都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。論文や講演も。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

関東美々卯の閉店におもう

2020-05-28 02:53:56 | 都市生活

 関東の美々卯は東京にいた頃、京橋(再開発で閉店予定)、新橋(2017年頃閉店)、赤坂(ずいぶん前に閉店)に通っていた。

 特に、京橋店は子供も連れてよく行き、熱いうどんの汁で子供がやけどをしたとき、仲居さんがアロエを持ってきてくれたのを覚えている。また、1階の裏に、揚げ玉や穴子の頭と骨を置いてあり自由に持って帰れた。

 今回は6店舗( https://tabelog.com/grouplst/G00339/tokyo/ )でうち4店がデパート内(渋谷西武2店、千葉・横浜そごう)にある。そごうとの縁はあり、大阪でも建替え前の心斎橋そごうの地下にあり、建替えの時に日航ホテルに移った。グルーフ゜で関連のある西武百貨店があるのもそのためか。なお、新宿NOWA店は4月7日に閉店している。コロナ関連にしても、早すぎる対応だ。

 美々卯は創業が堺の宿院で、堺系には昔から「小町」という、冷たいおろし黄身蕎麦と、海老天ぷら2尾が添えられたうどんのセットがある。一時、大阪系の美々卯でもあったが、最近なくなった。(本町店にはあった)昔は大阪系と堺系をこの「小町」で見分けられた。その後、バブルの時期に、南港のWTCに出店するというのが土壇場で中止になったのは英断だった。

 昨年3月に薩摩 夘一会長(もと社長 https://www.osaka21.or.jp/web_magazine/nabe/story/mimiu.html )が94歳で逝去されたが、現社長は和男氏( http://www.osaka-rc.org/html/speech/speech_20030418.htm )となっている。

 美々卯の道修町店(現在は本店別館として店長兼任になっている)に通っていたが、数年前から仲居の服がチャイナ・ドレスみたいに変化し、さらに本店は上級と位置付けて単価が上がるなどの変化があった。その後、道修町店の改装や、本町店の建替え(https://tabelog.com/osaka/A2701/A270106/27000098/ 2020年2月から、竣工は22年予定。なお、本町店は御堂筋店( https://k435300.gorp.jp/ )として近くのオービックの1階に移転している。また、

 1928年に考案された麺料理「うどんすき」(1960年商標登録)に似たものは、京都 晦庵 河道屋 芳香炉( http://www.kawamichiya.co.jp/misokaan/houkouro/  http://www.kawamichiya.co.jp/misokaan/menu/ )2人前 8,600円がある。うどんすきとどちらが先かよくわからない。こちらは、しっぽりしている。美々卯のうどんすきは、結構出汁が濃くて、うどんも塩が強い讃岐うどん系だ。どんどん、汁を足すと煮詰まり、それだけでも酒が飲める。昔、京橋店で友人とやったことがある。

 うどんすきは客が調理するため、労働コストが安いため、その分素材が良くできる。FLコストのケース・スタディみたいな位置付けだ。

 京都の美々卯は祇園(自社ビルだったが2004年から祇園OKIビルとなりテナント 休業中)、京都駅の伊勢丹にあるが、当初はきつねうどんなど安いのがなく不満だった。

 関東の美々卯はのれん分けというが、京橋店など再開発予定なら売却も可能であり、資金繰りがつかないとは思えない。また、デパートは契約違約金や原状回復費用の負担があり、閉店期間の賃料免除などもあると思えるため、閉店とは訝る。

 思うに、関東の店のリストラと、直営化などを狙っているようにも思える。また、現行の新宿や渋谷、千葉、横浜は美々卯の立地として最適とは言い難い。コロナ禍の今なら、美々卯のブランドで、京橋に近い日本橋・銀座三越や髙島屋、また本町・淀屋橋に似た、丸の内や日本橋への出店機会もある。現社長は東大法学部の経歴もあり、契約など法務には強そうだ。

 とまれ、美々卯は、「組」(ざるそば と きつねうどん)か、「小町」、「うどんすき」(だけ、コースは高い上、満腹になる)、「賑わい蕎麦」で、仲居さんの家庭的な雰囲気が良かった。いまは、ちょっと変わったな、高くなったなと思う。最近は仲居もバイトが多く、馴染みの客にも「食べ方」を指南するのは困ったものだ。

 久々に行くなら、馴染みの本店別館と思うが、改装しているらしいので何とも言えない。

 企業は変わっていくべきだが、「革新すべきもの」と「守り伝えるもの」のバランスが必要だ。大阪も梅田一極になり、しかもサラリーマンの働き方も変わった。しかし、大阪というと美々卯のきつねうどんとうどんすきというのはブランドだ。どうなるのか


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