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苦難の時にこそ、われわれは隣人に対して寛大であらねばならない。そうしていれば世界はわれわれにとって寛大なものになるはず。

帰国4日目~読書と睡眠

2008年09月30日 | 日記
 ひたすら読書と睡眠の1日でした。岡嶋二人の『どんなの上手に隠れても』(講談社文庫)、Jamais Jamaisの『B型自分の説明書』(文芸社)、伊坂幸太郎の『ゴールデンスランバー』(新潮社)、岡田斗司夫の『「世界征服」は可能か?』(ちくまプリマー新書)の4冊を読了。
 『どんなの上手に隠れても』を読み、あらためて岡嶋二人の“手慣れた感”を再確認しました。必死な感じが読者に伝わってこないほど、手慣れた文章です。読みやすく、しかもおもしろい。“手慣れた感”は、個人的にはあまり好きではないのですが、ついつい読みたくなります。
 『B型自分の説明書』は、最近日本で話題になっている本ということでしたので、帰国した際に読もうと決めていました。血液型や星座などによる占い(というよりも心理分析?)は、今回のように何年に1回かヒットが出ますね。本屋には類似本がいくつか並んでいました。それほど興味がある訳ではないのですが、血液型や星座に関する話題は嫌いではありませんので、読んでみました。
 『ゴールデンスランバー』は伊坂幸太郎の最新作ですかね。伊坂幸太郎作品が好きなので読みました。文体、物語の構成、予言者っぽい登場人物が好きなのだと想います。今回の作品のキーワードは「信頼」。信頼の強さを扱っていました。それゆえに青臭く感じるところもあるのですが、全体的にはおもしろく読む事ができました。車のバッテリーの交換のシーンについてはご都合主義的で賛否が分かれるかもしれませんが、私は好きですね。伏線の回収の仕方が好きなのかなあ。
 『「世界征服」は可能か?』は大きいお友達(笑)が楽しめそうな本でした。様々なアニメや特撮映画などで悪の組織が目指す「世界征服」について考察した本です。支配者層と従属者層について触れた第4章が一番おもしろかったです。『機動戦士ガンダムF91』に登場する敵組織「クロスボーン・バンガード」が掲げた「コスモ貴族主義」(人の上に立つべき者は、人々の規範となるような高貴な精神を持つ者でなければならないとする思想)は、映画と小説の公開当時(確か1991年)、とても興味を持った記憶があります。
 今日の昼食は天下一品でラーメン。久しぶりに食べましたが、やっぱりうまいです。こってり系のラーメン(いわゆる日式ラーメン)は中国で人気があるので、蘇州にお店を出してくれないかなあ。551の豚まんも食べました。私に取って、豚まんといえば551です。変わらない味がうれしいです。
 だらだらと寝たり本を読んだり。こういう休日が一番ぜいたくかも。

