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【サマーセール №794】クラシックスの2020(牡 父アジアエクスプレス)

2021年08月19日 | セール上場馬
サマーセールでは、当場生産馬がセール3日目の8月25日(水)に3頭上場予定になっています。

今回は、前回のガーリッシュハートの2020につづく2頭目として、クラシックスの2020を紹介させていただきます。

本馬の牝系解説文はこちらからご参照ください。








【8月4日現在の測尺】体高154cm 胸囲185cm 管囲20.0cm 馬体重457kg


アジアエクスプレス産駒らしい気の強さを持っていますが、一方でこの牝系からも気の強い馬がよく出るので、血統通りの気性という印象です。

この牝系は、この気の強さで馬体がまだ緩いうちでもレースで勝ち負けするので、本馬も早い時期からの活躍が期待できるのではと考えています。

そして、ガーリッシュハートの2020同様、本馬も同じ町内の育成公社さんにセール2ヶ月前からセリ馴致のために預がっていただいてます。



父アジアエクスプレスは現役時に芝G1朝日杯フューチュリティSを制していますが、ダートG3レパードSも勝つなど基本的にはダート馬でした。

種牡馬としては3歳世代が初年度産駒であり、やはり父のダート適性を強く受け継いでいるようで、JRAにおいては圧倒的にダートでの勝ち鞍が多いです。

また、地方競馬でも代表産駒であるソロユニットが統一G3エーデルワイスS(ダ1200)を勝つなど、産駒のダート適性は高いと言えます。

馬体で言えば、アジアエクスプレス自身は立派な馬体をしていて、本馬も含めて産駒もその雰囲気を受け継ぐ傾向にあります。

また、アジア自身はその父ヘニーヒューズよりも馬格があって、距離をこなせそうな馬体をしています。

ただ、アジアエクスプレス産駒は気の強さを前面に出すタイプが多く、これまでの種牡馬成績を見る限り、産駒の距離適性も1200前後あたりにあるようです。

実際、ヘニーヒューズ産駒のほうは1400前後に適性のある馬が多く、それに比べるとやや短めであることがわかります。

血統面においては、本馬の場合は近親であるダンケシェーン(JRA現3勝)の血統を参考に配合しています。





それぞれの母が全姉妹の関係にあり、ダンケシェーンの父がヘニーヒューズであるのに対して、本馬はヘニーヒューズの息子であるアジアエクスプレスが父です。

この配合が血統的に相性が良いと考える最大の理由は、アジアエクスプレスの3代父であるStorm Catとクラシックスの2代母モガミポイントによる、Storm Cat≒モガミポイントの相似クロスにあります。





それぞれの父系がStorm Bird≒Nijinskyという相似クロスを形成する関係にあり、また母方のSecretariat≒ボールドラッドにも相似クロスの関係があります。

結果として、Storm Catとモガミポイントは血統的親和性が非常に高い関係にあると言えます。

実際、モガミポイントの血を引くモガミヒメの牝系はStorm Catの血を持つ種牡馬と相性が良く、JRAではダンケシェーンのほかにもG2勝ち馬ディープボンドや現3勝のアヴォンリー、現1勝のアメージングサンとすべて勝ち上がっています。

アジアエクスプレス産駒という観点から見ても、獲得賞金順に見たとき、上位10頭のなかに当場生産馬が2頭いて(JRA現1勝クラスのメディーヴァル、南関東現4勝のハセノエクスプレス)、アジアエクスプレスと当場との相性はなかなか良いと感じています。

このような血統背景からか、血統・配合アドバイザーの望田潤さんが、ファンと牧場をつなぐサイトpacallaのなかでサマーセール上場馬をピックアップしていらっしゃるのですが、本馬がその1頭に挙げられています。

詳しくは以下の記事をご参照ください。

【pacalla】望田潤の「血統第一」



本馬は離乳後も冬期を含めた昼夜放牧を実施していて、熱発などもなく、ここまで丈夫で健康に育ってくれたと思っています。

母にとっては初仔となる馬ですが、他の1歳馬と比べても標準サイズにはありますし、馬体の雰囲気も堂々としています。

セールでは多くの方々にご注目いただきたい1頭です。

本馬に興味のある方は、当場HPからご連絡頂くか、当ブログに連絡先を添えてコメント欄にご記入いただきますようお願いいたします。(表示はされません)

当場から折り返し連絡させていただきます。




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