はかつておかよの父まで手にかけていたのだ。
悪行三昧の兄妹の今回の狙いは丹波屋の身代であり、やがて二人は丹波屋も殺してしまう。
このままでは兄妹の思うつぼだが、今回の仕置は娘が母親を殺すも当然なので仕置屋たちは簡単に動けない。
おこうはおかよに「仇が母親でも殺せるか?」とそれとなく尋ねるが、おかよはおせきこそ母親だと言い、仕置の意思を変えることはなかった。

おかよの意思を知り主水たちもついに動き出すが、兄妹もおかよを怪しみだし彼女を始末しようと企んでいた。

【知ってるゲスト】
荒砂ゆき、長谷川明男、葵三音子

【名シーン】
①一筆啓上 三音子が見えた

    主水はおはつの店に食事に行くが、おはつは謎の娘・おみねとのお喋りに夢中。
    おみねはおはつにお嫁さんに行きたい男性について尋ねる。
おはつ「若くって…逞しくって…陽気で明るい人がいいわ!」
おみね「そうねぇ」 
おはつ「いつもぼやーっとした人なんて頼りないじゃない!」
おみね「そうよねぇ…そいでさ、どんな顔かたちの人?」
おはつ「もちろん、丸顔よ!」
    いつもぼやーっとした馬面の主水はげんなりして帰ろうとする。
おはつ「おじさん、帰っちゃうの?」
 主水「今日は食う気になれんね…あの恋もぉ過ぎてみればぁ~かぁ」
おみね「おじさん、違うわよ!
    あの恋も~過ぎてみれば♪…おじさん調子外れねぇ!」
 主水「生まれつきだよ…」

↑接客はしてもらえない、悪口は言われる…散々な目にあう主水。
 おはつと喋っているこの娘は一体誰なんだ!

↑おみねの正体はED「哀愁」を歌う葵三音子さんでした。
 声の感じよりずっと若い娘さんでびっくり。
 ていうか必殺のED歌手って若い娘が多くて驚くけど^^;

②おかよの意思
おかよ「あたしのおっかさんは、亡くなったおかみさんより他にいません」
おかよ「もしあのおきぬがあたしの産みの親だとしても、
    きっとおばさんに同じように頼んだと思います」

↑非情な産みの親より、恩ある育ての母を選んだおかよ。
 結果、おきぬは仕置されるけど丹波屋での死人は三人目。
 おかよが死ななかったのはよかったけど、疑われそうで心配(てか依頼人…)。

③非情なる母親・おきぬ
おきぬ「おかよを殺そうよ…」
 伝蔵「やっとその気になったか…実は俺は心配してたんだよ、おこま(おきぬの本名)。
    おめえが世間並みの女みてえに、腹を痛めた我が子だからとかなんとか御託並べるんじゃねえかとな」

↑一時は娘・おかよの殺しをためらっていた節もあるおきぬ。
 多少の親心はあるのかと思ったけど、結局金に目がくらみ恐ろしい本性を現す。

④どうでもいい一コマ

↑クソ同心がクソ坊主を追いかけるシーンに映る張り紙。
 何かと思ったら「ハサミで切るぞ=立小便するな」の意味らしい。

⑤主水殺しシーン
主水「バカ野郎」

↑主水に仕置される二人はついさっき登場した雇われ盗賊。
 伝蔵の話に乗らなければ死なずにすんだのに、本当に「バカ野郎」です。


第06作 必殺仕置屋稼業 第23話「一筆啓上 墓穴が見えた」

2017年02月04日 |  第06作 必殺仕置屋稼業



【ストーリー】
松雲寺では住職・春慶の元で博打が行われ、寺社見廻り同心筆頭・榊はそれを見逃す代わりに賄賂を受け取っていた。
そんなある日、伏見屋の主人が賭場でイカサマを行ったため殺され、その遺体は寺の墓地の空き地に埋められてしまう。
寺は寺社奉行所の管轄ゆえ町方では手を出せないが、ひょんなことから主水は伏見屋の女房の依頼で伏見屋の捜索をすることに。
一方、榊家では、榊のおいであり寺社見廻り同心でもある清太郎が自害した。
彼の自害は病を苦にしたものであったが、榊の悪事に加担することに耐え切れなくなったのも原因のようだ。
榊には子がなくこのままでは家が絶えてしまう…そこで榊は口減らしのために町人に婿入りさせた清太郎の弟・清二郎を呼び戻すことになった。
その清二郎はすでに清吉と名を変え、お篠という女房もある身。
おじの命令は到底承服しかねるものであったが、結局お篠を捨て侍に戻る以外道はなかった。
が、清吉もやがて賭博のことを知ると兄と同じく嫌悪感を抱き、奉行に訴え出られたくなければ自分をお篠の元に戻せと榊を強請る。
危機を感じた榊は清吉を殺し、お篠は敵討ちを捨三に依頼…こうして伏見屋の女房とお篠、二人の依頼が結びついたが、その頃、南町奉行所が伏見屋の遺体探しに松雲寺に乗り込もうとしていた。

【知ってるゲスト】
戸浦六宏、吉沢京子、大橋壮多

【名シーン】
①特になし

↑江戸時代でも現場に綱張ってたりしてたんだろうか??


