クロボウズギスの仲間の魚は自分より大きな魚を呑み込むことで知られている。写真のように大きな魚が拡張した胃袋に収まっていた。 どうして大きな魚を襲えるのか不思議だ。大きな夜行性の魚が寝ている昼間を狙っているのかも知れない。 なにか特殊な能力があるようだ。
この脚の長い深海イカは Bigfin Squid と呼ばれるイカだ。2001年ハワイ沖3380mでROV「Tiburon」で撮影されたものだ。これまで深海探査で時々観察されている珍しい深海イカだ。ハンガーに吊るしたような形で深海を漂っている脚の長い深海イカだ。
マッコウクジラは餌のダイオウイカを見つけると近づいて圧縮音をダイオウイカにぶつける。 ダイオウイカは目の間に脳と神経が集中しているのでここを攻撃されるとしびれて動きが鈍る、こうして大きなダイオウイカを弱らせてバトルに勝利するのだ。
18mにもなるダイオウイカの吸盤がこれだ。 この個体は体長8.2mだったがこんなに大きい、これまでマッコウクジラの身体に残っていたダイオウイカの吸盤は15センチのもあったと言う。 吸盤は堅いキチン質でできている。
足湯ではないが足を水に浸していると小魚が足をつっついていやしてくれている。小魚のつっつく感覚がなんとも言えず癒されるのだ。 小魚はホンソメワケベラのように大きな魚の肌についた寄生虫を取っているように安心してまかせているのがいい。 磯でも同じように足を浸していると小エビや肉食の巻ガイが足をつっついてくれる。ぜひ磯でいやしの足湯を経験して欲しい。
10年ほど前インド洋の水深2500m熱水噴出孔付近で発見されたスケーリーフットを呼ばれる深海の巻貝がこの写真だ。殻から出ている身のところは熱水噴出孔付近のカニやエビに襲われないよう鉄製の甲冑を装備しているのだ。 この貝を調べようとスエーデン科学博物館やカリフォルニア大やMITが協力している。
1998年は国際海洋年だった。 国際海洋年のロゴがこれだ。世界の海洋研究を仕切っているユネスコパリ本部が提案したものだ。 ユネスコの提案で世界の海洋データが統一され各国で利用しやすくなった。 しかし、海洋の大切さを世界に知ってもらう活動はまだまだだった。
19世紀の欧米の捕鯨ではクジラの種類と捕獲数というより、石油と同じバーレル(樽)で数えていた。 大切な生き物をその油の量でしか数えていなかったという愚かな行為だった。 今の欧米市民のようにクジラに対して親しみや思いやりを感じていれば絶滅に追い込んだ捕鯨は行われなかったはずだ。 この絵にもクジラの油を入れる樽が描かれている。
2010年は国際生物多様性年である。名古屋に世界中から集まってコップ10の大きな国際会議が開催される。 生物多様性は地球上の生き物たちはそれぞれかかわりあって生きている。 人から見れば気付かない生き物たちもそれぞれの役割をになって生命圏を維持している。 人の活動によって環境が変化し、生き物たちの生態系が変わったり、絶滅にひんしている生き物がいたり、外来生物が増えたりしているのだ。 身近な生き物を見て環境の変化など気付くことが大切だ。
2008年は国際サンゴ礁年だった。温暖化のせいかサンゴの白化が目立つ、何年もかかって大きくなるサンゴがオニヒトデの食害にあったり、白化現象におちいったりと生育条件は悪化している。 大切なサンゴを皆で守ろう。