日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

新春の四国を行く 2020続編 - 五右衛門

2020-01-11 23:37:17 | B級グルメ
呑み屋を二軒はしごして、酒についてはもういいという気分です。しかし、別腹に入るものならその限りではありません。最後はうどんで締めくくります。「五右衛門」の暖簾をくぐりました。
七年前に一度だけ世話になったことがあります。他のお客の注文から、カレーうどんが名物なのは明らかでした。一見故に勝手が分からず他の品を選んだものの、あれほどの人気を誇るカレーうどんが、いかなるものなのかについては気になりました。今回ようやく宿願を果たせたことになります。
しかしてその正体は、茹でたてのうどんに粘度の高いカレーを絡めたようなものとでもいえばよいでしょうか。カレーの具材は少なめで、食感があるのは挽肉とみじん切りにしたネギだけです。カレーもさることながら、細くてコシのあるうどんの歯ごたえ、喉越しにも重きが置かれているという印象を受けました。讃岐の土地柄が感じられる一杯です。

五右衛門
高松市古馬場町13-15 AIビル1F
087-821-2711
2030PM-100AM(LO)
日祝日定休
カレーうどん900円
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新春の四国を行く 2020続編 - 津々浦々

2020-01-11 22:29:31 | 居酒屋
「美人亭」に入った時点で、看板までの持ち時間はわずかに30分でした。しかし、唐揚も煮魚も食べ応えがあり、わずか二品で相当腹が満ちました。「おふくろ」でご飯と味噌汁もいただこうという腹具合ではありません。中三日での再訪は見送り、二軒隣の日本酒バーに飛び込みました。
「美人亭」と同じく、かつては愛用していたものの、その後は無沙汰をしていた店です。目立った看板もなく、民家のような表札に屋号を入れただけの当店、いつしかその表札すらもなくなって、廃業したものとばかり思っていました。再び同じ表札を見たのは、比較的最近だったと記憶します。これらの事実から窺われるのは、一度は店を畳んだものの、違う店主が引き継いで再開した可能性です。真相のほどを確かめるべく、一度訪ねてみようと思ってはいたものの、直近二回は「おふくろ」の一軒限りで力尽き、はしご酒をする余力が残りませんでした。図らずも高松での第二夜が巡ってきたことにより、ようやく機会が巡ってきた次第です。
こうして暖簾をくぐったところ、以前世話になった店長とは違う、黒シャツ丸刈りの人物がカウンターに立っていました。しかし、思い切ってたずねたところ、意外な答えが返ってきました。元々自分が店主だったというのです。以前世話になった店長は、一時期店を任されていた雇われで、今では独立して近くに店を構えているという話も。いずれはそちらを訪ねてみるのも一興でしょう。

★津々浦々
高松市瓦町1-11-11 渡辺ビル1F
087-833-3226
1900PM-
日曜定休

芳水・亀齢・農口尚彦研究所
突き出し(野沢菜)
伊吹いりこ
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新春の四国を行く 2020続編 - 美人亭

2020-01-11 21:33:51 | 居酒屋
高松に泊まっていこうと思い立った直接の理由は、予想外の快晴になったことでした。ただしそれ以外にも伏線があります。一時帰京に先立ち、高松で一杯やれたことについては満足でしたが、欲をいえば「おふくろ」以外にも寄りたかったという思いが残りました。それが動機の半分以上を占めているといっても過言ではありません。こうして実現した第二夜だったにもかかわらず、その意義が危うく失われかねないところでした。
松山でも、第二夜は目当ての「せくら」に振られるという誤算に見舞われました。しかしあれは運不運の問題だったともいえます。それに対して今回は、お粗末としか言いようのない自身の失策が原因です。再訪したいと思っていた「酒甫手」が、土曜に限り早仕舞いするという情報をすっかり失念しており、店へ向かって歩く途中で気付くというお粗末さでした。往生際の悪さを発揮し、一応行ってはみたものの、当然明かりは消えています。そうなると頼みの綱は「美人亭」ですが、あちらも遅くまで開いている店ではありません。行くとすれば一刻を争う状況です。「おふくろ」がまだ開いているのを確かめつつ、次の角を左へ曲がると、目印となる置行灯が見えてきました。店先の縄暖簾もまだ掛かっています。とはいえまだ安心はできません。恐る恐るのぞき込むと、先客が引けた店内で、女将が後片付けをしているところでした。それを見て、断られてもやむなしと覚悟するも、10時までだがとの第一声があり、辛くも滑り込むという顛末です。