第06作 必殺仕置屋稼業 第22話「一筆啓上 狂言が見えた」

2017年02月03日 |  第06作 必殺仕置屋稼業



【ストーリー】
父である札差・浜田屋の自殺に衝撃を受け、正気を失った娘・おりん。
両替商の三原屋は彼女を引き取り、医者に診せながら面倒を見ていた。
そんな中、おこうは三原屋へ髪結に訪れるが、ふと家人がいなくなった刹那、おりんは真顔で「父の仇の三原屋を殺してほしい」と訴えると彼女が持っていた人形を託した。
おりんは正気を失ったフリをしている-にわかには信じがたい話であったが、主水はとりあえず三原屋の調査を開始した。
そんな主水の姿を見て三原屋とその手下・浅吉の方も警戒し始めた…実は浜田屋の自殺は彼の札差の株を狙う三原屋と浅吉の仕業であったのだ。
その現場を目撃したおりんは、父から預かった株を隠すために正気を失ったフリをした…これが事の真相だったのだ。
しかし三原屋は浅吉におりんを強姦させてついに彼女の仮病を暴くと、おこうの店から人形(株が隠してあった)を奪ってしまった。
真相を知った主水はおりんの安否を気にかけつつ、浅吉が主水に掴ませた金を仕置料に三原屋へ向かうが…。

【知ってるゲスト】
大関優子、稲葉義男、蟹江敬三

【名シーン】
①おりんの狂言

↑正気を失ったおりん。だけどこれには秘密があった。
 おりん役・大関優子さんも必殺ではよく見る美人女優。
 クモ膜下出血になり現在は療養中だとか…早く良くなってほしいですね。
 
②印玄殺しシーン
   印玄は浅吉を外に誘い出すが、彼は投剣の名手。
印玄「やるぅ!」
   次々に飛んでくる小刀で近づくこともできず、落とした仕置料一両まで串刺し!
   やがて印玄のイラつきも頂点に。
印玄「あぁ~もう頭来た!」
   浅吉が徐々に戸の外に出始める。
印玄「溜めて!溜めて!引いて!引いて!」
   浅吉を誘導し、頃合いを見て印玄は持っていた縄を引く。
   縄の先の浅吉は脚をとられ、見事に転倒!
   印玄は浅吉を雁字搦めにし、屋根の上から転落死させる。

↑BGMがコミカルなvs浅吉戦。

↑屋根の上から普通に突き落とすパターンはすっかりなくなったなぁ。

③主水&市松殺しシーン

↑稲葉義男さん、彼もまた七人の侍の一人。
 必殺では仏面した悪役が多い^^;

↑おりんは首を吊ってしまい、結局助けることはできず…。


第06作 必殺仕置屋稼業 第21話「一筆啓上 逆夢が見えた」

2017年02月02日 |  第06作 必殺仕置屋稼業



【ストーリー】
南町奉行所の筆頭与力が亡くなった。
奉行・鳥居耀蔵の鶴の一声で後任は三人の有力候補の中から入れ札で選ばれることになり、奉行所内では激しい選挙運動が勃発!
この騒動に目を付けた泉屋の愛人・お袖は、候補の一人・日暮に近づき泉屋を彼の後ろ盾とさせたが、これには『日暮を筆頭与力の地位に就かせることで泉屋を奉行所御用達商人にする』という目的があった(それを手柄に泉屋の後妻になることが真の目的)。
だが投票までもう時間がない…そこで泉屋は殺し屋を雇い、別の候補の後ろ盾・檜屋を始末した。
その死は溺死に見せかけられたが、主水は遺体の首筋に刺し傷があることを発見し、市松に疑惑の目を向け始める。
この事件は檜屋の女房を頼み人とした仕置の案件となってしまい、市松との対決に気が滅入る主水であったが、当の市松には下手人の心当たりがあった。
その男は畳職人・勘助-彼は畳針を得物とする市松の殺し屋仲間だったのだ。
その頃、別の候補の後ろ盾・越後屋までお袖に殺され、主水たちはその悪事の証拠と彼らが勘助を使って檜屋殺しを行ったことを知る。

【知ってるゲスト】
志村喬、神田隆、稲野和子、内田勝正、近藤宏、花紀京、永野達雄

【名シーン】
①ついに鳥居耀蔵登場!

