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6480blog 新栄町歯科医院

新潟県胎内市の歯医者「新栄町歯科医院」の情報をブログでも発信しています。

米沢のS先生に捧ぐ・・・

2012年09月26日 | 日記
今回は非常に専門的且つ個人的な内容になりますので、良い子のみんな(歯科関係者以外)にはわかりにくいかもしれません。

歯科用CT(CBCT)の有用性は私が語るまでもなく有名な先生が仰る通りなので割愛、一般のGPが使用してどうなのか?購入する価値があるのか、私なりの意見を書かせてもらいます。

S先生、正座して読め!(笑)


(CASE1)
左上臼歯部に違和感がある患者さん

デンタル

7番と8番の間に丸い不透過像、経験上「過剰歯」の可能性が高いですが、位置的にどうなの?って感じ、石灰化嚢胞?歯牙腫?

で、CT撮影


正解は予想通り「過剰歯」頬側に7と8の間に入り込む感じであります。

別の角度から(遠心方向、上顎洞からの視点)

EXTする時は頬側歯肉を切開して、過剰歯、8番の順に抜けば最小限の切開でOK


(CASE2)
同じ患者さんの左下8番

パノラマ画像では下歯槽管にベッタリ、しかも根尖は強湾曲


分割するであろう位置からの断面~
ここで切れば下歯槽管を傷つけることはまず無い、根の湾曲も若い女性の方なので「今」EXTするならそれほどリスキーでは無い気がします。

(CASE3)
同じ患者さんの右上1番~1年半前に歯根嚢胞が大きく、再発を繰り返していたため、歯根端切除術を行いました。その予後は・・・


矢状面~唇側から骨の添加が見られます。


歯軸で回転させ角度を変えて見ても


3D画像でも同様に骨添加が確認出来ます。(当たり前か)

このCT画像1枚で3つの正確な診断が可能

但し!!

正確な診断が可能=正確な診療が可能ではない、技術の研鑽はCTがあろうと無かろうと必須

安くなったとはいえ、家一軒分の価格、元は取れない(医療人としてモラルの問題)

近くにCBCTがある医院さんがあればそこと提携するのもあり(いつでもすぐに撮影できるなら)

あとは・・・・

「君次第だ」

Y社のT内さんが待ってるよ~。