長唄三味線/杵屋徳桜の「お稽古のツボ」

三味線の音色にのせて、
主に東経140度北緯36度付近での
来たりし空、去り行く風…etc.を紡ぎます。

今夏、下北沢で…湖龍斎展@武蔵屋画廊

2024年06月26日 13時37分11秒 | お知らせ
お暑うございます。
昨日、初日を迎えました。
ご来場の皆さま、ありがとうございます。

浮世絵好きの方々にも、あまり耳慣れない、マニア向けの企画、礒田湖龍斎の作品をおたのしみ頂きながら、三味線の音色や、日本の古文の表現力の深さに廻り逢うひとときをお過ごし下さいませ。





すぐりと白い紫陽花、野イチゴの葉っぱがお迎え致します。
いけ込みは、東石川小学校五年五組、生け花クラブ、小林麻里さん。



ライブは鍾馗様の御前にて、そよそよと爽やかにお届けしております。
長唄の番組は、湖龍斎の深川八景シリーズにちなみまして「巽八景」、ダイジェスト版の「廓丹前」、「吾妻八景」
謡曲は「班女」クセ、「江口」キリ、「花月」小歌などを日替りで演じます。

曇り空のお出掛けに、暫しお立ち寄りくださいませ。
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見て聞いて愉しむ浮世絵展@下北沢を開催します

2024年06月16日 07時16分16秒 | お知らせ
昨年9月に開催しましてご好評賜りました、
横山實先生の浮世絵コレクション展。
昨年の鈴木春信から、今回は、彼の次世代である、
多彩な浮世絵を遺した礒田湖龍斎/いそだ・こりゅうさい
の特集をご覧いただきます。

伝統芸能に携わる若手の勉強会として
コラボライブも同時開催いたします。

会期は、6月25日(火)から30日(日)
場所は、下北沢の武蔵屋画廊さまにて。
連日、午前11時から夜7時まで、開廊しております。
ご観覧は無料です。

連日、昼下りの2時と夕方5時から
日や時間替りで、作品世界に関連する
長唄と謡曲のライブを上演しました後、
横山先生の解説をお聴き頂けます。

詳細は追ってお知らせいたします。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

フライヤーの浮世絵は、
『青楼藝子俄狂言尽/せいろう・げいこ・にわか・きょうげん・づくし』by礒田湖龍斎
毎年八月に開催される吉原の祭礼・俄での演し物の一つを描いたもの。
相撲の力士、行司に扮装した仕手の、しぐさや拵えの細部にわたっての意匠も見事です。
おたのしみに‼️ (*>∀<*)



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旧暦五月五日に生まれて…(三つ子の話)

2024年06月13日 00時55分15秒 | ベランダ実記
令和6年6月6日をうっかり遣り過してしまった。
これはホラーファンとしては失態である…と、トクオウは臍を嚙んだ。
(そうじゃないだろ、邦楽家として別な記念日があるでしょ!との𠮟責は扨措き)

決してへこたれない逆境好きな私としては、このところハマっている新作華ドラ「始皇帝 天下統一/原題:大秦賦」での秘策ありの呂不韋の如くニヤリとして…
今年の6月10日は、旧暦に換算いたしますれば令和六年五月五日…なんと端午の節句であり、そればかりか入梅にもあたるのだ。
(ここで申す入梅とは、気象用語としての梅雨入りのことではなく、雑節の一つ、五月に入って最初の壬/みずのえの日のことを言うとかや)

そして何とパーフェクトなことに、雨降る月曜日だったのが、この二〇二四年にして旧暦の皐月五日だったのだ。
昨晩、やや黒みを帯びてきた気儘な場所でサナギになっていた当人を窺えば…
同日あさ7時半


2時間後の9時半、さらに摺墨の如く…


そして10時。


もうすぐ蛹からバリバリバリっと新たな生命体が誕生しそうな薄皮一枚の状態なのだが…
見るたび少し変わったような気もしながら全然変わらないので、手持ち無沙汰の余り、ほかの蛹に目を遣れば、なんとこちらも虫がかぶっているような…