教祖が古くから激賞してきた四国の聖地の一つです。自身にとっても、高松で初めて暖簾をぐぐったのがこの店でした。しかし、「おふくろ」を自ら開拓してからは、そちらを専ら贔屓にして、この店とはすっかり縁遠くなってしまいました。去年も早仕舞いにより振られており、最後に訪ねたのは八年以上も前のことです。
「おふくろ」の後塵を拝するようになったのは、自身の好みに今一つ合わなかったという理由によります。瀬戸内の魚を手頃な値段でいただけるのはよいものの、酒についてはどこにでもある普通酒です。古びた雑居ビルの奥にある店舗にも、特筆するほどの趣はありません。先達の導きがなかったとすれば、およそたどり着けなかったであろう店の一つです。少なくとも雰囲気についていえば、地元客で賑わう「おふくろ」の長いカウンターが上を行くように思われました。その結果、この店からは足が遠のき現在に至ります。しかし、「せくら」の代わりに飛び込んだ「仁平」にしてもそうですが、若かりし頃と今とでは感じ方も違ってきます。久々に暖簾をくぐったことにより、かつては気付かなかったこの店のよさを再発見することができました
長らく無沙汰をするうちに、玄関の扉と縄暖簾は新調され、テーブル席も若干改装されたようです。女将も歳をとりました。しかし、庇付きのカウンターからの眺めは往年のままです。整理整頓の行き届いた厨房と食器棚を見てふと思い出したのは、同じく教祖が絶賛する弘前の「しまや」でした。店構えは素っ気なく、いたずらに手の込んだ肴もない代わりに、毎日でもいただけそうな、思わずほっとする味わいが、あちらを彷彿させるとでも申しましょうか。教祖が長年推してきた理由の一端を、ようやく理解できたような気がします。怪我の功名といってよい成果でした。

美人亭
高松市瓦町2-2-10
087-861-0275
1700PM-2200PM
日祝日定休

金陵二合
カレイ唐揚げ
カワハギ煮付け
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新春の四国を行く 2020続編 - あと半日

2020-01-11 20:41:26 | 四国
高松の市街に戻って投宿しました。坂出から高松までの移動と屋島までの往復だけにとどまり、本日は50km足らずという少なめの走行でした。上着要らずの陽気だった日中から一転、日が傾くや急に冷え、現在の気温は6.5度。松山に着いた日を思い出させる寒い夜です。身体の芯まで冷えたため、風呂に浸かって温まりました。これから繁華街に繰り出そうとするところです。
そもそも高松に泊まろうと決めたのは、早朝のフェリーで出るという前提があってのことでした。そうすれば午前中に神戸へ着くため、あちらに一泊してから出るのと大差がないという寸法です。しかしながら、いざ夜を迎えるに至って、もう半日と悪魔が再びささやいています。明日は無情の雨模様と予想され、これ以上滞在を延ばしたところで多くを期待できません。屋島からの見事な眺めで締めくくり、ひとまず四国を後にするのが最善といえそうです。その一方で、まだ夜も明け切らない早朝の出発が、慌ただしく感じられてきたとでも申しましょうか。朝と昼にうどんをいただき、仏生山で温泉に浸かれば、昼過ぎに出るフェリーの時刻にも頃合いです。ならばあと半日と考えてしまうのは人情というものでしょう。
仮に半日延ばした場合、明日は神戸に泊まるのが確定的となり、北陸との掛け持ちはなくなります。しかし、十分な日数があった去年と違い、今回北陸へ行こうとしても、取って付けたようになるのは否めません。機会を改め行くことにして、できるだけ長く四国に滞在するのも一案ではあるのです。早朝のフェリーに乗る前提で、しかるべき時刻に目覚ましをかけるつもりですが、早起きするかどうかについては五分五分となってきました。
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新春の四国を行く 2020続編 - 夜景

2020-01-11 18:38:24 | 四国
昼の眺めもさることながら、夜景についても想像をはるかに超えるものでした。只今車内に戻ったところです。
日の入りは一月近く前から延びてきています。西日本ではなおさらです。五時過ぎに夕日が雲に紛れるまではおおむね想定通りでした。意表を突かれたのは、六時を過ぎてもわずかとはいえ西の空に明かりが残っていたことです。とはいえ、最も絵になる黄昏時は見届けました。次第に冷えてきたこともあり、潮時と見て引き上げるつもりでいました。ところが駐車場へ向かって歩くと、東の空に浮かぶ丸い月が見えてきました。東の展望台へ急行し、ひとしきり月見をしてから戻るという顛末です。