↑これまで話には度々登場した奉行・鳥居耀蔵が登場。
 演じるは志村喬さん。
 ちょうど「新仕舞人」の七人の侍回を見たところだったけど、
 志村喬さんは七人のリーダー・勘兵衛を演じている。

②主水の予想
   千里(ちさと)は三候補の投票数を予想する賭けをはじめた。
   主水も声を掛けられるが…。
主水「恐らく一票も入らないんじゃないかな。
   考えてもみなさい。
   あんな馬鹿に大切な票を入れる奴が、どこにいるもんですか。
   ま、入るとすれば己が己に入れる一票くらいなもんじゃないですか」
   主水は一候補に一票と予想し、合わせて三文を賭ける。


↑大阪から来た研修に来た同心・千里に扮するは花紀京さん。

③市松vs勘助
   市松は勘助を殺すため、飲みに誘う。
   だが、用心深い勘助は鉄板を仕込んだ襟巻を身に着けていた…。
勘助「首切りの浅右衛門でも、年老いてからは一太刀では難しかったらしい」
市松「俺はまだ年は取っちゃいねえ」
勘助「俺のことだよ…夜の仕事は、あのわずかな隙間を掴みにくくなった…」
市松「そんなもんかね…」
   竹串でちくわを食べていた市松は素早く勘助の胸を刺す。
   勘助も畳針で市松の胸を突いていたが…針は市松の手に刺さって遮られていた。

↑仲間であった勘助との静かな対決。
 EDの尺八アレンジBGM「沈痛」がいい味を出している。

↑老いを気にしていた勘助。
 全盛期なら市松と相討ちだったかもしれない。
 静かな対決のあと、いつもの殺しBGM「仕置」が流れるのもグッド。

④結果発表!
   入れ札の結果発表が始まったが、そこに奉行がやって来た。
   奉行は筆頭与力は自分が兼務すると言い出し、三候補は怒鳴られてしまう。
鳥居「村野、参考までに結果を読み上げろ」
村野「はっ…樋口又二郎殿、一票。水沼清之進殿、一票。日暮三吉殿、一票…」
鳥居「ふっふっふっほほほ…自選の一票だけか。人望がないの」
   予想が当たり主水はガッツポーズ!
主水「ざまあみやがれ、見事な仕置だ。ところで配当は…」
   計算高い主水さんで終わり。


↑村野様の司会が個人的に面白かったです。

↑「人望がないの」の一言で全てを終わらせた奉行。
 最初と最後にちらっと出ただけなのに、すごい存在感でした。

↑珍しく賭けで勝った主水さん。
 胴元の千里も寺銭二割もらえて大喜び。


第06作 必殺仕置屋稼業 第20話「一筆啓上 手練が見えた」

2017年01月29日 |  第06作 必殺仕置屋稼業



【ストーリー】
ヤクザの辰五郎一家によって上州藤岡宿は牛耳られ、一家に逆らった百姓・嘉助は責め殺され、その女房・おふみも宿場女郎に貶められてしまった。
一人残された夫婦の幼い娘・お千代は父親の遺言を頼みに仕置屋を求めて江戸へ向かい、ようやくおこうの元へ辿り着く。
ちょうどその頃、主水は辰五郎一家を調べに行くように奉行所から命じられたため、仕置屋一行は揃って上州へ向かうことになるが、彼らの行く先々には謎の男・疾風の竜(はやてのりゅう)の姿が。
竜の動きを怪しみながらも辰五郎を狙うため、捨三と印玄は一家の元に潜り込むが、辰五郎は女を抱いている時すら部下の四天王を身近に置くという警戒ぶり。
市松も辰五郎宅の上り框(あがりがまち)に潜み隙を狙うが、その頃、屋根の上には何かの機会を窺う疾風の竜が…。
果たして仕置屋たちは辰五郎を始末できるのか、そして疾風の竜の正体とは?

【知ってるゲスト】
中村敦夫、北村英三、島米八、阿藤海、古川ロック、蓑和田良太、松田明

【名シーン】
①謎の渡世人・疾風の竜

↑疾風の竜も方も主水たちを警戒しているようだ。
 仕業人で共演する二大俳優さんでもあります。

②市松&疾風の竜殺しシーン
強風から辰五郎を守るため、四天王が壁を作る。
さらに草履を履きなおそうと辰五郎が腰を下ろした…。
その隙を狙って市松と疾風の竜が同時に飛びかかる!

↑疾風の竜、彼もまた辰五郎を狙っていた仕置人だったのだ。

③仕置屋と疾風の竜
   帰り道中、再び疾風の竜が現れた。
市松「さっきはなかなか見事だった」
 竜「なあに、おめえさんの腕には敵わねえよ。
   俺はただ捨て身で飛びかかっただけだ」
主水「ところで、おめえさんの頼み人は誰なんだ?」
 竜「その前に、おめえさんたちの頼み人は誰なんだい?」
主水「えっ…それは…」
 竜「お互いに言えねぇはずだぜ…先急ぐんでな」
   竜はクールに去って行った。
捨三「かっこいいなぁ!」
印玄「市松、おめえも負けそうだぜ!」
主水「じゃあ、あっしも先を急ぎますから」
捨印「えっ!?」

↑仕置屋が終わった後はもちろん仕業人をまとめます!