反対方向からの数時間後。


コロナ禍下であれば兎も角も、そうそう揚羽蝶ラプソディーな状況にもいられない。
持つべきものは固定三脚&撮影機。
…そんなわけで苦節何年か、やっと、安定画像にて羽化の瞬間を捉えることが出来ました。
ご覧くださいませ。

吃驚したのは、口吻がプラモデルの型の如く、長いままでサナギの中に在ったこと。
羽化したての成虫が、いつもクルクルクルっと巻いたり伸ばしたりしてたのは、支障がないかの確認作業だったのだ。
そして管は二本存在していて、先が二股に分かれているのではなく…

荒天で肌寒い月曜日に待つこと5時間。
午後3時にようやく羽化したのだった。







摑まりづらいところに30分ほども止まっていたので、脚がお疲れになったのでしょう、3本目を2本目に掛けて休んでいる様子。



お節介かもとも思ったが、こちらも落ち着かないので落ち着く場所へご案内。



やっとホッとして、我も仕事に没入。
さて、所用にて出かける時間になった1時間後、お別れを申さんとベランダへのサッシをガラガラガラっと開けると、ガラス戸に別人がへばりついていて、バタバタバタっと、慌てふためき飛び上る…思い掛けない展開に私もビックリ。
取って喰うわけでもあるまいに、そんなに警戒しなくても…と、こちらが気の毒に思うほど、まだ羽化したてでよく飛べないので、アタフタ低空飛行のまま、簀の子の下の床下に潜行。
何処のサナギの子だったかは不明。



仕方ないからほっとくことにして、ぁぁそうだ、ユーレカ新荘に目を移せば、こっちも既に羽化している…



三者三様の羽化その後。
一日のうちにアゲハチョウ三頭が無事羽化し、おおそうだ…これは過日、転宅記事にてご紹介申し上げた、ゆりかごヴィラからユーレカ新荘に自主引っ越ししてきた三匹のツワモノどもだったのでは!と、気がついた次第。

標題写真は、羽化直前の蛹を上方から。
ピラミッドに副葬された黒猫にも似て。

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with a little bit of luck!(運よき男の話)

2024年06月09日 06時35分40秒 | 折々の情景
彼は運のよい奴なのです。
それは土曜日の朝のこと、ずいぶんと黒くなって羽化も間もないと思われるベランダの蛹を訪うこと幾たびか…9時半を回り10時近くなって、再々ながらふと見ると、黒い頭がムクムクと殻を抜け出すところでした。
すわ、撮影を…と室内に戻りおっ取りスマフォを手に駆けつけてみると、アニハカランヤ(変換できませんね…)何とどこにも見当たらず、正にもぬけの殻の脱けがらだけが取り残されておりました。



あまりに拍子抜けして間の抜けたことに鼻白んで、一体どうしたことか…と呆然と暫し佇んでいたものの、ひょっとして…と、テーブル下に雑然と積まれた園芸道具を周章てて取り除けると、床下の泥濘にペチャリコンと白いお腹を見せて仰けに転がっているものがおりました。
翅はまだクシャクシャで何か別な虫のようで、固まって動かない様子に、もう息絶えたのだろうかと、ぎょっとしつつも中空に突き出した脚に指を近づけてみると、必死に掴まってきます…

どうなることかと案じておりましたが、そのまま指にぶら下げておりましたら何とか翅も伸びてきたので、彼の将来を担う重責から私も解放されたい…と、彼が埴生の宿たる第一マイヤー荘へ。



今季はじめて、幼虫からの一期生一番手を見送りたかったのですが、私も渡世のため午前中に棲み処を後にしなくてはなりません。
気をつけて行ってらっしゃいね、変な虫や鳥に食べられないように気をつけるんですよ…と声をかけた私が見た彼の最後の姿が、



