MT MANIAX

苦難の時にこそ、われわれは隣人に対して寛大であらねばならない。そうしていれば世界はわれわれにとって寛大なものになるはず。

なまか

2006年01月31日 | 日記
 今日は1月31日。クレジットカードの有効期限切れの日でした。カード会社からは、すでに新しいカードが送付されています。古いカードをハサミでジョギジョギと切り、廃棄しました。切っているとき、なぜが強い罪悪感が心を襲いました。苦楽をともにしてきたカードだったからなあ(大げさ)。
 新しいカードにはICチップが埋め込まれています。すごい。ICカードを使うには暗証番号が必要になります。しかし、10年前に登録した番号は、すっかり忘れていました。カード会社へ問い合わせました。ちょっと面倒ですが、仕方がありません。
 さて、会社からの帰宅途中に寄ったスーパーでの話です。小学校低学年ぐらいの男の子がお母さんに向かって「なまか! なまか!」と叫んでいました。はじめは何を叫んでいるのか理解できませんでした。2回聞いたあと、この男の子が、フジテレビのドラマ『西遊記』の影響を受けていることが分かりました。
 ドラマ中で香取慎吾が演じる主人公の孫悟空は、石に閉じ込められていたところを、三蔵法師らの助けによって石から解放され、天竺への旅の一行に加わります。悟空は、三蔵法師、猪八戒、そして沙悟浄との旅を通して、「仲間」という概念を学んでいきます。この「仲間」のことを、悟空は「なまか」と言います。新しく知った「仲間」という言葉を間違って覚えてしまったのです。第1話以降、すっと悟空は「なまか」と言っています。
 正直なところ、なぜ、しょうもない「なまか」という言葉を孫悟空にしゃべらせるのか、不思議に感じていました。普通に「仲間」と言わせればいいのに、と。
 しかし、今日、スーパーで「なまか!」と叫ぶ男の子を見て、少し分かったことがあります。それは「流行」ができる瞬間です。「流行って、こうやって始まるのか」と思い、少しだけ感動しました。
 「なまか」が流行語になるか否かは分かりません。しかし、ドラマ『西遊記』が人々に愛されるために、「なまか」というキャッチー(catchy)な言葉が機能しているのです。元来、私は流行語を馬鹿にしていましたが、今日は少しだけ勉強になりました。

<今日の一言>
catchy
覚えやすい; 魅力のある; 惑わすような; (質問・問題などが)引っ掛かりやすい.
(三省堂「EXCEED 英和辞典」)

耳あかの乾・湿を決定する遺伝子発見!

2006年01月30日 | 日記
 朝、始業前に会社のパソコンでインターネットをチェックしていると、2つのニュースに目がとまりました。

(1) 中国産キャベツから基準値超える農薬 8トン市場に(朝日新聞)
(2) 耳あかの型は1塩基が決定 乾燥タイプは“突然変異”(共同通信)

 現実逃避ということで、今回は(2)のニュースを紹介します。・・・ロールキャベツが心配。

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耳あかの型は1塩基が決定 乾燥タイプは“突然変異”

 乾燥したタイプと湿ったタイプの2つがある人の耳あか。どちらのタイプになるかは、遺伝情報を担うDNAの塩基配列の、たった1カ所の違いで決まることを新川詔夫長崎大教授(分子医療)らが明らかにし、29日付の米科学誌ネイチャージェネティクス電子版に発表した。
 実は、耳あかは本来湿っているもので、乾燥したタイプは耳あかではなく、単に皮膚がはがれたもの。乾燥タイプの人は耳あかが出ない“突然変異”で、日本人は約8割がこのタイプだという。
 新川教授らは、日本人126人の塩基配列を調べた。その結果、ある1カ所の塩基が変異した遺伝子を両親双方から受け継いだ人は「ABCC11」というタンパク質が合成されず、耳あかが出ないことを突き止めた。
 さらに、世界の33民族、計約3200人について調べたところ、耳あかの出ない人は日本を含む北東アジアに多く、南方や欧米、アフリカに行くにしたがい徐々に減ることも判明した。
(共同通信) - 1月30日6時3分更新
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 「ドライ」か「ウェット」かという話題は、高校の生物の授業で習いました。14年前ぐらいだったと思います。昔、授業で習ったことが科学的に解明されるとは・・・すごく興味深いニュースです。1箇所の塩基配列の違いだけ、というところが、非常にシンプルで美しいと思います。
 サスペンスなどでは血液鑑定の結果が事件の真相解明に役立つことがありますが、今後は、耳あかが「ドライ」か「ウェット」かということも真相解明に役立つかもしれません(ウソ)。

