必殺シリーズ 備忘録

主に各回の名シーンまとめ
※『新仕舞人』『仕置屋稼業』をまとめ中!

第04作 暗闇仕留人 第19話「乗せられて候」

2016年05月30日 | 第04作 暗闇仕留人



【ストーリー】
ある日、貢はかつて共に蘭学を学んだ新島と偶然再会した。
今も蘭学への情熱を燃やし続ける新島は、裏ルートを使ってオランダへ渡り蘭学を学ぶつもりらしく、貢にも誘いをかけて来た。
しかし、費用として50両もの大金が必要であり、新島は妻の八重に相談するものの貧しい暮らしを営む二人には金の工面がつきそうにもない。
一方、貢もその話に心を動かされ、金策に頭を悩ませている様子。
それを知った主水はかねてから抜け荷の疑いありとして目を付けていた三州屋から大金を強請り、餞別として貢に渡すことを画策するが、先手を打った三州屋は主水を誘拐し枯れ井戸に閉じ込めてしまう。
同じ頃、八重は名も知らぬ大店の主人に自らの体を売ることで50両を得て、新島に渡していた。
新島は裏ルートを持っている店-三州屋に向かうが、見送りにきた八重がそこで見た三州屋の主人こそ自分を買った大店の主人だったのだ。
全ては八重の体をタダ取りするための三州屋の企みであり、騙されていた新島は三州屋と結託する役人の大門に斬られる。
八重は夫の最期を目撃し自害、今際の際に夫の敵討ちを貢に頼む。

【知ってるゲスト】
三浦真弓、多々良純、田畑猛雄、五味龍太郎、松田明

【名シーン】
①貢の新武器・仕込み矢立

↑矢立とは昔の携帯用筆記用具のこと。
 貢の物は墨壺のふたを開くと針が飛び出し、ふたを閉じると針が引っ込む。

②典型的なダメ夫
新島「くそぉ、金が欲しいなぁ~!」

↑金が欲しければご自分で働いたらどうですか?
 ちなみに八重役は三浦真弓さんなんだけど、眉毛が全剃り全描き…。
 綺麗な顔してるのに、そこまでする必要があるのだろうか…。

③学問を取るか、妻を取るか
 貢「学問のためだったら何者をも犠牲にすることができるのか!?」
新島「もちろん、当然だ」
 貢「奥さんもか!?」
新島「八重を?」 
 貢「俺にはとてもお前の真似はできん。
   あやが労咳に犯された時、俺は心のどこかで学問を捨てた…」
新島「あやさんどうしてる?」
 貢「死んだよ…」
新島「死んだ?」
 貢「俺が蘭学を始めたばっかりに、一生日の当たる暮らしはできなかった。
   いつも誰かに追われてるようなつらい毎日だった…最後は俺が殺したようなもんさ…」

↑貢は妻を選んだが、この後新島は学問を選んでしまう。
 この会話を八重は盗み聞きしショックを受けるが、それでも夫のために身を売る。
 
④黒ひげ一家危機一髪

↑押し入った三州屋の手下によりこの二人も人質に。
 ところでこの口の周りの黒いのは何なんだろう?墨のガムテープ?

↑主水は枯れ井戸に放り込まれる。仲間たちにも知らせることができず大ピンチ!

⑤主水&貢殺しシーン
    主水は井戸にいるところを偶然に大吉に発見された。
    その頃、三州屋で食事を終えた大門は帰ろうとするが刀がない(貢が盗んだ)。
    そこに、空腹でふらふらの主水が刀を持って入って来た。

 主水「大門さん、刀ってのはこれじゃねえのか?」
 大門「な、中村、お前!」
    大門は主水が渡した刀を取り上げようするが、鞘だけ抜ける。
    抜き身となった刀で主水は大門を斬って捨てる。  
    三州屋は逃げ出すが、すぐに三人の仕留人に囲まれる。
三州屋「勘弁してくれ…この通りだ!」
    土下座して手を合わせて詫びを入れる三州屋。貢は三州屋を見てうなずく。
三州屋「ありがてぇ!」
    感謝の気持ちで、土下座して頭を下げ続ける三州屋。
    しかし貢が許すわけもなく、仕込み矢立で三州屋の首筋を貫く。

↑空腹でふらふらの黒ひげ主水、空腹でも雑魚一匹くらいは敵ではない。

↑謝ってすむなら仕留人はいりません。


↑矢立を首筋に食らって死ぬ時の多々良さん必殺のギャグ顔!
 こんなふざけた死に方が許されるのはあんたと津川さんくらいやで^^;

⑥金の分配シーン
    今回の報酬は五両。貢の手からそれが分配される。
  貢「みんな一両ずつ取ってくれ。私は二両貰っておく。そのうちにな…」
    一人だけ多めにお金を取って帰っていく貢。
 大吉「なんだい、あの野郎!」
おきん「怖い…あたいなんだか貢が怖くなってきちゃった…」
 主水「奴は本物になりやがったな…本物の仕留人にな」

↑二両持ち逃げした貢。一心不乱にご飯を食べていた主水もずっこける。

⑦ラスト
   せんとりつは仏壇に向かい、主水の無事を祈っている。
主水「ただいま…」
せん「あ、婿殿!」
りつ「あなた!」
せん「ご無事でまあ…よかった…」
りつ「よくご無事で…」
主水「いやいや、別にそんな大した事件じゃないんだが…」
   せんとりつは主水にすがって泣き出した。
主水「母上もりつもそんなに…そんなにこの私を…」
   嬉しくて泣き出す主水で終わり。