わずかな間にすっかり大人の顔をして、一人で大きくなったような風情ではありますまいか。
羽化する瞬間を私に目撃されていなければ、ひょっとすると羽化不全で儚くなってしまっていたかもしれない…
いのちの分かれ道はほんのちょっとしたところが、ターニングポイント。
…してみると、彼は本当に運がよい蝶々だったのです。

翌朝、無闇と早く目が覚めてしまいました。
小鳥たちの囀りがあまりに朗らかで、高原の避暑地に来た気分さえする日曜の朝5時前です。
風と共に去った運のよいヤツに、ばったり再会出来ないものかと久しぶりにお隣の公園へ。





植栽が変わっていないようで変わっていて、なるほど流れる川の水は同じように見えて同じでないように、生えている草々も、緑色の濃い薄いがあるだけでなく、種類までもが違っているのです。宿根草は必ずしも永遠ならず…
中国の古典籍のような名前の草に往き遇いました。(…あれはセンゴクサク(;^ω^)ゝ



しかし、それにつけても今年はどうしたことか、虫一匹も見当たりません。
ジョギングをするでもなくふらふらと朝歩く人が、私のほかにも意外と多いのは驚きでしたが、昆虫の姿が見えない…
池の水面をアメンボが…そしてトンボが数匹。
以前はもっと蝶や蛾やガガンボのようなものが舞い、カイツブリの雛が雨に濡れた石積み際をヨタヨタ彷徨してたりして、それなりに生き物と自然の在りようが面白い場所だったのですが…

ここ何年か、東京都内の公園に改造の手が伸びて、樹齢何百年もの惜しい大木だけでなく、井の頭公園の御殿山雑木林の灌木や下草が随分きっぱりと払われてしまいましたが、以前そこを生息地としていた虫たちへの影響が、今、眼に見える現象として顕れているのかも知れません。



小学生の頃、愛読書だった福音館書店の大草原の小さな家シリーズの、プラムクリークの土手で…という本のタイトルがふいに浮かび、同時期に流行ったホリーホビーというアーリーアメリカン調ボンネットスタイルのキャラクターを想い出しました。

あの運がよい、昨日飛び立っていった我が家のアゲハチョウは、果たして運よく伴侶に廻り合えるのでしょうか…
昆虫の居ない街で……
何やら寂しい鈍色の景色です。


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ちびと青

2024年06月08日 07時59分07秒 | 近況
飛べぬ人間でもバタバタする事があって、しみじみと植木の世話をすることも侭ならぬ。







葉陰で羽化を待つものも居るが、気儘な場所で蛹になったものもいる。





彼の出立を見送れればよいのだけれど。
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ただ有難しと伏し拝み…むさしのFM

2024年05月28日 01時53分15秒 | 近況
 やや荒天の月曜日、地元のラジオ局・むさしのエフエム様へ。
 パーソナリティーの松野こうき様の番組へお邪魔しまして、有難いことに、しばし、現在過去未来…の活動状況のお話をさせて頂きました。
 録音が同番組のサイトにアップされていますので、是非お聴きくださいませ。
 
むさしのFM (musashino-fm.co.jp)
【武蔵野市民芸術文化協会からの出演 「聞いてみよう」のコーナー 】
https://www.musashino-fm.co.jp/program_tax/geibun/

 番組中にご紹介させていただいた情報の仔細は、当ブログにて後日お伝えいたします。
 どうぞよろしくお願い申し上げます。
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レモンの国 国勢調査

2024年05月25日 23時20分31秒 | 趣味です。
自らの寸法に合う貝殻から貝殻へ宿を替わるヤドカリの如く、枝ぶりの大きい葉もよく繁ったレモンの木に転宅したミドリちゃんは…