<今日の一言>
えんき【塩基】
(1)水に溶けたときに電離して、水酸化物イオンを生じる物質。また酸から水素イオンを受け取る物質。水に溶けるものはアルカリと呼ぶことが多い。赤色リトマス試験紙を青色に変え、酸と中和して塩と水とを生じる。電離度により、強塩基・弱塩基に区別する。さらに一般的には、陽子受容体あるいは電子対共与体を塩基と定義する。
(2)核酸などの構成成分である窒素を含む環状の有機化合物。プリン塩基とピリミジン塩基に大別され、前者にはアデニン・グアニンなど、後者にはシトシン・チミン・ウラシルなどがある。
(三省堂「大辞林 第二版」)

塩豚と白菜の煮物を作ったが塩辛かった

2006年01月29日 | 日記
 一昨日の朝に仕込んだ塩豚を使い、白菜と一緒にして煮物を作りました。塩豚を作るのは初めてです。ネット上にあったレシピを参考にして作ってみたのですが・・・

 からい(塩味が強すぎる)

 豚肉に染みた塩味が強すぎたため、想像以上に煮物全体が塩辛くなってしまい、普通に食べる事ができませんでした。薄味の料理の方がいいです。

<今日の一言>
はくさい【白菜】
アブラナ科の越年草。中国北部原産。明治初期に日本に渡来し、品種改良を経て明治末年頃に栽培技術が確立。葉は大形の長楕円形で、生育するにつれ互いにゆるやかに重なり合う。貯蔵性にすぐれる。漬物や鍋物のほか各種の料理に用いる。[季]冬。
(三省堂「大辞林 第二版」)

人はなぜ逃げおくれるのか―災害の心理学

2006年01月29日 | 
広瀬弘忠、集英社(集英社新書)、東京、2004

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地震や洪水、火災などの災害に遭遇した時、身をまもるために素早く行動できる人間は驚くほど少ない。現代人は安全に慣れてしまった結果、知らず知らずのうちに危険に対して鈍感になり、予期せぬ事態に対処できなくなっている。来るべき大地震のみならず、テロや未知の感染症など、新しい災害との遭遇も予想される今世紀。本書では災害時の人間心理に焦点をあて、危険な状況下でとるべき避難行動について詳述する。
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 本の題名と、表紙に書かれた上記に引用した紹介文が興味深かったため、本屋さんで衝動買いしました。
 実際に読んでみると、「なぜ逃げおくれるのか」という点に焦点は絞られておらず、災害発生のメカニズムから災害対策、そして復興に至るまで、災害全般に関することが書かれていました。災害全般に関する本は、それはそれで良いのですが、「なぜ逃げおくれるのか」という点について、もっともっと言及して欲しかったです。残念。本の題名と、本の中身に、まあまあ差があるように感じました。面白くないというわけではないのですが、期待はずれ。目次をよく読んでから買うべきでした。
 以上を踏まえて感想を書きます。災害対策を安心・安全の確保と置き換えると、私の仕事と関連があるように感じられました。この本の考え方は、大いに参考になる点がありました。

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 費用の投下効率だけで防災行動の是非を決めることはできない。防災は、単純に投下される費用に見あった即効をもたらさないからである。その意味では、見た目には割りに合わない投資ともいえる。
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 66ページに書かれたこの文章は、私が今、まさに会社内で悩んでいることと、まさしく同等の内容といえました。何か解決策を求めるというよりも、悪い言い方をすると、傷をなめあっているような感じ。