帰国3日目~かつ丼、かになどを味わう

2008年09月29日 | 日記
 朝、同期の家を出発。電車に乗り、またまた移動です。今日は「愛媛→瀬戸大橋経由→神戸→大阪→実家(兵庫)」です。昨日は広島から愛媛まではバスに乗り、しまなみ海道を通りました。今日は瀬戸大橋です。天気が良くなかったため、両方とも瀬戸のきれいな景色を楽しめず、少し残念でした。
 神戸の三宮に到着。お目当てはカツ丼です。蘇州にある日本料理屋でカツ丼を食べ歩いたのですが、結論としてはおいしいカツ丼に出会うことはありませんでした。やはり日本で食べなければならない料理なのでしょうか。安く旨いかつ丼屋が三宮にあるので、そこに行ってきました。かつの厚さ、卵への火の通り方、甘辛い出汁との一体感。うまかったです。
 その後、時間を置いて、餃子屋さんへも行きました。皆さんはどのようなイメージを持っているのかわからないのですが、私は神戸といえば餃子というイメージを少し持っています。おしゃれな街というよりも、少し薄暗い路地もあり、ごみごみしたところもある街というイメージです。おいしい餃子も食べることができます。よく行くお店は狭くて汚い感じなのですが、味はよいです。焼き餃子を久しぶりに食べましたが、水餃子とは違ったうまさを楽しめました。
 三宮ではハンズやロフトへ行き、蘇州で買えないものを物色。ベッドで寝転んで本を読む時に便利な小型ライト、お目当てのほぼ日手帳などを購入。無事に購入できて良かったです。
 途中、喫茶店などで読書。歌野晶午の『葉桜の季節に君を想うということ』(文春文庫)を読了。謎解きというよりも、人物設定に関する騙された感あり。うまいというよりも、ずるいという印象がありました。それはそれで楽しめましたけど。高校生のキヨシについては、反則ギリギリ(笑)。もう一回、読んでみるといろいろと楽しめるのかなあ。
 大阪では弟と待ち合わせ、かに料理専門店へ行きました。かには旨いですねえ。コースでいろいろと食べたのですが、刺身と焼きガニが最高でした。焼きガニは、かにの甘みやうまみを凝縮したような感じで、かにの最高の料理方法かもしれません。かにすきのあとの雑炊も最高でした。かにから出る出汁は、本当にすごいです。

帰国2日目~愛媛での飲み会

2008年09月28日 | 日記
 昨日に引き続き、今日も朝の4時に起床。始発の電車に乗り、いざ出発。目指すは愛媛県です。日本に居た頃の会社の同僚たちとの飲み会のためです。こんなに朝はやい時間に出る必要はなかったのですが、少しぶらぶらしたいと思いましたので移動時刻を早めました。
 今日は「実家(兵庫)→大阪→広島→愛媛」という経路です。割と使い慣れた経路でしたので迷う事無く無事に到着。半年ぶりの訪問です。意外と「なつかしい」という感情はわいてきませんでした。半年ぐらいでは、そういう感情はわいてこないようです。
 愛媛では、住んでいた頃によく行った映画館や喫茶店へ行きました。映画館では、ちょうど「20世紀少年」が上映されておりました。観ることはできないとあきらめていましたので、ラッキーでした。私が好きな役者さんがたくさん出演しており、なかなか豪華なキャストです。ケンジ役の唐沢さんは、続編(おそらく第3弾)で、どんなヒゲ面になるのか楽しみです。ちょっと想像できないです。フクベエ役は、なんかピッタリはまっている感じでした。今後、続編でどのような感じになるのか楽しみです。
 喫茶店では、ゆっくりと読書をしました。一橋文哉の『三億円事件』(新潮文庫)を読了。三億円事件については、事件の名前はよく知っているのですが、具体的にどのような事件であったのかはよく知らなかったため、勉強の意味を混めて読みました。本を読み終え、事件当時、日本中が盛り上がった理由がよくわかりました。
 夜は飲み会。段取りしてくれた同期は、和食の店を用意してくれていました。瓦焼きの店です。熱く熱した瓦の上に食材を置き、焼いて食べます。瓦でも、なかなか上手く焼けるものなんですね。網の上ではすぐ焦げてしまうような薄切りの肉は、瓦で焼く方が適しているのかもしれません。肉を焼き、他には刺身も食べられました。愛媛は魚がおいしい土地ですのでありがたいです。この店でとろろごはんも食べる事ができたのは、嬉しい誤算でした。メニューに載っていましたので思わず注文してしまいました。おいしい料理に加え、久しぶりの仲間との会話も楽しく、あっと言う間に時間が過ぎてしまいました。和食、最高dす。
 宿泊は同期の家で。気持ちよく迎えてくれて、助かりました。『ガキの使い』も観ました。山ちゃんの歌劇団最高でした。みなさんに感謝です!

