都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。論文や講演も。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

千里中央を歩く

2018-10-06 03:12:37 | 都市開発

 ひさびさに、御堂筋線延伸の箕面船場阪大前駅( http://www.kita-kyu.co.jp/extension/outline.html)が出来るところ近くにある旧ミズノの本社案件を見てきた。この近くには船場の繊維団地を千里に移す計画の一環としてSSOK( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%B1%E5%90%8C%E4%BC%81%E6%A5%AD%E4%BD%93SSOK%E7%B5%84%E5%90%88 )の後継がある。

 千里ニュータウン( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%83%E9%87%8C%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%82%A6%E3%83%B3 )は1962年の初入居から60年近くで2世代の年月。千里中央も拠点施設の建替えが多く、駅近のタワー・マンションとホール、商業の更新が行われている。つまりは、千里中央駅への更新のニーズと施設の集積化が見られる。

 まだ、更新されない施設群はやはり時の波に洗われている。他の都心と郊外施設の競争もある。

セルシー( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%83%E9%87%8C%E3%82%BB%E3%83%AB%E3%82%B7%E3%83%BC )は1972年の開業。都市開発のフジタといわれた頃の開発で高名だ。プラザを囲む段々のテラスとスポーツ・カルチャーを導入し、ニュータウンの賑わいの核となった。しかし、あれから50年近く、たそがれている施設だ。ここにあったメガネの三城で83年に作った眼鏡は23年間使った。さらに破断したフレームは5年程サングラスに使った。

今では撤退したテナントが多く、ダイエーとともに寂れた感じを受ける。一時のリニューアルもテコ入れにならなかった。

 せんちゅうパルを含む千里中央駅は日建設計だと思うが、あまり上手とは思えない。動線が隔離され回遊性もなく、賑わいもない。まるで寂れた再開発ビルのような状況だ。駅舎が下にありつぶすにつぶせないのだろう。

 唯一、千里センターの槇文彦のビルだけがすっきりしていた。打合に何度も訪れたのが懐かしい。( https://newtown-sketch.com/blog/20101025/010048 )

 周りの阪急百貨店やホテルも昔のモダンと感じた。まわりにショッピング・センターが開発され、梅田にはデパート集積がある。また、郊外都市として期待された江坂も何やら看板ばかりのロード・サイド集積になっている。 

 都市計画は難しい。こんなはずではなかったというのがあたりまえだ。作り替えやすい建物こそ長生きすると確信した

コメント
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