川村ゆうこの『風になりたい』という歌を聴きながら、この文章を書いています。いい曲やなあ。
いつも周囲の人に「野球に興味がない」と話しているのですが、恥ずかしながら久しぶりにテレビで野球を見ました。ワールド・ベースボール・クラシックの決勝戦です。6回裏から見ました。日本優勝が濃厚になってきた時間帯から見ました。「ワールド・ベースボール・クラシックのクラシックって、どういう意味やねん」ということぐらいしか興味がなかったのですが、ネット上で日本が優勢に試合を進めていることを知り、恥ずかしいのですが、急に試合が見たくなり、テレビをつけました。
蛇足ですが、テレビを見る前に『キン肉マンII世』を読むため集英社「週刊プレイボーイ」を立ち読みしました。ワールド・ベースボール・クラシックに関する記事があったのでチョコっと目を通しました。記事は、日本が韓国に2敗した直後に書かれたもののようでした。
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オレにも言わせろ! WBC「日本野球、3年後の目標は決まった」
ショック! まさか韓国に2度続けて敗れるなんて…。このことは、2次リーグ敗退(3/16時点推測)という事実以上に日本のプロ野球ファンに大きなショックを与えた。もはや「アジアの覇者」という肩書きすら危うい日本プロ野球界。3年後に行なわれる第2回大会に向けての課題とは? そして今、日本球界に求められているものとは?
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「週刊プレイボーイ」は、ライブドアの堀江前社長の場合は、昨年はさんざん褒めちぎって持ち上げていたのに、今年になって逮捕されたとたん手の平を返したような記事を書いた週刊誌です。来週、「週刊プレイボーイ」が、ワールド・ベースボール・クラシックに関して、どんな記事を掲載するのか目が離せません(笑)。
さて、中継を見て、いろいろ面白いことに気が付きました。一つはカメラワークです。日本のテレビでの野球中継と違い、アメリカのものは面白いカメラアングルがあることに気が付きました。球場内の壁面を水平方向に移動するカメラが設置されているようです。マウンドを中央に映し、カメラが水平方向に移動すると、球場全体が広く感じることができました。これは今まで見たことのないカメラワークでしたので、日本でも真似したらいいのに、と思いました。
また、ホームランを打った選手が一周してホームに戻ってきたときに、その選手に異常に接近してアップをおさめるカメラマンがいるようです。これは、日本ではあまり真似して欲しくないです。ホームランを打って、テンションがあがっている選手は、カメラの真ん前でポーズをとる可能性があるためです。ガッツポーズならまだいいのですが、得意げな顔をしながらカメラに向かって指差す選手がいます。「ホームラン打ったったで、オレは」みたいな選手です。日本人がこのポーズを真似すると、おせじにもカッチョイイとは思えません。
球場にいる観客も興味深かったです。テレビでは球場で応援している日本人らしき観客が映し出されていました。広げた日の丸を二人で持っている老夫婦は、後ろの客に邪魔そうににらまれていました。そりゃ、そんな大きな旗を広げたら、後ろの人の視界に入って邪魔になるだろう、と思います。老夫婦以外にも、日の丸を持った観客が何組も映されていましたが、だいたい後ろの客の邪魔になっていたと思います。
また、球場には色々なところにスポンサーのロゴマークが描かれています。客席の下にある壁にも、そのロゴマークはいたるところに描かれています。巨大な日の丸を垂らしている日本人らしき観客がおり、ロゴマークが隠れてしまっているところがありました。これじゃ企業がスポンサーになっているうまみがないやろう、と思いました。デリカシーがないと思います。
他には、ほっぺたに小さな日の丸を描いていた人がいました。若い日本人に、このタイプの観客が多かったようです。サッカーと同じ方法ですね。若い日本人以外はほっぺたに国旗を描いている人はいませんでした。オシャレな愛国心の表現方法を目指したようですが、野球界ではどうなのでしょうか。
もっと面白い観客は、ほっぺたに日の丸を描いた二人連れの若い女性の隣にいました。阪神タイガース仕様のハッピを来て、眼鏡をかけ、片手に鍋を持って、頭の上の方でチンチンチンと叩いて音を出している観客です。オイ、そこは甲子園じゃないぞ、と突っ込んでしまいました(笑)。この客を発見できただけで、今日、ワールド・ベースボール・クラシックの中継を見た価値がありました。
試合結果はご存知の通りです。日本が勝ちました。試合後半、キューバ優勢の方向へ試合の流れが進みそうになりましたが、最後は完全に日本のペースで試合が進められ、初代チャンピオンになりました。このことについては良かったと思います。
日本が勝ったことも良かったのですが、いろいろな面白いものをテレビで見ることができたので、ちょっとした収穫でした。
<今日の一言>
classic
a. 第1級の; 上品な; 古典[古代ギリシア・ローマの文芸]の, 古典的な; 典型的な; 由緒(ゆいしょ)のある; (服装など)クラシックな.
n. 古典, 最高の文学・芸術作品[作家]; ((the) ~s) ((単数扱い)) (ギリシア・ローマの)古典文学[語]; 典型, 模範; クラシックな(デザインの)衣服; 伝統ある行事 (a football ~).
(三省堂「EXCEED 英和辞典」)