ミューズの声聞こゆ

なごみと素敵を探して
In search of lovable

こどもの日に(再掲)

2024年05月05日 | 日記

 今日は5月5日、こどもの日だ。

連日テレビのニュースは、コロナ禍が収束していないのにもかかわらず大混雑する観光地の様子を伝えている。

東京は晴れているだろうか。

多摩動物公園、通称多摩動の人出はどうだろうか。

40年たっても、そんなことを思う。

大学時代の4年間、多摩動でバイトしていたことは何度か書いた。

まだディズニーランドの開園前後だったことから、こどもの日が入園無料の多摩動は毎年、殺人的な混雑ぶりだった。

僕は多摩動(都営)直接のアルバイトではなく、アイスクリームを納入していた雪印乳業からハイシーズンのみ派遣される下請バイトで、雨が降ると調整弁として休みになった。

だから天気予報はひどく気になった。

雨で休みが続くと、苦学生には死活問題だった。

詳しく書く気にはならないが、残念なことに、当時の園内での、後者への差別的な扱いはひどいもので、田舎から上京した素朴な学生にとっては理不尽極まりなく思えた。

一方で、雪印のみなさんには可愛がられた。

今だから明かせるが、卒業し就職してからも、慣れてよく気が利くきみがいいからぜひ出てきてくれないか、と懇願されて1年間、日曜日に手伝いに行った。

(今で言うダブルワークは就業規則で禁止されていたけれど。)

翌月曜日、出社すると、上司がにやにや笑いながら、井浦くん、ゴルフ焼け?と尋ねてきたが、いいえ、NTTからヘッドハンティングされた高給取りのあなたと違って僕は新卒の薄給ですからね、と内心嘆いたものだ。

でも、今になってみると、あの経験は反面教師として僕の中でよく活きている。

自分の会社では、正社員もパートもアルバイトも、契約書の範囲内で平等であること、懸命に働く限りは、全ての権利が等しく保証されることを、常に強く意識しているので。

(2022年5月5日記)

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