原住民テレビをほとんど毎日見ている。予想したよりは面白いためだ。
今回これまで見た番組の感想を記しておきたい。参照:節目表(番組表)
まず、なかなか面白いのが、座談(討論番組)の「 Talo'an」だ。talo'anとはアミス語で集会所の意味。月から土まで午後9時4分から10時まで(再放送もある)とあるが、放映しない日もあるようだ。
7月4日月曜日の分では、先日このブログでも取り上げた(原住民本名回復運動の記録映画が制作進行中らしい)原住民本名回復運動のドキュメンタリー映画を撮っているMayaw Bihoともう一人原住民と、内政部の外省人官僚を呼んだものだ。この中で、マヤウらは「漢字では、原住民の音を正確に現せない。だから、原住民名はローマ字で書くことを認めるべきだ」と強調していた。これは、国民党教育と大漢人思想によって台湾で主流となっている「漢字こそがまともな文字体系であって、原住民語や台湾語や客家語のローマ字は漢字ができない馬鹿のための補助表記であって、文字ではない」という傲慢な思想に真っ向から挑戦したものといえる。思わず拍手してしまった。原住民の間からこうした主張がもっと広まり、それがひいては台湾語や客家語のローマ字体系への正しい認識に結びついてほしいと思う。
この番組、司会はTVBSにいた外省人アナの張雅琴がまったく原住民の基本知識がなくて、おばかぶりをさらしているが、招かれている識者はまともなので、ためになるし、面白い。と思ったら、企画はアミス族で原住民政策協会にいるAdo(アソ)がかかわっているらしい。なるほど。
ちなみに、Mayaw Bihoもアミスで、花蓮・玉里出身らしい。
次に各言語を楽しみながら教える族語(民族語講座)「族語開麥拉」(民族語、カメラ;あるいは開けゴマ)。進行役は父親ホーロー・母親ルカイ族で台東縣卑南郷東興村出身の台湾語(ホーロー語)演歌歌手として知られている沈文程(族名アロス?)。だから、lan2台湾などと時々台湾語が混ざる。
4分版と30分版があり、日替わりで各言語を教える。4分版は、ありがとうなど湾フレーズ。30分版は平日午後7時半からで、再放送が何回かある。最初にその言語による生活場面の会話をうつしたスキットが流れ、その中で特徴的なフレーズを3-4つ取り上げて発音練習、さらに各部族の長などを呼んでどういう場面で使うかなどと解説する、というもの。まあ、わりとよくできていると思う。
ただ、午後8時台の戲劇(ドラマ)「獵人 Ma Bus Viets」は、いまいち。外省人と原住民の混血の女性が、ブヌン族の青年と知り合い子供を産むが、外省人の父親が反対して、連れ戻すという出だしで始まる。ブヌン族ののシーンでは古老がブヌン語で話す場面が出てくるが、ほとんどは北京語。まあ、それはいい。というのも俳優が原住民でもブヌン族ではないからだ。ただ、4日放映分の初回では、ホーロー人のヤクザとみられる密猟者が、ホーロー語で話す場面が出てきたのだが、原住民からみてホーロー人は悪い人の典型なのだからある程度理解できるとしても、ホーロー語の描き方はかつての国民党・外省人独占時代のテレビドラマでホーロー語を蔑視するために描いたときのを踏襲している。これは良くない。その後の進行も、ちょっと台本もいまいちだと思う。
そういえば重大なことに気づいた。日本語の番組をやればいいのではないか?各の60歳以上の人にとっては日本語こそが共通語であり、また文明語彙の参照言語だからだ。
今回これまで見た番組の感想を記しておきたい。参照:節目表(番組表)
まず、なかなか面白いのが、座談(討論番組)の「 Talo'an」だ。talo'anとはアミス語で集会所の意味。月から土まで午後9時4分から10時まで(再放送もある)とあるが、放映しない日もあるようだ。
7月4日月曜日の分では、先日このブログでも取り上げた(原住民本名回復運動の記録映画が制作進行中らしい)原住民本名回復運動のドキュメンタリー映画を撮っているMayaw Bihoともう一人原住民と、内政部の外省人官僚を呼んだものだ。この中で、マヤウらは「漢字では、原住民の音を正確に現せない。だから、原住民名はローマ字で書くことを認めるべきだ」と強調していた。これは、国民党教育と大漢人思想によって台湾で主流となっている「漢字こそがまともな文字体系であって、原住民語や台湾語や客家語のローマ字は漢字ができない馬鹿のための補助表記であって、文字ではない」という傲慢な思想に真っ向から挑戦したものといえる。思わず拍手してしまった。原住民の間からこうした主張がもっと広まり、それがひいては台湾語や客家語のローマ字体系への正しい認識に結びついてほしいと思う。
この番組、司会はTVBSにいた外省人アナの張雅琴がまったく原住民の基本知識がなくて、おばかぶりをさらしているが、招かれている識者はまともなので、ためになるし、面白い。と思ったら、企画はアミス族で原住民政策協会にいるAdo(アソ)がかかわっているらしい。なるほど。
ちなみに、Mayaw Bihoもアミスで、花蓮・玉里出身らしい。
次に各言語を楽しみながら教える族語(民族語講座)「族語開麥拉」(民族語、カメラ;あるいは開けゴマ)。進行役は父親ホーロー・母親ルカイ族で台東縣卑南郷東興村出身の台湾語(ホーロー語)演歌歌手として知られている沈文程(族名アロス?)。だから、lan2台湾などと時々台湾語が混ざる。
4分版と30分版があり、日替わりで各言語を教える。4分版は、ありがとうなど湾フレーズ。30分版は平日午後7時半からで、再放送が何回かある。最初にその言語による生活場面の会話をうつしたスキットが流れ、その中で特徴的なフレーズを3-4つ取り上げて発音練習、さらに各部族の長などを呼んでどういう場面で使うかなどと解説する、というもの。まあ、わりとよくできていると思う。
ただ、午後8時台の戲劇(ドラマ)「獵人 Ma Bus Viets」は、いまいち。外省人と原住民の混血の女性が、ブヌン族の青年と知り合い子供を産むが、外省人の父親が反対して、連れ戻すという出だしで始まる。ブヌン族ののシーンでは古老がブヌン語で話す場面が出てくるが、ほとんどは北京語。まあ、それはいい。というのも俳優が原住民でもブヌン族ではないからだ。ただ、4日放映分の初回では、ホーロー人のヤクザとみられる密猟者が、ホーロー語で話す場面が出てきたのだが、原住民からみてホーロー人は悪い人の典型なのだからある程度理解できるとしても、ホーロー語の描き方はかつての国民党・外省人独占時代のテレビドラマでホーロー語を蔑視するために描いたときのを踏襲している。これは良くない。その後の進行も、ちょっと台本もいまいちだと思う。
そういえば重大なことに気づいた。日本語の番組をやればいいのではないか?各の60歳以上の人にとっては日本語こそが共通語であり、また文明語彙の参照言語だからだ。