 理路整然と話が進められるのですが、話の詰め方に若干、あやういところがいくつかあり、説得力が落ちているのが残念でした。
 例えば、著者の大学のゼミで行なわれた極めて簡単な実験のことを紹介しています(143~145ページ)。そして、その紹介のあとに、「競争におくれをとることが破滅を意味するという状況の認識が、死傷者をだすパニックを誘発してしまう」と結論付けています。えぇ~!? 簡単な実験だけで、ここまで結論付けられるのか? しかも、その実験の結果は「結局のところ、この競争条件では、一人ひとりが取り出したビーズの数の平均は、単独条件で取り出した数を、かなり下まわったのである」というものだそうです。どれくらい下まわったのでしょうか。あいまいな印象を拭えませんでした。
 また、160ページには、「あるアメリカの地震学者は、この地震が、地震対策が進んだロサンゼルスやサンフランシスコで起こったのであれば、死者はほとんどなかっただろうと述べている」と紹介しています。「あるアメリカの地震学者」って誰なんでしょうか。
 さらに、188ページには、「阪神大震災のあった一九九五年は、日本のボランティア元年と言われる。私は、たまたま勤務先を一年間休むことができたので、かなり頻繁に神戸を訪れたが、被災者のために何か役に立つことをしたいとのぞむ善意のボランティアが、大震災の被災地を目指して日本全国から集まってきたのを見て、日本の社会の新しい変化に感銘を受けた。テレビなどのマスメディアやインターネットで、震災の惨状を知った高校生や大学生などの若者を中心に・・・(以下、略)」と書かれています。「インターネットで、震災の惨状を知った」とありますが、本当なのでしょうか。1995年当時、インターネットがテレビと同じように、そこまで普及していたのでしょうか。ちなみに、日本でMicrosoft Windows 95がリリースされたのは1995年11月23日です。1995年のインターネット利用人口は210万人。2004年末時点では7948万人です(総務省の統計から調べました)。1995年当時、インターネットを家庭で利用していた人はかなり限られた人でした。多分、記憶違いか、もしくはインターネットとパソコン通信を間違えているのではないかと思われます。ちなみに私がインターネットを個人で初めて利用開始したのは1996年でした。私が住んでいた、大学の男子寮では、インターネットをしている人は他にいませんでした。
 いくつかの例をあげてみましたが、著者が記憶をたどって書いている箇所が見られましたので、説得力が弱くなっているように感じました。残念。
 本の内容は、決して悪いわけではありません。いくつかの大事な考え方を学べました。「早期警報は重要だが、三振してもならない」(111ページ)は、非常に大切な考え方であると思います。人を安全に導くためには、精度が高く、間違いのない情報や指示が求められます。

THE 有頂天ホテル

2006年01月28日 | 映画
監督・脚本:三谷幸喜、出演:役所広司、日本、2006

 超豪華キャストが出演する、人気脚本家三谷幸喜の作品です。
 高級ホテル「ホテルアバンティ」では、大晦日に年越しカウントダウンパーティが催されます。そんなホテルで次々とトラブルが発生します・・・。
 かなり面白かったと思います。かなりたくさんの出演者がいます。群像劇のような体裁をとっています。映画の時間は136分ですので、コメディにしては少し長いような気がしますが、中身はかなり濃いです。登場人物それぞれのキャラクターの掘り下げよりも、それぞれの登場人物たちで進行される物語が、役所広司が演じるホテルの副支配人の新堂平吉を軸にして、どのように絡んでいくのか。話の構成が面白いと思います。
 最後に、YOUが演じる桜チェリーが歌う『If My Friends Could See Me Now』という歌がいいです。ここらへんは、『のど自慢』(監督・脚本:井筒和幸、1999)に感じた気持ちよさと同じであると思います。
 もうすぐ2月になるにもかかわらず、何かもう一回新年を迎えたような気分になりました。

