日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

新春の四国を行く 2020 - サンライズ瀬戸

2020-01-07 21:40:46 | 四国
ほぼ読み通りの時間で「おふくろ」を辞去。高松駅に戻って荷物を引き取り、記念撮影を済ませて列車に乗り込むと、一呼吸置く間もなく列車が動き出しました。持ち時間を余すことなく使い切り帰路につきます。
折悪しく帰宅の時間帯に重なったこともあり、坂出に着くのが若干遅くなってしまいました。帰りの列車までの持ち時間を考えると、岡山で一杯やった方が無難ではあったのです。列車の時刻が小一時間延びるだけでなく、駅から繁華街までの往復も省けることを考えれば当然でしょう。しかし、岡山よりも高松で呑める機会の方が当然ながら貴重です。たとえ駆け足であっても、高松を選ぶということで迷いはありませんでした。
高松を選んだもう一つの決め手として、「サンライズ瀬戸」に始発駅から乗れる点がありました。旅情などお構いなしといわんばかりに合理性、経済性が偏重される世知辛いご時世、夜行列車も併結相手の「サンライズ出雲」を含む二本が残るだけとなりました。特に、始発駅で悠然と発車を待つ情景は、あちらの始発駅である出雲市では見られないものです。それだけに、貴重な場面を今一度体験しておきたかったのでした。発車間際の乗車になりはしたものの、来る列車をホームで待つのと、既に入線しているのとでは気分も違ってきます。雰囲気の一端だけでも感じられたのは幸いです。

★高松2126/サンライズ瀬戸(5032M)/708東京
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新春の四国を行く 2020 - おふくろ

2020-01-07 19:32:48 | 居酒屋
四国へ向けて出発した時点から、車を置いて一旦帰ることについては決めていました。しかしながら、高松から帰るという展開までは読みきれず、帰りの「サンライズ」には坂出から乗るつもりでいました。それを高松からの乗車に変更した後、琴電に乗り繁華街へ移動。帰りの列車の時刻から逆算すると、一杯やるための猶予は一時間です。十分な時間とまでは言い難いものの、勝手知ったる店ならば、過不足のない時間ともいえます。脇目も振らずに「おふくろ」の暖簾をくぐりました。
高松といえば、教祖が古くから激賞してきた聖地「美人亭」があります。去年訪ねた「酒甫手」もよい店でした。しかし、一年ぶりの高松で、一軒限りという条件まで加わったとき、この店を素通りするという選択は考えられませんでした。教祖の推奨店を差し置いてまで贔屓にするのは、自ら探し当てたことからくる思い入れによるところも少なからずあります。特別な酒はありません。瀬戸内の魚介が豊富なわけでもなければ、左党を唸らせる一捻り利いた酒肴が揃っているわけでもありません。しかし、20人は着席できようかという長いカウンターの居心地は上々です。目の前に並んだ惣菜を肴に一杯やった後、炊きたてのご飯と味噌汁で締めくくれば一丁上がり。一見するとありふれた家庭料理で心地よく呑める店というと、思い出すのは名古屋の聖地「大甚本店」ですが、あちらに比べより家庭での晩酌に近い路線を行くのが当店の特徴といえばよいでしょうか。それでいながら、ここでなければいただけない味に昇華されているのが、いの一番に訪ねたくなる理由の一つでもあります。単なる依怙贔屓でないのは、地元客が引きも切らずに訪れる繁盛ぶりからしても明らかです。高松ではやはりここだと改めて思います。

おふくろ
高松市瓦町1-11-12
087-831-0822
1700PM-2300PM(LO)
日曜及び月曜の祝日定休

生ビール・清酒
天然鯛フライ
ぬた
ご飯
鯛あら汁
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新春の四国を行く 2020 - マリンライナー

2020-01-07 18:56:25 | 四国
料金が割高な平日に、高速道を使いたくはありません。とはいえ時間の都合上、最小限の区間だけは頼らざるを得ないだろうとも思っていました。土居から善通寺の間だけ乗り、あとは一般道を経由して坂出に到着。出発から1391km走ったところで一旦切り上げます。ただしこのまま帰るわけではありません。マリンライナーで高松へ向かっているところです。
松山を出た時点では、粛々と移動して距離を稼ぎ、高松で一杯やってから「サンライズ」に乗ろうと思っていました。ただし、そうなった場合でも、車は坂出に置いていこうと決めていました。高松駅の周辺に安い駐車場の心当たりがない一方、坂出の駅前に一日当たり550円で止められるからです。おおむね同じ料金の駐車場なら、高松市街で探しても見つかる可能性はあります。しかし、屋内という条件まで満たすところはまずないでしょう。全体の行程を考えても、坂出から高松までの移動を今日するか、再開後にするかの違いに過ぎません。その結果、屋内に止められる安心感を買った次第です。