帰国1日目~無事に帰国

2008年09月27日 | 日記
 朝の4時に起床。目覚まし時計を止めながら、「無事に起きれた」と安堵しました。
 私は、今日から少し長めの連休です。この連休を利用して日本へ帰国することにしました。今日はその移動日にあたります。一番の心配は寝坊せずに起きられるかということだったのですが、無事に起きられました。
 今日の移動経路は、「蘇州→上海浦東空港→関西国際空港→大阪→実家(兵庫)」とい経路です。蘇州→上海の移動は、車を一台チャーターして、会社の同僚らと私を合わせ3名で移動しました。車は運転手付きです。3人いるおかげでバスで移動するのとそれほど変わらない値段で運転手付きチャーター車を利用できました。車内の座席も座り心地もよく、それほど疲れませんでした。バスですと狭い車内でじっとしていなければならないので大変です。今日はリッチな気分です。高速道路で渋滞に巻き込まれ、ヒヤヒヤしたのですが、無事に時間通りに空港に到着しました。
 土産を少しだけ買い足した後、今日は上海浦東空港の第2ターミナルから出る飛行機に載りました。飛行機も無事に飛んでくれて、日本へ戻って参りました。
 関空内には当然日本語のアナウンスが流れています。なぜかホッとしました。肩の力が抜ける感じです。税関の申告も無事に何事もなく通過。出口ゲートを通ると、そこは日本。当たり前ですが嬉しくなりました。
 関空のビル内にあるお好み焼き屋へ行き、モダン焼きを注文。店員さんのサービスの良さに感動。中国と日本は違うなあ、と感じました。
 その後、無事に実家へも移動し、ゆっくり休みました。晩飯は、さんまの塩焼き、がんもの煮物、栗ごはんなど。うまい!!! 中華料理ばかりの私にとってはありがたい夕食でした。弟に勝っておいてもらった『PLUTO』の第6巻を読み、すぐに寝てしまいました。

明日から連休!!

2008年09月26日 | 日記
 中国の国慶節という祝日に関係して、私の会社では長期連休です。なんと9月27日から10月5日までの9連休です!! 社会人になって、このような長い連休は初めてでして、非常に喜んでいます。しかも今回の連休では日本へ帰国します。半年振りに日本へ帰りますので楽しみですね。いろいろと買い物をしたり、日本の食べ物を食べたいです。

来年用の手帳の購入予定! ほぼ日か、「超」整理手帳か、それとも

2008年09月25日 | 手帳・文房具
 もうすぐ10月になります。日本では本格的な手帳シーズンの到来ですね。私はこのシーズンが大変好きです。10年以上前から手帳好きになってしまい、毎年何冊か手帳を購入し、あれこれと眺めて楽しむ季節です。結局、1年間に使う手帳は1冊だけなのですが、新しい年が始まると手帳は店頭から姿を消しますので、この時期にいくつかの候補を購入しておいた方が無難なんです。
 2008年は、ほぼ日手帳を使用しました。去年の10月から会社の大きなプロジェクトに参加することになり、ルーチンワークがなくなったため、ある程度記入スペースの広い手帳が必要になりまして、ほぼ日手帳を使用し始めました。結果的に、この選択は非常に良い結果となり、スケジューラーとしても、日々の記録としても大いに活躍してくれました。ほぼ日手帳に記した記録のおかげで、今年は少なくとも10回以上は助けられました。
 かれこれ、たくさんの種類の手帳を使用してきましたが、今では完全に落ち着いています。大きな選択肢としては、ほぼ日手帳と「超」整理手帳です。個人的には「超」整理手帳の設計思想が最も好きでして、性格にも合っております。しかし、現在の仕事内容を考えますと、ほぼ日手帳ぐらいの記入スペースも必要です。ほぼ日手帳はA5サイズ版も登場したようですが、これは大きすぎるので不要ですかね。
 日本に帰国した際には、文庫サイズのほぼ日手帳と「超」整理手帳の両方を購入して中国へ持って帰る予定です。他にはロフトの手帳売り場を眺めて、気になった手帳をいくつか購入したいと思っています。
 毎年、自分で思うのですが、無駄遣いだなあ、と反省しています。けど楽しい……。

役所対応でバタバタ

2008年09月24日 | 日記
 とある食品工場の許認可関係の仕事のため、朝から役人さんの対応で追われていました。結構、ヘトヘトです。しかし国慶節の休み前にこの仕事を終えられてよかったです。あと2日出社すれば連休が待っています! 楽しみです!