最終兵器彼女

2006年01月28日 | 映画
監督:須賀大観、出演:前田亜季、窪塚俊介、日本、2006

 『リンダ リンダ リンダ』に主演していた前田亜季が主演の映画です。原作は高橋しんの漫画です。題名ぐらいは知っていたのですが、漫画の中身については全く知りません。よって、ほとんど予備知識なしで観ました。
 残念ながら、あまり楽しめませんでした。制作陣が何をしたかったのか、いまいち伝わってきませんでした。
 (1)前田亜季が演じる主人公「ちせ」が、兵器に変化するビジュアルを描きたかったのか? (2)「ちせ」と窪塚俊介が演じる「シュウジ」とのラブストーリーを描きたかったのか? (3)「ちせ」を改造した日本政府の理不尽さを描きたかったのか? (4)突然、戦争が始まってしまった世界。
 私は原作を知らないので上記の(1)から(3)ぐらいしか思いつかないのですが、制作陣が描きたかったものが3つのうちどれであっても、中途半端なような気がします。
 (1)であったとすれば、もっと「ちせ」が活躍するシーンを増やして欲しかったです。「ちせ」が活躍する戦争シーンは、なぜかほとんどが夜でした。原作を読むとその理由が分かるのかもしれませんが、この映画を観る限りは分かりませんでした。戦争シーンのCGを作るには、明るい昼間よりも、夜の方がリアリティを出しやすいためであると思います。怪獣映画と同じ理由です。「ちせ」の、機械の翼や銃器がデザインが美しかったので、非常に残念です。もっと明るいシーンを増やして、「ちせ」のビジュアルを強調して欲しかったです。
 (2)であったとれば、キャスティングに問題があったと思います。「ちせ」と「シュウジ」は高校生なのですが、窪塚俊介がどうみても男子高校生に見えないのです。窪塚俊介は1981年生まれですので、当然、一般的な高校生の年齢を超えています。前田亜季(1985年生まれ)のように童顔ではありません。ちょっと無理があるように思えました。しかも、残念ながら窪塚俊介の演技に難あり。やさしく「ちせ」に話しかけるシーンが何度かあるのですが、「シュウジ」から出てくるセリフがあまり上手ではありません。肝心なセリフが、観客には(少なくとも私には)伝わってきません。
 (3)であったとすれば、これも中途半端です。日本政府が、なぜ「ちせ」を兵器として改造したのか、まったく分からないためです。数多くいる日本人の中から、なぜ「ちせ」を選んだのか? 人間を兵器に改造するプロジェクトは、何が目的なのか? 色々な疑問に対する答えを、この映画は教えてくれません。これらの疑問を、あえて分からないようにするのも脚本の技法のひとつであると思いますが、映画の根幹に関わってくる疑問であると思います。もう少し、疑問に対する答えのようなものを示して欲しかったです。
 (4)であったとすれば、ちょっと感情移入しにくいものであると思います。映画の中では、「ちせ」はウォークマンのようなものを使って音楽を聴いています。そのウォークマンが、MDでもCDでもメモリータイプのものでもなく、なんとカセットテープなのです。また、「ちせ」が「シュウジ」の誕生日プレゼントに用意したものは、音楽を録音したカセットテープなのです。高校生が音楽を聴くためにカセットテープを普通に利用しているということは、2006年よりも前の時代であると思います。原作は、2000年から2001年に連載されていました。原作の中では、カセットテープが登場したのでしょうか? カセットテープが登場した瞬間、ちょっとだけ時代のズレを感じてしまいました。今時の高校生って、カセットテープを普通に使ってるのかな? 私の感覚のスレなのでしょうか。
 以上、ずらずらと気になった点を書き綴ってきました。正直なところ、原作が好きな人ならば楽しめるかもしれませんが、私にはちょっとつらい内容でした。

フライトプラン (FLIGHTPLAN)