第06作 必殺仕置屋稼業 第19話「一筆啓上 業苦が見えた」

2017年01月29日 |  第06作 必殺仕置屋稼業



【ストーリー】
秩父の修行僧・全覚の元で荒行を行っていた油屋の息子が死に、その母親がおこうへ全覚の仕置を依頼した…が、主水は全覚の正体を知り二の足を踏む。
全覚(本名は木原)はかつて主水と同じ道場で剣を学んでいたがその後師匠・田所を斬って失踪した男であり、その剣の腕前は主水よりも上だったのだ。
主水は木原に直接会って師匠との斬り合いの真相を問いただすが、木原は語らない…。
一人先走った市松も木原の仕置に失敗し、師匠の仇を討とうとした田所道場の門弟・小出も返り討ちに合い殺された。
主水は田所の死の真相を聞きだし、木原との決着をつけるため決死の覚悟で残りの二人の門弟と共に秩父へ向かう。

【知ってるゲスト】
石橋雅史、田中弘、汐路章

【名シーン】
①首切り役・中村主水

↑珍しい主水の首切りシーン。
 首切りって専門職かと思ったら、実は同心の当番制だったそうです。
 そしてこの”侍”中村主水が仕置した件は、この回の主水に影を落とすことになる。
 ちなみに殺され役は汐路章さん、これは名悪役の無駄使い(笑)
 
②木原の発言まとめ
木原「殺すか、殺されるか…道は二つに一つと子供の頃から教えこまれてきた」
木原「強い相手を求めて次々と倒した。私は剣に溺れていたのだ。
   剣を持つ者がいずれは行きつく業苦の世界だ」
木原「あの業苦の世界から逃れるには、所詮己を殺す以外に道はないのだ」
木原「私は生きながら死ぬ道を求めて、仏にすがった。
   だが、自ら地獄に落ちた男は仏すら救ってはくれぬのだ」
木原「一人でも人を殺してしまった者には、未来永劫、救いの道はないのだ。
   どうすればいいのだ、私はどうすればいいのだ…」
   ひとしきり語った木原に、主水は声をかけた。
主水「そういうあなたが、なぜ小出を斬ったのですか?
   木原さん、逃げてください…お願いだ」

↑師匠・田所を斬ったのは木原だが、先に仕掛けたのは実は田所だった。

↑どうして主水は木原に「逃げろ」と言ったのだろうか。
 木原に半ば同情を寄せる主水には彼を斬ることはできないし、
 挑んだところで勝ち目はなく、それはまた木原が業苦に身を焼かれるということだ。
 だがこの場に留まれば、やがて二人の門弟も斬ってしまうだろう。
 その果てに待っているのもまた業苦の世界だ。
 右を見ても左を見ても業苦しかないから、この場をやり過ごす最善の選択
 (木原も門弟も助ける)は、「逃げろ」しかなかったのかも。
 しかし、木原は逃げたところでまたいつか人を斬るだろう。
 彼の言う業苦から逃れるには、一体どうすれば…。


③主水vs木原、その結末

   木原は襲い掛かって来た二人の門弟を斬り殺した。
   そこに現れた主水であったが、木原に斬られるイメージしか沸かない…。
木原「斬れ!!」
   背を向ける木原にそう言われても主水はどうしても斬りかかれない。
   やがて木原は自らの首を刀で掻き斬って自害…。
   木原の亡骸を前に、主水は片合掌する。

↑再び人を斬ってしまった木原…その姿は市松の言う通り鬼だった。


↑仏の道でも、殺しのプロである主水でも木原を救えない。
 それを悟った木原はついに自害の道を選んでしまう。
 いつもの必殺らしからぬ、一風変わった回でした。


第06作 必殺仕置屋稼業 第18話「一筆啓上 不実が見えた」

2017年01月29日 |  第06作 必殺仕置屋稼業



【ストーリー】
香具師・巳代吉は元締・喜三郎の逆鱗に触れ破門された。
巳代吉は親しくしていた女郎・お仲に泣きつくが、彼女たち女郎にとっても喜三郎は恨むべき存在-喜三郎は代官・大山と手を組み騙して連れて来た娘たちを女郎として売り飛ばしており、お仲もその一人だったのだ。
お仲はおこうに喜三郎の仕置を依頼してしまうが巳代吉にとっては寝耳に水…彼は親分の喜三郎を殺したいほど恨んではいなかったのだ。
そんな時、藤造という男がお仲を訪ねて来た。
藤造は喜三郎の悪行を密かに調べている代官所の役人で、お仲にも話を聞かせてほしいと言うのだ。
巳代吉は藤造の話を土産に喜三郎に許しを請いに行き、喜三郎の命じるまま藤造を殺し、お仲に心中を持ち掛け自害させると、藤造とお仲の心中に見せかける。
お仲はなんとか命が助かるが、巳代吉のことを知らぬまま心中者の片割れとして晒され、奴女郎にまで落とされてしまう。