Internet Explorerの調子が悪い

2008年09月23日 | 日記
 今週になって、Internet Explorerの調子が悪くなりました。今週初めに、気がつかない間に、何かのソフトが自動アップデートされており、そのアップデート以降に調子が悪くなりました。1日に何回も勝手に止まってしまいます。自動アップデート機能は、あまり好きではありません。何が原因なのだろうか……。今は、Google Chromeを使っています。快適!

自民党と民主党の党代表が決まりました

2008年09月22日 | 日記
 昨日、民主党代表に小沢一郎氏が再任され、本日、自民党総裁に麻生太郎氏が選出されました。いよいよ総選挙へ向けてスピード感が出てきました。海外在住の日本人には投票権があったんだっけ? 1年ぐらい前に何かで読んだことがあったのですが、中身を忘れてしまいました。2007年の参議院選挙以上に手に汗握る選挙です。ぜひ参加したいのですが、願いが叶わないかもしれないなあ。
 小沢一郎氏は無投票による3選でした。無投票当選の民主党代表選を自民党議員や各マスコミが批判していましたが、私から言わせてもらえれば、選挙ごっこに明け暮れていた自民党の方が罪が深いです。どうせ民主は小沢氏、自民は麻生氏で決まりだったのですから、無用な時間と労力を費やすのは無駄です。「政策論争で開かれた総裁選」とは、内外に対するアピールとしか感じられません。
 福田総理が辞任した時点で総裁選を実施するとは、国民を愚弄するにも程があります。こいつら、いい加減にしろよ、と言いたくなりました。総裁選をする前に総選挙を行なうことが筋であると私は思います。
 自民党総裁選について、これまであえてブログの記事には取り扱いませんでした。ブログに書き、その記事を誰かが読むと、それは自民党の思う壺だからであります。メディアで取り上げられれば取り上げるほど、自民党は得をすることになります。私が書いているブログはメディアというようなものではございませんが、自民党の思惑に入り込むたくありませんでしたので書きませんでした。
 小泉政権では戦後の日本政治史上最大の汚点というべきイラク戦争のアメリカ支持を打ち出し、大量破壊兵器を持たない国にダメージを与え、混乱に陥れてしまいました。小泉政権時に「国益にかなう」ということでアメリカ支持の人が周りに増え、私は少し恐怖を覚えました。続く安部総理は空回り状態で自爆。福田総理は、空気を読む力を抜群に発揮して、昨年の麻生優勢の情勢の中にヒョッコリ出てきて総裁に選出されてしまいましたが今回の事態となってしまいました。これって、どうなんでしょうか。罪に問われないのか? と思ってしまいます。
 日本の現在の状態をすべて政治の責任にするには酷ですし、結局は有権者の責任であり、国民の責任であります。あふれるような膨大な情報を見極めて、投票できる方は投票してほしいと思います。
 小泉、安部、福田と続いた政権とそれを支えた自公政治を罪に問うことはできないと思います。罪なのか否かを決めるのは、総選挙の結果しかありません。

悪夢探偵2の予告編が見れます!

