DVD屋さんに行ったところ、発見しました!『カイジ 人生逆転ゲーム』を。迷わず購入しました。観たかったんです、この作品!
カイジのファンは熱烈な人が多いでしょうから、大多数のファンの方から評価を得るのは難しいと思います。登場するギャンブルは限定ジャンケン、鉄骨渡り、Eカードの3種目です。私は限定ジャンケンの熱烈なファンですので、限定ジャンケンだけで一本の映画を作って欲しいと思いました。そういう分けで、ファンの人はそれぞれにコダワリがあると思います。ですから、3種目のギャンブルを、ファンの心を満足するように一本の映画へ詰め込むのは物凄く難しいと思います(ギャンブルの説明は
Wikipediaの記事を参考にしてください)。
見所は香川照之さんと藤原竜也さんのハイテンションな演技だと思います。利根川役の香川照之さんは顔中に凄いシワを作っていました。どうやったらあんなに凄いシワを演技で作れるんだろうか。カイジ役の藤原竜也さんも意外とハマっていました。物語の最後の方(Eカード戦)で、ゲームのカードだけではなく、藤原さん自身が奴隷みたいに見えてきました。
残念なのは遠藤役の天海祐希さん。どうして遠藤を女性に置き換えちゃったんだろうか。男のままでよかったのに、とカイジファンほど強く考えると思います。映画の興行上、女性を混ぜなければならなかったのだと思いますが……。
原作漫画と切り離して見てみると楽しめると思います。原作のカイジで出てきたギャンブルのエッセンスが凝縮してふんだんに詰め込まれています。
E-カード戦は手に汗握る戦いでした。限定ジャンケンよりも、E-カード戦の方が盛り上がり、カイジらしい戦いが繰り広げられました。おそらくカイジを知らない人は、最後の利根川の推理、そしてそれを上回るカイジの仕掛けたどんでん返しが、非常に気持ちよく感じると思います。
限定ジャンケンもE-カードも、基本的には人物に大きな動きはありません。ですから役者さんの演技、演出、映像、BGMで盛り上げる必要があります。この盛り上げ方も良かったと思います。
映画のラストに待っているほどほどのハッピーエンドも、ちょうどよいバランスだったと思います。
話が前後しますが、このDVDを買いに行ったときのことです。売場でカイジのDVDを取ってDVD屋さんの店員さん(中国人女性)に渡したところ、「このDVDは私も見たのですが、これはものすごく面白いです! おすすめです!」と興奮した中国語で話してくれました。なるほど。カイジのエッセンスは国境を超えるのですね。これは面白い発見でした。会社の同僚にも観てもらおうかなあ。