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絵本の古本屋 【えほんやるすばんばんするかいしゃ】

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出口かずみさんの新作「なにぬね のばなし」のこと / 本日、展示最終日

2025-06-30 | ●思うこと






出口かずみさんの個展、本日、最終日です!
出口さんも、終日在廊(14時~20時)されます。14時-20時で営業していますので、ぜひ。

特設サイトも本日23:59でおしまいですので、お見逃しなく。
(しかも、今日奥の部屋にエアコンが付きました!!)

◎web個展「アザラシショー」(特設サイト)
https://rusuban.stores.jp/

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2か月間、あっという間でした。
やれたこともいっぱいありますが、やれなかったこともいっぱいありました。
作った本の紹介がちゃんとできてなかったので、最後になんとか急いでやってみます。

「なにぬね のばなし」発売から、あっという間に1か月が経ちました。
すでにたくさんの人が手に取って下さり、ありがたい毎日です。
特設サイトでも、たくさんのご注文、本当にありがとうございます。
ご連絡と発送、もうしばらくお待ちください。

まず、この本の内容としては、五十音の「あ」~「ん」までの46文字に
それぞれ短いお話と絵があり、画像のように見開きで構成されています。
あれこれ説明するより、この本を一番象徴している(と思っている)お話を一つ掲載しておきます。

---- (れ) ”れんこん”のお話より ----

題名『ただの たのしく はなした かれら』

れんこんは ちくわと きっさてんに 入り、さいきんの ことや これからの ことなど
ながいこと いろいろ はなしこみましたが、どちらも なにも おぼえていません。

※これにどんな絵が描かれているのかは、本を見てみてほしいです

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こんな感じの本です。

今回、出口さんにお世話になったのは当然として、
この本に関してはデザイナーのサイトヲヒデユキさんとのやり取りが一番多く、
様々な案を出してくださり、感謝してもしきれません。
最後の仕上げとして、背表紙を手貼りするのですが、そのセンスには本当に驚かされました。
毎度のことながら、文字組と画面の構成には自然な美しさがあり、毎回感動と安心があります。
それから、本作り以外の雑談もいつも楽しかったです。
そして、印刷の加藤文明社さんには今回もお世話になりました。何度も見積もりを出したり、
仕様の変更をしたりと、やりづらい相手だったと思います。細かく対応して頂き、こちらも感謝です。
それから、細かい部分でお世話になった、熊谷麻那さんにも感謝。
おかげで安心して世に出すことができました。
そのほかにも、あらゆる場面でたくさんの方にお世話になりました。
この人たちの存在が一人ひとり心強く、本当にありがたかったです。
展示が始まってからは、来て下さる方たちにもたくさん力を頂いています。
皆さま、本当に本当にありがとうございます。

できれば、たくさんの人に読んでもらえたらいいなーと思っています。

では、最終日も何卒!閉店時間ギリギリでもお気遣いなく、お越しくださいー

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(久しぶりに長い文章を書いてみます)

数年前から、心のどこかで もう本なんて作れない(たぶん作る必要もないのだけど)と思っていて、それでも作ることにほんのちょこっとだけ喜びがあって、その喜びは自分にとってちょうどよい大きさで明るさで重みで、でも、これって生きてる中の煩わしさやしがらみや忙しさで簡単に吹き飛ばされてしまうようなものでもあって、全ての面倒を乗り越えてまでやるようなものじゃないんじゃないか、と思ったりするようになりました。だから、なんというか、それを乗り越える力がなくなってきちゃうと、もう無理かなあ、と思うわけで、迂回するようなやり方がないかと数年前からずっと試行錯誤してきました。そんな迷子のような状況で、2023年末に出口さんの個展「ちょっとした事」が開催されました。そこで発表された、五十音の短いお話と絵が、当時の自分にちょうどよく、思ってもみない角度からすーっと入ってきました。お話と絵の一つ一つの力の入れ方と抜き方、全体でのがんばり方(全体で見るとすごいがんばってるのに、一つ一つは力が抜けてた)にも、感銘を受けました。おそらく、自分自身のことだけでなく世の中の状況なんかも影響していたのかもしれません。漠然と閉塞感があって、そこにふわっと現れて、「あああ、これこれ、これだったら迂回できるかもしれない!」と思って、図々しくも出口さんに本の形を提案してみました。

そんな流れだったので、今回は軽やかにいけるかなあなんて思っていたけど、やはり一筋縄ではいかず、前述の煩わしさ(その正体は、自分にあるということ)は、やっぱりやってくるのかと愕然としましたが、たくさんの人のおかげでなんとか形になりました。
よかったよかった。

出来た本は、たぶん軽やかな本になったと思います。と言っても、その辺は手に取った方の感じ方なので、その人にとって楽しいものであったらいいなと願います。末永く、どうぞよろしくお願いいたします。








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