2008年09月21日 | 日記
 『悪夢探偵2』の予告編をYouTubeで見られるようです。日本向けの予告篇ではなく、外国向けの予告編がアップされているようです。直リンクするとアレなんで、YouTubeで「悪夢探偵」というキーワードで探してみてください。私は映画館では観ることができませんので、DVDで観ることになると思います。楽しみですねえ。

中国っぽい空気感の写真

2008年09月20日 | 日記
 土曜日でしたが今日は午後から出社。貴重な休みが半日なくなった……。せっかくですので、アポをとった役人さんとの待ち合わせ場所で待っているときに、町の写真を少しだけ撮影しました。何となく中国っぽい空気が漂っていて、気に入っています。 



 比較的、近代的な大きな道路ですが、建物の色やガードレールに中国っぽさが感じられます。細かいところを見ますと、いい意味で日本とは違うなあ、と思います。





 正式名称は知らないのですが、自転車式のタクシーです。エッチラオッチラと自転車を走らせています。町中ではよく見かけます。まだ乗ったことがありませんので、一度試してみたいと思います。





 道路掃除のおばちゃんです。暑い日中、麦藁帽子をかぶって道路のゴミを拾っています。けっこう交通量の多い道路の真ん中へも歩いて行き、何食わぬ顔でゴミを拾っています。強いなあ。おかげできれいな道路が保たれています。

汚染米事件について、冷静かつ科学的な新聞報道を求めます

2008年09月20日 | 日記
 今日は土曜日ですが、午後から出勤しました。中国の役人さんとの折衝のためです。中国で発生している粉ミルク事件の関係で、中国の食品関係の役人が忙しくなり、時間の都合がとれないため、土曜日にアポイントをとることになりました。かなりピリピリしていますね。
 役人さんは「日本でも米に関して問題が起きているのだろ」と言っていました。粉ミルクと米の問題を一緒にしてほしくないなあ、と思いましたが、口には出しませんでした。中国語できないし。
 今回の汚染米の事件については、食品業界にいる者にとっては絶対にやってはならないことですし、許されないことです。そのことは充分踏まえているうえで、以下のように書いてみました。本当に大切な論点がかすんでいるように思えたためです。

 相変わらずなのですが、日本では食品事件が発生すると、「安心」と「安全」を混同している新聞記事が大量に乱発されます。
 このブログでも何回も何回も書いていますが、「安心」と「安全」は異なる概念です。日本では近年、これらの2つの言葉を「安心・安全」と一緒にして使うことが多いのですが、意味が違いますので注意しなければなりません。簡単な判別方法は、「安心」の反対は「不安」、「安全」の反対は「危険」というように、反対の意味にあたる言葉が何であるかを頭に思い出せば、「不安」と「危険」をキーワードにして、新聞記事を読むことができます。
 今回の事件では「汚染米」と呼ばれている米が「安全」なのか「危険」なのかが、読者にとって最も大事なポイントになってくると思います。読者が最も知りたい情報は、「安全」か「危険」か、ということであると思います。実はこの点についてはっきりと書いている新聞記事は驚くほど少ないです。一番大切なポイントなのに。
 社説レベルでは、全国紙のうち、読売新聞が≪問題の汚染米が、健康に影響する可能性は極めて低いとされる。食への信頼が裏切られた事実は重いが、過剰反応は禁物だ。消費者は冷静に対応してほしい。≫、産経新聞は≪不正転売されていた汚染米については、専門家の多くが「汚染濃度が公表のレベル程度であれば、深刻な健康被害を起こす可能性は極めて低い」と指摘している。健康被害の追跡調査は今後も怠ってはならないのは当然のことであるが、何より求められるのは消費者側の冷静な対応である。≫と書いており、一歩引いた姿勢であることが分かり、少しだけ好感を持ちました。
 他の多くの記事には、米の業者や農水省の体質や検査体制の不備を非難している中、たくみに汚染米の危険性を暗示させる文章を挿入しておりました。これでは、市場に出回ってしまった汚染米が「安全」なのか「危険」なのか、というポイントが分りません。役所の体質や検査体制に不備があったことは否定できませんが、流通してしまった汚染米の安全性も同じように否定できるのでしょうか。区別して考えることはできないのでしょうか。
 米についていた汚染物質の長年の蓄積が心配、という論調もありますが、この新聞記者は何も勉強していないようです。一日摂取許容量ぐらい知らないのかな。「心配=不安」なのは分かりますが、感じている「不安」が「危険」につながるのか、単なる思いすごしであり実は「安全」であるのかは、調査しなければ分かりません。
 この危険性について、毎日新聞社説(9月17日付)には≪不安はぬぐい切れない≫と書かれていました。なんじゃ、そりゃ。憶測やんか。「不安」なのかもしれないけど、「危険」なの? 「安全」なの? 一番大切なポイントなのですからブンヤのプロとして調査してほしいと思います。
 残留農薬の基準設定については、「フルーツセーフティ」というホームページで分かりやすく説明されています。この解説を読めば、基準値の2倍の農薬を含む米を10年間程度食べたぐらいでは問題ないことが分かります。汚染米をブレンドしたものや加工品は残留農薬の濃度はぐっと減りますので、リスクはさらに低下します。
 この汚染米、おそらく人体に健康危害は及ばないと思います。「安全」と決め打ちしたら、辞任した大臣と次官のように世論によって血祭りにあげられるかもしれませんので、声に出せないのかもしれません。本当に「安全」な食品について「人体に影響がないことは自信を持って申し上げられる」と発言しても、「開き直るかのようなお役所目線の発言」「国民を愚弄(ぐろう)する、とんでもない発言」という声で圧殺されてしまっては、はっきり言って理不尽です。もちろん、大臣と次官が辞任した理由はそれだけではありませんので、辞任そのものを否定する分けではありません。ただ、「安全」なのか「危険」なのか、というポイントははっきりとした方が良いと思うのです。今回の事件に関しては、これ以上に大切なことがないためです。