【知ってるゲスト】
石橋蓮司、横山リエ、長谷川弘、五味龍太郎

【名シーン】
①ラスト

↑お仲は最後まで巳代吉のことを知らず。
 同情はするけど、ちょっと見る目がなさすぎ。


第06作 必殺仕置屋稼業 第17話「一筆啓上 裏芸が見えた」

2017年01月22日 |  第06作 必殺仕置屋稼業



【ストーリー】
お蝶とお雪姉妹による卑猥な水芸が評判のあけぼの座が火事となり、座長で姉妹の父親でもある六兵ヱが焼け死んだ。
しかし、その遺体の胸には刃物の刺し傷があり、日乃本座の木戸番・紋次の証言によりあけぼの座の裏方・弥吉が下手人として捕らえられ、与力・向坂(こうさか)の手で死罪に。
弥吉の恋人だったお雪は彼の無実を訴えながら首を吊り、それを知った市松たちはお蝶におこうを紹介して、この一件は仕置の案件となった。
実はこの一件は、六兵ヱに恨みを持つ向坂と商売敵の日乃本座の座長・羽左衛門が結託して仕組んだものであり、本当の下手人は紋次だったのだ。
お蝶は引退披露として日乃本座の舞台に立つことになり、そこには客として向坂も来ることに…しかしこれは全て主水たちの企みだった。

【知ってるゲスト】
上野山功一、浜田寅彦、田畑猛雄、千代田進一

【名シーン】
①あけぼの座の本芸
   姉妹は水に濡れ、白い着物の下の裸体がスケスケに。
せん「まっ!これが本芸とは、なんと淫らな、なんとはしたない!」
りつ「見せる方もなら見せる方なら、見る方も見る方ですわ!」
せん「りつ、帰りましょう!」
りつ「そうしましょ!」
   しかしその時、客席からどこかで聞いたような声が…。
主水「胡蝶さん!」
りつ「!」
   胡蝶はその声で花を放り投げ、主水はその花をくわえて拍手!
せん「ムコ殿!!」
   せんに怒鳴られ愕然とする主水。

↑二人とも脱ぎシーンが多かったけど、ポルノの人なのかな?

↑卑猥な水芸に呆れるお二人。前に座る八郎もびっくり!

↑役人として視察に来てたわりには、ずいぶん楽しんでました(笑)

②お蝶とモミアゲ

↑お蝶さんが脱ぐシーンは下手な素っ裸よりよっぽどエロい。
 そばで見ていたモミアゲも大喜び(笑)

③主水殺しシーン

↑皆が舞台を見ている隙に後ろからブスリ!よくバレなかったな^^;

↑おいモミアゲ、特等席でお蝶さんの芸が見れてよかったな(笑)
 モミアゲモミアゲと連呼してるけど、上野山さんは好きな俳優さんです^^;

↑羽左衛門の血水が噴き出す中、モミアゲと紋次の遺体の前で水芸をするお蝶さん。
 ちょっとシュールなシーンなんだけど、よく見ると泣いてるんだよね。
 復讐はかなったが、父と妹はもう返らない。


第06作 必殺仕置屋稼業 第16話「一筆啓上 無法が見えた」

2017年01月18日 |  第06作 必殺仕置屋稼業



【ストーリー】
亀田藩士・久坂は藩の金を使い込み、それに気付いた同僚・佐野を殺して出奔した。
久坂は江戸に逃げ込むと旗本・稲村たちと手を組み、町人たちを騙しては財産を奪い、逆らえば容赦なく無礼討ちに…だが、奉行所は旗本に手は出せない。
そこで主水はおこうを通じて稲村たちに虐げられた町人たちから仕置料を集めることに。
一方、江戸の街には父親の仇討ちにやってきた佐野の娘・お糸とその弟・伊織の姿があった。
武士の子として娘ながら仇討ちを願うお糸であったが、まだ若い伊織にはその志が理解できない。
やがて食費にすら窮したお糸は伊織を蕎麦屋に残して金のために身を売ろうと市松に声をかけるが、その現場を偶然にも久坂が目撃。
お糸の目的に気付いた久坂は稲村たちを引き連れて戻ると、お糸と市松(助っ人と誤解された)を捕らえる。
稲村に身を汚されてもなお生きて本懐を果たそうとするお糸-市松は彼女に心を打たれ行動を共にすることを誓うが、このままでは勝ち目はない。
その頃、主水は稲村たちの動向を探るため捨三を彼の屋敷に行かせるが、そこには捕らえられ助けを求める市松の姿が!
市松とお糸に危機が迫っている…主水たちは稲村の屋敷に急ぐ。

