太平洋のガラパゴス沖の熱水噴出孔に生息するジャイアントチューブワームは２ｍにも達する。紅いエラのような部分でメタンを含んだ海水を体内に取り込んで硫黄酸化細菌が分解して栄養を得ている。
先にご紹介したトリエステの世界最深部への挑戦は偉大な挑戦だった。腕時計ダイバーズウオッチも同様だ。高い水圧にチャレンジしたのだ。 ロレックス社が誇る深海の技術でこれをクリアーしたのだ。
１９６９年にメキシコ湾流を潜航調査した潜水船ベン・フランクリンの内部はこんなに広い。 なんと６人が６週間も滞在できるのだ。 カーテンが見えるのは評判の良いベッドだ。
深海の中層に生息する深海生物はどのようにして産卵しているのであろうか？ 海底のように付着性の卵を産みつける岩場もない。 クラゲにちゃっかり産卵するものもあるようだ。このイカはゼリーの中に卵を産んだ。 このゼリーは浮力があって海面で孵化して豊富な植物プランクトンを食べて大きくなったら深海へ戻ってくるのかもしれない。
潜水船の建造で有名なペリー社が８４年に建造したＰＣ１８０５は建造費３２０万ドルだ。水深３０５ｍまで潜航でき、１人のパイロットと４人のオブザーバーが乗船できる５人乗りだ。
米海軍のディープクエストは水深２４００ｍまで潜航できる潜水調査船で６３年に完成した。この潜水船はパイロット２名オブザーバー３名の５人乗りだった。今ではNaval Undersea Museumで展示されている。 隣に展示されているのはトリエステである。
ロシアの深海潜水調査船「ミール」はこれまで沈んだタイタニック（水深３，８００ｍまで数十回潜航した実績がある。ハリウッド映画や観光スポットとしてのタイタニックへの潜航だ。
米国の元ＮＳＦ長官リタ・コルウェルさんも研究者としてアルビンに乗船して深海を訪れた。 科学者として対象分野の現場を直接見ることは大切なことなのだ。
深海には生きた化石と呼ばれる生き物が多い。このウミユリもその一種だ。海底の岩場に付いてユリの花のような触手から動物プランクトンやマリンスノーを集めて食べている。
昔のアルビンの支援母船は双胴船のルルであった。 双胴船の中にアルビンを抱えて航行していた。従って潜水船の事前チェックは水中へ潜って確認する必要があった。
