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フェーダ

2008-01-20 06:54:39 | やっぱりゲーム。
シミュレーションRPGといえば。濃厚なストーリーに加えて、研ぎ澄まされた戦略性とゲームバランスが肝となるゲームジャンルですよね。



前にも書いた気がするが、代表的なものを挙げれば。

まずはスパロボ。これは、僕がおじさん化したせいか、シリーズを重ねるごとに物語が薄くなり、戦略性も低下、キャラ重視の、いい意味で言えば普遍化を狙い商業的に核をついたゲームになっていってると思います。もう新シリーズをプレイすることはなくなるのなかぁ。パトレイバーが登場するなら迷わずやるんだけど!


続いてファイアーエムブレム。これはスパロボ、いやそれ以上のリセットゲームと呼ばれるくらいで、戦略性というかゲームバランスは年代とともに鬼畜化しているようです。主人公がどんどん弱くなっている気がする。


次に挙げたいのはタクティクスシリーズ。戦略性・ストーリー共にピカイチではないでしょうか。今まで挙げたものがシミュレーションRPGの3本柱と勝手に自分で思っていますが、個人的にタクティクスシリーズが一番苦手。まともにプレイしたのがアドバンス版FFタクティクスだけという邪道ぶりです。



次点として、やっぱり僕はフロントミッションを外すことができない。セカンド以降の中途半端さを相殺してくれるくらい、ファーストの出来は一品。最近ではサモンナイトなんかも人気なのかな?やったことないので何とも。





で、今回紹介する「フェーダ」も、それらシミュレーションRPGの一つ。スーパーファミコンですから、もはや過去の産物です。開発元は、知る人ぞ知る「やのまん」。思い出すねぇゲーム王国、トランセル種市、マリオカート王に挑戦。ってそれはマリオクラブだ。



このフェーダ、シミュレーションRPGでありながら、先ほど述べた王道シミュレーションRPGの肝から完全に逸脱している辺り、大好きです。我が道を行きます。戦略性とかそんなんどーでもよくなるくらい、全体に漂う異様な雰囲気が無視できない。さぁ、ここからどんどん壊れていきますよ。





スパロボとかでぬるーくシミュレーションRPGやっている諸君、是非このフェーダをプレイしなさい。キャラクターとは何ぞやを知ることができるから。
タクティクスは世界観とかシステムが複雑で入りにくいと思っている諸君、是非このフェーダを手に取りなさい。5秒でルールがわかるから。
ファイエムは死んだら終わりだからつらいと悩んでいる諸君、是非このフェーダをやってみなさい。倒れたキャラはすぐ帰ってくるから。


初めて僕がプレイしたのは小学校中学年頃でしょうか。出会って以来、何度もプレイしなおしています。途中で投げるから。

このゲームでまず第一に挙げたい特徴は、カルマ値が設定されていることです。いわゆるジキルとハイドです。
スパロボの熟練度に近いです。ステージをどのようにクリアしたかで、物語が微妙に変化し、仲間になるキャラも違ってきます。
この「どのようにクリア」するかってのが重要で、つまるところ、最初に掲げられたクリア条件を達成できているか、無駄な殺生をしているか否かで、このカルマ値は変化していきます。

特定の敵だけを倒せばクリアのステージなのに、他の敵も構わず殺してしまうと、カルマ値はカオス(マイナス)に振れ、逆に任務に忠実であればロウ(プラス)に変化するのです。


別にマイナスであることが間違いではありません。ただ、それによって仲間になるキャラが変わる。これが大きいです。
間違ってもやってはいけないのが、物語の途中でマイナスからプラス、もしくはプラスからマイナスに逆転させてしまうこと。どちらかの状態でしか仲間にならないキャラがメンバーから脱退してしまうからです。


とはいえ、どちらの状態でも仲間になってくれる中立派もいるわけで。彼らだけでも十分クリアできるのは言わない約束です。
大事なのは、あなたのプレイスタイル。ちなみに僕は任務に忠実なロウ派。こちらの方が戦略性が増して楽しいのです。ガキの頃はそういうのが全く理解できておらず殺戮マシーンのカオスでした。要は、どちらかに固執すればいいのです。



長々とレビューしていますが、もう少しお付き合いいただきたいのです。


続いて、ストーリーについて。
これが結構堅く構築された世界観なのだ。なのに、ほとんど語ることなく終わっているのが、フェーダクオリティ。後は想像にお任せします的な感じで、最近の流行であるチュートリアルばっちしでプレイヤー視点重視のゲーム会社が見たら腰を抜かすに違いありません。プレイヤーは完全に置き去りを食らいます。ある意味エヴァに近い。
タクティクスのように一々世界観を押し付けてこないので僕的には痛快爽快です。


