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福祉について考えるUMEMOTOのブログ

福祉施設での結婚式

2005-11-27 22:45:43 | 福祉雑記録
今日、私の勤める施設で、グループホームの職員同士の結婚式がおこなわれたので参加してきた。会場はデイサービスセンターのホールで、入居者とその家族を始め、施設関係者、地域住民、そしてもちろん両親と多くの人たちが参加していた。
職員同士と聞くと、私的なことでそれを職場でおこなうのは、公私混同というイメージを持つかもしれないが、この結婚式をおこなうためには、その点も含めて多くの議論がなされたという。

ことの発端は、自分たちの結婚を入居者の方々にお祝いしてほしい、という純粋な発想であった。普段、グループホームという場で共に生活をしている関係から、自然にわいた感情なのだと思う。また、認知症になると親族の冠婚葬祭の行事には呼ばれなくなり、自分の孫の結婚式も参加することができない状況があったのも、この結婚式実現に拍車をかけたのである。
こうして、「入居者とともに喜びを分かち合う」結婚式づくりがスタートし、今日を迎えることができのである。

式は、人前式でスタートした。和装姿で登場した新郎新婦を見たときの入居者の表情を見ただけで、見ている私たちも感動した。それぞれのテーブルから、すぐに自分たちの思い出話が始まったりして、ケアとしても最高の環境であったように思う。
式の途中で、入居者が力を発揮する場面が設定されており、三々九度の儀式や祝辞、はなむけの唄、余興などスタッフの力を借りながら、自らの役割を堂々とこなしている姿にまた感動。とても素敵な結婚式でした。

前にケアと記したが、この日のために入居者ひとりずつの「結婚式ケアプラン」を作成し、アクティビティの一環として位置づけていたのである。準備段階から、かかわりの中で、スタッフは専門的な視点も持ちながらおこなっていたのである。
手作りながら本格的な式、披露宴がおこなわれたのは、家族や施設側の理解があってこそだし、何より何ヶ月も前から準備をしてきたスタッフや大勢のボランティア、そして入居者の活躍のおかげなのだということがしみじみと伝わり、とてもよい一日だった。

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