前回のエイシンキルデアの2021に引き続き、セレクションセールの上場予定馬を紹介させていただきます。
今回は、第1日目（7月26日）に上場予定である№144メジェルダの2021を紹介させていただきます。
【7月5日現在】体高154cm 胸囲176cm 管囲19.5cm 馬体重441kg
本馬の血統は母メジェルダ、2代母メリュジーヌ、3代母メジェールと本馬を含めると4世代連続で当場生産になります。
私個人、この牝系の配合に長く携わってきましたが、ディープインパクトを配合して生まれた本馬の母メジェルダの血統が、一つの完成形だと思っています。
ダービー馬マカヒキに代表されるように、メジェルダの持つディープインパクト×フレンチデピュティ牝馬の組み合わせは、ディープ産駒の成功パターンと言えるでしょう。
これを血統面から推察すると、ディープインパクトの母父AlzaoとフレンチデピュティがいずれもNorthern Dancer系の種牡馬×Nearco/Princequilloを持つ牝馬という血統背景であることが最大の理由だと思われます。
そして、この血統的特徴はStorm Catにも当てはまります。
そのため、ディープインパクト×Storm Cat牝馬の配合においてもAlzao≒Storm Catの相似クロスができるので、キズナやリアルスティールのような活躍馬が出ています。
このAlzao≒Storm Catという相似クロスには、Attica≒First Roseの組み合わせも含まれるので血統的な親和性は高いと思われます。
また、フレンチデピュティとStorm Catとの間にも血統的親和性が見られます。
いずれも父系がNorthern Dancer系であり、Bold Ruler系×Princequillo系のニックを持つMittelandとSecretariatの関係も存在します。
さらにBlue Moon≒Bolero Roseという関係もあるので、フレンチデピュティ≒Storm Catの組み合わせは相性が良いでしょうし、米血脈らしい力強いスピードの遺伝が期待できる組み合わせです。
このような血統背景を持つメジェルダの特徴を活かすべく、思い切ってStorm CatとDeputy Ministerのクロスができるアジアエクスプレスと配合して生まれたのが本馬です。
Storm Catを直接クロスさせることで、本馬の母メジェルダが持っていたAlzao≒フレンチデピュティ≒Storm Catの組み合わせを、本馬の代で継続強化する配合にしました。
また、本馬の代ではDeputy Ministerのクロスもできて、これも本馬の血統にとっては意味のあるクロスだと捉えています。
父アジアエクスプレスは、自身の血統にEight Thirty≒War Relic≒Good Exampleという組み合わせを持ち、これはヘニーヒューズ産駒の成功パターンとも言える血統です。
そこに、Good Exampleを持つDeputy Ministerをクロスさせたり、Eight Thirtyを持つStorm Catもクロスさせることで、アジアエクスプレスの持つEight Thirty≒War Relic≒Good Exampleを継続強化したい狙いがあります。
実際、母メジェルダの初仔で本馬の全兄にあたるメディーヴァルはJRAで現3勝クラスに属していて、ダート1400を中心に米血脈が強い馬らしいスピードがあって先行力のある競馬をしています。
全妹になる本馬に対しても、血統的に大きな期待を持っています。
また先日、本馬の半兄バグラダスが福島ダート1150で2歳新馬戦勝ちをしてくれました。
こちらは父がマジェスティックウォリアーですが、こちらの血統でもSpinning Round≒フレンチデピュティ≒Storm Catの組み合わせができるなど、本馬と同様の血統パターンを持っています。
非常に垢抜けてまとまった馬体をしている本馬は、顔つきも可愛らしく、いかにも牝馬らしい見た目の馬です。
それでも、米血脈が強い馬らしく牝馬ながらも四肢にしっかりと筋肉が乗っていて、その馬体のつくりから全兄メディーヴァル同様に主戦場は短めのダートになると見込んでいます。
初仔、2番仔と勝ち上がってくれているので、当然本馬にもそれに続く競走成績を期待したいと思っています。
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当場から折り返しご連絡させていただきます。
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