三日も経つと、かくも見事に育っておりました。
本人の名誉のために…上記の写真は食後すぐの状態で、普段はもう少しシュッとしていたのです。



気持ちの良い風が吹いた木曜日の夜、姿が見えなくなったのでサナギになるため旅立ったと知りました。
よく育った青虫が行方をくらますと、理由が分かっていながら何となく寂しいもので、翌朝キョロキョロと周りを探すでもなく見まわしておりましたところ、ひょいと覗いた植木鉢置きテーブル天板の真下に…



前蛹化しておりました。再び一安心。
早いもので、二日後の今朝見たら、もう蛹に脱皮しておりました。



ベランダの模様替えをして、レモンの鉢それぞれがよく見えるようになったのですが、幼虫たちが葉陰に生息している様子を漠然と捉えているのも、個数を数えるたび違っていたり、何やらモヤモヤします。そこで…



レモンの国・国勢調査を挙行。
一番最初にレモンの国にやってきて、毎年豊かな実りをもたらしてくれたユーレカ種の一鉢をユーレカ本荘といたしまして、鉢毎に住民の状況を記入してみました。

1.ユーレカ本荘…青虫2,ゼブラ柄幼虫3
2.第一ビアフランカ荘…青虫3びき
3.第二ビアフランカ荘…青い実1,ゼブラ2ひき
4.ヴィラゆりかご…青虫1ぴき
5.マイヤー荘1.0…無人(退去してサナギへ)
6.マイヤー荘2.0…青虫1,ゼブラ1
7.ラフマイヤー南荘…青い実4,青虫2,ゼブラ1
8.ラフマイヤー北荘…ゼブラ1ぴき
9.ユーレカ別荘…無人
10.リスボン荘…ゼブラ2ひき
11.新ユーレカ荘…青虫3プラス1(調査中に脱皮し終齢幼虫へ),ゼブラ2

番号は当家にやって来た順。
番号で呼ぶのも味気なく、昔の歌舞伎座の座席番号に倣って「いろは…」と付けようかとも思いましたが、レモンの品種名をおうちに見立ててこのように。
ゆりかご荘はユーレカ本荘からの実生で派生した鉢でいくつかあるのですが、今回は住居者のあるもののみ計上。



写真は火曜日の夕方、ラフマイヤー南荘で繰り広げられた、終齢幼虫へ脱皮した嬉しさに蠢くアオムシくんの、道成寺の花子が山尽くし♪稲荷山~でのけぞる姿態か、はたまたエイリアンか…という衝撃の一瞬。



こちらは、ゆりかご荘から新ユーレカ荘に自発的に引っ越してきた三つ子の青虫。

…そんなわけで、2024年シーズン5月25日レモンの国国勢調査は、
青い実:5つ
青虫:13
ちびちゃん:12
サナギ:一体

という結果に。
酔狂にお付合い下さり有難うございます…(。-人-。)

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今週末からの演奏会のお報せ

2024年05月23日 08時55分32秒 | お知らせ
七十二候にては小満、蚕起食桑…カイコが発生し盛んにクワの葉を食べる、樹々の梢も瑞々しい新緑に覆われ、万物の成長目覚ましい季節となりました。

さて、人間界では、恒例春から初夏にかけての演奏会シーズンとなりまして、
今週末の5月26日(日)、吉祥寺駅南口すぐの、武蔵野公会堂(パープルホール)にて、邦楽演奏会が開催されます。



我が杵徳会社中も、古典長唄『新曲浦島/しんきょく・うらしま』、『廓丹前/くるわ・たんぜん』の2曲を演奏いたします。
開演は午後1時、終演は夕方4時ごろを予定しております。
長唄のほかにも、十三絃、三絃、尺八トリオ演奏の古典三曲、三味線や箏の現代邦楽など多彩な日本の音楽をお愉しみいただけます。
お時間叶いましたら、どうぞお越しくださいませ。
入場無料、お出入り自由にてお待ちしております。

