楽しく愉快な人生を

ー いつも模索しながら ー

妹背山婦女庭訓という人形浄瑠璃を

2016年04月07日 | 日記

7日(木)、大阪は朝からきつい夜来の雨と突風の吹きまくる厳しいお天気でした。流石の桜もどこも散るばかりでした。

その風と雨の中、いただいていた国立文楽劇場の指定席に一人出かけました。他にもチケットはありましたが、お誘いした方々は皆予定をお持ちでしたので、二人席に私は一人見る事になりました。妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなけいりん)と言う名は知っていましたが、舞台を見たのは初めてでした。物語の内容は、奈良時代のものとされますが、作品が作られたのは江戸時代中期とされています。竹本人形浄瑠璃がやや低調になったころ、この作品が演じられ人気を盛り返したという逸話があるそうです。当時の女性訓話(家庭主婦としての態度、家系を思う気持ち、主人や子どもへの忠誠心等が観客の心を打ったといいます)と言われてきました。私なりに、概論を言うと、古い日本版のロミオ と ジュリエット のような感じの家のオヤジ同士は奈良時代の天皇を取り巻く権力争いで敵、でもあります。息子、娘同士は接することがあり恋の相手となり、結果的に二人とも命を落とす悲恋に終わり政権を奪おうとする親同士の争いが色々あって、最後は仲直りせざるを得ない結末。大夫の部(解説と老若男女の語り)、三味線の部(バックにあう演奏)、人形の部(人形の人間らしい動き)それぞれが、混ざり合う舞台は長い歴史を感じました。この春の嵐の日に(高齢者が80%とはいえ)大勢のお客で驚きました。午前11時から休憩を入れて3時過ぎまでの長時間。今も残る、奈良の五重塔、猿沢の池、鹿信仰、等が出てきて身近な感覚でした。

      入り口

      劇場の中で