★坂出1851/マリンライナー53(3153M)/1906高松
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新春の四国を行く 2020 - 十河信二記念館

2020-01-07 16:02:45 | 四国
西条まで一般道を走ってきたのは、駅前に寄りたい場所があったからです。十河信二記念館を再訪します。
併設の四国鉄道文化館ともども見学したのは一昨年でした。閉館時間まで粘ったものの、記念館の一部については駆け足になってしまったことから、いずれ再訪したいと思っていました。昨年はあいにく休館日に重なってしまい、今回ようやく再訪に至るという顛末です。
駆け足になったものだけ見直せばよいものを、今回も一通りの展示を見学してしまいました。中でも圧巻というべきは、二階へ上がる階段に沿って展示された「十河国鉄総裁の8年間」と題した写真帖です。総裁の取材をしていた交通新聞社から贈られたという、在任中の出来事を記録した60頁の写真帖は、我が国の鉄道が最も華やかだった時代の記録そのものといっても過言ではありません。この手の施設でしか見られない映像資料として、最も見応えがあるものといえば、三笠鉄道村で放映される「さらば栄光の幌内線」と、別海町鉄道記念館の「緑の大地に夢見た鉄路」が双璧と自分は思います。しかし、動画を除いて考えると、これが全国屈指かもしれません。今一度見学できたのは収穫です。
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新春の四国を行く 2020 - ほっかほっか亭

2020-01-07 15:13:45 | B級グルメ
もう少し早めに駒を進められれば、お昼に讃岐うどんをいただく手もありました。しかし、この調子では県境を越える前に日が暮れそうです。手近なほっかほっか亭で済ませることにしました。立ち寄ったのは西条市街の喜多川店、ドラッグストアの一角に間借りした、間口の狭い一風変わった店舗です。
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新春の四国を行く 2020 - 西条西田郵便局

2020-01-07 14:38:12 | 四国
昨日に続く平日です。下山したところに局があったため立ち寄りました。年賀状の投函は済んだものの、支払いが一件残っていたのです。寄ったついでに風景印も。石鎚山とロープウェイを描いた、西条の局と一目で分かる絵柄です。
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新春の四国を行く 2020 - 石鎚神社

2020-01-07 14:13:12 | 四国
続いては石鎚神社を参拝します。ただし例によって、元々ここを目指していたわけではありません。石鎚山駅にも寄って行こうとしたところ、駅への入口となる交差点に、いかにも立派な鳥居が建っていたのです。これは訪ねてみるしかないと思い立ったのでした。
こうして車を走らせると、その先に鳥居がもう一つ建っており、奥には二つの駐車場がありました。一段高いところにある社務所と休憩所を通り過ぎ、右に折れて石段をさらに上がると、今度は御神水と称する湧水が。上りきった先にある本堂の右手の視界が開けており、眼下には先ほどくぐった朱塗りの鳥居、彼方には西条の港が見えるという仕掛けです。鳥居の先にある駅では、上下列車が交換を済ませ、それぞれ出ていくところでした。わざわざ参れば必ず御利益があるという経験則を実証する結果です。
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新春の四国を行く 2020 - 伊予小松駅

2020-01-07 13:14:49 | 四国
幸いにも、出発以来雨は全く降っておらず、短い間とはいえ日が射す場面もありました。山間を抜け、車窓が開けてきたところで伊予小松駅を定点観察していきます。しらみつぶしに回る時間はないものの、経路上無駄なく寄れるところについては、この先もいくつか訪ねていくつもりです。
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新春の四国を行く 2020 - 節目

2020-01-07 12:05:26 | 
料金の割引が事実上ない平日という条件にも鑑み、しばらくは国道11号線を淡々と走ることにしました。松山の郊外で道中四度目の給油を済ませます。
通算21万kmを達成したのは、昨年今治から高松へ向けて走った日のことでした。少しでも記念にふさわしい場所をと努力したのも空しく、曇り空が暮れていく夕暮れ時、特に面白くもない県道沿いで達成するという、何とも半端な結果でした。あれから一年で1万5千kmという例年並みの距離を走り、現在地での通算走行距離は22万5195kmとなりました。これは、初代オーナーから引き継いで以来20万kmの節目が近付いたということでもあります。
正確な距離を知るには、納車のときの書類を探すしかありませんが、あえてそれをしないまま出てきました。自分にとって重要なのは、自身の運転でどれだけ走ったかということです。しかし、車検の後の試運転を始め、他人様の運転により稼いだ距離もわずかにあります。そのため、書類と突き合わせながら1km単位で把握しても仕方がないのです。とはいえ、ごく限られた場合を除き自ら運転してきたことを考えると、間もなく20万kmという事実には感慨深いものがあります。
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新春の四国を行く 2020 - 出発

