seishiroめもらんど

流野精四郎&東澤昭が綴る読書と散歩、演劇、映画、アートに関する日々の雑記帳

詩集が送られてきた

2021-08-13 | 日記
 朝から雨模様。九州、広島を中心とした西日本では大雨警報が出され、心の痛むような状況が続いている。コロナ禍も災害級という表現がされるような様相だが、それに自然災害が加わった状況は言葉にならない大変さだろう。
 コロナの感染状況に関して、新聞には「制御不能」「医療、機能不全」等の見出しが目に飛び込んでくる。これに対応した具体的な対応策が国からも都からも発信されないのがもどかしい。
 今日は最近の猛暑から一転して気温が下がり、いささか寒く感じる。人間の体感というものは実にデリケートなものだ。

 高校時代からの友人で、群馬県在住の陶芸家で詩人の中村利喜雄君から詩集が送られてきた。「この世の焚き火」というのが詩集のタイトルである。中に同名の詩が収められている。彼が個人詩集を出すのは昨年に続いて2冊目だ。一昨年に群馬県文学賞(詩部門)を受賞したのがきっかけなのだが、それにしてもすごいペースである。
 あとがきに「この詩集は、今でも未熟さを自覚する(もう手遅れかも知れませんが)高齢者が、半径五百メートル位の生活圏をもぞもぞと暮らすほぼ一年を中心に、過去の記憶も織り交ぜつつ記録したものです」とある。この言葉だけで深く共感するものがある。
 作品のいくつかはもう40年も昔、彼が業界紙の記者をしながら一人暮らしをしていた頃から、結婚して東京を後にしたあたりのことがモチーフになっている。
 同じ時代に同じ空気を吸い、同じ人たちと話をした、あの時代の記憶が甦る。もちろん、その受け止め方も生き方も迷い方も選択のあり様も人それぞれではあるのだが。
 これからゆっくり時間をかけて詩集を読むことにしよう。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