 繰り返しになりますが、今回の事件のようなことを食品業界の人はやっていはいけません。私はこの業者をかばう分けではありません。このことをご理解ください。論点がごちゃごちゃの状態が気に食わないのです。

「トゥルーマン・ショー」久しぶりに観ました

2008年09月19日 | 映画館以外で観た映画
 『トゥルーマン・ショー』のDVDを購入し、久しぶりに観ました。1998年の作品ですので、10年ぶりに観たことになります。いやあ、面白いわ、この映画。10年ぶりに観て、あらためて感じました。
 この作品は、非常におもしろい設定で出来上がっています。中核は「ある男の生涯が、テレビの人気連続番組として24時間ノンストップ生中継されていた」という設定です。人気番組の主人公はトゥルーマン。人気番組のタイトルは「トゥルーマン・ショー」。人権無視だ! という声が上がってきそうなテレビ番組ですが、もし実在すれば、めちゃくちゃ人気が出るだろうと思います。一人の人間の生涯を生中継する番組なんて……。絶対に面白いと思います。
 そんな設定で出来ている『トゥルーマン・ショー』という映画は、その世界観が非常に面白いと思います。誰もが一度は「自分が生きている世界は、実は作り物じゃないのか」という疑問を抱いたことがあると思います。そんな疑問が現実になると、この『トゥルーマン・ショー』の世界であると思います。映画の観客からすれば、とにかく笑いの連続です。
 この世界観は、私にとって邦画の超名作である『サトラレ』の世界の作り方と似ています。『サトラレ』は、ある意味、和製『トゥルーマン・ショー』であると言えます。両者の最大の違いは、『トゥルーマン・ショー』では主人公が自分のいる世界を作りものの世界であると気がつき、その殻を破るのに対し、『サトラレ』では嘘の世界であることを主人公が気がつかないことであります。どちらが正しいというわけではなく、どちらにも真実があると思いますので、ぜひともこの2作品は見比べてほしいと思います。
 話が脱線しました。そんな作り物の世界に主人公トゥルーマンが気がつき始めると、世界観が少し変わってきます。それは、「番組の制作側」対「トゥルーマン」という構図です。この構図は、まさに「神」と「人間」の関係性のように見えてきます。もし神が存在するのならば、こういう感じで存在するのかもしれな、と思ってしまいます。
 私は、こんな物語が好きなんだなあ、とつくづく思います。『マトリックス』やリング3部作の『ループ』、そして先日このブログ紹介した『神は沈黙せず』は、人の生きる世界は実はコンピューターの中の仮想現実であった、という物語です。このような物語に、リアリティを感じてしまうためだと思います。
 トゥルーマンとシルビアの恋愛も非常に面白いと思います。トゥルーマンの一目ぼれから始まったような感じですが、実はおそらく二人が出会う前からシルビアはテレビでトゥルーマンのことを見ており、恋愛感情を抱いていたのではないか、と思います。虚構の世界である「トゥルーマン・ショー」から、現実の恋が芽生えた、という点が非常に面白いです。
 エド・ハリスがジム・キャリーに抱く心情も、神と人間という関係性ではなく、父と息子という関係性です。この感情も虚構の世界から生まれた感情であり、まぎれもない真実の感情です。
 『トゥルーマン・ショー』のラストは感動的です。私は、映画に出てくるテレビの視聴者と同じ気分になって、トゥルーマンを応援してしまいました。10年前、映画館のスクリーンの前でトゥルーマンを応援したように、今日も応援してしまいました。いい作品だわ、これは。

