タイ国において心配される国民の分断、リアルティさが増してきました。
昨日のサイアム商業銀行(SCB)本店前での学生がメイン(約5,000人)の反体制派の集会では、
“莫大な王室の資産を国王が所有するのはおかしい” と具体的な例を上げての抗議となっていました。
今までは反政府デモ隊の学生や若者・主催者らは、“タイ王室の廃止など求めていない。あくまでも
国民主体の王室改革を求めているだけだ” と抗議していました。 が、こうして あからさまな訴えに

<SCB本社前の駐車場での集会でした>
変わってきました。当初は集会を王室財産管理局前で行なわれる予定でしたが、SCB筆頭株主を
ワチラロンコン国王が務めており、この不自然さを訴えることもあって、変更したのでしょうネ。
SCBはタイ国内では資産規模で第三位の1905年に設立という、タイでは一番歴史の古い商業
銀行です。ワチラロンコン国王の出資比率は23.4%で、王室系の銀行として知られています。

2018年に、王室財産管理局が管理していた王室の資産が国王の名義に切り替えられており、タイ
王室が巨額の資産を保有することは世界的にも有名です。デモ隊は資産の返還をも訴えました。
同資産、プミポン前国王の時代には、国民の為の基金とされていただけに、国王の
権力拡大や、王室の財産を国王個人の財産としたことなどに 非難を浴びせています。
国王の写真が掲げられたSCB本店前に街宣車を止め、学生らが声高々に預金の引き出しの
呼び掛けまでして抗議していました。いつになく国王自身の問題点を訴求していましたネ。

<パリト氏、アノン氏ら>
それは24日、政府と警察当局に活動家パリト氏、人権派弁護士アノン氏ら12人が不敬罪の容疑で
出頭を命じられ、数人が不敬罪を犯した疑いで訴追されたからでしょう。二年ぶりに適用される
不敬罪、もし有罪となった場合、最長15年の禁錮刑が科せられます。つい最近、香港で違法
集会を扇動したとして、民主活動家のアグネス氏ら三人が収監されたことが 頭をよぎります。

一方では昨日、15キロほど離れた公園で王室行事に出席したワチラロンコン国王は、集まった
王室支持者らに近づいていき、反政府デモの参加者らを「悪質」だと批判したといいます。
集まった支持者らの前で、“悪質な人々を恐れてはならない、そのような人々のことは、気に
しなければいい”などと語ったよう。支持者と交流することで国民からの人気ぶりをアピールする
狙いも御有りだったのでしょうが、25日は二つに分かれた極端な集会となってしまいましたねぇ~
不敬罪で逮捕してもデモが激しくなる一方ですし、王室支持者らも対抗するでしょうからネ。


「タイでゴルフ友達になりましょ」 のホームページです



タイの王室の財産を勝手に個人名義に替えたり、国家の私物化が止みません。
不敬罪の適用で、ラーマ10世はルビコン川を渡り、崩壊の入り口に立ったのかもしれません。
https://www.bbc.com/japanese/55067706