続きまして、月は違えど翌週日曜日の6月2日、
小田急線・成城学園前駅のほど近く、成城ホールにて、邦楽演奏会が開催されます。



長唄がメインの演奏会ですが、ほかに、篠笛や筝曲、小唄、常磐津など、前の週とはまた、趣きの違う邦楽に出逢えます。
わが杵徳社中も参加しております。
こちらでは『新曲浦島』に加えまして、『靭猿/うつぼざる』を演奏いたします。
開演は午後1時、終演は5時ごろを予定しております。



目まぐるしい世界の動きからちょっと一息、東京の街角で、
日本の風土・歴史が育んだ、癒しと和みのひと時をお過ごしになられましたら幸甚です。

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転宅

2024年05月19日 02時02分03秒 | 趣味です。
いつものことだが諸事情あって…ベランダの模様替えの必要に迫られた。
レモンの鉢の向きを換えたら、美しい可愛い蛾が。
拡げた翅にピースマークに似た笑顔があって、気持ちがほぐれた。

黄色いので毒蛾かも…と調べてみたら、シャクガの一種らしいことが判明。
…そういえば、レモンの枝に時々尺取り虫が生息していたらしいことは気が付いていた。
駆除から逃れて無事成虫になれたお祝いにもう一枚。



浮世絵の柱絵を意識したトリミングになっております( =^ω^)
さて、先日の風の強い日に終齢幼虫へと目出度く脱皮したアゲハチョウの幼虫が居たのだが、翌日、行くがた知れずになっていた。

自然の厳しさ無常さに些か意気消沈していたのだが、我が檸檬林には二番目の青虫くん候補が次に控えていた。
順序立ててご報告いたしますれば、
遡ること10日ほど前の5月7日。


そして5月11日撮影。


5月13日には随分大きくなって…


翌5月14日。


5月15日 少し体長が縮んでじっとしているので、そろそろ脱皮かも…


5月16日早朝は白地がますます緑色になって…


同日、終齢幼虫に脱皮。


新生アオムシくんは、自らの脱殻もキチンと完食致します。


さて、次なる観察者の役割は、彼に食事環境を提供することでありました。
彼が只今の棲み処は、実生のレモン3年目の苗木なのです。
アゲハチョウのお母さんは葉を見て木を見ない性癖なのか、当方のベランダにある七つ(年齢ではなく個数)ほどの実生のレモン小鉢は、毎年アゲハチョウの揺籃となっておりました。それがため小体なまま中々丈が伸びないのが不憫ではあるのですが、卵を産み付けやすいのかご用命が多く、揚羽蝶のお母さん方からは絶大な支持を得ているのでした。

昨シーズンまでレモンも幼虫も共倒れにならぬうち、ある程度まで育ったら、割箸を幼虫の体に添って掬うように挟み、本人が気が付かないうちにパッと大きいレモン樹へ引っ越しさせていたのですが、迚も気を使う微細な手際を要求される作業で、気疲れがしてしまうので、今夏は方針転換して、


レモンの小鉢を大鉢の根方に、枝が交差してかかるように配置し、本人の自由意思に任せました。


しめしめ、上手く移動してくれたようです。


翌日はまたとても風の強い日で、またまた青虫が見当たらなくなり、心配していたのですが…


18日の今日、葉陰で寛いでいる姿を見付けました。
どうやら新居は居心地がよさそうです。ひと安心。


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吹く風険し

2024年05月06日 03時22分59秒 | ベランダ実記
5月5日はこどもの日だ! と言うことで、旧Twitter界隈では、昭和の頃の懐かし子どもTV番組の映像がタイムラインを賑わせていた。
旧暦とのダブルスタンダード生活を愉しむ私は、今日はまだ月暦三月廿七日なのだからして、端午の節句とは笑止なり…と、殊更こどもの日らしき話題を呈じようと、早くもすくすくと育ちつつある今季次世代アゲハチョウの幼虫近影を投稿してみむとするなり。



