坂野直子の美術批評ダイアリー

美術ジャーナリスト坂野直子(ばんのなおこ)が展覧会、個展を実際に見て批評していきます。

空を描くこと 空を見せること 東亭 順

2011年07月09日 | 展覧会
東京画廊+BTAP(銀座8丁目)では、現在福岡道雄さんと成田克彦さんの個展が開催中ですが、ギャラリー関連のアーティストの東亭順さん(1973年~)のグループ展が北海道、美唄市のアルテピアッツァ美唄(札幌から車で約30分)で開催されています。
このギャラリー空間は、廃校となった小学校を再利用したもので、大自然の息吹の庭園と彫刻群が点在する敷地にあります。
東亭順さんは、〈記録としての写真〉を元にアクリル絵画を塗り、下地からヤスリを使って磨き上げ、ラッカーをかけては磨き上げという繰り返しで表面がつるつるしているのが特徴です。空を題材にした作品で注目されました。
無意識に撮影した写真をひとつの絵画性をもたせることで、主観的な要素が加わり、独特の色合いが生まれています。空をみることを意識させてくれる作品です。

◆福岡道雄展 成田克彦展/7月31日/東京画廊+BTAP
語り合う相手としての自然/開催中~7月24日/アルテピアッツァ美唄 Tel 0126-63-3137