2020-01-07 11:06:38 | 四国
腹ごしらえを済ませ、おおよその経路を決めたところで出発します。「せくら」に行き損なった借りを、何らかの形で返したいものですが、他の地域も回っていくことを考えると、さらにもう一泊する機会を作れるかは何ともいえません。次の機会が一年後になる可能性もあるかと思うと、去りがたさが募るのは人情です。
「アサヒ」の玄関の衝立に、毎年新春の句が掲げられます。大街道の商店街にも俳句ポストなるものがありました。子規を生んだ土地柄、日頃から俳句を詠む習慣があるのでしょう。「新春の日の出を拝む松山城」が今年の一句です。元日は四国も快晴だったということになります。しかるに自分が上陸するや、一変してしまったのは残念というほかありません。とはいえ、連泊したからこその収穫も少ないながらありました。そのことに対する感謝を胸に帰ります。願わくは年内にまたお会いしましょう…
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新春の四国を行く 2020 - アサヒ

2020-01-07 10:13:57 | B級グルメ
二泊三日の滞在を鍋焼うどんで締めくくります。10時の開店を待って「アサヒ」の暖簾をくぐりました。
松山に泊まった翌日は、まず「ことり」、次いで「アサヒ」をはしごするのが通例でした。これは、薄い味、濃い味の順でいただいた方が理にかなっているからに他なりません。その結果、常に二番手となる「アサヒ」に、万全の腹具合で臨めないのをかねがねもったいなく思っていました。一軒目に入れる機会は貴重です。その機会を生かすべく、今回はいなり寿司もついでに注文。甘辛い味付けのうどんから、いなり寿司も同じかと思いきや、こちらについては正統派でした。
至近距離に店を構える鍋焼うどんの双璧にも、明確に異なる点がいくつかあります。まずは出汁を生かした「ことり」に対して、甘辛い味付けの「アサヒ」という違いです。片や静かな雰囲気、片やほのぼのした雰囲気という違いも。今朝も接客のお姉さんと御常連、あるいは御常連同士が新年の挨拶を交わしています。この店らしい光景です。

アサヒ
松山市湊町3-10-11
089-921-6470
1000AM-1800PM(売切御免)
水曜及び第二第四火曜定休
鍋焼うどん600円
いなりずし130円
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新春の四国を行く 2020 - 連泊

2020-01-07 09:02:51 | 四国
二晩世話になったチェックイン松山を出発します。前日は手放しで絶賛したこの宿にも、細かな難点はあることに気付いてきました。その一つに事務的な対応があります。フロントの脇に備えられた端末で支払うという、全国チェーンのごとき仕組みもその一つです。その一方で、連泊により要領がつかめてきた面もあります。最大の難点と思っていた駐車の煩雑さも、敷地の隣にある立体駐車場に入れば解決されるということに気付きました。その教訓も生かしつつ、次の機会も空きさえあればこちらの世話になるつもりです。
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新春の四国を行く 2020 - 五日目

2020-01-07 08:41:40 | 四国
おはようございます。途中の予報は二転三転したものの、最終日に天候が崩れるという予報だけは出発前から一貫していました。その予報は見事に的中し、窓の外はあいにくの雨模様です。ただし路面が濡れているだけであり、雨足を見分けられるほどの降りようではありません。既に止んだか、降っているとしても小雨程度でしょう。それなら想定内のよい方です。
先々月那覇で歴史的惨敗を喫した直後、大相撲になぞらえて星勘定をしました。今回の旅についても同様に星勘定をしてみると、昨日の時点で負け越していることに気付きました。まず出遅れが響いた初日を1勝2敗、そこそこ晴れた二日目を2勝1敗、晴れそうで晴れなかった三日目を1勝2敗とします。鍋焼きうどん以降いいところのなかった昨日を三連敗とすると、その時点で4勝8敗の負け越しという寸法です。今日の空模様を考えると、最終日もよくて1勝2敗といったところではないでしょうか。そうだとすれば5勝10敗となり、6勝9敗と評価した沖縄以上に負けたことになります。
ただし、あのとき以上に負けが込んだという実感もありません。「蔵」に振られた初日を始め、敗北感より諦めに近いものを感じる場面が多かったからです。それに加え、七年ぶりに母親を案内してやれたという事情もあります。五番しか勝てなかったものの、その中の一番に金星が含まれているようなものとでもいえばよいでしょうか。そのための旅だったと思えば納得です。
出発前の構想では、昨年同様今治に車を置いて一旦帰り、直後の三連休に再開する方針でしたが、この天候下でもう一度行っても仕方がありません。これ以上どう足掻いても負けは負けです。今日のところは粛々と距離を稼ぎ、少しでも駒を進めます。そうすれば、再開後の活動を有利に進められるという算段です。視点は早くも次なる旅を見据えています。
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