この葉っぱには既に産み日が違う複齢の二種類の幼虫が居りますが、小さい方の2匹は、つい2日前の5月3日に…



網目越しに揚羽蝶のお母さんが、



複数の旧居に託していったものです。
夕方から余りに強風になったので、飛ばされるのは自然の作用とて仕方あるまい…と自然にすべてを委ねるアゲハチョウ放任主義を貫く私も、些か気が咎めて、スツールの陰に植木鉢を移動させたのでした。
すると、向きを変えた実生からの2年目の小振りのレモンの苗木に…



三つ子ちゃんが飢餓地獄に落ちぬよう、移住出来る大きさまで育つのを見守らなくては…



実は昨夏、ご報告出来ぬままにいたのですが、増えすぎる幼虫たちをかつえさせぬ為、幼虫の食欲を案配しつつ二鉢ずつ買い足しておりますうちに、新たに7本のレモン樹をベランダに投入いたしておりました。
植木屋さんは「楽しめるのは来年になりますが…」と、結実めあての購入とお感じになったようでしたが、花屋さんにも檸檬の木にも申し訳ない…違った意味での食用なのでした…
…と言う訳で、ご説明が長くなりましたが、5月1日撮影、ラフマイヤー種の花の様子。佳い香りが致します。



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深夜の胡蝶

2024年04月27日 01時18分35秒 | 折々の情景
…時計を眺めると12時37分、珍しくとても理想的な時間に就寝できそうだなぁ…と居間のあれこれを片付けていたところ、ハタハタハタ…と中空を羽ばたくものがいる。
おやまぁ…と音の在処を探すと、



アゲハチョウが1頭、天井近くに積んである乱れ箱に止まった。
今日は日中、4頭ばかり越冬蛹が羽化して、昼過ぎには目出度く旅立っていったはずだが…
…そう言えば、本棚の裏のサッシの内側に、サナギが一つ在ったのを思い出した。



明日の朝、太陽の下に翔び立って頂こう…と宿主は眠た顔だが、お嬢さんは益々元気にパタパタと電灯の周りを飛び、天井を渡り歩いている。
仕方ないなぁ……

偶々傍らに、蔵書整理中につき、長き眠りから顔を出していた文庫本が一冊。



おやすみなさい。


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アブさん。

2024年04月24日 03時08分16秒 | 近況
午後の稽古が一段落して、外に出していた植木を部屋に入れたのと同時に、黒くて素早く飛ぶ賓客が一匹、稽古場に入ってきた。
一頻り、中空をブンブン右往左往していたが、ピタリと静かになった。
何処へ…と見回すと、黒くて意外と大きい蠅に似た虻にも見える虫が、お弟子さんが譜面をのせるテーブルの上にこちらを向いてピタリと鎮座している。
どうしたものかと様子を見に近づくと、逃げるでもなく阿るでもなく、例によって手を摺り足を擦りながら安閑と、平べったい面上にデンと座を占めておりゃる。
顔を眺めると何やら鼻が長くて、狂言面の嘯き(うそぶき)にも似たご面相である。

仕方ないなぁ…何か仕出かしそうな悪人づれにも見えないので放っといて、次の予定まで自分の稽古をすることにした。
するとどうしたことか、小一時間、私が独り浚っている間に、彼の賓客はそのままの姿勢で、長唄…三味線の音色を静かに聴いているのだった。

…さて、我が係累に4月23日の今日が命日のものは居ただろうか…と不思議な気がして考えた。
3月19日に最初の一輪が花開いた胡蝶蘭も、持てる蕾の総てが咲き揃って、そろそろ株の為にも切り花にしなくては…と思っていた。
明日は供花にしよう。



※表題写真は3月22日、下は3月19日に撮影したものです。
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newborn!

