名塩御坊 教行寺

西宮市北部にある蓮如上人創建の寺 名塩御坊教行寺のブログ
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2000年5月の寺だよりに掲載しました 「さよなら三角」

2016年10月26日 08時14分02秒 | 愚僧独言・「寺だより」掲載
 昔、「さよなら三角、また来て四角」で始まる子供の囃し言葉があった。
 「さよなら三角、またきて四角、四角は豆腐、豆腐は白い、白いはウサギ、ウサギは、跳ねる、跳ねるはノミ、ノミは赤い、赤いは、ホウズキ、ホウズキは鳴る、鳴るは、オナラ、オナラは臭い、臭いはウンコ、ウンコは黄色い、黄色いはバナナ、バナナは高い、高いは十二階、十二階は恐い、恐いはおばけ、おばけは消える、消えるは電気、電気は光る、光るはオヤジのハゲ頭~!(十二階は、浅草の展望塔凌雲閣のこと)
 下品というなかれ。子供といえども、さよならと言って別れるときは、何となく気が重い。そういう気持ちを吹き飛ばして、「光るはオヤジのハゲ頭~」と囃して、明るく別れていったのである。誰が言い出したかは不明だが、そこには子供の知恵がある。
 大人の別れは、更に複雑である。愛し合っても別れることがある。傷つけ合っても別れていく。そして、寿命尽きれば、すべてのものと別れていかなければならない。死に別れには、ひとりの例外もないのである。
 さて、どうやってこの娑婆と別れよう。まさか、「さよなら三角」と囃しながら、死んでいくわけにも行かないだろう。

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