ロック探偵のMY GENERATION

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The Star Club, Maveric

2018-05-15 15:00:59 | 音楽批評
以前このブログで、日本はパンクにとって不毛の地だと書きました。

今回は、そのあたりのことについてもう少し書きたいと思います。

(昨日投稿した記事ですが、編集上のミスで一部が欠落した記事なっていたので、修正のうえ再投稿します)

紹介するのは、スタークラブというバンドです。

 

日本のパンク/ハードコアバンドですね。

おそらく、聞いたことがないという人がほとんどでしょう。

しかし実は、このスタークラブというバンド、結成されたのは1970年代のこと。つまり、セックス・ピストルズやクラッシュといった“本場”のパンクバンドと同世代なのです。
ということは、もう40年も活動しているわけですが、表の世界ではほとんどまったく名前が出てきません。実をいえば、私もつい最近まで知りませんでした。
ここに、日本がいかにパンクにとって不毛の地であるかということが示されています。
まあ、パンクとかハードコアなんてのは、程度の差はあれたいていどこの国でもアングラな存在になっていると思いますが……日本ではそれがきわめて顕著ではないかと。

スタークラブに、Maveric という曲があります。

Maveric というのは、「一匹狼」「異端児」といったような意味の言葉ですが、まさに日本におけるパンク/ハードコアの位置づけを言い表しているようなタイトルといえるでしょう。

歴史を大きく転換させるのはそういう存在だと思います。

日頃そういう人たちは周囲から厄介者扱いされていますが、いざ何かが大きく動く時には、その異端者のエネルギーが大きな役割を果たす。そうして歴史は動いてきたと思うんです。

日本という国がしばしば歴史の転換をフォローできずに取り残されていくのは、異端児を徹底的に周辺に追いやる風土の故ではないか……私は、常々そう思っています。


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