このたびの東日本大震災で被災された多くの皆様へ、謹んでお見舞い申し上げます。
大震災直後から、たくさんの支援を全国から賜りましたこと、職員一同心より感謝申し上げます。
また、私たちと共にあって、懸命に復興に取り組んでいらっしゃる関係者の方々に対しても厚く感謝申し上げます。
NPO法人なごやか理事長の執務室に入って行くと、理事長は背中を丸めて机の上で手を動かしていた。机の両袖には二匹のアマビエ—アマンダとビエラが立ち、その手元に頭を寄せている。
何をされているのですか?と尋ねると、理事長は顔を上げたのだが、額には大粒の汗が浮かんでいた。
「この二人がね、被災地支援を続けているあるじの元に里帰りするというので、お土産がわりにミニチュア千両箱を持たせると話したところが、やれ作れ早く作れ作って見せろと大騒ぎされて、こんな状況なんだ。でも、こうして両方から顔を寄せられると、これがなかなかの圧で、手元が狂ってばかりで進まなくて。」
珍しく泣き言を言っている。
私は八つある千両箱の一つを手のひらに載せた。
とっても可愛らしいですね、と口に出そうとして、言葉が喉にからまった、ジェラシーで。