↑珍しく主水を本気で心配していたせんりつ。

↑主水さんも大泣き!しかしすごい顔だな(笑)
 19話はDVDマガジンに収録されていた回でしたね、面白かった。


第04作 暗闇仕留人 第18話「世のためにて候」

2016年05月29日 | 第04作 暗闇仕留人



【ストーリー】
瓦版の版元・聖古堂は人の弱みを握ると口止め料を要求し、それを断れば「世のため人のため」という名目の元、瓦版に悪評を書いていた。
悪評を書かれた者の中には、世間に追い詰められた挙句、死を選ぶ者も…。
その聖古堂が次に目を付けたのは、小間物屋・蔦屋。
蔦屋の隠居・おせきには後ろ暗い過去があり、それをネタに五百両を強請り取ろうというのだ。
おせきの娘・おゆきと婿養子の政吉は聖古堂の要求を断り続けたため、瓦版に有る事無い事を書き立てられ、世間から責められた心労からおせきは死に、店も潰れてしまう。
夫婦は出直し、小さな料理屋を営むがそこにも聖古堂の影が…。

【知ってるゲスト】
成瀬昌彦、上野山功一

【名シーン】
①聖古堂の主人

↑ナックル星人の回が強烈すぎて、完全に成瀬さん=ナックル星人になってしまった。

②貢の新武器

↑設定変更?今回から簪が得物かと思ったら今回だけみたいです。


第04作 暗闇仕留人 第17話「仕上げて候」

2016年05月28日 | 第04作 暗闇仕留人



【ストーリー】
依頼人の上役や主人を消し、依頼人をその後釜に据え、代償として莫大な報酬を得る「仕上屋」。
表向き将棋指南の看板を掲げる吉岡宗達こそ、その仕上屋の頭だった。
絹問屋・名張屋の身代を狙う番頭の清二郎は仕上屋に仕事を依頼し、仕上屋と清二郎は名張屋の主人、女中、娘を次々に消し、清二郎は名張屋の乗っ取りに成功する。
殺された女中の妹・おすえから依頼を受けて仕留人たちは清二郎を探るが、仕上屋の方も仕留人の存在に気付いてしまった。
宗達は貢に「30両やるから手を引け」と持ち掛けるが、貢は拒否-しかし、その報復を受けてあやは殺されてしまう。
仕留人vs仕上屋の抗争に決着をつけるべく、主水はただ一人宗達の将棋指南所へ向かう。

【知ってるゲスト】
浜田晃、田中弘史

【名シーン】
①なぜか姿を晒して清二郎を見張る貢

↑普通バレないように見張るものでは?
 清二郎に表の顔を知られているのに、これじゃああやが危険に晒されて当然ですよ…。
 
②あやの最期
あや「私は…とても幸せでした…あなたのような人と一緒になれて…」

↑貢のポカのせいで殺されたようにしか思えない。

③主水&貢殺しシーン
   主水と宗達は将棋盤を囲むが、主水は最初の一手を打とうとしない。
主水「どうやらこの手しかねえようだな…。
   いやぁ、実を言うと将棋は全くのど素人でしてな。
   何百何千の手があるかは知りませんが、私にはこの一手しかねえんで」
   主水は宗達の王将を奪い取る。
宗達「ふふふ…あなたが仕留人だということはもう…これで顔ぶれは揃ったわけですな」
主水「仰る通り顔ぶれは揃ったが…あんたはもう死んでるぜ」
   障子を開け用心棒が部屋に入って来る-その数五人。
   薄ら笑いをする宗達、そして主水は十手で後ろに置いた大刀を跳ね上げて掴む。
   刀を抜いた主水は用心棒を次から次に片付けていく。
   驚いて逃げ出した宗達の前には貢が…貢はあやの形見の簪で宗達を始末する。

↑「あんたはもう死んでるぜ」…不敵な笑みを浮かべる主水。

↑跳ね上げた大刀をキャッチする主水。いちいち格好いいな、このおっさんは!

↑後ろから首筋に一撃、とどめに喉笛にじわじわと一撃。

④ラスト
あやを失い、貢は姿を消した…。
あやの墓参りをする主水と大吉、おきん。


↑あやが死んだのにせんとりつが弔うシーンがないのもちょっと納得いきませんでした。
 あやさんが退場する回なんだから、もう少し丁寧に作って欲しかったな。


第04作 暗闇仕留人 第16話「間違えて候」

2016年05月28日 | 第04作 暗闇仕留人



【ストーリー】
駕籠屋の八坂屋の主人が盗賊の逃亡に手を貸した罪状で、家財召上げの上、死罪になった。
この一件を調べていた岡っ引きが殺され、八坂屋は評判の悪い安積屋茂三に買い取られ…主水はきな臭いものを感じはじめる。
偶然主水たちの話を立ち聞きしてしまった八坂屋の女将・たねからも主人の恨みを晴らしてほしいと依頼が入った。
調べてみれば、安積屋茂三は他にも数々の悪事を働いている様子…たねの依頼を聞き入れ、貢は安積屋茂三を殺しと分からぬよう水死させる。
一方その頃、表仕事の遠出から戻ってきていた大吉は安積屋茂三の水死体を発見、一か八かの心臓マッサージが功を奏し、安積屋茂三を蘇生させてしまう!
殺し屋に狙われていることを知った安積屋茂三は凄腕の用心棒を雇い警戒を強めたため、仕留人たちは殺しの機会が掴めない。
そこで貢は、自身が敢えて囮になり、敵をおびき出す作戦を提案する。

【知ってるゲスト】
南原宏治、谷口香、北見唯一

【名シーン】
①大吉の心臓マッサージ
   大吉は安積屋茂三の水死体を発見、得意の心臓掴みを応用し、心臓マッサージを試みる。
   すると心臓は鼓動を開始し、安積屋茂三は息を吹き返した。
大吉「やったー!!」