夜行のジャンボフェリーで高松を出航するとき、後方に広がる夜景がそこそこ様になっていたという記憶があります。船上からでも絵になるものを、高い場所から眺めれば、さぞやという期待は当然ありました。しかし、実際の眺めはその期待をも上回るものでした。特徴的なのは、同じ場所から趣の異なる夜景を鑑賞できることです。まず、正面に見える駅周辺では港が、やや左手に見える繁華街の周辺では紫雲山がそれぞれ絶妙な点景となり、眺めに変化をもたらしています。それらとともに、一味違う趣を感じられるのが瀬戸内海の夜景です。市街と違って明かりもまばらな海だけに、夜景については特に期待をしていませんでした。しかし、島影は暗い中でも見分けられ、凪いだ海に映し出される船の明かりが情緒的です。徳島の眉山なら、山頂から海が遠くて、水面の様子まで見分けることはできないでしょう。函館、神戸、長崎なら、街の明かりが多すぎて、このような趣のある眺めにはなりません。天下に知れた名所にも引けを取らない、一粒で二度も三度も楽しめる夜景です。
あのままフェリーに乗っていれば、昇ってくる月を眺めつつ明石海峡を通過し、そのまま神戸へ入港していたことになります。それはそれで劇的な展開です。しかし、ここでの眺めと引き換えにしたものと思えば、決して惜しくはありません。いいところなく終わるかに思われた四国での旅を、めくるめく光景で締めくくれたのは幸いです。
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新春の四国を行く 2020続編 - 糸冬日シ帯在

2020-01-11 16:42:30 | 四国
高松に残ると決めた時点では、時間をどうやり過ごすかが問題でした。屋島へ行くには行くものの、それほど長居する場所でもなかろうと見て、その後は琴電を撮るつもりでいました。それが終わればもうやることもありません。早朝の出航に備え、早めに投宿するかなどと考えていたのです。それが終日滞在することになるとは思いませんでした。日の向きが変わってきたため、今一度東向きの展望台に戻ってきたところです。
西日は次第に傾きつつあり、こちらの影が八栗山の中腹に延びています。先ほどまで逆光だった西向きの展望台も、今から戻れば頃合いの眺めになっているでしょう。日が沈み、影絵の世界が夜景になるのを見届けて締めくくろうという寸法です。瀬戸内の航海も悪くはなかったものの、これほどめくるめく展開にはならなかったでしょう。帰りを延ばしたのは正解だったといえそうです。
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新春の四国を行く 2020続編 - 太っ腹

2020-01-11 16:04:21 | 四国
しいて選んだ場所のはずが、いつの間にやら滞在時間が延びてきました。今度は西向きの展望台から高松市街と瀬戸内海を眺めています。高松市街の方角はあいにく強い逆光ながらも、凪いだ海にいくつもの島が浮かんだ瀬戸内らしい眺めは見事です。先ほど見送った上りの便に続き、今度は下りのジャンボフェリーが航行してきました。彼方には一部とはいえ瀬戸大橋も見えます。夕景から夜景への移り変わりを、この展望台から眺められれば最高でしょう。300円の駐車料でこれだけ楽しませてくれるとは太っ腹です。
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新春の四国を行く 2020続編 - 屋島

2020-01-11 14:35:53 | 四国
結局悪魔のささやきに負けました。このまま高松に滞在し、一泊してから四国を出ます。
高松に着いた時点で上空の雲がほぼなくなり、快晴といってもよい空模様になりました。依然として遠景がやや霞んではいるものの、贅沢さえいわなければ十分満足できる眺めです。問題は、この好天下で是非訪ねたいと思う場所が浮かばないことでした。しかし、神戸にも是非行きたいとまで思っているわけではありません。晴天下の航海は去年経験済みであり、神戸の夜景も眺めました。しかる後に「丸萬」で一献ということになれば、単なる焼き直しにすぎません。これに対して高松には昨年二泊しながらも、最初に泊まった翌日は曇り、二度目に泊まった翌日も、晴れそうでいながら晴れない何とも惜しい空模様でした。その結果、今しかできない方を選ぶという原則に照らし、高松では久々となる快晴を生かそうと思い至った次第です。
只今屋島の山上から下界を見渡しているところです。去年もフェリーの乗船前に立ち寄りはしたものの、雲が多くて遠景が斑になる、何とも歯痒い状況でした。そのため有料の駐車場には入らずに、手前で折り返してきたという顛末です。今回も是非行きたいとまで思っていたわけではなく、しいていうならここだろうと思っていたにすぎません。しかし、「迷ったら買え」の経験則は万能です。駐車場の周辺の眺めこそ、手前の茂みに遮られやや中途半端ながらも、少し離れた展望台から東と北を一望することができます。東の方を眺めれば、志度の方からやってくる琴電を肉眼でも辛うじて見分けられ、北の方では本来乗るはずだったフェリーが沖合へと航行していくところでした。天候には振られ続けた今年の四国で、最後に一矢報いたような心境です。
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新春の四国を行く 2020続編 - さか枝

