必殺シリーズ 備忘録

主に各回の名シーンまとめ
※『新仕舞人』『仕置屋稼業』をまとめ中!

第18作 新・必殺仕舞人 第11話「化け猫騒ぎはのんのこ節」

2017年01月31日 | 第18作 新・必殺仕舞人



【ストーリー】
長崎で興行中の京山一行の元に羅紗緬の娘・おさよが『有田への手紙を預かってほしい』と頼みに来た。
しかし彼女は手紙を渡すこともできず、お付きの侍に連れ戻されてしまう。
その夜、鎌倉から権太が到着し、依頼の書いたこよりには『有田大川内窯 猫の籤(くじ)』という謎の言葉。
さらに、権太は小屋の近くでおさよが抱えていた猫を拾ってきていたのだが、その前脚にはべっとりと血が…詳細は分からないまま、一行は猫を連れて有田へ向かう。
有田に着いた一行は、陶工の頭・陶斉の世話になるが、陶斉の娘・お俊はおさよの猫に気付き顔色を変えた。
猫を拾うまでの経緯を聞いたお俊は『おさよは殺されたに違いない』と語り、『猫の籤』についての秘密を語り始めた-。
有田で作られる陶器は長崎のオランダ商人にも売り渡されるが、その際、彼らの妾になるために村から一人の娘が選ばれていた(御支配・牧内の企み)。
候補者の娘たちの中から一人を選び出す役目を負っていたのが一匹の猫であり、これが『猫の籤』だったのだ。
選ばれた娘は自分を選んだ猫と共に長崎へ向かい、一年後には勤めを終えるはずなのだが、誰一人としてその後の消息が知れないという。
おさよの猫だけが戻って来たこと、これがおさよが殺された証拠だと断言するお俊に同調し踊り子たちも騒ぎ出すが、かの猫はすでに殺されたようだ…。
一方、陶斉は密かに京山を訪ねて自分が本然寺への頼み人だと告白し、五日後に行われる猫の籤の日にそれを行う男たちを始末してほしいと頼む。
猫の首輪に隠されていたおさよの手紙を見つけ、羅紗緬になった娘たちの悲惨な行く末を知ったお俊は、籤の候補者に選ばれてしまったお甲に代わり密かに猫の籤に参加する。

【知ってるゲスト】
仁和令子、外山高士、田畑猛雄

【名シーン】
①踊り子たちの化け猫騒ぎ

↑お俊に協力し、おさよの幽霊騒ぎを起こす踊り子たち。
 今作は彼女らの活躍が増えた分、直次郎の出番が激減…。

②猫の籤の秘密 その1

↑候補者たちの前に置かれた木彫りの魚…猫が選んだ魚の前の女性が羅紗緬に。
 賄賂を渡さなければ魚はマタタビの匂い付き、つまり猫が選んでしまう。

↑覆面の下は猫より可愛い仁和令子さんでした。
 正義感が強く気の強い娘・お俊を熱演!

③猫の籤の秘密 その2
   猫の籤を行っていた男の一人はお俊をかばって仲間に斬られてしまう。
   京山は斬られた男の面を取る…それはお俊の父・陶斉だった。
陶斉「おうちが仕舞人だったとですか…」
京山「あなたは自分も私たちの手にかかって死ぬつもりだったんですね」
陶斉「村のためだと騙されて、猫の籤で人身御供ば出しとったとです…
   そん罪はこの命で…命で償わねば…娘たちにすまんかったとです」
京山「お俊さんは知らなかったんですね…あなたが手伝っていたってことを」
   陶斉はうなずき、そして息絶えた。

↑悪役が多い外山高士さんが裏のある善人役を演じる。
 「親の心子知らず」を描いた良回でした。