2024年04月12日 19時37分27秒 | 折々の情景
令和6年の春は、年々気の早くなるソメイヨシノ殿が思い掛けない茶目っ気を発揮して、大方の予想の裏をかき、4月に入ってからの開花となった。
なんと何年ぶりの新学期、新年度での桜でありましょうか…と、門出を祝うに常になく嬉しい心持ちがして、8日月曜日は薄曇りの花見に出掛けたが、次の日の火曜日は、これまたお天道様がムラっ気を起こして、暴風雨…春の嵐となった。



スズランの新芽も漸く頭を覗かせたものの、こう冷え込んでは幾ら花に誘われようとも、先駆けても良いこともありますまいから、もう暫くお待ちなさい…と越冬サナギたちに心のなかで言い聞かせていたところ…

そんな1週間が過ぎようという金曜日、曇天の寒さに午近くなってようよう、ベランダの植木に水をやりにゆくと、枝に小さきものがぶら下がっておりました。



そはいずくより来たりしか…と、又々今春も、人知れぬ処で密かに蛹化して、無事に羽化した魁の揚羽蝶が1頭。



よくまぁご無事で…と天敵どもや荒天を遣り過ごし、この世に成虫となって現れた強者を称賛しつつも、過剰なおもてなしはいっそ迷惑であろうと、そのままそっとしておきました。



いつの間にか枝に居なくなって出立したものと思っていたところ、午後も3時近くなって結界の外に出ていた姿を見つけました。
首尾よく伴侶に廻り逢えるとよいのだけれど…


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ことしの檸檬

2024年03月19日 10時00分55秒 | 近況
アゲハチョウ騒動記…揚羽蝶ラプソディ……ぅぅむ…と、とつおいつ悩みつつも、腰を落ち着けてパソコンの蓋を開ける間もなく、早や令和6年のお彼岸は来にけり。



幼虫たちが蝕んだ葉の形が心苦しく、半枯れの葉っぱを払ったら、檸檬樹は殆ど丸坊主の体となり、疎らな葉緑素にてこの冬を凌ぐ有り様となった。
それでも健気に春を迎えるまで三つの果実が残った。



一方で、結実せず冬を越した鉢を見ると、みな一様にシザーハンズ様の新芽を出して一陽来復を歓んでいる。



葉の少ないところへ、更に新芽を育てる余力の無さそうなユーレカ種も不憫である。
ちょうど彼岸とて、供物とするのが佳かろうと、収穫した。



今年の檸檬は、幼虫養育のために犠牲にされた分、些か小振りであったけれど、レモンイエローに耀く艶やかさは変わらない。
(大きさ比較のため、善光寺名物の八幡屋礒五郎の七味唐辛子を添えた)

今日が祥月命日の仏さまへ、御供物代わりに…
故人を偲ぶ河童の手拭いと一緒に。


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木曜日の邦楽演奏会

2024年03月04日 12時19分19秒 | お知らせ
新暦の3月3日、ひな祭りも過ぎましたが、我が心の拠りどころ、太陰太陽暦では令和六年睦月廿三日の月が二時間ほど前、西の地平に沈んだばかり。
(表題写真は3月2日早朝撮影、廿一日の月と富士山のツーショットです)

時間も価値観もただ、時の過ぎ行くままに変わって行くご時勢に、暫し立ち止まって、自分自身の立ち位置を顧みるひとときをお過ごしになるのは如何でしょうか?



来る木曜日、3月7日午後2時より、
新橋駅ごく近くの内幸町ホールにて、
"和の音の集い"というイベントがございます。

午後1時30分開場で、開演まで和楽器体験コーナーにて、日本の伝統楽器とふれあうトキメキ時間もご用意されております。

長唄演奏の部に、私ども杵徳会一門の若手による「小鍛冶/こかじ」お囃子入りで参加しております。

確定申告が済んでやれやれ…と心の余裕がお出来になった方々も、そうでないけど、平日の午後に新橋界隈でちょこっと一息つきたい方々も、
どうぞお越しになって下さいませ。
お待ちしております。
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