【知ってるゲスト】
菅貫太郎、小鹿番、北見唯一

【名シーン】
①意外といい奴亀吉
   古泉堂の主人が稲村に無礼討ちにされた。
   現場に居合わせた主水は事情を聞こうとするが…。
稲村「馬鹿野郎!
   たかが三十俵二人扶持のくせに、出過ぎた口を叩くなよ!
   許せぬ…手をついて謝れ!」
主水「…」
稲村「聞こえないのか!
   貴様も無礼討ちされたいか!」
   稲村は刀に手をかける…すると、亀吉が主水の前に進み出た。

亀吉「申し訳ございません!
   お許し下さい、この通りでございます!」
   亀吉が代わって土下座し、この場は何とか収まる。

↑武士として謝れない主水に代わって土下座をする亀。
 いい奴だと思ったら、あとからせんりつに嘘報告をしたりもする。

②お糸と伊織
伊織「姉上は稲村のお屋敷に行くの?斬られて死んじゃうんだよ?
   姉上はそれでもいいの?何か他にやりたいことはないの?」
お糸「…」

↑弟の子供らしい直球の質問に答えられず困ってしまうお糸。
 演じている女優さんがけっこう可愛い。

③市松とお糸
お糸「今夜五つ、神田明神の境内で仇討ちをします」
市松「死ぬ気か!そんなこっちゃ父上も悲しむんじゃねえのかい」
お糸「もう死んでもいいんです!こんな汚れた体なんか!」
   お糸は市松の胸で泣く。
市松「おめえ一人じゃ死なせやしねえよ」


④主水殺しシーン

↑見た人は分かる謎の赤いシーン…こ、これは一体何なんだろうか??

⑤印玄殺しシーン
   印玄は滝沢を捕らえ上空に放り投げる。
滝沢「助けてぇ!助けてぇ!うわぁ~助けてぇ!…」
   頂点まで飛んだ滝沢は頭から落下してくる。
滝沢「受けて!受けて!うわぁ~受けてぇ!…」
   ゴキ!滝沢は地面に頭をめりこませ死亡する。

↑「受けて!受けて!」って受けるわけねーだろ(笑)

↑あ、スケキヨだ。

⑥市松殺しシーン
市松「許せねぇ!」

↑溜まりに溜まった怒りが爆発!
 地下にあった竹の棒と陶器のかけらで作った竹串が今回の武器だ。
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   久坂は市松に追い詰められる。
久坂「ちょ…ちょ…ちょっと待ってくれ!…ちょっと待ってくれ。
   こう見えても、このわしも武士の端くれだ。
   自分のことは自分で始末さしてくれ、頼む!」
   久坂は土下座すると大袈裟に切腹し、やがて動かなくなった。
   市松が死体を確認しようとすると、死んだ真似をしていた久坂が斬りかかる!
   …が簡単によけられ、竹串で始末される。

↑おいスガカン、オチが見え見えだぞ(笑)

↑まぁそうなりますわな(笑)

⑦再会

お糸と伊織は無事再会(死ななくてよかった)。
 お糸は傷ついてしまったけど、幸せになってほしい!
 二人を見つめる市松もきっとそう思っているだろう。


第06作 必殺仕置屋稼業 第15話「一筆啓上 欺瞞が見えた」

2017年01月17日 |  第06作 必殺仕置屋稼業



【ストーリー】
清元の二代目・佐一郎は女癖が悪く、旗本の小栗と組んで近づく娘たちを次々と弄んでいた。
後見人のたかは、彼を芸に専念させようと手を尽くすが、裏切られた挙句借金の代わりにと慰み者にされてしまう。
絶望した彼女は、おこうに佐一郎の仕置を頼む。
※嫌いな俳優がゲストなので見てません(DVDの説明文を丸写し)。

【知ってるゲスト】
山田五十鈴、外山高士、綿なんとかとかいうブサイク

【名シーン】
①一筆啓上 ブサイク俳優が見えた

↑また出ました、このおっさんがゲストの回です。
 せっかく山田五十鈴さんがゲストだというのに台無し!
 そしてまたこのツラで女好きの役…見てられん。


第06作 必殺仕置屋稼業 第14話「一筆啓上 不義が見えた」

2017年01月17日 |  第06作 必殺仕置屋稼業



【ストーリー】
夜の河原で逢引をしていた浅吉とおそでは、甲州屋を殺して金を奪った二人組の盗人に遭遇。
しかも、盗人の一人はおそでと面識のある植木職人・円蔵だったのだが、二人にはこの事を他言できない事情があった。
浅吉は米問屋・長門屋の番頭、おそではそこの主人・治平の妾…人目をはばかる間柄だった二人は奉行所に訴え出ることもできず、頭を抱えてしまう。
一方、二人組の盗人・円蔵と源七も浅吉とおそでのことを掴み、彼らの主人に報告していたが、なんとその主人は治平だったのだ。
治平や円蔵、源七は浅吉とおそでに揺さぶりや脅しをかけ、次第に彼らを追い詰め始める。
浅吉の幼馴染だった市松は事情を知らさられると「治平に全てを打ち明け二人で暮らせ」と助言し、ついに浅吉も意を決して治平の元へ。
浅吉とおそでは、二人が恋仲になっていたこと、出入りの植木職人が盗人であることを打ち明けると暇乞いをする。
苦々しい顔をしていた治平であったが最終的に二人を許すと、二人が上方で暮らせるように手配し、盗人の件は自分が奉行所に届け出ると約束する。
浅吉は市松に別れを告げておそでと共に上方に向かうが、そこに治平が差し向けた円蔵と源七が…。
二人組は自分たちの主人が治平であることを明かすと、浅吉とおそでを殺してしまう。