2006年01月28日 | 映画
監督:ロベルト・シュヴェンケ、出演:ジョディ・フォスター、アメリカ、2005

 ジョディ・フォスターが大活躍の映画でした。正義の味方がジョディ・フォスターしか存在しない作品でした。ジョディ・フォスターのためだけの作品でした。
 物語の舞台は最新のジャンボジェット機の中です。ジョディ・フォスター演じる主人公は、6歳の娘と一緒にこの飛行機に乗ります。離陸後、ふとしたことから娘の姿が消えます。主人公は娘を探しますが、乗務員や客の誰一人として、その娘を見た者はいません。主人公は大騒ぎして娘の捜索を乗務員たちに要請しますが、周囲の人は、主人公のことを気の狂った精神病患者であると判断します。娘は本当に飛行機に乗っていたのか?
 中盤までのあらすじは上記の通りです。ここまでの情報は、この映画の予告編から得られます。実は、これだけの情報で、この映画のどんでん返しを充分に予想できます。予告編を観た方にとっては、非常に残念な作品であったものと思います。
 映画のラストに用意されているのは「娘は飛行機に乗っていた=主人公が正しかった」もしくは「娘は飛行機に乗っていなかった=主人公が間違っていた」という2つのパターンしかありません。この2パターンしかないということについて、映画の客は、物語の3分の1が終わったぐらいから無意識のうちに気が付きます。そして、残りの3分の2を見ている間に、どちらのパターンに対しても心の準備が出来てしまいます。そして、どんでん返しがどちらに転んでも、あまり驚きません。『シックス・センス』(監督・脚本:M・ナイト・シャマラン、1999)が凄かったのは、ラストのパターンが客には予想できないものであったからです。『フライトプラン』は2パターンしかなく、しかも予告編に情報を盛り込みすぎていたため、2パターンのうち、どちらに転ぶかは充分に予想できました。残念。

VISAのポイントプレゼントの万歩計

2006年01月28日 | 日記
 VISAカードのポイントが貯まったので、先週、景品(ワールドプレゼントと言います)を応募しました。応募した景品は万歩計です。600ポイント貯まっていたのですが、これといって欲しいものがなかったことと、万歩計を持っていなかったこと、そして2月から順次有効期限が切れていくポイント高が大きかったことが、万歩計を選んだ理由です。楽天市場で調べてみたところ、この万歩計は1500円のものでした。こんだけカードを利用して、景品が1500円なのか。ちょっと損した気分です。世の中には、もっとバンバンとカードを利用する人がいるんでしょう。
 今日、その万歩計が家に届きました。何か、色んな機能が付いているようです。電池を使う、デジタル式の万歩計です。10万歩まで測定できます(十万歩計だ!)。歩幅をあらかじめ入力しておくことにより、歩いた歩数だけではなく、距離も測定できます。消費したカロリーも測定できます。
 私が子供の頃に目にした万歩計は、このような機能はありませんでした。カチカチとカウントしていくものでした。歩いたときの衝撃の強さによって、カウントされるときと、カウントされないときがあるような代物でした。よって、私は、子供の頃から万歩計を信用していませんでした。
 今回、届いた万歩計を見たところ、少し信用しても良さそうなものでした。明日から、ちょっとだけ試してみようかと思います。

<今日の一言>
まんぽけい【万歩計】
腰につけて、歩いた歩数を数える度数計。商標名。
(三省堂「大辞林 第二版」)

DVDで『ロック、ストック~』を再視聴

2006年01月27日 | 映画館以外で観た映画
 昨年の終わりに購入したDVD『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』を観ました。大好きな映画の一つです。日本で公開されたのは1999年でした。制作は1998年のようです。2006年となった今、観てもまったく古さを感じさせません。
 ガイ・リッチーが監督と脚本を担当しています。見所が満載なのですが、なんと言っても物語の構成が芸術的です。登場人物がめちゃくちゃ多く、いろいろな話がゴチャゴチャと入り組んでいるのですが、最後は見事に収束されてしまいます。その収束のされ方が、気持ちいい!!
 登場するキャラクターたちには、いまいちピリッとしない緩い性格の人たちが多く、そんな人たちが何となく犯罪を犯していく姿が、とてもユーモラスです。みんな、どこか感覚がずれているのが笑えます。ちょっとずれたギャグ感覚が、ガイ・リッチーは卓越しているのであると思います。
 映像感覚も非常に新しく、8年前の映画とは思えません。カメラの早回し・遅回し、そして絶妙のカメラアングルで、映像をリズミカルに演出しています。
 どちらかというと、同じくガイ・リッチーが監督した『スナッチ』の方が日本では有名ですが、私は『ロック、ストック~』も好きなのです。オススメです。未見の人はぜひ観てください。
 ちなみに、この映画の原題は、「LOCK, STOCK & TWO SMOKING BARRELS」といいます。やたらと長い題名ですが、映画を観終わった後、この映画には、この題名しか考えられない、という気分になります。
 家の本棚にあった研究社の『リーダーズ英和辞典』第1版で調べました。「lock」は(銃の)発射機構・安全装置、「stock」は銃床、「barrel」は銃身という意味です。そして、「lock, stock and barrel」は、銃の各部みな、ということになり、なにもかも含めて・全部・一切合財という意味になります。
 この言い回しに、映画の中で重要な存在となる「2丁の銃」、そして先から煙を出すイメージを加えて、「LOCK, STOCK & TWO SMOKING BARRELS」という題名が出来上がります。なんとオシャレで、カッコイイ題名なんだ!! 題名にも惚れた。