キャラクターは、シミュレーションRPGではありがちで、個性を出すため多種族が混在しており、ファイアーエムブレムのそれよりもさらに上を行く気がします。
リザードマンとか一人くらいしか見かけなかった気がするが。

おっさん度の濃い連中が多く、セリフも一々臭い。ストーリーとマッチして、ハードボイルドさがあふれんばかりににじみ出ています。ここが僕にとって最もドキュンなところなのですきっと。



というわけで、これよりそれら主要キャラクターを全員紹介していきたいと思います。もし今回この記事を読んで、プレイしてみようと思った奇特な方がいるなら、軽い攻略的なものにもなっていると思うので、独断と偏見たっぷりですが参考に是非どうぞ。是非!是非!


ここからは完全なる自己満足なので、すでに毒気にやられた人は見ないほうが良いとか悪いとか。もうほんと、こういうのが好きなんです。


ちなみに、フェーダはその後リメイクされたり続編が出たりしていますが、今回はあくまでスーファミ版だけを取り上げています。


まずは中立派のキャラクターから。



ブライアン・・・主人公。こいつがハードボイルドの主犯格。能力がバランスよく高いけど、特徴のないのが特徴って感じのポジション。まぁ主人公としては合格点。


アイン・・・ハードボイルドの副犯。3枚目に近いかな。序盤はHPと防御が低く、前に出すと速攻リンチくらって(一応主人公キャラなので)ゲームオーバーなのだが、後半めきめき耐久力を付けていく。持ち前の素早さもあり、避けて守って当てる、まさに囮の要。


ドーラ・・・最初から最後まで行動を共にする女番長。このゲームの数少ない遠距離で、ボーガンを遠くからさくさく撃っていく。当然HPは低く、前に出たら危険。必殺技がマヒ攻撃で、ロウ派にはとても重宝する。後半になると他に魅力あるキャラが増えていくので、スタメンに入れておくかは悩ましいところ。特にカオス派には。


ダン・・・渋いぜダン!黙々と敵にハンマーを振り下ろしていく実力派。防御とHPが売りのデブリザードマンなのに、後半はなぜかそれらも2番クラスに。移動が低いので、ターンの制限されたステージでは出さない方が吉。必殺技が範囲系なのが救いで、ラスト近くで中距離攻撃可のハンマーが手に入るのも心強い。「ドラゴニュートヌッコロス」とか言っていたくせに、リチャード(後述)のことはどうでもいいのか!?


ロイス・・・最初男なのか女なのかわからんかったが、女性らしい。ストーリーでは大事な位置にあるらしいが、結局深く描かれなかったような。戦士のくせに攻守共にいまいちなので、後半は二軍入り。必殺技があるのは大きい。


アリア・・・巨乳。やのまんのこだわりなのか、彼女のエフェクトだけ細かく胸の揺れまで描かれていて、当時一部で話題を呼んだ模様。これを見たいがためにスタメンに入れていた人も多かったらしい。しかし実際回復系として使い勝手がよく、全キャラ範囲の回復を覚えているのは素敵です。僕は決して胸の揺れのために一軍入りさせているわけではありません。


クリストファー・・・名前からして槍使い。槍使いに一貫して共通しているのは、移動が高いこと、必殺技がないこと、HPと防御が低いこと。初期値は高いのだが、じじいのせいか成長度が低い。後半は攻撃力の低さが命取りです。せめて必殺技があれば・・・。


シシマル・・・侍+犬ですね。愛着が沸くし実力もある。ただ後半になるに連れて成長しにくくなるのは、彼が壮年期だったということでしょうか。魔防が低いので一線に押し出すには多少の不安あり。


ジェダ・・・渋さが売りの仮面ライダー。移動の高さは一級クラスで、防御もそこそこなので、速さが命のステージではげしげし突っ込んでいくのも手です。


メラネウス・・・ジェダと共に、移動の高さを売りに突っ込んでいく特攻隊長。ジェダよりも防御は高く、確か魔法防御もあったので、使いやすさはこちらが上です。ただし後半成長しにくくなります。


トビカゲ・・・クセのあるキャラに愛着の沸く人は、是非彼をメンバーに。移動が速いので、蝶のように舞い蜂のように刺す戦術が打ってつけ。HPは紙だがよく避ける。当たったら即ご愁傷の一発キャラ。僕は好きだが、メンバー編成上泣く泣く二軍でした。


スティンガー・・・強すぎっす。13マスの広範囲を攻撃できる必殺技は、このゲームにおいては卑怯という他ありません。防御が低いので、防御をアップさせるアイテムを装備させ、囮になって十分敵を引きつけてから爆弾投下。ゲームバランスの取れたゲームだが、唯一こいつは例外。