2020-01-11 12:37:09 | B級グルメ
うどん屋をはしごするつもりではいたものの、年々食が細りつつある中、続けざまではさすがに無理です。沿道の右側にあるうどん屋はひとまず見送り、再び左側に現れるまで待つ方針を立てました。しかし皮肉なことに、その後に現れたうどん屋が四軒続けて右側でした。そのまま高松市街に入り、この先の沿道には既出のところしかないのが分かっています。とはいえ、まっすぐ港へ向かうのも芸がありません。少しだけ寄り道して「さか枝」の暖簾をくぐりました。
県外でも知られる有名店の一つです。連休の昼時、観光客が列をなしていないかが一抹の不安材料でした。しかし幸い杞憂に終わり、店内の入りは適度です。隣にあった駐車場が縮小されていて戸惑うも、少し離れた駐車場に二台分が空いており首尾よく入店。注文から着席に至るまでの独特な流れにも、三回訪ねたことにより次第に慣れてきたような気がします。地元客で賑わう店内の雰囲気は上々です。
店内の張り紙によると、土曜は二週と四週に限って営業するようです。駐車場にたまたま入れたことを含め、僥倖といってよい結果でした。

さか枝
高松市番町5-2-23
087-834-6291
平日 500AM-1500PM(売切御免)
土曜 800AM-1500PM(売切御免)
第一・第三・第五土曜及び日祝日定休
かけうどん小230円
天ぷら各種100円
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新春の四国を行く 2020続編 - まるふじ

2020-01-11 11:31:18 | B級グルメ
沿道にうどん屋が現れ次第、即飛び込もうと決めて走ると、数分ほど行ったところにお待ちかねの一軒が。立ち寄るのは「まるふじ」です。
幹線道路沿いによくあるセルフの大型店です。しかし、一口にセルフといっても本場のそれは違います。コンビニほどの広さがある箱型の店舗に、地元客が次々に吸い込まれていくところでした。味と並ぶ決め手の一つは品書きの豊富さでしょうか。おでん、天麩羅、稲荷寿司といったお約束の品々に加えて、オムライス、天むす、玉子焼きなども揃っており、思わず目移りさせられます。しかしながら、はしごをする前提で控えめにせざるを得ないのが余所者の限界です。かけうどんを手堅く選び、キャベツのかき揚げなる珍品と組み合わせました。

まるふじ
坂出市林田町3907-3
0877-47-3136
1000AM-1500PM
水曜定休
かけうどん小220円
天麩羅・おでん各種100円より
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新春の四国を行く 2020続編 - 再開

2020-01-11 10:47:04 | 四国
車を引き取って活動を再開しますが、俄に悩ましくなってきました。ますます晴れてきたからです。ただし依然として雲は多く、遠景も霞んでいるため、快晴と形容するには及びません。眺めのよい場所へ向かって今すぐ走るというよりは、瀬戸内の航海を楽しむ程度が丁度よいともいえます。そのような前提で高松へ向かいますが、最後まで迷い続けることになるかもしれません。
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新春の四国を行く 2020続編 - マリンライナー

2020-01-11 09:57:05 | 中国
西へ下っていくにつれ、高松にも泊まっていけと悪魔がささやき始めました。昼過ぎの便に乗って神戸に泊まるか、高松に泊まって翌朝の便に乗るかの違いであり、神戸から先の行程にそれほど違いはありません。そうだとすれば、いつでも行ける神戸より、高松に泊まった方が得策ともいえるからです。しかし、今のところ薄日が射す程度の天候に過ぎません。快晴にならない限り、帰りを延ばす決断はできかねるのが実情です。予定通りに出るならば、ともかく先を急ぐしかありません。マリンライナーに乗り継ぎ坂出へ向かいます。

★岡山954/マリンライナー19(3119M)/1035坂出
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新春の四国を行く 2020続編 - のぞみ153号

2020-01-11 06:52:26 | 関東
正月明けの人出などたかが知れてはいるものの、曲がりなりにも三連休です。混み合う始発列車を避け、岡山まで下るということになると、六時台の前半に二本出る臨時列車が現実的な選択肢となります。本日は6分発の列車が新大阪止まりとなったため、20分発の広島行に落ち着きました。東海道新幹線では久々となる、西日本所属車による運用です。

★東京620/のぞみ153(6153A)/939岡山
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