<今日の一言>
しゅうそく しう―【収束】
(名)スル
(1) おさまりがつくこと。収拾。
  「争いが―する」「事態は―に向かった」
(2) 〔数〕
 (ア)数列の項がある一つの有限確定の値にいくらでも近づくこと。
 (イ)無限級数の和が有限確定の値であること。
 (ウ)ある変数の値がある一つの有限確定の値にいくらでも近づくこと。
 (エ)点列の項がある一つの定点にいくらでも近づくこと。収斂(しゆうれん)。
  ⇔発散
(3) 「集束」に同じ。
(三省堂「大辞林 第二版」)

受験シーズンの食べ物

2006年01月26日 | 日記
 1月23日の節分用の巻き寿司のときにも書いたのですが、食品業界にとってイベント事は重要です。
 受験シーズンも食品業界に取り込まれてしまいました。昔は、「とんかつを食べて勝つ」という言葉があり、今も同じであると思います。しかし、最近はお菓子に験担ぎ(げんかつぎ)の機能が移ってきているようです。
 もともとは、「きっと勝つとぉ」という福岡弁になぞらえて、九州地方の受験生のあいだでネスレ・ジャパンの『キットカット』の人気が出たことが始まりと言われています。この現象をネスレ・ジャパンが認識したのは1999年です(毎日新聞、2005年12月23日)。意外と古い。
 正確には記憶していないのですが、私がこのことを知ったのは2003年頃だったと思います。小さなチョコレートに思いを託す、新しい形の「お守り」なのかなあ、と思いました。必死な受験生本人たちに対して失礼を承知でいうと、ちょっと可愛らしい現象のように見えました。私が受験生の頃は、「きっと切られる」という意味で、『キットカット』はタブーでした。そのため、『キットカット』現象が、よけいに新しい、今時の現象のように感じられました。
 この受験シーズンを2005年の冬、「験担ぎ食品」として、各社が商品を投入してきました。私がスーパーで目にした代表的な商品は、次の3点でした。

 明治製菓『カール』→『ウカール』
 明治製菓『ハイレモン』→『ハイレルレモン』
 東ハト『キャラメルコーン』→『カナエルコーン』

 他にも、かまぼこなど、お菓子だけではなく、様々な食品が売場に並んでおり、「験担ぎ商品」コーナーを作っているスーパーもあります。受験生や、その家族が食品業界の食い物にされているように見えます。はっきりいって、醜い現象のように感じます。「受験生のみんな、私たち食品会社は、がんばる君たちを応援しているヨ!」というスタンスが醜いです。受験生の方々は、このような業界の動きに惑わされないようにしてほしいと思います。もちろん、楽しみの一つとして商品を購入するのはOKです。
 上記を書いた後、受験シーズンの頃、私が何を食べていたのか思い出してみました。しかし・・・「大学試験の前日の夕飯のメニューは何であったのか」と、11年前の記憶をたどってみましたが、思い出せませんでした。母が何を作ってくれたのか・・・。当時はブログもなく、日記をつける習慣も私にはありませんでした。こういうことって、ちゃんと覚えておかなければならないなあ、と思いました。
 今の受験生は10年後に、『キットカット』や『ウカール』を食べた記憶を思い出すでしょう。しかし、そんなことよりも、家で食べた食事を覚えておいてほしいと強く思います。食品業界の戦略よりも、母の作った料理の方が、よっぽど重要なはずです。

