ロック探偵のMY GENERATION

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ビートルズ記念 1st, 2ndアルバム60周年

2023-06-29 21:34:35 | 日記

今日は6月29日。

日本におけるビートルズ記念日です。
そんなわけで、今年もビートルズについて書こうと思います。


最近気づいたんですが、今年はビートルズのファーストアルバム(とセカンドアルバム)が60周年なんですね。
レコードデビューは前年1962年にシングルLove Me Do で果たしていますが、アルバムは1963年からなのです。

ということで、還暦を迎えたファーストアルバムPlease Please Me のタイトル曲。

Please Please Me (Remastered 2009)

このアルバムが30週連続でチャート一位になり、そにれ代わって一位になったのが同じビートルズのセカンドアルバム With the Beatles だった……というのが、ビートルズ伝説の始まりということになります。


結局ビートルズの何がそんなにすごかったのか、というのは議論百出ということになるでしょうが、正直なところ、私はビートルズをそこまで特別なバンドとは考えていません。どちらかといえば、当時の一般的リスナーと音楽を供給する業界人との間に価値観の乖離が生じていて、ビートルズがその隙間を埋めたということなんじゃないかと思ってます。
どこかで一度書いたと思いますが、ビートルズはレコードデビューするまでに5つぐらいのレコード会社にデモテープを送ったものの、ことごとく契約を断られています。これがつまりは、一般リスナーと業界人との間に生じていた乖離ということでしょう。ちょっと前に書いたボブ・ディランの「時代は変わる」というのと同じで、その変節点にビートルズは存在したのです。

人によって議論が分かれるとは思いますが、純粋に音楽的な技術という点でいえば、ビートルズはそんなにたいしたものではないというのが、評論家筋では一般的な評価だと思われます。
この4人のアンサンブルが……的なこともいわれますが、60年代前半ぐらいの技術的制約などから、その「4人のアンサンブル」というふうになってない曲も少なからずあるわけです。ファーストシングル Love Me Do でドラムを叩いているのがリンゴ・スターではないというのがその代表例でしょうが、これもリンゴのドラムが微妙だったからということで……あるとき「リンゴは世界最高のドラマーだと思うか」と問われたジョン・レノンが「リンゴはビートルズのなかでも最高のドラマーじゃない」と答えたというのは、あながちただのジョークではないのかもしれません。

もちろん、技術がどうであろうと、ビートルズというバンドがロック史上に残した業績が否定されるものではありません。だからこそ、60年がたったいまでもビートルズは愛され、リスペクトされ続け、AIを駆使して新曲をリリースするなんていう話になったりするわけでしょう。
ここで、そのリスペクトを示す一例としてWith the Beatles 収録のAll My Loving を。
エミリー・リンジさんという方のカバーです。

All My Loving - The Beatles (Cover by Emily Linge)

私も小規模なライブハウスなどにたまに出入りする人間ですが、そういった場所でこの曲をやっているのを時おり耳にします。60年前の歌であるにもかかわらず……これがまさに、ビートルズの存在感ということなのです。




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