とまぁ、中立派は使い勝手の良いキャラが多く、また個性も強いので、印象的にもやはり一軍クラスかなと思ってしまいます。
続いてロウ派に行きます。ちなみに、ロウは低いという意味に取られがちですが、秩序や法律の方を指します。


エリス・・・自分の中でかなり印象が薄い。回復系のはずだが、アリアほどに充実してなかったかなと記憶しています。ロウユニットはとにかく影が薄い。


コノリー・・・この子も物語上大切なポジション。でも戦闘はベンチウォーマー。魔法使い系はメンバーに一人いれば十分(それ以上いると的になって大変)なので、好みなら入れてあげてという程度。


エル・・・これまた魔法使い。優男で、なんか気難しそうな性格をしています。序盤では結構話に入ってきたのに、後半は蚊帳の外に。コノリーに全部もってかれたね。


ジニー・・・槍使い。前述のクリストファーよりも手薄な印象です。数少ない美人キャラ(?)なので、使うかどうかはお好みで。若いから強くなると思ったのに、やはり必殺技がないのは痛い。リメイク版では必殺技があるとかないとか。


アービー・・・唯一の格闘家。ゲーム中、最も好きなキャラがこいつ。強さだけでなく、見た目、アクション、セリフ、全てが良し。必殺が範囲系で、攻守もHPも申し分なし。非の打ち所がないとはまさにこのこと。男の中の男です。ロウは影薄いと散々言ってきたが、彼だけは例外です。


シェーン・・・ラウンデルピルムという強い槍があり、これを装備できるのが二人しかおらず、そのうちの一人がこのシェーン。故に貴重なキャラ。種族は多分ニワトリ



リチャード・・・終盤間際で仲間になる竜人。必殺技は口から火を吹くんだが、迫力に欠けるし実際弱い。名前がアメリカ人ぽくて好きなのだが、戦士なのに防御低いしなんか使いずらいぜ。せめてもう少し早めに加入してくれ。


シムエムス・・・遠距離で、広範囲の必殺技を有し、ロボットのため魔法防御も高いのだが、何か扱いにくい。移動が低いのと、リチャードと同様加入が遅いのが痛かったか。キャラ的に結構面白いんだけどね、ロボットのくせに教会で子供に勉強教えたりしているあたり。


以上がロウで仲間になるキャラ。まぁ、アービーとシェーンさえ見てればいいかなって気がします。
んではカオスに参りましょう。ちなみにカオスプレイ(ってすごいネーミングだが)は大分前にやって以来なので、記憶が定かでない点も多いのでご承知を。


リョウカン・・・「きてはっ!」という意味不明な掛け声と共に槍を投げるいかしたハゲ親父。村娘をさらってハーレム作っているところを主人公に見つかり、一撃で改心させられた。中距離攻撃ができ、しかも回復系の魔法も使えるので、僕の中ではカオス派第一党の実力派です。またラウンデルピルムを装備できる貴重なキャラなので、最初から最後までお世話になるんじゃないかなと思います。


ランス・・・クリストファーやジニーと同じ種族の槍使いながら、必殺が使えた気がする。攻撃も高く重宝したかなー。移動の高さを売りにどんどん突っ込んじゃうのも手かと思います。ただし、少しでもロウ派に振れたら即脱退なのでマジで注意。ステージクリアの度に「皆殺しだ!」と連呼しだしたら脱退フラグ立ちかけなので目安としましょう。


ティータ・・・神の使いのはずなのになぜかカオス。飛行系で魔法が使えるので一線級でしょう。悪臭の強いキャラが多いカオス派の中で、唯一の清純。


シェリー・・・劣化版アイン。この説明に尽きます。


ソニア・・・鞭使いのお姉さま。魔法使いなので、使うかどうかはあなた次第。自分は使いませんでした。


ガスト・・・低価格を売りにファミレス業界へ殴りこんだすかいらーく系列の大手。代表作品はアトリエシリーズ火竜娘。うん、まさにカオス。ごめんなさい、正直ゲーム内でのキャラをあまり覚えていません。確か魔法系です。



以上、カオスでした。



ふう、なんか自分的に気分爽快です。完全に自己満足ですね。


とにかく、キャラをちまちまと紹介したくなるくらい、魅力ある奴らでいっぱいなのです。
ここまで虜にしてくれたゲームはあまりありません。これはきっと、フェーダのアクの強い個性と、日の目を見ていないという異端ぽさに、僕と共鳴する部分があったからでしょう。



ここまで読みきったあなたも、相当な異端児だと思います。お気の毒様でした。読んでくれて感謝です。