中国の粉ミルク事件に関して

2008年09月18日 | 日記
 中国の国家質量監督検験検疫総局のホームページでも大々的に今回の事件に関する役所関係の対応状況について情報がアップされています。質検総局以外にも、衛生部、商務部、外交部、農業部などの政府の各部門総出で対応しているようです。温家宝首相の指示により、ミルク製品の全面検査が始まっております。現在、私が製造許認可の関係でやり取りしております役所の役人さんも対応に追われているようです。これは、役所機能が一時的に麻痺するかもしれないなあ、と思います。ことが重大であるだけに仕方がないと思いますが、私の許認可関係の仕事も足踏み状態になる可能性があるため、タイミングが悪かったなあ、とも思っています(不謹慎で申し訳ありません)。食品業界に身を置く品質管理員としては、死亡された幼児は本当に気の毒であると思っています。死亡した幼児には、絶対に何も死亡するだけの理由がありませんし、責任もありません。気の毒で気の毒で仕方がありません。同時に健康被害を受けた幼児は、健康を早く回復してほしいと切に願っております。何とかして助けてほしい。助かってほしい。

リーマンブラザーズの破たん

2008年09月17日 | 日記
 会社の同僚たちがリーマンブラザーズの破たんについて話をしていました。何でもその同僚は、リーマン破たんによって、金銭的に損をしたそうです。
 リーマンブラザーズの名前を聞いたとき、リーマンブラザーズの兄弟は何という名前なのかなあ、ということが一番気になりました。調べてみますと「ヘンリー」、「エマニュエル」、 「マイヤー」という3兄弟でした。「ブラザーズ」と聞いて、てっきりリーマンブラザーズは2人であると思い込んでいましたので、少し驚きました。
 どうでもいいことを少し書いてしまいました。何が言いたいかといいますと、この金融という商品が私には理解できませんし、興味が湧いてこないのです。私には、金融商品というものが「モノやサービスを介さずに、金で金を売り買いする」というように見えます。実体がないように思えます。あいまいな表現をしますと、手ごたえがないように思えるのです。「金融商品」というように「商品」という言葉を冠するのかが、実感として理解できません。
 リーマンブラザーズの破たん騒動は、私には直接的には関係ありません。しかし、これだけ大きな騒動になるということは、間接的に関係してくるのでしょうか。
 と、金融の素人の私が書いてみました。やっぱりよく分らないなあ。ちんぷんかんぷんです。