レジェンド・オブ・ゾロ (THE LEGEND OF ZORRO)

2006年01月25日 | 映画
監督:マーティン・キャンベル、出演:アントニオ・バンデラス、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、アメリカ、2005

 面白かったです。時代劇のような趣と、痛快アクションの要素が合わさったような映画でした。ご都合主義のストーリーや展開が多々ありますが、何も考えずに観るには、ちょうどいいと思います。
 前作『マスク・オブ・ゾロ』は7年前になるんですねえ。時の流れは早いです。前作がかなり好きでしたので、今回の『レジェンド~』は非常に楽しみにしていました。
 前作よりも、もっともっと痛快な映画になっていたと思います。一番驚いたのは、主役のゾロ(アントニオ・バンデラス)と、その妻のエレナ(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)だけではなく、ゾロとエレナの息子のホアキン(アドリアン・アロンソ)も大活躍することです。
 子供を実写映画で活躍させるなんて、いまどきの映画では非常に考えにくいことであると思います。昔の怪獣映画では、普通の子供が怪獣掃討作戦の司令室にいることがあります。「人類の命運を分ける大事な作戦司令室の中に、何でわけの分からない子供がいるねん」と、心の中で突っ込みを入れたことがあります。実写映画の中で子供を活躍させるのは、作品の中のリアリティを著しく失わせることになるため、リスクが高い方法であると思います。
 今回の『レジェンド~』では、まったく逆の発想で、ゾロ、妻、息子の3人が大活躍します。詳しくは分からないのですが、ディズニーとピクサーのCGアニメ『Mr.インクレディブル』と同じ発想であると思います。『Mr.インクレディブル』をぱくっているという指摘ではありません。実写映画にも関わらず、子供が活躍しても違和感のないくらい、作品が痛快に仕上がっていることに驚いているのであります。
 子供が登場することによって、前作『マスク・オブ~』での良い点が、見事に引き継がれています。『マスク・オブ~』の物語の前半では、もうすぐ現役を引退する年老いたゾロが、弟子(アントニオ・バンデラス)をとり修行させます。そして、物語の後半では、ゾロから技と正義の心を教わったアントニオ・バンデラスが大活躍し、見事に「ゾロ」が受け継がれます。
 「ゾロ」という正義の象徴が代々受け継がれるという点がとても好きです。今回の『レジェンド~』では、ゾロの息子が登場することにより、その要素が生かされていると思います。面白かった~。

ヘレンって・・・

2006年01月25日 | 日記
 夜、映画館へレイトショーを観に行きました。お目当ては『レジェンド・オブ・ゾロ』です。私の家から映画館まで、急ぎ足で歩いて20分ぐらいかかります。夜中で、気温が若干暖かめでしたので、星空の下をテクテクと歩くことにしました。
 映画館に着き、予告編を観ていると、ある作品が目に留まりました。それは、『子ぎつねヘレン』という映画です。北海道を舞台に、目と耳が不自由なキタキツネを育てる少年と家族の絆を描く感動の物語です。

 ヘレン

 私のような関西人にとって、ヘレンといえば、真っ先に頭に浮かぶのは西川ヘレンです。大げさではなく、本当です。よって、ヘレンという名前は、子ぎつねの呼び名としては違和感を感じます(笑)。

<今日の一言>
きずな きづな【▼絆/▼紲】
(1) 家族・友人などの結びつきを、離れがたくつなぎとめているもの。ほだし。
  「―を断ち切る」
(2) 動物などをつなぎとめておく綱。[和名抄]
(三省堂「大辞林 第二版」)

ライブドアショック

2006年01月24日 | 日記
 堀江貴文さんが逮捕されました。ライブドアの粉飾決算に関する報道が熱を帯びています。昨日は、テレビ局では通常の番組から変更して、特別番組を放送する局もありました。法には触れているのやろうけど、粉飾決算って、こんなにメディアで取り上げられるほど重大な事件なのでしょうか。もっと重要な事件が、他にもあるように感じるのですが・・・私の感覚がずれているのでしょうか。
 というように感じていたところ、本日、配信されてきた有料メールマガジン『ガッキィファイター』(日垣隆)にも、この事件が取り上げられていました。

