都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。論文や講演も。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

日本建築学会文化賞に鈴木京香が選出、取り壊し予定のVILLA COUCOUを購入し保存・再生

2023-04-29 02:50:16 | 都市生活

報道は https://news.yahoo.co.jp/articles/ea846388a47f979db12ad383be13f112bf3f5b61 

 当方は吉阪隆正の弟子にもあたるが、今回VILLA COUCOU( https://hhtrust.jp/hh/villacoucou.html  1957年)が取壊しを逃れ、保存・再生の上、女優が住むというのは我々の喜びだ。

 地価が高いエリアにあり、保存のためファンドでも立ち上げるかと関係者協議の矢先、鈴木さんが取得との報道があった。( https://casabrutus.com/categories/architecture/324627 )

 さらに、修復もされると聞いており喜ばしい限りだ。資産を持つものが、建築文化への貢献をなした事例として建築学会もメセナの呼び水として活用できる。

 しかし、約70年前の竣工であり、空調や床暖房などの設備リニューアルは建物として必要と思う。昔のままの建物(寝殿造り、書院造、数奇屋造りなど局所暖房)は住めたものではない。

 同時期の京都蹴上都ホテルで村野藤吾設計の佳水園庭園内の和風別館「佳水園」1959年に完成したが、今回リニューアルされた。( https://www.nakam.info/jp/works/kasuien/ )

 守るべきものと、時代に合わせるものの区分は必要だ。建築は「環境」であり、住む人が暑い寒いとか、採光がない陰鬱、転落など危険は避けるべきだ。

 見た目の良い建物はある、しかし不満も多い。使いこなしにさらなる改良や投資が必要だ。菊竹清訓のスカイハウスが良い例だ( https://www.biz-lixil.com/resource/pic/column/inaxreport/IR171/INAX171_15_37.pdf )

 吉阪隆正の設計の魅力はいうまでもない。住む方にも「やさしい建築」のまなざしが好きだ


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