What’s ノーマリゼーション?

福祉について考えるUMEMOTOのブログ

ノーマリゼーションとは何か。

2004-10-04 23:20:54 | ノーマリゼーション
1950年代にデンマークで生まれた言葉で、日本では1981年国際障害者年から広く知られるようになりました。「ノーマライゼーション」とは同義語。

「ノーマリゼーション」という言葉を生み出したのは、その父と呼ばれる故バンク・ミケルセンという人物で、知的障害をもつ子どもたちが生活している施設を何とか変えようと強く思ったのが始まりでした。

この言葉は、私たちが福祉の専門学校や大学で勉強すると、福祉の根底にある理念として必ず目にする言葉です。しかし、実際の現場ではほとんど聞かれることはなく、また改めて問われることがないのが現実です。しかし、とても大切な言葉であると同時に、今まさに私たちの現場に問われている問題そのものではないかとも思うのです。

では、その「ノーマリゼーション」とは何なのか。このブログを通して考えていきたいと思います。

最後に―
バンク・ミケルセンの言葉から

「学生時代には― ナチスに捕らえられ強制収容所にも入れられました。もし私が誇りにすることは何かと聞かれれば、それはナチスへの抵抗運動で強制収容所に入れられたこと、そこで悲惨な人間抑圧の実態を体験したことというのが答えです。」

「ノーマリゼーション― の考え方は、人間は、人種の違いや障害の状態がどんなであっても、すべて平等なのだという、人間尊重の考え方です。ですから、“ノーマリゼーション”とは、哲学的な難しい言葉ではなく、“ごく当たり前のこと”という一語につきるのです。」

「ノーマリゼーションとは― もし自分がその立場になったらどうあってほしいかを考えれば、そこから自然に導き出されてくる答えなのです。」

「『ノーマリゼーションの父』N.E.バンクミケルセンその生涯と思想」花村春樹 訳・著より