【知ってるゲスト】
米倉斉加年、佐々木剛

【名シーン】
①特になし

↑ゲストのやりとりが多い回で特に名シーンはなし。
 ちなみにこの回、主水は殺しに参加しない。
 前回も『町民を屋根から降ろす係』であまり働いてなかったぞ。


第06作 必殺仕置屋稼業 第13話「一筆啓上 過去が見えた」

2017年01月15日 |  第06作 必殺仕置屋稼業



【ストーリー】※上段は印玄の過去
多助が五才の時、母親・おりんは男と駆け落ちし、残された体の弱い父親は川に身を投げて親子心中を図るが多助だけは命が助かった。
多助は印玄と名乗り願人坊主(乞食坊主)をしながらおりんを探し求め、十四年後、ついにその居場所を突き止める。
しかし、好色なおりんはなんと実の息子である印玄まで抱こうとする有様…。
憤慨した印玄はおりんとその男を屋根から突き落とし殺してしまうが、現場を男の娘・およねに見られてしまう。
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女郎屋・梅屋(うめのや)伝兵衛は体を壊した女郎に暴力をふるい、年季明けの女郎を騙して他の女郎屋に売り飛ばすなど酷い仕打ちを行っていた。
その梅屋の女郎・およねは九年前に父親を殺した旅の願人坊主-印玄をついに見つけ、おこうに仕置を依頼する。
標的が自分だと知った印玄は主水たちに自らの過去を話し「仕置するならしてくれ」と罪を認める。
事情を知った主水たちが印玄を仕置できるわけもなく、およねも印玄から謝罪を受け自らの手で殺すことはできなかった。
その頃、伝兵衛は病気の女郎・おふくを売り飛ばそうと画策し、それを止めに入ったおよねは伝兵衛の手下・清吉に刺されてしまう。
およねは手当てすらしてもらえず虫の息の中でおこうに手紙をしたため、『印玄への仕置を取り消して伝兵衛と清吉を仕置してほしい』と書き残して息絶える。

【知ってるゲスト】
遠藤太津朗、松山照夫、小柳圭子、日高久

【名シーン】
①印玄誕生

↑『願人坊主』という言葉は初めて知りました。
 劇中では『乞食坊主』という感じでしたが、本来は『僧形の芸人』だそうで、
 それに近い『すたすた坊主』という人たちもいたみたい。
 なるほど、だからすたすたの松坊主(剣劇人)は坊主というよりは芸人っぽいのか。

②好色なおりん

おりん「ねぇ…お前、もう女を知ったのかい?
    なんならさ、あたいが教えてあげてもいいんだよ…」
 印玄「おっかさん…おっかさん!」
    印玄は抱き着いてきたおりんを突き飛ばす。

↑ようやく見つけた母親は予想以上のクズだった。
 心に闇を抱えてしまった印玄が躁鬱になるのも無理はない。


③印玄とおよね
   印玄はおよねの元に赴き、謝罪する。

印玄「十五年間、俺が探し求めたお袋はお袋じゃあなかった。
   実の我が子でさえ抱こうとする畜生にも劣る女だった。
   その憎しみのあまり、おめえの親父を巻き添えにして殺した。
   俺は許しを請おうなんて気は毛頭ない。
   俺を恨みたけれりゃ恨め、殺したければ殺せ。
   生きるも地獄、死ぬも地獄…どっちに転んでも変わりはねぇ」
   話を聞いたおよねは剃刀で印玄を切りつけるが、結局とどめを刺すことはできなかった。

↑「生きるも地獄、死ぬも地獄…」
 一話の印玄のセリフにはこんな謂れがあったとは。
 片や、およねも悔しいながらも印玄に理解を示す。
 女郎仲間を気遣ったりもするとても優しい女性だ。
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↑およねを懇ろに葬る印玄。
 今回は印玄の過去と闇に触れる重要エピソードでした。


