むじな@金沢よろず批評ブログ

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聖火リレー、明日27日はいよいよ民主国家最終経由地ソウルへ、日本は警察国家であって民主国家といえない

2008-04-26 23:51:33 | 世界の民族・言語問題
「チベット弾圧の血で塗られた五輪・聖火」といわれる北京五輪聖火リレーは。26日長野を回った。「警察国家」の日本では、欧州のようなリレーへの接近は望くべくもないのか、NHKアジアやBBCの報道を見ると、リレーそのものはほぼ順調に行われた模様だ。これでは日本は民主国家とはいえない。しかも日頃共産主義者全般を敵視しているはずの警察が、今回は「ルール」とはいえ、中国共産党の行事を結果的に擁護して、それに対する抗議者を逮捕したのは醜悪のきわみである。
日本の警察はもはや中国共産党の手先に成り下がったといえる。

そこで期待したいのが、27日のソウルである。今回の聖火リレーの経由地としては最後の民主国家であり、抗議行動は最後の機会となるからだ。28日のピョンヤンと29日のホーチミンは、いずれも民衆は反中感情が強いとはいえ、それこそ共産党一党独裁国家だから「抗議」など不可能だろう。
しかも韓国は10年間のリベラル政権を経て、警察は日本よりも甘くなっているほどだ。
もちろん再び保守政権になったので、警察権力が若干凶暴化することが予想され、報道によると8000人を投入して厳戒態勢を取るようだが、それでも今の日本に比べたら、なんぼかマシだろう。

しかも韓国が日本よりもマシなところといえば、日本における反中運動の主力は「右派」というか、右翼みたいのが多いのに対して、韓国においては反北団体など右系もいるものの、やはり主力が左派人権団体系だというところだ。
たとえば、
国際民主連帯(http://khis.or.kr/)。ここは有名な左派系アドボカシー型市民団体「参与連帯」から枝分かれしてできた組織のようで、主に韓国企業の海外進出先における問題を告発、糾弾する活動をやっているようだが、ビルマ、チベットと続いたアジアにおける独裁体制の民主化運動弾圧に対する抗議活動も積極的に行っている。

ただし、4月上旬韓国を訪問した際にもここの事務所に行って、担当者に話を聞いたところでは、チベット問題は中心的な活動ではないという。チベットで中心になっているのは、仏教在家連帯という組織のよう。
(国際民主連帯の事務所、慶福宮近くの伝統的な市場の小路という、いかにも「民衆とともに戦っています」という場所にあった。実際、ここの小道は80年代の風景がまだ残っていて、妙に懐かしかった。最近のソウルはやたらこぎれないところが多くなったが、80年代以前の何となく小汚い場所のほうが、私は妙に落ち着くんだよね)。

ただ、毎週木曜夜にはキョボ文庫前でキャンドルデモをやっているし、中国大使館への抗議などには参加しているという。

またHPを見ると、けっこう積極的に報道資料を流している。

たとえば、
@今はオリンピックの祝宴を開いている場合か?
http://khis.or.kr/bbs/board.php?bo_table=notice&wr_id=207
では、他の左派系人権団体とともに、聖火リレーを受けいれたソウル市を非難する声明を出している。
参与連帯なども声明に参加している。

また、
@ビルマ、チベット、パレスチナ、そして韓国
米国介入の時だけ人権が問題となっているが、チベット民衆と連帯し、政治的配慮のない対応を...民主労働党など沈黙
http://khis.or.kr/bbs/board.php?bo_table=notice&wr_id=205
では、民労党の冷淡さを非難している。

ほかの資料は
最近消息および活動資料
http://khis.or.kr/bbs/board.php?bo_table=notice
に挙げられている。

民労党は消極的だと非難されているが、民労党だって別の問題では中国批判は激しくしているし、かつてPD派が握っていたときには韓国主要政党の国際局が超党派で中国を訪問した際にも、民労党の国際局員が人民大会堂で「このコップはチベット人民と労働者の血であがなったものだろう」といって中国に堂々と喧嘩を売ったりした。

そういう意味では、韓国の左翼は、日本の左翼と違って、軍事独裁と闘ってきただけのことはあって、さすがはホネがあるし、筋が通っている。
しかし、日本では左派はどういうわけか相手が中国になると沈黙する悪い癖がある。
それでは人権重視の左派を名乗るに値しないといえる。
このブログにも出没している「反帝抗日英雄」だとか北朝鮮シンパの高陽二とか、何人かの「旧型サヨク」は、中国批判をしようとしないどころか、積極的に擁護する破廉恥ぶりだw。

少しは韓国の左派を見習え!>日本のサヨクども!

そもそも、聖火リレーなんてそのものナチスが1936年のベルリン五輪で始めたもので、ろくなものじゃないのだが、それに加えて今回の北京五輪は、ナチスと並ぶ独裁・覇権主義政権の下で開かれ、さらに直前にチベット蜂起を弾圧するなど、血塗られた最悪のものとなりそうだ。
韓国のハンギョレ新聞のネットニュースで見た次の記事で指摘されているように、

http://hani.co.kr/arti/international/china/284091.html
北京五輪は「ナチス五輪」の複製

ベルリン五輪でも聖火リレーは各地で抗議の嵐に見舞われたようで、そういう意味でも今回の聖火リレーに対する民主主義社会における抗議の嵐は、まさにベルリン五輪の再現といえるわけだ。

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