↑何も知らずに人助けならぬ、悪人助けをする大吉。

↑なぜか最初から目元が赤い安積屋茂三。
 復活後だけにすればゾンビっぽくって面白かったかも。

↑「この手で新しい商売ができるかも」と言っていた大吉。
 今の時代なら救急救命士に転職できますな。

②主水殺しシーン

↑久々の仕置人のテーマにのって追跡&殺し。かっこよさ倍増の主水さん。

③大吉殺しシーン

↑自分をあの世から連れ戻してくれた大吉の手により、安積屋茂三は再びあの世へ。


第04作 暗闇仕留人 第15話「過去ありて候」

2016年05月26日 | 第04作 暗闇仕留人



【ストーリー】
ある日、石屋に届いた墓石の注文-それは大吉自身の墓石の注文だった。
走り去る怪しい影を追った大吉は、呉服問屋の森田屋の女将・お浜と出会う。
ところが何故か、それ以来大吉は家に閉じこもってしまった。
心配する妙心尼に泣きつかれた主水は、半次に様子を見に行かせると、訪れた半次を相手に大吉は己の過去を語る-。
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若き日の大吉は、世話になっていた和尚の嫁・お浜と恋仲になるが、それを和尚に知られ揉み合いの末、誤って和尚を殺してしまった。
村から逃げ出そうと約束した大吉とお浜であったが、お浜は約束の場所に現れず、結局大吉のみ捕まり島流しになってしまう。
やがて島から戻った大吉は、殺しの元締・惣兵衛の配下となった。
ある晩、惣兵衛からある大店(おおだな)の主人の殺しを頼まれるが、その主人の横で寝ていた女房はなんとお浜!
お浜は大吉と別れた後、森田屋の女房となったが、やがて森田屋の跡取り息子と恋仲になった-その跡取り息子こそ惣兵衛だったのだ。
惣兵衛とお浜は森田屋を乗っ取るため大吉に殺しを依頼し、依頼通り森田屋を始末した大吉であったが(惣兵衛は森田屋を継ぎ、義母であるお浜と夫婦になる)、その仕事に嫌気が差し黙って足抜けしてしまう。
しかしそれは掟破りの行為であり、惣兵衛とお浜の恨みを買った大吉はいつか彼らに殺されると覚悟することになる。
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家に閉じこもる大吉だったが、訪ねて来たおみつが争いに巻き込まれ惣兵衛配下の亥之吉に殺されてしまう。
ここに至って大吉は惣兵衛一味との戦いを決意し、主水たちも大吉を加勢するため立ち上がる。

【知ってるゲスト】
天津敏、石橋蓮司

【名シーン】
①おみつの最期
    大吉の様子を見に行ったおみつは亥之吉に人質にされ、小刀を受けてしまう。
    手当てを受けたおみつであったが、最期の時が近づいていた。
おみつ「あたいが悪ふざけしたもんだからバチが当たっちゃった…。
    だけど…だけどあたい治るよね…糸井さんがいるんだもんね」
    おみつは仕留人たちの顔を一人一人見回す。
おみつ「どうしたの、みんな変な顔して…どこ行くの?…遠くなってく…捕まえてあたいを…捕ま…」
    見守る仕留人を捕まえるように手を虚空に伸ばしたおみつであったが、やがて力尽きる。

↑最近出番のなかったおみつ。久しぶりに出てきたらこんなことに。

↑そこまでひどい怪我には見えないけど、毒でも塗ってあったのか?

↑仕留人メンバーではなかったけど、全員と仲良しだったおみつの最期。

②大吉&貢殺しシーン
    石屋に攻めこんで来た惣兵衛だが、そこには自分の墓石があった。
 大吉「元締、間に合いましたぜ、あんたの墓の注文が」
惣兵衛「なにぃ!?」
 大吉「そこにちゃんと彫ってある…あんたの命日は今夜だ!」
惣兵衛「野郎!」
    殺し合いになる二人。大吉はスキを見せた惣兵衛を井戸に吊るし、心臓を止める。
    そこにお浜が現れる。
 お浜「大吉さん…あたし何にも知らなかったんだ、本当だよぉ。
    ねぇ、あたしゃずっとあれからあんたのこと忘れたことなかった…ずっと今まで…。
    ねぇ、昔のようにあたしを抱いておくれ…あたしは今だってあんたの…」
    大吉の背を抱き誘惑するお浜。
    しかし彼女は大吉を殺そうとかんざしに手を掛ける。
    それを外から見ていた貢の撥が空を切り、お浜の首筋に刺さる。

↑因縁の相手・惣兵衛との決着!

↑地味な顔して好色なお浜の最期。なかなかえぐい死に様。


第04作 暗闇仕留人 第14話「切なくて候」

2016年05月25日 | 第04作 暗闇仕留人



【ストーリー】
半次が15の時、母親が亡くなった。
その後すぐ半次の父親は若い女を娶るが、継母となった女・たよに淡い恋心を抱いてしまった半次は家に居づらくなり、16の時に家を飛び出す。
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幼馴染の口利きで殺しを依頼され、半次は大吉を連れて故郷に帰って来た。
標的は非道な尾張(尾州)の鷹匠・田村伝蔵。
伝蔵たち鷹狩の一行が名主の屋敷に泊まると聞きつけた半次は、その夜大吉と共に屋敷に忍び込む。
ところが中の様子を窺った半次が目にしたのは、伝蔵と枕を共にするたよの姿であった。
衝撃を受けた半次は依頼を断るが、我慢ができない幼馴染と依頼人は自ら田村を襲撃し、二人とも返り討ちにあう。
一方、たよは、田村の手から御側用人・稲葉に差し出され、ようやく騙されていたことに気付く。
裏切られたたよは半次の弟を道連れに心中…半次は田村との決着をつけるべく、仲間たちに協力を依頼する。

【知ってるゲスト】
吉田日出子、松田明、蓑和田良太

【感想】
ウィキによると第14話と第15話が諸事情で入れ替わったそうで、これが本来の15話、つまり半次の最終エピソードとなる回です。
だけど内容は、継母のたよの頭の悪さと糞ビッチっぷりが気持ち悪くて反吐が出そうでした。
結局田村に裏切られてメシウマでしたが、その後に半次の弟を道連れに心中するという最低最悪の最期を迎えます。
死にたけりゃ一人で死ねよ、バカが!