第06作 必殺仕置屋稼業 第12話「一筆啓上 魔性が見えた」

2017年01月12日 |  第06作 必殺仕置屋稼業



【ストーリー】
盗賊団に一家を惨殺された乾屋は死の間際に市松へ復讐を頼み、主水たちもそれを引き受けることになった。
市松は、薬種問屋・越中屋が盗賊のアジトだと突き止めるが、その店の女房は市松が三島にいた頃の幼馴染・おるいだった。
二人は十年ぶりの再会を喜びやがて惹かれ合うが、おるいが盗賊団と繋がりがある以上、市松はその関係を追及しないわけにはいかない…市松に問われるまま、おるいは語り始めた。
おるいは三島で旅篭を営む父親の薦めで銀次と一緒になるが、父親の死後、実は父親が盗賊団の頭で、銀次もその片腕だということを知ったのだ。
銀次の言いなりになって盗賊の片割れとして生きてきたが、もうそんな暮らしには耐えきれないと泣くおるいに、市松はかける言葉も見つからない。
一方、銀次は盗人を手引きする図面師の老人・ろくから次の押し込み先の図面を受け取ると、口封じにろくを殺してしまった。
それを知ったおるいは市松に助けを求め、『銀次もその手下もみんな殺してほしい』と願い出る。
市松から報告を受けた主水たちは越中屋に乗り込むと、盗賊団を始末し無事乾屋の仇は討つ。
しかし、残されたおるいは市松に恐ろしい本性を見せはじめる…。

【知ってるゲスト】
岸田森、近藤宏、出水憲司

【名シーン】
①おるいの魔性
    市松はおるいに三島に帰るように促す。
おるい「いやだ…あたしは帰らない」
 市松「なぜ?」
おるい「三島でね、人を殺したんだもの」
 市松「お前が?」
おるい「おとっつあんの後添えの女をね、殺してやったんだ。
    だから三島へは帰れない…あたしだって女の一人くらい殺せますよ」
    おるいは行燈の火の周りを飛んでいた虫を竹串で突くと、それを蝋燭の火で焼き殺す。
 市松「…」

↑名シーンとしてはこのあとのおるいを殺すシーンの方が正しいんだけど、
 自分の苦手な女のドロドロだったのでやめときました。
 DVDマガジンに収録されていた回だったけど、個人的にはちょっと微妙でした。


第06作 必殺仕置屋稼業 第11話「一筆啓上 悪用が見えた」

2017年01月11日 |  第06作 必殺仕置屋稼業



【ストーリー】
板倉屋の女房・お栄は駕籠屋の源造と辰次に絡まれてしまうが、ちょうど現場を通りかかった伊三郎に救われる。
が、伊三郎はその時に辰次に怪我をさせてしまい、腕利きの岡っ引・佐平次によって島送りに。
それから三年、お栄は償いをしようと刑期を終えて帰って来た伊三郎に会いに行くが、そこには因縁ある佐平次の姿も…二人は一旦別れ、後日の再会を約束する。
しかし佐平次は三年前の出来事を反省しており、伊三郎のために宿を手配し、一方、お栄には源造と辰次を使って伊三郎の宿を知らせる。
再会した宿で伊三郎に金を渡しようやく償いができたお栄であったが、これらは全て佐平次の罠であり、お栄は「島帰りの男との不義密通をバラされたくなければ金を出せ」と佐平次に強請られ百両を奪われてしまう。
実は佐平次は十手に物を言わせ、手下の源造と辰次を使ってはあちこちで強請りを働く悪党だったのだ。
これに怒った伊三郎は佐平次を殺そうとするが返り討ちにあって命を落とし、お栄は伊三郎の仇討ちをおこうに依頼する。
佐平次は普段から鎖かたびらを着込む用心深い男であり、しかも彼が殺されては奉行所が黙ってはいない…主水は佐平次を怪しまれず仕置するため一計を立てる。

【知ってるゲスト】
大木実、平泉成、鶴田忍

【名シーン】
①酒好きの医者・良庵
   医者の良庵が間違って中村家を訪ねて来た。
   ついでなので診断を受けた主水に、良庵は飲酒を勧める。
良庵「どうじゃな、一度わしと一緒に一杯付き合ってみんか?」
主水「(嫌そうな顔で)その節はよろしくお願い致します」

↑ドジな医者の良庵。チョイ役かと思ったら、なんとラストで活躍。

②佐平次の最期
   番屋で蕎麦を食べていた佐平次は、市松の竹串で殺される。
   すぐ近くで飲んでいた主水と良庵も騒ぎを聞きつける。
主水「ぼつぼつ先生のお出番ですぜ」
   主水は酔っぱらっている良庵に無理やり検死をさせる。
良庵「こりゃなんだ、心の臓が止まっとるぞ!」
主水「ほう…で、病名は?」
良庵「えっ…病名はな…え~心の臓のほ、発作…」
主水「はっきりしておくんなさいよ!」
良庵「じゃあ、あの、心の臓の発作じゃ!」
   主水は手下に検死報告書を書かせる-病名は「心の臓の発作」。
主水「心の臓の発作か…いやぁ俺も気をつけなくっちゃ」

↑主水は今回は殺しはしないけど、佐平次の殺害を偽装する重要な役目。

↑伝家の宝刀「心の臓の発作」で丸く収まるのが時代劇世界(笑)