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ミューズの声聞こゆ

なごみと素敵を探して
In search of lovable

こころ(再掲)

2019年03月19日 | 日記

 夏目漱石の小説「こころ」が朝日新聞に連載されて100年になるのを記念して、第一回が掲載された4月20日から、再び連載が始まっている。

当時と同じ全110回の形で読むのは新鮮だ、と同紙は謳い、紙上およびHP(デジタル版)で作者と作品に関する様々な解説や企画を添えて、盛り上げを図っている。

 現時点で第15回。実を言うと、少し前から朝に「こころ」を読むのがつらくなってきて、ついにはそこだけ残して夜、仕事が一段落してから、目を通すようになった。

たぶん、どの1回分を読んでも、残りの109回分―これから明らかになる先生、奥さん(お嬢さん)、そしてKの来し方と行く末が想起されるからだと思う。

 

 市川崑監督による映画化作品(1955年)も秀作で、とりわけK役の三橋達也の暗さが尋常でない。

翌年の同じ日活作品「洲崎パラダイス赤信号」で演じた、はっきりしないヒモ男役と併せて観ると、二時間ドラマの無害な脇役やクイズ番組の回答者などではなく、とんでもない怪優だったことに気づかされるのだ。

(2014年5月)

 

「精神的に向上心のないものは馬鹿だ。」

「馬鹿だ。僕は馬鹿だ。」 

 

 

先生(森雅之)と奥さん(新珠三千代)

 

  

「洲崎パラダイス赤信号」の三橋と新珠

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