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今回の容疑は、起訴されても執行猶予がつくことがほぼ確実な「懲役5年以下」の経済事件です。
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(私は法律や経済には疎いので、タイムリーな時期に、欲しい情報が配信されてくる『ガッキィファイター』は、本当にありがたい存在です)

 正直なところ、私は堀江貴文さんが好きではありません。直接お会いしたことはありませんが(当たり前やろ)、おそらく価値観が違う人だろうと思っています。しかし、堀江さんを弁護するわけではないのですが、今回の検察の行動とマスコミの報道の方が、日本の経済、ひいては日本国民に対する害悪が大きかったのではないか、と感じています。
 私は株をやっていませんし、マネーゲームをするような余裕もありませんし、才覚もありません。今回、損をされた方に対しては失礼なのですが、「俺は関係なくて良かった」と思っています。
 ちなみに、「昨年、細木数子がテレビ番組において堀江さんと対談した際に『ライブドアの株価は5倍になる』と占っていた」との情報が、ABCラジオの『誠のサイキック青年団』にて紹介されていました。さすがサイキック。

<今日の一言>
がいあく【害悪】
他の害となる悪い事柄。害毒。
「世に―を流す」「―の根を断つ」
(三省堂「大辞林 第二版」)

節分用の巻き寿司は

2006年01月23日 | 日記
 スーパーやコンビニなどで、節分の際に食べる巻き寿司の予約受付が、私が住んでいる四国の愛媛県でも大々的に行なわれています。節分用の巻き寿司は、私の出身地である関西の専売特許と思っていたので、ちょっと違和感を感じます。
 食品業界では、イベント事が重要です。クリスマス、土用のうなぎ、バレンタインデー、父の日など、さまざまなイベントを食品業界は取り込んでいっています。どうやら節分も取り込まれつつあるようです。
 この巻き寿司を「恵方巻き」と呼ぶそうです。出身地の文化なのですが、そんな名前があるなんて、今年まで知りませんでした。地域の「美味い食べ物」が全国に広がっていくのは良いのですが、地域の「文化」が全国に広がってしまうのは、あまり好きではありません。地域の特色がなくなってしまうからです。「日本全国に、いろいろな種類のお雑煮があることが面白い」のと同じで、「節分のときに巻き寿司を食べるおかしな地域がある」ということが良いのだと思います。
 昔から毎年、節分のときには巻き寿司を食べる人は構わないのですが、今年、初めて食べる家庭では、何を思いながら、無言で丸かぶりするのでしょうか。ちょっと気味が悪い。

<今日の一言>
えほう【恵方】/ えはう【▽吉方/▽兄方】
陰陽道(おんようどう)で、その年の干支(えと)に基づいてめでたいと定められた方角。その年の歳徳神(としとくじん)のいる方角。明きの方。きっぽう。
(三省堂「大辞林 第二版」)

容疑者Xの献身

2006年01月22日 | 
東野圭吾、文藝春秋社、東京、2005

 大人気作家、東野圭吾さんの作家生活20年の作品とのことです。2005年のミステリー大賞、直木賞など、各賞を総なめにしているように思えます。めちゃくちゃ面白かったです。 一気に読んでしまいました。
 ミステリーですで詳しく書きませんが、人物描写がリアルに感じました。登場する人たちが、本当にリアルです。感情移入できました。
 ラストのどんでん返し、つまりラストで明かされる事件の真相は、はっきりいって全く予想できませんでした。私がミステリーに慣れてないことが原因かもしれなせんが、予想できなかったので「完敗」と思いました(そりゃ、作家生活20年の人に、オレなんかが勝てるわけないでしょ)。
 そして最後に残る感情は、切なさです。切ないなあ、この物語は。切なさにも「完敗」です。
 ちなみに東野圭吾は「ひがしのけいご」と読みます。私の周りでは「とうのけいご」と言っている人が何人かしました。なんで勘違いしているんやろう? 先日放送されたラジオ番組『誠のサイキック青年団』でも、北野誠さんが「とうのけいご」とおっしゃっていました。何か、情報のソースがあるんかなあ。