【名シーン】
①糞ビッチバカ女の末路
   半次は田村と関係を持っているたよを責めるが…。
たよ「あの方(田村)は優しいお方です。
   そのことはあたしが一番よく知っています。
   でなければ、どうして女のあたしが好きになるでしょう」

↑たよ役は吉田日出子さん。
 ほわんとした喋り方に若干おつむが足りない感じが出てはいる。

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   寝所で田村を待つたよであったが、やってきたのは御側用人・稲葉だった。
たよ「誰です?あなた誰です!?」
稲葉「伝蔵も承知の上だ!」
たよ「…!」
稲葉「わしが伝蔵から譲り受けたのだ。大人しくしろ、可愛がってやる」
たよ「嘘です!」
   そこへ田村がやってくる。
たよ「あなた!」
田村「御側用人の稲葉様だ。大人しく言うことを聞け。さもないとここで殺されたおこうの二の舞だぞ」
   ようやく騙されていたことに気付くたよ。

↑田村さんが優しいお方でよかったですね(棒)

②ラスト
半次「あの鷹、どこへ帰るんだろう…」
大吉「奴にもきっと、生まれ故郷があるんだろう」
半次「生まれ故郷か…」


↑半次はどうして途中退場になったんだろう?中の人の都合かしら?


第04作 暗闇仕留人 第13話「自滅して候」

2016年05月24日 | 第04作 暗闇仕留人



【ストーリー】
将軍家御小姓組の試験が間近に迫った中根家の息子・小一郎。
その母・ちづの心配は息子のライバルである富田平馬の存在だった。
貢と共に小一郎の家庭教師を務める佐島昌軒は、ちづの気持ちを察し、殺し屋・石屋の大吉の名を囁く。
思い余ったちづは、平馬殺しを大吉に依頼する…が、やはり思い止まり依頼を取り下げる。
数日後、小一郎は見事試験に合格するが、それと前後して「平馬を殺した」と石屋の使いがやって来る。

【知ってるゲスト】
山本学、江幡高志、日高久

【感想】
今回のボスは家庭教師の佐島昌軒。
職業柄、腕っぷしは弱そうと思いきや「元は武士」などと言うから剣技に自信があるのかしらと思ったら、なぜか頭突きが得意技でしかも強いという、いい具合に予想を裏切るキャラクターでした。
自分の墓石に激突して自滅するというラストも面白かった。
この昌軒、悪党にしては珍しく金や地位を望まず「恋焦がれる女に自分を好きになってほしい」という、わりと純粋な望みを持っています。
しかしその望みは暴走し、大吉やゆすり屋、悪い金貸しを巻き込む七面倒くさい作戦を立てるんだけど、それをまとめるのは大変なので、今回のストーリー紹介は途中省略となっております。
で、結局最後は半ば強引にちづと関係を持つことになり、それを恥じたちづは自害してしまう(これもサブタイトルの自滅なのだろう)。
ストーカー的ではあったけれども、さほど悪い人にも思えなかったし、もう少しうまい作戦を考えればよかったのになぁ。

【名シーン】
①昌軒vsゆすり屋チーム
   昌軒と彼の雇ったゆすり屋チームは仲違いし、争いとなる。
昌軒「私をただの儒学者だと思っているらしいが、これでも元は武士。
   今のうちに帰った方がいいのではないか?」
 侍「うるせえ!」
昌軒「それほど死にたいのか…」
   昌軒は後ろに走り出し距離を取ると、回れ右して再び前へ突進する。
   昌軒は侍の刀をはじくと、その胴へ頭突き!
   侍は背骨が折れて死亡する。
昌軒「あなたはどうする?」
弥八「小便が…しょんべんが…ちょっと…」
   弥八は脱兎の如く逃げ出す。

↑ちづに恋い焦がれる昌軒は、その思いを柱にぶつける。
 普段から頭をぶつけているのか、柱の凹みがすごい。

↑敵が仲間割れ!予想外の展開。

↑頭突きで砕ける背骨。レントゲン映像付き。

↑昌軒の強さにびっくり仰天!げじげじ野郎の江幡さん。

②主水と弥八の漫才

↑ただでさえちっちゃい江幡さんと、ただでさえ顔の長い藤田さん。
 こうやってみると差がすごい!(笑)

③大吉&貢(&半次)vs昌軒
   大吉に自分の墓を頼んでいた昌軒。
   半次はその墓の元へ昌軒を案内するが、死ぬ日付が今日になっている…。
   いぶかしがる昌軒の前に貢が現れる。
昌軒「そうか、貴様も仲間だったのか」
   続いて現れる大吉。
   昌軒は後ろに走り出すが、その先には半次が。
半次「どこ行くんだお前、向こうだ、向こうだ!」
   構わず突っ込んで来た昌軒に撥ねられ、半次の腕は血まみれに!
   昌軒は回れ右をして貢たちに突っ込んで来る。
   貢の撥攻撃は耐えるが、大吉に足を引っかけられ墓石に激突する昌軒!
   大吉はトドメの心臓握りで昌軒を倒す。

↑戦いを観戦していた半次が受難。

↑お墓の日付通り死んだ昌軒。南無~。


第04作 暗闇仕留人 第12話「大物にて候」

2016年05月24日 | 第04作 暗闇仕留人



【ストーリー】
主水の同僚・関根の家では義理の両親が殺され、そして妻・たえが誘拐された。
関根は奉行所ですら手を付けないワルの大物・捌き屋の小兵衛の悪事を追っていたために、見せしめに家族に被害が及んだのだ。
誘拐されたたえは小兵衛の甥・長一郎の囲い者になっていたが、ある日長一郎の殺害を図るものの失敗、返り討ちにあって殺されてしまう。
たえの殺害現場にやって来た主水はうっかりと長一郎を捕まえてしまい、主水は小兵衛の恨みを買うことに。
小兵衛は主水に牢破りを要求するが、策に窮した主水は奉行所で時間を稼ぐことにし、仲間たちに小兵衛の始末を頼む。
法事の席で小兵衛を狙う貢であったが、そこには関根も現れた。
関根は斬られ、彼もまた貢に小兵衛の殺害を依頼すると命を落とす。

