むじな@金沢よろず批評ブログ

台湾、国際情勢、アニメなどについて批評

14日は北埔事件100周年記念

2007-11-14 01:12:37 | 台湾言語・族群
またまたご無沙汰していた。本の執筆に打ち込んでいたのと、李登輝の統一派傾斜の後付調査などで忙しかったため。李登輝についてはまた後日書くことになろう。それから、足のしびれは最近はかなり収まって、しびれない日も多い。おそらく睡眠時間が一定していないことから自律神経が不安定になっているためだと思われる。

先ほど客家テレビを見ていたら、14日に迎える北埔事件100周年関連活動について報道していた。
北埔事件は日本統治が始まって13年目の1907年11月14日に新竹北埔で発生した抗日事件で、蔡清琳をはじめとした客家人がサイシャット族と糾合し、清朝と結合して台湾から日本人を追い出すことを目的として、日本人57人を殺害した。しかし、サイシャット族は清朝が助けてくれるという蔡清琳の発言がペテンだとわかって蔡を殺害した。その後、総督府は関係者100人あまりを逮捕、9人を処刑、さらに秘密裏に多くの客家人を殺害した。
この事件は、総督府が客家人(当時は広東人と呼ばれた)の団結力に注目し、また理蕃政策を強化、原住民直接管理に乗り出すきっかけともなった。
行政院客家委員会は台湾人の独自性と、事件のような悲劇を二度と繰り返さないという視点から、北埔事件に注目し、新竹県の地方自治体などと協力して100周年記念活動を展開することにしている。

北埔事件はまだまだ近代的意識が浸透していなかった時代の話であるとはいえ、日本支配への台湾人の不満と抵抗を示すものである。もちろん台湾人はこのことを反日運動に利用することはない。しかし、だからといって日本統治時代にこうした弾圧や高圧的統治があったことも忘れていないということである。

台湾が単純に親日だからといって過度に甘えたがるウヨクチックな日本人は肝に銘じてもらいたいものだ。かといって、過度に「抗日」を強調しつつ戦後の国民党政権の白色テロ、国民党もまた外来植民地政権に過ぎなかったことに目をつぶろうとする一部のサヨクな日本人もこうした台湾の抗日事件を台湾史の視点でとらえなおして反省してもらいたいものである。


最新の画像もっと見る