日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

木幾木才土曽強

2020-01-30 23:16:16 | 旅日記
社会の認知が多少なりとも高まったことにより、一口に鉄道趣味といっても様々だということが知られてきました。特に撮り鉄と乗り鉄は用語としても広まりつつあるように感じられます。それだけ身近な分野ということです。
自身の活動の多くもそのいずれかに属するものですが、自ら撮り鉄と称するにはためらいもあります。鉄道写真に全精力を注ぐ生粋の撮り鉄に比べると、自身の活動は生温いといわざるを得ないからです。カメラこそプロ用を奢ってはいるものの、五年半使い続けた一世代前の機種であり、レンズも200mmまでしか持ち合わせがありません。しかしこのほど久々に機材を増強しました。エクステンダー、他社でいうところのテレコンバータがそれです。
200mmより長いレンズを持たなかったのは、長いレンズで圧縮する力技一本槍の写真を好まなかったという理由によるところが第一です。300mmまで加わると、カメラバッグに収納できる限度を超えるという事情もあります。しかし近年、高みから俯瞰で撮る機会が増えたことにより、さらに長いレンズがあればと思う場面が出てきました。そうなるに至って閃いたのが、エクステンダーという裏技だった次第です。
写真を始めた三十余年前、エクステンダーといえばズームレンズと並んで妥協の産物でしかありませんでした。金をかけても単焦点レンズを揃えるのが望ましい姿であり、そうすることのできない貧乏人が、割り切って使うというのがエクステンダーの位置付けだったのです。しかし年々機材は進歩し、今やプロでもズームレンズとエクステンダーを当たり前のように使う時代です。いたずらに毛嫌いするより実を取る方向に転換したのでした。
1.4倍のエクステンダーを導入したことにより、300mmを加えるのとほぼ同様の結果となりますが、効果はそれに限られません。85mmとの組み合わせで135mmとおおむね同等、135mmとの組み合わせで200mmとおおむね同等の焦点距離になるからです。これは、従来とほぼ同じ戦力を一本少ないレンズで実現できることを意味します。長旅には一通りの機材を持って出るとしても、撮影する機会の少ない小旅行なら、エクステンダーを活用して機材を軽くするのも一案でしょう。いずれ試してみるつもりです。
コメント