【知ってるゲスト】
永井智雄、亀石征一郎、山本清、大橋壮多

【名シーン】
①大物のワル・捌き屋の小兵衛

↑この人商売人でも大物のワル役で出演してたね。
 大物大物とか言いながらわりと普通に殺されちゃいますが…。
 横にいる姪に至っては自爆だし。


②細かい貢
  貢「小兵衛は香を聞くのが趣味だそうだ」
おきん「香ってあの、匂いのするアレ?」
  貢「ああ」
 大吉「それが何の手掛かりになるんでえ?」
  貢「いやだから、香の会を片っ端から調べれば小兵衛の名が出てくるはずじゃないか」
 大吉「あ~そうかそうか、香を嗅いでいい心地になったところを…」
  貢「いやいやいや、香はな、『嗅ぐ』んじゃない、『聞く』と言うんだ」
 大吉「どっちだっていいじゃねえか、そんなことは!」

↑さすが、鑑定団。インテリだ(笑)


第04作 暗闇仕留人 第11話「惚れて候」

2016年05月21日 | 第04作 暗闇仕留人



【ストーリー】
手裏剣の名手である武州の猟師・弥太は盗賊の片割れと疑われて火盗改に捕まってしまう。
しかし、盗賊の被害があった夜、若き女スリ・おまきは心ならずも弥太と一夜を共にしてしていたのだ。
おまきは弥太の無実を訴え、その証言により弥太はあっさりと解放される。
弥太を解放した火盗改役・乾寛兵衛は弥太に謝罪するとあれこれ世話をしてやり、弥太とおまきが所帯を持つ面倒まで見る。
感激した弥太は乾を心酔するようになったが、この一連の捕り物と解放劇には実は裏があった。
乾は出世の妨げになる老中の側室・お千鶴を殺すため、自分の思いの通りとなる殺し屋を求めており、それに選ばれたが弥太だったのだ。
乾は弥太を騙してお千鶴を殺させるが、その弥太は町方に捕まってしまう。
おまきは乾に助けを求めるが、乾にとっておまきを生かしておく必要もなく、彼女は殺される。
弥太が拷問でロを割りさえすれば乾はお上の手で裁かれる-主水はそれに期待するが…。

【知ってるゲスト】
新克利、池波志乃、金田龍之介、浜田寅彦

【名シーン】
①一筆啓上 印玄が見えた

↑力持ちでスケベで躁鬱っぽい、まるで印玄のような弥太。

②これがきっかけで所帯まで持つ二人
   弥太に迫られたおまきは小舟につまずき倒れてしまう。そこに覆いかぶさる弥太。
弥太「おめえが好きだ!嘘じゃねえ!」

↑弥太は半ば強引におまきと一夜を共にした(ほぼ強姦)。
 結果的にこれで女性と付き合えるなら自分も同じことをやりますが…^^;

③主水の説得
   市中引き回しにされる弥太を主水は必死で説得する。
主水「弥太!おまきは殺されたぞ…殺したのは乾寛兵衛だ。
   弥太!目を覚ますんだ、弥太。おめえは殺しの道具として使われただけなんだ。
   分からねえのか!今からでも遅くねえ、おまきの仇を討て!
   おめえに殺しを頼んだ奴の名前を言うんだ、弥太!」
   弥太は瞑目し何も答えない。

↑必死さが伝わる主水の説得シーン。藤田さんの熱の入った演技がとてもかっこいい。

↑乾を信じ、おまきが殺されたことにすら耳を貸さない…。

④弥太の最期
刑場で磔柱に縛り付けられる弥太。
そこには乾の姿もあった。
乾は弥太を見つめうなずくと、弥太は乾を守れたことを喜ぶように微笑み返す。
やがて刑が執行され、弥太の体を槍が貫く…絶叫と共に弥太は息絶えた。
乾は弥太の遺体を見てあざ笑う。

↑主水の話は無視しても、乾には笑顔のメッセージを送る(騙されていることも知らずに)。

↑弥太の遺体を見てあざ笑う乾。乾役には金田さん。悪い顔ですねぇ。

↑ニヤつく乾と、それを睨む主水。いい絵だな。


第04作 暗闇仕留人 第10話「地獄にて候」

2016年05月21日 | 第04作 暗闇仕留人



【ストーリー】
妙心尼の元にいた春香尼が行方不明になり数日後に水遺体が見つかるが、その背中には地獄絵の刺青が彫られていた。
春香尼を誘拐したのはニセ按摩の玄沢。
玄沢は、若い女を誘拐しては囲ってある彫師・夢幻に地獄絵の刺青を彫らせ、その後金持ち連中に売り飛ばしていたのだ。
春香尼は、美濃屋久兵衛に売られてしまったことで舌を噛み切って自害、その後川に捨てられてしまった-というのが事の真相だった。
更なる儲けを企んだ玄沢は春香尼の件を持ち出し久兵衛を強請るが、久兵衛は応じない。
怒った玄沢は久兵衛の娘・おそのを誘拐してついに大金を強請り盗ると、久兵衛を殺してしまう。
玄沢と夢幻に弄ばれた娘たちの恨みを晴らすため仕留人たちが動き出した頃、夢幻はおそのの背中に「地獄」を完成させてしまう。

【知ってるゲスト】
大木実、梅津栄、片桐夕子

【名シーン】
①地獄彫りの夢幻

↑この人は本物の刺青好きで、漫画なんかも描いていた多彩な人だったそうです。


第04作 暗闇仕留人 第09話「懸想して候」

2016年05月20日 | 第04作 暗闇仕留人


※懸想:けそう。恋しく思うこと、強く思い引かれること。

【ストーリー】
ある日、おきんは嫌がらせを受けて困っているところを呉服の行商をしている文七に助けられた。
だが文七の正体は殺し屋で、ある晩、罪もないお年寄りを殺害した現場を見られ主水ら町方に追われてしまう。
その逃走中、文七はおきんに再会し、何も知らないおきんは文七を家に匿うと二人は激しく惹かれ合う。
おきんは同棲していた半次に別れを告げると家から出て行ってもらい、また仲間にも足抜けしたいと申し出た。
同じく文七も雇い主である香具師の辰五郎に足を洗いたいと申し出るが、辰五郎は最後にもう一仕事してくれと言う。
その仕事は檜屋の後妻が頼み人で、内容は先妻の六歳になる子供を消すこと…。
外道仕事もこなす文七は子供を殺すと川へ捨ててしまった。
文七の正体に気付いた仕留人たちからその非道を聞かされたおきんは、自ら文七を始末するため彼の元に戻るが…。

【知ってるゲスト】
遠藤太津朗

【名シーン】
①運命の出会い?
    文七は暇乞いしようとするが…。
おきん「待って、あと半刻だけでも」
 文七「また参りますよ、今夜のとこは…おきんさん、本当のこと言うと、あっしだって恐ろしいんです」
おきん「恐ろしい?」
 文七「あんた、他人のような気がしねえ…。
    いやぁ、こんなあったけえ心持ちになったのは生まれて初めてなんだ」
    そう言い残すと文七は去って行った。

↑文七は悪党だけど、この時の温かい気持ちは本物だったのだろう。そう信じたい。

②半次、おきんにフラれる
    おきんに別れを告げられた半次は出て行こうとする。
おきん「半次!…あたいたち、これで縁切りか?」
 半次「何を言ってんだよ、何を言ってんだ、今更おめえ」
おきん「…そうだね。男と女なんてこんなもんかも知れないね」
 半次「バカこけコラ!聞いた風なこと抜かすな!」
    半次は荷物を持って家を飛び出すが、そこで文七に出くわす。
 半次「あぁそうか…おめえさんかい、おきんのいい人っていうのは…。
    へへへ…そうか、まぁせいぜいおきんをよ、幸せにしてやってくれよ、な!頼んだぞ!」
    半次はいずこかへ走り去る。

↑まるで寅さんのようにきれいにフラれる半次。
 そう言えば半次は寅さんの舎弟でもあったな。

③対立する大吉と貢
   おきんの足抜けを認められない大吉と、足抜けを認める貢は口論になる。
 貢「あんたどうして認めないんだ?」
大吉「どうしてっておめえ、俺たちは仮にも殺しを商売にしてんじゃねえか」
 貢「だから?」
大吉「だからって…そんな奴がおめえ人並みの幸せ掴もうなんてふざけちゃいけねえよ!」
 貢「それはあんたの覚悟だろ?自分の覚悟を他人に押し付けんのはどうかと思うね…」
大吉「何ぃ?フ~ン、俺たちは仲間じゃなかったのか!」
 貢「それは仲間さ。しかしね、大吉さん。
   どだい殺しなんてな、自慢できる稼業じゃないんだ。
   私は今に天罰が下ると思ってる。
   だからこそ、私たちの仲間からまともな幸せを掴むことのできる人が
   出てきたら私は素晴らしいことだと思いたいんだ」

↑よくある流れで、足抜けについて口論になる二人。
 貢のように恋愛による足抜けをすんなり認める人は他のシリーズでいたかしら?

④狂気の文七
   子供を手にかけてしまった文七は様子がおかしくなる。
文七「そうだ、お前にいいもの見してやる…」
   文七は懐から五十両を取り出しおきんに見せるが、おきんは驚きと疑惑を隠せない。
文七「なんだおめえ、うれしかねえのか?なんだその目は!?なんでそんな目で俺を…」

↑あ、これはいかん…関わっちゃいけない人の顔だ。

⑤文七の正体、バレる
    おきんは仲間たちから文七の正体と、その非道を知らされる。

おきん「みんな…どうしようって言うのよ…」
    皆が押し黙る中、貢が沈黙を破る。
  貢「…殺す」
 主水「おきん、諦めろ。罪もねえ年寄りやガキ殺めるなんて、許せることじゃねえんだ。
    悪い夢だったなぁ…」
    貢は文七を始末するためアジトを出ようとするが…。
おきん「待って!…あたいがやるよ」
 半次「おきん…」
おきん「おきんが命懸けで惚れた男なんだ!あたいがやるよ…」
 主水「文七逃がすようなことがあったらおめえも…殺すぜ」

↑「殺す」-この言葉を一番最初に発したのは、おきんの幸せを誰よりも祝っていた貢だった。

↑もはや誰もおきんの味方をしてくれる者はいない。

⑥文七の最期
おきん「なぜそんな非道なことを…言って!」
 文七「おきん…俺はな、人殺しを稼業にしてた男だ。
    そんな俺でもガキを殺ったのは初めてだったぜ…あんまり気持ちのいいもんじゃねえ。
    なぜ殺ったかって?殺らにゃ俺が殺される。人間とことん手前の命は惜しいもんだ」
おきん「あたいは命なんか惜しくない!あんたを殺して、あたいも死ぬ…」
    おきんはドスを抜くと文七を刺そうとする。  
おきん「死んで!死んで!死んで!…」
    だが非力なおきんは文七に敵わない。文七はドスを取り上げるとおきんを刺そうとする。
    そこに貢が現れた!
  貢「文七!」
    貢の撥が文七を斬り裂き、文七は倒れた。

↑これで文七も被害者の一人に加わったわけだけど、それは少し違うような…。

⑦ラスト

↑結局仲直りした二人。
 僕ならフラれたショックで元のように仲良くすることはできないなぁ(女々しいので)。


第04作 暗闇仕留人 第08話「儲けて候」

2016年05月19日 | 第04作 暗闇仕留人



【ストーリー】
洋式鉄砲の製法を探ろうと黒船に近づき江戸処払いとなった鉄砲椴冶の又蔵。
この又蔵に目を付けた武具商・堺屋利兵衛は妾のお涼を使って又蔵を誘惑し、手の内に入った又蔵に無理やり洋式鉄砲の図面を引かせる。
その頃、貢の芝居小屋で働く定八と兄貴分の仁助はひょんなことから堺屋が偽の鉄砲を売りさばいていることを知る。
堺屋は来たるべき幕末の世に備え洋式鉄砲を作ろうとする一方で、黒船相手のこけおどし用に偽鉄砲を作っては諸藩に売りさばき、大儲けを企んでいたのだ。
定八と仁助は偽鉄砲の件で堺屋を脅し金を受け取るが、結局二人とも口封じに消されてしまう。
一方、又蔵は堺屋に捕まっている内にお涼と相思相愛になり二人で堺屋の元を去ろうとするが、こちらも心中に見せかけられて殺されてしまう。

【知ってるゲスト】 
津川雅彦、長谷川明男、赤座美代子、牧冬吉、五味龍太郎、田畑猛雄

【名シーン】
①今回のメインゲストはこちらのお方

↑出ました、津川さんです。
 ストーリーはわりと単純だったけど、この人の演技のおかげで楽しめました。

②貢の新技・撥ブーメラン

↑子供たちのブーメラン遊びを見て貢は何かを閃く。

↑銃を突き付けられた主水を貢の撥ブーメランが救う!
 せっかくの新技だけど、今回しか使われないようでちょっと残念。

③貢殺しシーン
   手下を殺され川に逃げこむ堺屋。
   そこに貢が現れ堺屋を斬りつける。
堺屋「あぁぁ~!いてぇぇぇ~!いてぇ…」
   堺屋は水中で土下座をして詫びを入れる。
堺屋「すまねえ、俺が悪かった…な、勘弁してくれ…この通りだ…」
   謝り続ける堺屋を見て、貢は撥を懐にしまう。
  
 堺屋は感謝の印に金を渡そうとするが、すきをついて貢を水中に沈め、やがて貢は動かなくなった。

   油断した堺屋が力を緩めると、死んだふりをしていた貢が水中から飛び出し堺屋を斬り裂く!
堺屋「え゛あぁぁぁーーーー!!!
   堺屋は水中に没した。

↑水中での戦い。俳優さんも大変だなぁ。

↑面白演出が入って真っ二つになる堺屋(笑)


第04作 暗闇仕留人 第07話「喰うて候」

2016年05月18日 | 第04作 暗闇仕留人



【ストーリー】
猛暑の江戸を離れ、貢はあやと共に箱根に避暑にやって来た。
その箱根の宿には将軍家御用の富士の氷を江戸に運ぶ『お雪様』の一行が到着し、責任者の台所頭・米谷は雪を溶かさないために火と湯の使用を禁じる。
そんな中、宿に泊まる信助・おなつ夫婦の息子・信吾が高熱を出すが、湯が使えなくては看病もできない。
信助夫婦は米谷に湯の使用を願い出るが、米谷は「おなつの体を差し出せば湯を使わせてやる」と言い出す。
そんな要求は呑めない信助は温泉に侵入し湯を出したため一行の者に斬られ、結局信吾も亡くなってしまう。
一方その頃、江戸では与市という男が短筒を売ってくれとおきんを訪ねて来た。
与市もまた米谷ら『お雪様』一行に恨みを持つ者で、短筒を手に入れ米谷を殺そうとしていたのだ。
主水たちはこの件を仕事にして与市から金を受け取ろうと画策し、後払いを期待し『お雪様』一行を川崎宿で待ち受ける。
そしてそこには信助たちの恨みを晴らすべく貢も現れ、図らずも目的が一致した三兄弟の仕置が始まる。

【知ってるゲスト】
石山律雄、八木孝子、早川保、小柳圭子

【名シーン】
①今度はお雪様

↑お茶壷だのお鷹様だの色んな将軍家御用グッズが出てきましたが、今回は雪!
 さて、どういうオチになりますか^^;

②お雪様の最期
    与市に逃げられ、結局タダ働きした仕留人たち。
    仕方がないのでお雪様を四人で貪り食う!
 主水「今度の仕事は一文にもならなかったなぁ」
おきん「だけどさぁ、おかげでお雪さんにありつけたじゃない。
    こりゃ千両の値打ちだよ、将軍の上前撥ねたんだからね!」

↑タイトルでネタバレしてますが、こういう結果に。


第04作 暗闇仕留人 第06話「狙われて候」

2016年05月18日 | 第04作 暗闇仕留人



【ストーリー】
黒船が去った浦賀を中心にコロリが流行りつつあった。
そんな中、油問屋の堺屋惣兵衛もコロリで死んでしまうが、主水が惣兵衛の遺体を見たところ、首の骨が折れていた。
調べてみれば、堺屋の先妻も六年前に首の骨を折って死んでおり、主水は後妻のおちかを怪しむ。
そんな折、大吉はおちかと出会い、知った顔であることに驚いた。
六年前、堺屋の先妻殺しをヤクザの佐平に頼まれた際、傍らにいた女がおちかだったのだ。
当時、おちかは佐平に先妻殺しを依頼し、佐平は大吉に頼むが断られたため、関取の不動丸を使って先妻を殺害(その後、後妻になる)。
さらに今回のコロリ騒ぎに便乗して、おちかは直接不動丸を使って惣兵衛を殺させていたのだ。
そしてその裏には奉行の黒尾もおり、全てはおちかと二人で堺屋の身代を手に入れるための企みだったのだ。
大吉に顔を見られたおちかは再び不動丸を使って大吉の殺害を図り、ついに激突する大吉と不動丸。
大吉はなんとか不動丸を追い詰めるが、不動丸の母親・おはなを思いとどめをさすことはできなかった。
しかし、おちかと黒尾は用済みになった不動丸を殺すと、さらにおはなまでも殺してしまう。

【知ってるゲスト】
宮部昭夫、小島三児

【名シーン】
①女の武器を使うエロ悪女おちか
    おちかは不動丸に金を渡し大吉の殺害を頼むが、不動丸は金を受け取らない。
不動丸「やだ…銭だけじゃやだ…大吉と俺とは命のやり取りになる…ただの殺しじゃねえんだ!」
おちか「ふふ…小結まではったお前が何を意気地のない」
不動丸「やる!奴のあばら骨をバラバラにして首根っこをアメンボのようにぎゅーっとひん曲げてやらぁ!」
おちか「おぉ頼もしいこと」
不動丸「だけどやだよ…銭だけじゃ引き受けねえ!」
    しばらく考えたおちかは立ち上がると、自分の着物を脱ぎながら言う。
おちか「…やるかい?…やっておくれだね?」
    ごくりと唾を飲む不動丸。
おちか「間違いなく…いいね?」
    不動丸はうなずくとおちかに近づいて行った。

↑「やるかい?」の言い方がエロすぎるおちかさん。
 子供の頃見てた必殺のイメージの一つに「エロシーンが多かった」というのがある。
 でも今見ると思いのほかエロシーンは少ない。
 それは多分自分が大人になったからで、少々のラブシーンでは動じなくなったからだろう。
 だけど上のおちかさんみたいに今見ても演技だけで十分エロい女優さんもいるわけで、
 それを子供心に「エロシーンが多かった」と理解したんだろうね。

②大吉vs不動丸
川の中で戦う二人。
大吉は心臓握りの体勢を取るが、敢えてパンチで不動丸を倒す。

↑母親のおはなと直接の知り合いでもないのに、彼女に同情して不動丸を殺さなかった大吉。
 大吉の優しさとも受け取れるけど、自分の命を狙ってくる相手を殺さないのはちょっと無理があるような。
 おはなの最期も適当だったし、ちょっと今回は色々詰め込みすぎだったかも。


第04作 暗闇仕留人 第05話「追われて候」

2016年05月18日 | 第04作 暗闇仕留人



【ストーリー】
米問屋・伊勢屋伊兵衛が行う大福講が突如潰れた。
川に身投げしたらしい伊兵衛の死体が見つかった頃、伊兵衛の妻・おこまと娘・おしげはヤクザの武松たちに追われており、おこまは捕まってしまうが、おしげはどうにか大吉に保護される。
大福講で損をした主水やおきんは、おしげが金を持ち逃げしていると疑うが、彼女は何も知らない様子。
一方、牢屋に捕まったおこまの前には白河検校こと金貸しの徳市が現れた。
そもそも大福講を考え付いたのは徳市であり、彼は伊兵衛に大福講で金を集めさせるとそれを持ち逃げし、検校の地位を得ていたのだ。
策略に気付いた伊兵衛は自害に見せかけられて殺され、おこまもおしげも狙われる結果に…。
おしげの行方が掴めない徳市はわざとおこまを牢屋から逃がし、そうと知らない二人はようやく合流。
しかし、大福講に騙された町人たちに取り囲まれた二人は、どさくさまぎれに武松たちに棒で袋叩きにされ命を落とす。

【知ってるゲスト】
山本麟一

【名シーン】
①冷たい貢
   おしげを守るため、大吉は貢に応援を頼むが…。
 貢「わたしゃあんまり興味がないね」
大吉「そりゃね、糸さんがあの娘を見てないからだよ。見りゃ本当に可哀想になるって」
 貢「可哀想なのは騙された方じゃないのか?」
大吉「何ぃ?」
 貢「それにいちいち関わりあっちゃきりがないし」
大吉「おい、貢!お前弟のくせしやがって兄貴のこの俺のやり方に意見しようって言うのか!?」 
 貢「いやいや、あんたどうしようかって相談に来た、俺は関わりたくないって答えた。それだけの話じゃないか」
大吉「この三味線野郎!へっ、本当におめえは冷てえ野郎だな!」
 貢「私の長屋でな、大福講に騙された男が首吊って死んだよ…私は線香上げに行った。
   あたしができんのはそこまでだ」
大吉「薄情な野郎だ、おめえは!そんなにカミさんが可愛いのか!」
 貢「可愛いね」

↑貢は大福講の被害者のことすら「欲張りで愚か」と言っていた。
 普段は優しいけど、自分が納得できないことにはとことん冷たい貢。

②母娘の最期
追われる母娘は貢の芝居小屋に駆け込むが、武松たちに捕まる(貢はもちろん助けなかった)。
外に引きずり出された二人は町人にもみくちゃにされ、やがて武松たちに袋叩きにされる。

↑何も知らないまま殺されてしまう哀れなおしげ。
 その死は主水と大吉の怒りに火を付け、そして…。

③貢参戦
   金の分配をしている四人の元に貢が現れる。
大吉「糸さん!やるのか!」
 貢「色々考えてみたんだが…」
主水「かっこつけるこたぁねえじゃねえか…」

↑母娘を見て、冷たかったこの人の怒りにも火が付いた模様。

④徳市の最期

↑普通に座ってますが、すでに大吉に心臓を止められた後の徳市。
 ただでさえ顔がギャグなのに、白塗りで殺されてしまう山本麟一さん(笑)